巻頭言
平成22年度通常総会レポート
視覚障害者のための防災手帳が配付されます!!!
松本理事長 自立支援功労都知事賞受賞 おめでとうございます!!
江戸川ガイドヘルプセンター便り
江戸川区視覚障害者福祉協会30年の活動を顧みて…
平成22年度 城東ブロック行事(江戸川区幹事)のご紹介
母畑温泉徒歩訓練旅行
タッチミー・アート&STT体験でつながる交流の輪
みなさまの温かな お気持ちに支えられ…
長谷川きよさんを偲んで
【クラブの窓】 ドリーム
イーストジャパンブラインドダンス選手権大会に優勝して
福耳通信(江戸川区立中央図書館より)
区内視覚障害者を支える「アイフレンズ江戸川」の新旧代表のご挨拶
才能を生かしボランティア活動
民話八郎
【話題の広場】
寒かった 高尾山ハイキング
暮らしのア・ラ・カ・ル・ト
えどもう歌壇
編集後記
梅雨に入り毎日鬱陶しい日が続いていますが体調は如何でしょうか? こんな日はジッとしていないで身体を動かしておもいっきり汗をかきましょう。私は汗をかく夏が大好きです。梅雨明けが待ちどおしいですね。
ところで皆さんはサッカーに関心がありますか? 6月11日から南アフリカでワールドカップが始まりました。各地区の予選を勝ち抜いた32カ国により世界最強の栄光を目指し熱戦が繰り広げられています。さすがアフリカだけあって試合2時間前からスタンドで踊りだすという熱狂振りです。観客は顔にペインティングを施し、工事用のヘルメットに飾りをつけた「マカラパ」と言う帽子を被り、筒状のラッパ「ブブゼラ」をブーブー吹いて大合奏の応援です。10万人から入るスタンドは揺れていることでしょう。
アジアからは韓国、日本、北朝鮮が出場し、韓国は決勝トーナメントに見事勝ち上がりました。北朝鮮は2敗して敗退。
日本は1勝1敗で25日のデンマーク戦に運命がかかっています。第1戦目のカメルーンは世界ランキング19位、日本は45位、戦前の予想では練習試合が全敗であった為、とても勝ち目が無いと思われていましたが、徹底的に守りきり、本田のゴールで1点を取り勝つことができました。初戦の勝利はとても重要で日本に希望を与えてくれました。
第2戦目はオランダで世界ランキング4位、守りに守ったが一瞬の隙にゴールを決められ1対0で負けてしまいました。しかしゴールキーパーの川島は大健闘でした。第3戦目のデンマークのランキングは36位で日本より上位であるが、オランダに2点取られて負けているので勝つチャンスはあるはずです。是非とも勝利をあげて混沌とした日本に夢を与えてください。それにしても日本の選手は国歌斉唱のとき元気が無いね。元気よく歌ってもらいたいものです。もっとも「君が代」は暗い歌だから難しいですか。また歌詞の「君」が天皇のことのように思われチョッと抵抗あるかな。でも作詞者は国民を「君」で表現したそうです。ホントかな?
* 日本代表はデンマークに3対1で快勝。
決勝トーナメント1回戦でパラグアイと対戦しPK戦の上、敗退。
本誌には通常総会、防災手帳、徒歩訓練旅行などの報告、短歌、クラブ紹介、ガイドヘルプセンター便りなどなど興味ある記事が満載です。お楽しみください。
去る5月15日土曜日、午後1時20分から3時30分まで、NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会の通常総会が、タワーホール船堀・401号室にて開催されました。晴れて爽やかな風の中、41名の正会員と、付き添いのご家族やガイドヘルパーなど、沢山の方が集まりました。
最初に、司会の小野塚耕吉副理事長による定足数の確認が行われました。また当日は、本会顧問の田島和明先生(都議会議員)と須賀清次先生(区議会議員)がご公務の合間に駆けつけてくださり、お二方から大変力強く温かいご挨拶をいただきました。
さて、北澤とみゑ副理事長の開会の辞に続き、松本俊吾理事長の挨拶がありました。その中で、@ 昨年9月の政権交代で、良い面、悪い面が出ているが、障害者福祉に限ってみれば、民主党は、自立支援法から総合福祉法に移行する上で、当事者の意見を聴くための会議(障がい者制度改革推進会議・CS放送にて中継されている)を開くなど、新しい方向性を見出していただいていること。
A 視覚障害者関連でいえば、国の事業になった際に、外出支援が今までより制限されることがないように、そして、国民が平等にサービスを受けられるようになるのが望ましいこと。
B 国の施策として、地域で安心して暮らせるように、都営住宅への入居が困難な人や住居環境がなかなか整備されない人のために、2、3年の内に必ず新たな展開があると思われるので、江戸川視障協でもそれを黙って見過ごしていてはならないこと。
C ガイドヘルパー、利用者が共に高齢化しているという現実から、この先、当会の事業を維持するにはどうしたら良いか考えていきたいということをお話されました。
続いて、千歳事務局長から、職員の吉川さん、鈴木さん、増田さんが紹介されました。
議長に冨澤豊さん、議事録署名人に松本俊吾さんと工藤博史さんが選任され、議事が進行しました。
【第一号議案】 城東ブロック諸行事開催承認の件
松本理事長より、今年度は6年に1回の城東ブロック幹事区に当たり、予算が若干必要となるので、事業計画とは別の議案としたことについての提案説明と、9回の行事が円滑に行われるように、皆さんのご支持をいただきたいというお話がありました。(城東ブロック・平成22年度(2010年4月〜2011年3月)の行事予定は別項に掲載)
【第二号議案】 平成21年度事業報告並びに決算承認の件
* 事業報告 : 以下、松本理事長からの報告です。
1.ガイドヘルプ事業について : 障害福祉サービス事業が3400時間強、移動支援が21000時間強、合計約25000時間に達した。支給量の多い練馬区以外で、単一の市区町村として、これだけの実績を上げられたのは江戸川区だけだと思う。これからも大いに外出していただきたい。
2.11月14日(土)に第41回東京都盲人福祉大会、事業所開設5周年・創立30年祝賀会が、タワーホールにて開催されたことについて : 大会は900名、祝賀会は217名の出席をいただき、盛大に行われた。当日は、ボランティア65名の方のご協力により、朝9時から夜8時ごろまで、本当に心温まるご支援をいただき、無事に終了した。
3.各部懇談会について : 昨年も、福祉部、土木部・災害対策課、広報課、文化課・スポーツ振興課・図書館、教育委員会、地域振興課、施設課の各セクションとの懇談会が行われ、幾つかの成果があった。
4.タンデムについて : ずっと土木部にお願いしてきた結果、葛西臨海公園にタンデムが3台配置され、週2回無料で利用できるようになった。どんどん乗って、楽しんでいただきたい。
5.5大行事の開催 : 徒歩訓練旅行(湯田中温泉)、納涼懇談カラオケ大会、バスハイク(山中湖遊覧と巨峰狩り)、第25回文化祭、平成22年新年会
6.クラブ活動 : 民謡、コーラス、リズム、水泳教室など、若干人数が減っているので、参加協力していただきたい。
7.各ボランティア団体による支援・協力。
8.区内の障害者団体・上部団体との連絡調整と行事に対する協力。
* 現在の会員数 : 正会員81名、賛助会員32名、会員総数113名
(ここで、新会員2名の紹介がありました。)
* 松本理事長から、人事案件は都合により議案から削除し、来年度の改選期に先送りしたとの説明がありました。また、先日の理事会で、永井宏さんに相談役をお願いしたことが報告され、ご本人より挨拶がありました。
* 小野塚副理事長より、役員会について、常任理事会と理事運営委員合同会議があり、常任理事は理事長、副理事長2名、工藤博史さん、成田貴美代さん、田名後浩子さんの6名が当たっていること、理事運営委員合同会議は、相談役を含めて22名で構成されていることが説明されました。昨年は、5月23日に通常総会を開催したこと、常任理事会を3回・理事運営委員合同会議を7回(6月・11月の会議の際、都盲大会と記念祝賀会の実行委員会)を行ったことが報告されました。
* 続いて、毎月発行されている情報連絡テープの内容が、総務の田名後さんより説明されました。また、広報事業部の成田さんより、年2回発行される『アイネット』について報告があり、原稿募集の際には協力していただきたいと、皆さんに呼びかけられました。
* 女性、熟年、文化、体育、職業、企画、広報、安全対策の各部長の挨拶がありました。ここで、安全対策に絡む事項として、タワーホール船堀の前の信号機の音声が、いつの間にか切られてしまったことに触れ、再度、常時発信をお願いするために、松本理事長の個人名で要望書を提出したと報告され、その内容が読み上げられました。また、シグナルエイドを携帯するように呼びかけられました。続いて、都盲協、国際親善の担当者、相談役の宮地昭雄さんから挨拶がありました。
* 平成21年度決算報告 : 千歳事務局長より、収支計算書、貸借対照表、財産目録、特別会計等が報告されました。その後、`島三郎監事より、事業内容・収支見通し、正味財産の推移等を含め詳しい監査報告がありました。
【第三号議案】 平成22年度事業計画並びに収支予算承認の件
松本理事長より、城東ブロックの行事を含めた今年度の事業計画、続いて、千歳事務局長より、予算案が発表されました。
ここで、理事長より、都盲協の公益法人とは別の、政治連盟への加入について、今後、個人の意思を尊重することを含め、どのようにしていったらいいのか、皆さんと相談しながら決めたいというお話がありました。
【第四号議案】 その他
1.障害者総合福祉法の概要について : 約2年後に施行されると思われる総合福祉法に向けて、各障害者団体の代表の話を厚生労働省が聞くという段階を過ぎ、現在、具体的な施策をどのように取り入れるかという話し合いに進んでいる。都盲協では、移動支援についてどうなるのかという不安が一番多く、その他、入院時でもホームヘルパーの利用を可能にして欲しい、コミュニケーション支援として、手紙やメモの読み書きを取り入れて欲しいなどの意見が出ている。民主党からは、グループホームについて、マニフェストに出すことが提案されている。
2.平成23年4月17日〜20日・記念旅行(八重山諸島周遊)について : 目的を持った旅行にするために、宮古島か石垣島の視覚障害者の団体と交流することを打診中である。また、小浜島でのバス利用を止めたことと、来年度より社協から25万円の福祉バス助成がいただけることで、旅行代金が少し安くなる見通し。
3.賛助会員入会について : ガイドヘルパーでも、ご家族でも、この会場にいる方を含め、一人でも多くの方にご協力いただきたいという呼びかけ。
議事は、特に意見・質問などはなくスムーズに進行し、第一号議案から第四号議案まで、全て拍手をもって承認されました。
議長退任挨拶の後、工藤さんによる閉会の辞で、総会が終了しました。
いろいろと変化の多い時代を迎えて、私たちが住みやすい社会を目指すために、もっと日々のニュースに耳を傾ける必要があることを、改めて認識しました。
皆様周知の事と存じますが、この度江戸川区役所のお力添えにより、私ども江戸川視障協会員に防災手帳が配布される事となりました。
ご承知の通り、近年世界各地では頻繁に大きな地震等の自然災害が相次いでいます。私たちが暮らすこの地域でも何時災害が起こるかわかりません。そこで江戸川視障協では万一の時に備えて会員の皆様のご意見をふまえ、区災害対策課をはじめ江戸川区のご尽力により、防災手帳が配布されることになりました。
その第一の理由は災害時弱者になりうる私たち視覚障害者にとって、この防災手帳が命を守る重要な手段になるからです。この手帳を持つ事によって災害時に適切な救護を受けられる事はもとより、知りたい個人情報がすぐに判るという事です。記入する個人情報が多岐に渡り、その保護が懸念されますが、この手帳を持つ安心感にはかえられないと自負しております。昨年配布しました防災ジャケットと共に大いに役立つものと期待しております。
防災手帳の記入項目は以下に掲載しますので、是非ご覧下さい。最後に防災手帳の作成にあたって、ご尽力頂いた江戸川区障害者福祉課及び防災を担当する多くの方々に心から感謝致します。本当に有り難うございました。
1 防災手帳の形態
(1) 障害者手帳と同じくらいの大きさ
(2) ビニールカバー付き
(3) 表紙 … 黄色に黒文字
(4) 綴じ込む用紙 … やや厚めの白い用紙
(5) 表紙に点字表記(手帳名・氏名)
2 構成(パート別分類)
(1) 表紙(黄色)
@ 題字 … 視覚障害者のための防災手帳(ゴシック太文字)
A 白杖を持った視覚障害者をデザインした国際シンボルマーク
B NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会
(2) 1ページ … 救助要請及び基本的個人情報
@ 私は視覚障害者です。ご協力をお願いします。
A 氏名・生年月日・血液型・住所・電話番号・携帯番号・写真
(3) 2ページ … 身体に関する特記事項
@ 治療中の疾患・合併症
A 服用薬・常備薬
B アレルギー(くすり・食べ物・その他)
C 身体の特徴
(4) 3ページ … 個人情報詳細
@ 氏名・職業
A 同居家族(続柄)
B 自宅以外の連絡先(住所・電話・携帯)
(5) 4ページ … 個人情報詳細
@ かかりつけ病院(名称・住所・電話・担当)
A 移動支援・居宅介護事業所(名称・住所・電話・担当)
(6) 5〜7ページ … 証書・手帳番号
@ 健康保険証 A 介護保険証 B 障害者手帳
C マル障受給者証 D 移動支援受給者証 E 居宅介護受給者証
F 傷病健康手帳 G 基礎年金 H 預貯金通帳
I 火災保険証書 J 生命保険証書 K 土地建物証書
L パスポート
(7) 8ページ … 避難情報
@ 1次避難所(最寄りの学校・住所・電話)
A 2次避難所(名称・住所・電話)
B 所属の町会・自治会(連絡先・電話)
(8) 9・10ページ … 関係機関連絡先(名称・電話)
@ 区役所・消防署・警察署・ガス・電気・水道・電話・東京都
A NTT災害用伝言ダイヤル「171」のかけ方
B 救急医療の東京ルール
(9) 11〜14ページ … 健康診断の記録(3回分の記入欄)
身長・体重・BMI・腹囲・血圧・尿・血液(コレステロール値・血糖値等)
心電図・胸部X線・がん検診
(10) 15ページ以降 … メモ用紙(10ページほど)
昨年12月4日(金)都庁において、松本理事長が都知事賞を授与されました。長年にわたり、視覚障害者を取り巻く環境をより良くすべく行政にかけあったり、又、私達会員を自立・社会参加へと導き、グイグイ引っ張ってくださる理事長の功績が「都知事賞」という結果になったのだと思います。おめでとうございます。
今年の新年会で、理事長と長年の友人であります小野塚耕吉さんが祝辞を述べておりますので、以下に記載させていただきます。
松本理事長、都知事賞受賞おめでとうございます。
ご来賓の皆様のご挨拶で私が言いたいことを網羅されてしまい、なかなかこういう所で挨拶するのは大変だなあと実感をしております。只今、紹介にありました経歴を見ますとどんな環境においてもリーダーとして活躍をしているということで、まことに羨ましい限りでございます。
松本理事長と私は全く正反対でございまして、積極的な松本理事長に対して私は消極的で、このような役回りが回ってくるとはゆめゆめ思っておりませんでしたので、本当に失礼をするかもしれませんが、宜しくお願いします。
57年に江戸川の盲会に入会されたということでございますが、昭和57年といいますと、まだ、江戸川区の道路には点字ブロックがほとんどなかったのではないかという時代でございました。28年経った今は、点字ブロックが無いところを捜すのが難しいくらい敷設されております。これはもちろん行政当局の障害者対策の一環と思いますが、これに対して、かなりの関与をしたのが松本理事長であります。常に担当部署とのコミュニケーション、要望、意見交換等、いろいろやりまして、そのつど現場の立ち会いを行ったりしました。
私も世界10カ国くらい行きましたが、点字ブロックとかほとんど敷いてありません。電車の構内には敷いてあるということはありますが、道路でそういうものが敷いてあるというところはほとんどないですね。それに対して、江戸川区の敷設の充実したものに対しては外国に行ってみないと本当にわからないというような感じで、感心すると同時に区に対してもお礼申し上げると共に、理事長の努力も一つ認めて頂きたいと思っています。私だけが言っても何ですので、会員の今はやりの世論調査をやってみました。
理事長のどんなところが素晴らしいか?
* 「リーダーシップがある。」 確かに何事においても率先して計画を立ててやっておりますね。
* 「すぐやる。すぐに行動に起こす。」 ちょっと早すぎるということも中にはあるんですけれども…。
* 「人脈がすごい。」 このように会合しても会員よりも来賓の方のほうが多くなってしまうというようなすごい人脈ですね。
* 「声が大きくて、ファイトがあるということですね。」 確かに声が、態度も大きいですけれどもね。
* 「頭脳明晰。」 先ほど鍼灸の方の研究とかございましたが、こんなようなエピソードもありましてですね、城東ブロックの研修会でたまたま先生が連絡不充分で来なかったということで、急遽出席していた松本理事長に講師を依頼されて、2時間あまりの講義をやってしまうという、そんな天才がここにいるとはわからないような世の中ですね。
これも理事長のお人柄なのか、ボランティアの団体の方、それからボランティアとして個人的に手伝ってくれている方々、そして、ガイドヘルパー事業を立ち上げるにあたって事務局に勤めていただきました方、それからガイドさんみなさん心優しい方ばかりで、我々にとって本当に心強くありがたく思っております。一つ今後とも会の運営のために益々のご健闘、健康に気をつけてご指導頂ければと思っております。
この友人代表挨拶の後に、当日の祝う会では、本会会員を代表して北澤副理事長、事務局職員、アイフレンズ江戸川、江戸川区三療師会から、松本理事長ご夫妻に祝意を表し、花束と粗品等を贈り受賞に華を添えることができました。
これからもお体に充分ご自愛頂き、ご活躍をお祈りしたいと思います。 (T)
── 平成22年 第1号 ──
平成16年4月に「江戸川ガイドヘルプセンター」が開設し、昨年11月14日(土)に節目の開設5周年記念式典を、タワーホール船堀において開くことができました。そして今年度は新たなスタートの年に当たりますので、当センターの事業の足跡を辿る意味合いから、過去5年の年度別派遣実績と、平成21年度の年間実績の報告をさせて頂きます。
本会が行ってきました、区内に於ける視覚障害者の外出を支える事業者の今後の有るべき姿を、皆さんと共に考えてみたいと思います。
現在の登録ガイドヘルパーは83名、利用契約者数は101名となり、開業当初より20%増となっています。
質の高いガイドヘルパーさんにご協力を頂き、視覚障害者の安心安全の外出を支える態勢が、益々しっかりとした形で整備されつつあることを実感できます。
また、あわせて「声の広報えどがわ」・「声の区議会便り」のCD発受も軌道に乗り、昨年3月には江戸川区より新たにCDコピー機の整備がなされ、事務所内での作業の効率化が図られてきております。
去る6月10日には、グリーンパレスに於きまして、広報課の呼びかけで障害者福祉課を交え、音訳ボランティア(百舌の会・風の会)・デイジー江戸川の代表者と本会とのCD・カセットテープ発受方式の今後の取り組みや、現状の問題点についての意見交換会が開かれました。
事務所からも職員が出席し、カセットテープ録音方式の今後の見通しなどについて、有意義な話し合いが持たれました。本会が所有しています録音機器が既に整備不能の状況にあり、現在カセットテープでの送付を受けている会員(29名)の皆様には、この際にCD方式に切り替えて頂く方向にご検討頂ければ幸いです。なお、プレクストークの操作講習会をご希望の方は事務所までご連絡下さい。
また江戸川ガイドヘルプセンターでは、ホームヘルパー2級以上の資格があるガイドヘルパー募集を行っています。視覚障害者の通院や社会参加のための外出を支援して頂けるヘルパーの方々の登録をお待ちしております。なお、資格取得講習につきましては、当センター事務所までお問い合わせ下さい。
それでは、当センターのガイドヘルパー派遣実績を報告します。
1. 年度別派遣実績表
移動支援(時間) 通院介助(時間) 派遣合計(時間) 月平均(時間)
16年度 14,489.5 − 14,489.5 1,207
17年度 14,723.0 − 14,723.0 1,226
18年度 16,744.0 − 16,744.0 1,395
19年度 19,483.0 633.0 20,116.0 1,676
20年度 20,437.5 2,753.0 23,190.5 1,932
2. 平成21年度月別実績表
移動支援(時間) 通院介助(時間) 派遣合計(時間)
21年 4月 1,782.0 238.0 2,020.0
5月 1,846.0 264.5 2,110.5
6月 1,836.0 294.0 2,130.0
7月 1,791.5 296.0 2,087.5
8月 1,684.5 231.5 1,916.0
9月 1,899.0 269.5 2,168.5
10月 1,952.5 300.0 2,252.5
11月 2,052.0 296.5 2,348.5
12月 1,735.5 330.0 2,065.5
22年 1月 1,583.5 301.0 1,884.5
2月 1,773.0 317.5 2,090.5
3月 1,864.5 338.5 2,203.0
合計 21,800.0 3,477.0 25,277.0
月平均(時間) 2,106
当センターは、視覚障害者の社会参加活動を引き続き支援し、皆様に信頼される事業所として、千歳事務局長、サービス提供責任者の吉川佐登美・鈴木真智子をはじめ増田美智子を含む4名の職員が、毎日電話の応対や、来所するお客様の相談業務に当たっています。業務に関わることや本会の活動等、不明な点はご遠慮なく事務所までお問い合わせ下さい。
電話(FAX) 03-3877-0089
e-mail:edomo@hyper.ocn.ne.jp
本会は、創立30年の節目の記念行事を平成21年11月14日(土)に無事終え、翌12月12日(土)に第25回文化の集いを、コミュニティプラザ一之江4F集会室で開催しました。その際に、私は本会30年の歩みを回想し、お話しをさせて頂きました。この時の講演メモの中から諸先輩が残した足跡を記録に留める意味合いから、本欄に寄稿させて頂くこととしました。そしてこの記録が江戸川区に於ける新たな活動に生かせれば幸いに思います。
T 本会の組織の基礎を築いた創生期を支えた面々と「業・福」問題
本会発足前、昭和50年から54年まで、「東京都盲人福祉協会」(以下都盲協)江戸川支部が、江戸川区鍼灸按摩マッサージ指圧師会(現江戸川区三療師会)文化部内に置かれ、視覚障害者業者を中心として、上部団体の窓口として活動していました。その間の支部長は初代会長の吉田軍治さんでした。
1.昭和54年(1979年) 7月29日(日)
グリーンパレス(松島1)にて、視覚障害者福祉の更なる向上を目指して、区内の視覚障害者39人が出席、発足総会が開かれました。そして2年後に、二代目会長には、渡辺桂作さんが選ばれその任に当たられました。
私は昭和58年に企画部担当役員として、大先輩の故藤田悟郎会長、現宮地昭雄相談役や元副会長の石井祐治さんに声をかけられ、都盲協代議員として執行部に入りました。
さて、昭和57年12月5日(日)、小岩7丁目婦人会館において、本会4会員から提案された「盲人業者が組織する団体」に、江戸川区鍼灸按摩マッサージ指圧師会が江戸川区から受託している「江戸川区三療サービス制度」を新たに受託出来るよう、江戸川区に働きかける問題の取り扱いについて、臨時総会が開かれました。
審議の結果、4会員の提案は否決されました。しかし業と福祉の問題はこれを契機に複雑な経緯をたどり、組織の根幹に触れる重要な局面を迎えるに至ったのでした。
2.昭和59年(1984年) 「日盲連三療協議会」設置に関わる都盲協脱会の経緯
福祉団体としての日本盲人会連合・都盲協に所属する会員で組織する日盲連・三療協議会設置に関し、業権養護を主張し視覚障害者が過半数を占める業団の「全日本鍼灸マッサージ師会」が「三療協議会」設置に反対する運動を展開し、双方が対立。江戸川区の支部組織としての、江戸川区鍼灸按摩マッサージ指圧師会に所属する視覚障害者と、上部団体の都盲協を支持する江戸川盲協会員間で意見が二分していました。
昭和59年7月15日(日)、小岩区民館・4F和室で、渡辺会長他執行部から提案された日盲連三療協議会設置に関し、傘下団体の「都盲協脱会」問題を審議するための会員集会が開かれました。討議の末「脱会を見送る」とする意見が過半数を占め、この議決結果を受け、脱会提案者としての責任をとり、渡辺桂作会長・石井祐治副会長のお二人が、翌16日、野村純弘副会長宛に辞表を提出、役員会で審議、辞表は受理されました。
3.昭和59年(1984年) 8月5日(日)
日盲連三療協議会設置問題を処理するための再度の会員集会を開催。その結果、業権養護を是認する三療業者会員の25名が都盲協脱会決議に署名しました。これを受け松本世話人が同日付で決議書を都盲協に発送し、都盲協を一時脱会したのでした。
U 苦闘を越えて再建のための活動が始まる
1.昭和62年(1987年) 3月、会長・藤田悟郎さん、副会長・宮地昭雄さん。
2.昭和62年 4月以降
関係団体で話し合いを継続し、2年半後に一部を除き殆どの会員が都盲協に復帰し、支部活動の正常化が図られるに至りました。
3.昭和62年(1987年) 4月
国が措置制度による視覚障害者ガイドヘルパー派遣事業を制度化。本会の自立と社会参加活動が前進することとなりました。
※ 永井宏会員が、松本俊吾副会長の辞任により、平成元年6月、副会長に選任。
4.平成3年(1991年) 3月
藤田悟郎会長、宮地昭雄副会長退任、永井宏会長を選任しました。
※ 平成4年(1992年) 10月 第15回区民祭りバザーに、区内ボランティアの支援を得て初出店。以後連続出店が継続しています。
V 江戸川区の支援により国際親善交流開始
1.平成5年(1993年) 9月
姉妹都市オーストラリア・ゴスフォード市を、会員有志34名が親善訪問しました。(視覚障害者相互交流開始)
2.平成5年(1993年) 11月
区立松江コミュニティ会館に於いて創立15周年記念第10回文化祭が盛大に開催されました。
3.平成6年(1994年) 10月
オーストラリア・ゴスフォード市の視覚障害者一行が来区。国際交流が深まることになりました。
W 本会と三療師会との関係
1.平成8年(1996年)
【江戸川区盲人福祉協会と江戸川区三療師会との関係について】
平成8年6月20日、現状認識の素案作成 → 平成9年3月30日、成案が議決されました。
※ 平成8年10月4日・第4回臨時役員会(瑞江会館)において、永井宏会長病気療養の為、松本俊吾副会長を会長代行として残任期間(平成9年3月31日まで)の会務を執行することを決定しました。
※ 平成8年(1996年) 4月
点訳・音訳ボランティアの協力により、区立西葛西図書館で音声ワープロ講習会が開講されました。
2.平成9年(1997年) 4月
松本俊吾会長、北澤とみゑ・小松栄次副会長、小野塚耕吉総務、`島三郎監査役等選任、新執行部がスタートしました。
X 本会事務所開設・創立20周年記念事業開催(アイネット創刊)
1.平成11年(1999年) 3月
江戸川区総合区民ホール3階に本会事務所が開設されました。
「声の広報えどがわ」テープ版、音訳百舌の会と共に発受。
2年後、音訳風の会と共に「声の区議会便り」テープ版発受が開始されました。
2.平成11年(1999年) 11月20日(土)
総合区民ホールにて第31回東京都盲人福祉大会並びに創立20周年記念式典を開くことができました。
3.平成12年(2000年) 7月
情報誌「アイネット」、区内ボランティアの協力を得て第1号が発行されました。
4.平成13年(2001年) 5月
本会会員及びボランティア有志44名が、江戸川区の支援により、第2回オーストラリア・ゴスフォード市を訪問しました。そして視覚障害者国際親善交流が一層深まることになったのです。
5.平成14年(2002年) 4月
江戸川区の助成による視覚障害者向け「音声パソコン講習会」、タワーホール船堀で開講。区立中央図書館でのIT教室に道を開くことになりました。
Y NPO法人の取得とガイドヘルパー派遣事業開始
1.平成15年(2003年) 8月
4月20日法人設立総会を開催、激論の上、法人設立を承認。同年8月20日に東京都より特定非営利活動法人の認証を受け、江戸川区盲人福祉協会24年の歴史に幕を引き、会名を変更、NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会が設立されたのです。
2.平成16年(2004年) 2月
東京都より居宅介護事業所指定を受け本会事務所に江戸川ガイドヘルプセンターを開設することになりました。
3.平成16年(2004年) 4月
支援費制度によるガイドヘルパー派遣(移動介護)事業を区内視覚障害者に対し開始するに至ったのです。
4.平成16年(2004年) 11月
創立25周年記念式典(第20回文化祭を兼ねる)に於いて、江戸川区より福祉増進のための団体活動に対し、感謝状を受けました。
アイネット第10号(25周年記念)が発行されました。
5.平成21年(2009年) 11月
情報誌「アイネット」第20号・創立30周年記念号が発行され、多田正見区長様はじめ18名が寄稿、80ページの内容となりました。
6.平成21年(2009年) 11月14日(土)
タワーホール船堀に於いて、第41回東京都盲人福祉大会並びにNPO法人・事業所開設5周年・創立30年記念式典を挙行するに至ったのです。
Z 厚生労働大臣賞・都知事賞受賞者
アイネット第20号に記載できませんでした本会関係受賞者を本欄で紹介させて頂きます。
☆ 平成12年12月4日(月) … 吉田軍治相談役、明治神宮会館で開催された“障害者のふれあいフェスティバル”に於いて、自立更生・都知事表彰を受賞。
☆ 平成13年12月4日(火) … 宮地昭雄相談役、明治神宮会館で開催された“障害者のふれあいフェスティバル”に於いて、自立更生・都知事表彰を受賞。
☆ 平成15年12月3日(水) … 宮地昭雄相談役、厚生労働大臣賞授賞式(厚労省会議室)、皇居にて天皇陛下に拝謁する。
☆ 平成21年12月4日(金) … 松本俊吾理事長、東京都庁で開催された“障害者のふれあいフェスティバル”に於いて、自立支援功労・都知事表彰受賞。
平成22年度に実施しています、城東ブロック事業の内容をご紹介します。
特に、7月の第1回スティックボール大会や、9月の第7回盲人卓球(サウンドテーブルテニス)大会、10月の第7回交流カラオケ大会には、多くの会員の皆様にも各会場にお出かけ頂き、応援をお願いします。
1.支部長会 : 4月8日(木)にタワーホール船堀で行われた。
2.家庭生活訓練事業(リズム運動) : 女性部を中心に、5月3日(月)から始まり、グリーンパレスにて、8回行われる。
3.第1回スティックボール大会 : 7月27日(火)、グリーンパレスのホールで行う。江戸川区の2チームを含む9チームが出場予定。
4.親睦旅行 : 8月29日(日)〜30日(月)、新潟県長岡市蓬平温泉(奥只見湖・春日山神社等周遊)。
※ この親睦旅行には、主に役員と事務局職員が、他区の方々をお世話しながら、参加する予定です。
5.第7回サウンドテーブルテニス大会 : 9月9日(木)、江戸川区立篠崎コミュニティ会館にて行われる。昨年に続き、江戸川区の優勝が期待される。
6.東京都委託・三療研修会 : 9月11日(土)、タワーホール307号室にて、都立文京盲学校・栗原勝美先生を講師に行われる。研修テーマは「腰下肢の絞扼性神経障害に対する鍼灸マッサージ施術」
※ 別途都盲協より三療従事者に個別に案内があります。
7.第7回交流カラオケ大会 : 10月14日(木)、タワーホール船堀2F・瑞雲の間で行われる。
8.東京都委託・盲高齢者社会生活教室教養講座(通称生きがい教室) : 平成23年2月予定。
9.定期総会 : 平成23年3月予定。
今年は例年になく天候が悪く、徒歩訓練旅行の前の週は非常に寒い週末でしたので、6月6日(日)、7日(月)の母畑温泉へのお天気が心配でしたが、みなさん日頃の行いが良いせいか、初夏らしい素晴らしいお天気に恵まれました。
6日の国立日立海浜公園では、赤いポピー、色とりどりのバラが咲き乱れるバラ園で、みなさん香りをクンクン嗅いでいました。バラの名前を聞くのも楽しかったですね。鵜の岬での海鮮丼はとても美味しく、浜辺を散歩し、海に触れ、「愛と幸せの鐘」を鳴らしました。袋田の滝ではエレベーターに乗り、上からも下からも滝の迫力を感じました。
母畑温泉の八幡屋は食事もお風呂も大変よく、美人の湯と言われるだけあって、翌日にはみんなツルツルツヤツヤになっていました。
7日は、那須のアウトレットへ行き、買い物やお茶をして、思い思いに過ごしました。ちなみに私はハワイアンのお店でトロピカルなスイーツをいただきました。それから、日本酒の酒蔵へ行き試飲してきました。大きな10升ビンにも触れ、ここでもみなさんたくさん買い物をしていたようです。最後に大前恵比寿神社へ行き、20mもの大恵比寿像の前で集合写真を撮りました。
バスの中では、みんなで唱歌を歌ったり、カラオケ、柏谷さんの昔話などで、あっと言う間に時間が過ぎてしまいました。参加された37名全員無事に事故も無く、それぞれに楽しい思い出を作られたことと思います。もう一泊したいくらいでした。
以下はみなさんからのコメントです。
柏谷幸司さん:私は今回、前の晩からよく眠れなかったんです。次の日、今日もすごく眠いんです。その中でまあよかったなと思うのは、尺八だな。何とか出来たという感じでよかった。帰りのバスの中では昔話をやりたい、鶴の恩返しをやりますよ。
小野塚耕吉さん:食事が大変おいしくて、ここの鵜の岬の景色がまた素晴らしくとてもいいですね。
植木清枝さん:おみやげを買うのが楽しみです。
岡畠信子さん:楽しかったのですが足がまだ良くなっていないのでそれが辛いですね。宴会もおいしい物を食べたし、鵜の岬でもおいしい物を食べたしで、食べる事について、すごい執着があるので、大変けっこうな旅行でした。
星野 勇さん:鵜の岬にて、昼食で、海鮮丼を食べた。海老・まぐろ・ほたて・玉子・蛸など…。その後海の方へも降りて行き、砂浜を歩いた。海鵜の現れる所に行った。そして説明を聞いていたら海鵜の足をすくって、捕らえるとそのように聞いた。誰かがカギを引っかけて取ると言うので笑ったけど、両足をすくってひっくり返るのも面白いと思った。
高橋満子さん:まず一番、お料理がとてもよかったですね。お部屋はまあまあきれいでした。お風呂もよかったです。特に大きな岩をくりぬいてつくったというお風呂は特に素晴らしかったです。
北澤とみゑさん:お部屋でほとんど笑ってました。楽しかったです。笑いすぎてしわが増えたかな?
橋谷道子さん:昨日は1万歩以上歩かせてもらいました。バラ園が素敵でしたね。袋田の滝もよかったです。昨日のお昼の海鮮丼は最高でした。海辺に行って海水にさわったり、砂浜を歩いたり今回の旅行も良かったです。来年も楽しみにしております。
草野育子さん:私は病気持ちですが、元気よく袋田の滝のところ、よく歩きました。それが印象的でした。
草野さんご主人:食べ物が一杯出ましたが、食べきれなくて、というか血糖値の関係ですが残念です。ご馳走になりました。
高田孝治さん:今回は初めて徒歩訓練旅行に参加しました。今までは色々忙しくて参加出来ませんでしたが、実際参加してみて、こんなに楽しいものだとは思いませんでした。途中のバスの中も楽しくて、賑やかで、是非また参加したいと思います。
藤田菊江さん:来年もこられるかどうかわからないけど、今年は来られて良かったなと言う気持ちです。足腰が弱くなって来てどうしようもないので、なるべく元気で頑張って来られるように努力します。
ガイドさんとして初参加の神尾さんから一言:何よりもお天気がご馳走で、二日間天気に恵まれ、初めてだったのにまるで何年目かのような楽しさを味わいました。皆さんの笑顔がこんなにはじけるのは、普通のガイドをしている時には見られないです。楽しかったです。
事務局から参加されてのご苦労は…
千歳雅行さん:苦労など何もありませんよ。皆さん言う事は素直によく聞いてくれるし、時間通りだし、元気だしですね。私は皆さんからか弱いように思われますが、ホテルの近くにあったお稲荷さんのところへ行くまでに階段がずいぶんありましたが駈け上がりましたよ。
鈴木真智子さん:楽しかったです。皆さんと色々な話が出来て、参考になりました。何が参考なのかわかりませんが? 本当に今回楽しかったです。有り難うございました。
毎年第二松江小学校の生徒さん達と江戸川視障協会員とで行われていましたタッチミー・アート交流会が、指導されていた広瀬先生が今年から第四葛西小学校へ赴任されたため、場所を松江から葛西に移し、3月4日・8日の両日の2回に亘り、会員さんが第四葛西小学校へ出向き、生徒さん達と楽しく交流して参りました。
5年生の皆さんは年間を通じ、障害について様々な体験をしながら学習に取り組んでいるそうです。
触って感じる絵(タッチミー・アート)を体験して会員の皆様はどのように感じられたでしょうか?
またサウンドテーブルテニスの体験では卓球台に枠を付けなければいけないのですが、生徒さん達が放課後に集まり、一所懸命に木材を削り作ってくれたようです。大変な作業ではなかったでしょうか?
体育館に卓球台を6台設置し、枠をつけてネットを張り、部員が1台に一人ずつ入り対戦しました。音を聞いて打ち合う競技ですが、アイマスクをした生徒さん達に「静かに」と言っても無理な話です。元気いっぱいで、体育館は歓声に包まれていました。
一人一人と対戦したり、生徒さん同士でトーナメントを組んで対戦したりして、あっという間の1時間が過ぎました。
感想を聞いてみましたら、「アイマスクをすると玉がどこに来てるかわからない、耳で聞いて打つというのは難しい、でもとても面白かったし楽しかった!」と話してくれました。上手に打ち返して来る生徒さんもいました。体験を通してサウンドテーブルテニスがどんなものかわかって貰えただけでもよかったと思います。
参加された会員の皆さんに一言聞いてみましたので、ご紹介しましょう。
藤田 菊江さん
私は4班の生徒さん達と一緒にタッチミー・アートを体験しました。一人の生徒さんが「藤田さん、これ触ってわかりますか?」と手を添えて触らせてくれました。「こっちが頭で、それから長くなっていて、こっちがしっぽです」と言いましたが、私には何だかわからず「何かしら」と言ったら、「これはトカゲです」と教えてくれました。「トカゲというのを見たことも触った事もないのよ」と答えると、「じゃあ今度持ってきて触らせてあげる」と言ったら、すかさず先生が、「この子は本当に持ってくるかもしれない」と言ったので、笑ってしまいました。その事がとても印象に残りました。
高橋 満子さん
3月に第四葛西小学校へタッチミー・アートを見に行きました。6・7人ずつ一組になって、絵を触らせてくれました。終わりに質問があり一人の生徒さんが、「貴方は結婚してますか?」と聞かれました。「した事はありません。両親も亡くなり、今は一人です。」と答えました。最後に先生から言葉があり「今日は会員の皆さんに来て頂き、生徒達の顔も普段と違い生き生きして、とてもうれしいです」と涙声で話してくれました。参加してよかったと思います。
花見 とみ子さん
教室の入り口から生徒のガイドで席につくと、まずお互いの自己紹介です。私達を入れて8名のグループでした。いよいよ手で触れて鑑賞するタッチミー・アート。一人一人の説明を聞きながら、ゆっくりと作品を鑑賞しました。題は将来の夢、女医さん、オリンピックの金メダリスト…、わかりにくいところもありましたが、何とかわかって欲しいと工夫をこらし努力した様子が充分に伝わって来ます。その後、クラブ活動や学校の話を聞いたりして過ごしました。どの子からも優しさ、目上の人を敬う気持ちを感じ取る事が出来ました。
田名後 浩子さん
子供達が自分の「夢・趣味・好きなこと」を色々な素材で作り、触らせて説明してくれます。初めは緊張しきっていますが後半は楽しいおしゃべりタイムです。毎年、楽しみにしています。
伊東 喜代子さん
私は初めてタッチミー・アートに参加させて頂きました。初めはアートというので、どんなものだろうかと思っていました。子供さんが自分のイメージを立体的に作ってあるのを触らせてもらい、よく出来ていると思いました。最初は一人で触り、後から子供さんが一緒に説明をしてくれながら触りました。私たちのために一生懸命工夫してくれているのが伝わりました。
石塚 綾子さん
初めてタッチミー・アートに参加させて頂きました。私には孫がいませんので、子供達にタッチミーを触らせてもらったり、色々話をしたり、とても楽しかったです。今の世の中、子供達にとっても大変な時代ですが、元気に過ごしてる姿に接して感動で涙ぐむ思いでした。
高田 孝治さん
私はタッチミー・アートに初めて参加しました。行く前はタッチミー・アートはどんな事をするのかわからず少し不安でした。また小学生くらいの子供とも普段ふれあっていないので、会話が出来るかも心配でした。そんな事もあって最初は私も同席した子供達も、かなり緊張していました。そんな雰囲気の中でも、一生懸命に進めてくれた子供達、私の気持ちも次第にリラックスして来て、和やかな雰囲気になりました。子供達の作品はどれも力作で、本当に驚きました。私たち視覚障害者のためにあの子供達がどんなに頑張って作ってくれたか、それを思うと今でも泣けてきちゃいます…。同時に指導なさっておられる先生方に深く感謝しております。こうした授業によって少しでも障害者を理解してくれる人が多くなって行く事を願っております。
坂本 芳雄さん
1回目に一緒に卓球をやった児童と思われますが、2回目の時、廊下ですれちがう際、声をかけてくれました。少しは視覚障害者が印象に残っていたかと思うとうれしくなりました。
才川 美千代さん
卓球の交流会に、今回初めて第四葛西小学校に参加しました。授業が始まるまでの時間、自分に務まるのか不安で一杯でした。チャイムが鳴り卓球がはじまり、最初に生徒さん達には、アイマスクを付けないでサーブを打って頂きました。対角線に玉を打つのが難しそうでした。私も相手が打ちやすいのを返そうと思いましたが、卓球を始めてからまだ1年余りの私には無理でした。次の機会にはもう少し上手くなろうと思いました。それに次回はタッチミー・アートも見てみたいです。
橋谷 道子さん
卓球の交流会に出席しました。子供達の元気な声に卓球の球の音も消され、空振りしながらも楽しい一日でした。帰りは体育館から控え室までガイドをしてもらいましたが、緊張してる様子がひしひしと伝わって来ました。来年も楽しみにしています。
松田 恵子さん
皆さん声がとても元気いっぱいでした。ダイヤの原石みたいな皆さんとどきどきしながら卓球をはじめました。パワーがあったり優しかったりの球が来て、個性って素敵だと思いました。楽しくあっと言う間に終了になりました。ありがとうございました。
北澤 とみゑさん
視覚障害者の私たちと子供達の楽しい交流でした。作品が完成するまでの様子や工夫した所などを子供さんの可愛い手を添えて説明してもらいました。これからも、障害者に出会えたこと、作品を作ったことを思い出して優しい心の人に育ってほしいです。
みなさまの温かな お気持ちに支えられ・・・
第四葛西小学校 ・ 図工 廣瀬 幸枝
昨春、第二松江小学校から、第四葛西小学校に転勤となりました。
正直、「もう、タッチミー・アート交流は無理かもしれない。」と、転勤当初はあきらめ気味でした。しかし、第四葛西小学校には、「たんぽぽ」という弱視の児童が通級するクラスが併設されており、「なんとか、この学校でも続けていけないものか」との気持ちが、再び燃えて…。とは言え、実施するには、場所や、方法に、課題が山積みでした。
煮詰まった挙げ句に、「えい!悩むより、行動だ!!」と、松本会長様のもとへ駆け込んで相談をいたしましたが、折しも福祉大会の記念式典へ向けて、お忙しい時期。夢中で押し掛けたものの、その後、我ながら赤面をいたしました。(松本会長様、本当に申し訳ありませんでした。) お陰様で、江戸川視障協のお力添えにより、実施する事ができました。
今までの「タッチミー・アート交流」は、皆様がサークル活動をなさっている所へ、私たちが訪問しての交流でしたが、今回は本校に来校して頂き、サウンドテーブル・テニスを教えて頂いたり、タッチミー・アートを見ていただいたりしたので、正直、江戸川視障協の御負担は多大なるものだったと思います。本当に有り難く、申し訳ない事だと思っております。
でも、交流会で、子どもたちがとっても柔らかな良い表情をしており、「あぁ、実施が叶ってよかった…」と、胸が熱くなりました。
今の子どもたちは、家族を含めても、人とじっくり話をする機会が意外とありません。皆様が、上手く会話をリードしてくださったのもあり、ゆったりと会話する和やかな時間に、子ども達は皆、満ち足りていた様子でした。
また、皆様がタッチミー・アートを丁寧に触っては、感想を言って下さるのを聞いて、「自分の表現が伝わった」という驚きと喜びで、どの子も顔を輝かせていました。これは、子どもたちにとって、「自分にもできた!」との達成感を得て、なによりも嬉しい体験となったようです。
その場に立ち会わせていただけた私も、深い感動を頂いた二日間でした。その晩、お世話になった北澤副会長様と、電話で話しながら涙が止まりませんでした。心から、感謝をしております。ありがとうございました。
今後も、この「ご縁」をつなげていけたら…と思っております。
私は、まだまだ修行中の身で、思いばかりが先走り、中々、うまくやりこなせないのですが、「バリアフリーへの 初めの一歩!」を、子どもたちと共に考え、一緒に歩んで行きたいと思っております…。
どうか温かく見守っていただき、今後の教育活動に、ご理解とご協力をいただけますようお願い申し上げます。では、皆様とまたお会いできる日を楽しみに…。
かしこ
1月31日、朝8時頃、いつものように、きよさんからの電話。「菊江さん、腰から下がしびれて動かないの」 びっくりしてきよさんの家に行き、「どうしたの」と聞き、ガイドさんを4件くらいキャンセルした。
きよさんとの思い出はちょっとぐらいでは書ききれない、元気のいい人だった。スティックボールの時など、大きな声で、「ほれっ」とかけ声をかけたり、今年は大会に出ると言って張り切っていたのに、まさかこんなに早くお別れするなんて。楽しい事もうれしい事も、一緒に泣いたり笑ったりしてたのに、もうこれ以上胸がいっぱいで…
******
私も、長谷川きよさんの思い出は数多く有りますが、中でも10年くらい前になりますでしょうか? 舘山寺温泉の徒歩訓練旅行だったと記憶していますが、バスの車中でカラオケタイムが始まり、「生オケ」の手三味線で、お色気のある端唄を披露して、車中のそこここで参加者の笑いを誘い、長時間の帰路が短く感じたことを昨日のように思い出します。
あの小さな体の中に秘められた、彼女の良き時代の日々の人生を垣間見るような気がしました。
また数年前に一度病に倒れられたのですが、奇跡的に回復し元気に本会の行事に率先して参加して頂き、明るい積極的な性格に加えて、持ち前の「江戸っ子気質」で、皆さんを笑いの渦に巻き込んでしまうような場面を何度も見て参りました。
特に最近はスティックボールに興味を持たれて、何時も高得点を上げられていたようです。
まさに突然のご逝去で驚いています。会員の皆様をはじめ、長谷川きよさんと親交のありましたガイドヘルパーさんや関係者の皆様とともに、本欄をお借りし、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 “合掌”
(M)
ダンスサークル『ドリーム』は、2006年6月に、新小岩で伊藤金四郎ダンススタジオを経営している伊藤先生のご厚意により、発足しました。
当時は社交ダンスの全盛期で、ウリナリ芸能人社交ダンス倶楽部も大活躍でした。テレビでも毎週有名人が入れ替わり出演していて、放映されるのを楽しみにして待っていたことを思い出します。
その年の夏には、第1回全日本ブラインドダンス選手権大会が、ビッグサイトで開催されました。この競技会は、24時間テレビでも取り上げられ、ナンチャン率いる芸能人社交ダンスクラブも参戦するということで、出場者も北海道から九州までにおよび、いやがおうにも盛り上がっていました。
第1回大会以来、ずっと私たちの江戸川視障協・ドリームも有志のメンバーで、参戦してきています。発足以来の地道な努力もあって、昨年の都盲大会では、ルンバのリズムでウナセラデ東京を、発表させて頂きました。総勢20人におよぶ舞台での発表は、初めてのことで、なかなか大変でしたが、まずまずの出来で皆様にご披露できたと思っております。
思えば、発足当初は、音楽がかかっても、何のリズムか分からず、踊り出せずに、ただただユラユラしていた時もあったのですが…。
最近では、スタンダードのワルツ・タンゴ、ラテンのルンバ・チャチャチャと、良く競技会に出てくる、スタンダード・ラテンの各2種目をそれぞれ踊れるようになってきております。
日頃のひたむきな活動が実を結び、最近は、江戸川視障協会員でなくても、会の趣旨に賛同して参加する人も出はじめ、私たちの活動も徐々に世間に浸透してきたものと自己満足しています。
しかしながら、多くのダンスサークルの悩みと同様に男性リーダーが少なく、苦労しています。ガイドの方には男装の麗人をお願いしていますが、さぞかし大変な力仕事であろうと申し訳なく思いながらも、たくましくあれと希望しています。
最後に、毎月ボランティアで、2時間にもわたる長い間指導に来てくださる、伊藤金四郎先生・山本真未先生に感謝を申し上げます。
イーストジャパンブラインドダンス選手権大会に優勝して 和田 彰
平成22年3月28日は、私のダンスライフにおける記念すべき日となった。
それは、江東区東陽のホテルイースト21において、ブラインドダンス選手権大会が行なわれた。私の手元に優勝の金メダル2コと賞状が2枚ある。ワルツとルンバの2部門で優勝したものです。賞状を次に掲げます。
賞状 ブラインドワルツ優勝
和田 彰 殿
高橋 和代 殿
あなたは、一般社団法人日本ダンス議会主催東部総局ダンス競技大会に於いて、不断の研鑽と努力により、頭書の成績を以て入賞されました。よってここに栄誉を称え表彰します。
ブラインドルンバ優勝の賞状は、以下同文です。
それは平成22年1月16日、江戸川視障協の新年会で、ダンスの伊藤先生から、「アマチュアA級の人がいるから、大会に出てみませんか」と誘われた。
2月から毎週木曜日に伊藤ダンススクールで練習しているので、そこで高橋さんに紹介してもらい、選手権大会に向けて練習を始めた。長年踊っている人なので、「踊り負けしないように頑張らなければだめよ」と妻に励まされた。伊藤先生と岸本先生に指導してもらった。
大会当日は朝8時から始まり、午前はアマチュア、午後はプロとブラインドのダンスが行なわれた。ブラインドダンスはワルツとルンバである。ワルツにおける高橋さんは、髪型をアップにして踊りやすいようにセットしている。顔は清楚な感じで化粧をして美しい。オレンジ色のロングドレスで、沢山の光る石がついていて明るい感じだ。イヤリングの石も輝いている。そこには女の人の美しい装いにおいて、女の人としての喜びが満ちあふれている。私は白いワイシャツにハイカラーをつけ、白い蝶ネクタイと黒の燕尾服を着ている。燕尾の先には鉛の重りが入っていて、回転すると広がるようになっている。
14番と呼ばれて、高橋さんに誘導されフロアーに出る。高橋さんはスタンバイして立っているだけで、「この人は踊れる人だ」と目を引く。ワルツの音楽がかかり、「1、2、3」とカウントしてもらい踊り始める。全盲の私にとっては、LOD(踊る方向)が分からないのと、他の選手とぶつかるのを避けるのが出来ないので、高橋さんにLODとぶつからないように避けて踊ってもらう。オーバースェーからウィングと入る。「14番」と声援がかかる。そして、ハイホバー、セイムフットランジ、キック、セイムフットランジと見せ場を踊り抜け、軽快に踊っている。ローライズも充分とれて、会心の笑みが浮かぶ。1分15秒の競技時間が終わった。ワルツの表彰を受ける。
続いてルンバだ。高橋さんはルンバを踊るべく、軽快な黒のポンチョに葉っぱの柄が散りばめてあるミニスカートをはいている。私は白のブラウスで、袖口と衿元には光るスパンコールが付いている。そして黒の細めのズボンを履いている。ルンバの音楽がかかる。「ツー、スリー、フォー、ワン」とカウントし、組んだ左腕と右腕の力のバランスを受けて、ファンからニューヨーク、ハンドツゥハンド、ナチュラルトップと、フリーハンドを充分にスピードを持って、メリハリをつけて踊る。それからフェンシング、アンダーアームターン、ショルダーツゥショルダー、そしてバックベーシックを踊っている時に競技時間が終わった。ルンバの表彰を受けた。
「おめでとう」と声がかかる。私は「ありがとう、ラッキーでした。パートナーが良かったので」と。伊藤先生「よく踊れてたよ」、私「先生のために踊りましたよ」。私にとっては、2位以下8位までは今迄に入賞していましたが、ただひとつ優勝1位がなかったのです。それがはからずも、スタンダード、ラテンの2部門で優勝できたことは、良きパートナーの高橋さんに恵まれたこととともに幸運でした。高橋さんはダンスがとても好きな人です。
良きパートナーを得て、もっともっと上達してダンスの奥深さを知り、ダンスを楽しみたいです。
去る5月30日、墨田区の産業会館・サンライズホールにおいて、杉山検校生誕400年記念式典が、全国より、視覚障害者、鍼灸・按摩業者、障害者福祉、障害者教育など、大勢の関係者が参集し、盛大に開催されました。
第一部の記念式典は、墨田区朗読ボランティアの司会により、時任基清(杉山和一生誕400年記念事業実行委員長)により、開会の挨拶が、声高らかに発せられました。続きまして、主催者挨拶が、財団法人杉山検校遺徳顕彰会の和久田会長より、杉山和一生誕400年式典に寄せての謝辞を述べられました。また、名誉会長として、山ア昇・墨田区長より挨拶がありました。
続きまして、杉山検校賞表彰規程による、表彰者、感謝状贈呈者の紹介がありました。「杉山検校賞」、この賞は鍼灸手技療法、或いは、障害者の教育、福祉の発展に関し、特に優れた功績をあげた人に授与されます。また、これに準じて、吉田弘道賞、特別功労賞、学術貢献賞、学術奨励賞が授与されました。
その中で、当協会の松本理事長は、学術貢献賞を受賞されました。おめでとうございます。鍼灸月刊誌「医道の日本」に、杉山流三部書講を24回に亘り連載され、また、平成18年から3年間、江島杉山神社での講義録の原稿をまとめ、『腹脈証と杉山流三部書の診法(腹は何でも知っている)』を、この記念式典に併せて刊行されました。また感謝状が、江島杉山神社総代、他におくられました。
休憩を挟み、第二部は、記念講演会、杉山和一生誕400年の軌跡と杉山検校遺徳顕彰会80年の歩みが、映写、朗読されました。記念講演は、先ず最初に「杉山和一が入江流から引き継いだもの」と題して、北里大学の大浦慈観先生により、次に「杉山流三部書にみる腹証と先天後天論」を当協会の松本理事長が、次に「杉山和一とその時代」と題して、長尾榮一先生が、最後に「経絡治療で海外に飛躍した東洋はり医学会」と題して、高井章博先生が、それぞれ講演されました。
第三部の記念祝賀会は、会場を移して開かれ、和やかな雰囲気のうちに終了しました。
最後になりましたが、もし、江戸時代に杉山和一が生まれていなかったら、現在の鍼灸・按摩業界はどうなっていたでしょうか。それを考えると、いまさらながらに杉山和一の偉大さを感じました。
尚、この記念式典及び松本理事長の著書に関して、点字毎日に下記の記事が掲載されましたので、ご紹介します。
杉山検校生誕400年式典 ─ 伝統鍼灸の発展誓う ─
(点字毎日・6月10日付より抜粋)
江戸時代に管鍼法を生み出して日本の鍼灸技術の発展に貢献し、視覚障害者に鍼灸・あん摩の道を開いた杉山和一検校(1610〜1694)の生誕400年を記念する式典と祝賀会が5月30日、検校を祭る江島杉山神社(東京都墨田区)での神事の後、すみだ産業会館サンライズホールで開かれた。(財)杉山検校遺徳顕彰会と、鍼灸・マッサージの業界・教育関係団体で組織する記念事業実行委員会が主催し、式典には視覚障害の臨床家はじめ関係者約350人が出席した。参加者は杉山検校への報恩感謝の思いを新たにし、受け継がれてきた技術を発展させていくことを誓った。
遺徳顕彰会の和久田哲司会長は、杉山検校の功績とともに、検校の心と教えを現代まで脈々と受け継いできた先輩たちの努力に着目してあいさつ。検校生誕400年、顕彰会創設80年の記念の年に居合わせた者として・先輩諸氏の志を後世につないでいく決意を示した。実行委員会では、同神社の境内に記念館の設置を計画しており、実現に向けてさらなる協力が呼びかけられた。なお式典では、鍼灸・手技療法、障害者の教育・福祉の発展に功績をあげた関係者を表彰した。
腹脈証と「杉山流三部書」の診法 【松本俊吾著、墨字】
(点字毎日・6月3日付より)
2006年に江島杉山神社(東京都墨田区)で行われた講義録に、管鍼術と呼吸法の実際、小児鍼法などを加筆した。「日本伝統鍼灸の芽生えと『三部書』(序論)」「先天後天論」「腹診論」「相火と三焦論」「五兪病証」「五行と五役」「脈診論」「七表八裏九道の脈」「『杉山流三部書』における自然観と伝統鍼灸」の九つの章で構成。
桜雲会発行(電話03-5337-7866)
B5判、290ページ。3400円(税別)。
蒸し暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしですか?今にも降り出しそうな空模様の中、あちこちに色鮮やかに咲くアジサイを見かけては、「梅雨なのねぇ」と納得しつつも、南の地方の梅雨明けがうらやましい今日この頃です。
第19号で「録音機器に湿気は禁物」とご紹介しました。楽しみにしている読書や生活情報の入手の時間を妨げられない様、定期的なお手入れをお忘れなく。
ところで、楽しみにしていた録音図書が届いたのに「あれっ?おかしいぞ…」と感じたことはありませんか?どこも触っていないのに、音が急に大きくなったり小さくなったりする。始めから聴き始めた(または「この位置でB面へ裏返してください」で裏返した)のに、文章の途中から始まっている。途中変な音が入っていたり、雑音・無音が続き本文が途切れている。テープが伸びて音質がおかしい。テープが絡んでいて動かない。誤って重ねて録音が入っている。DAISYの音(文章)飛びがある。待っていたのは上下巻なのに、届いたのは上巻が二つだった。挙句の果てに、リクエストしていない物が届いた。等々・・・そんなことから本離れ、図書館離れなんてことになってしまったら本末転倒。本でいえば、破れたり汚れたり落丁している本をそのまま貸し出しているようなものです。
私たちは貸出し前に、DAISYはタイトルの確認や傷の有無、カセットはテープの絡みや伸び・誤録音や音切れが無いかを予め数か所チェックしていますが、確認しきれず届いてしまった場合は、申し訳ありません。図書館までお知らせください。代替品の貸出しを借り受け館へ連絡します。(中には代替品をご用意できない場合もあります。)
製作が四半世紀以上も前の物もあり、永く多くの方に読まれて来たことに感動し、録音図書を知れば知るほど奥の深さや歴史を感じます。お一人でも多くの方に『読書』体験していただきたいと思います。
リクエスト等ございましたらお気軽に担当までご相談ください。
住所 江戸川区中央3−1−3
電話 3656−6298〔直通〕
中央図書館の担当は私たち4名(秋山 高津 川原田 豊嶌)です。
「アイフレンズ江戸川」の代表を辞して 鈴木 泰子
このたび平成22年3月31日をもちまして、代表を退きましたが、会の役員として引き続きお仲間においていただいております。
思いおこせば…(ちょっと古いいい方ですね)約6年前の今頃(江視協の事業も順調に歩みはじめた頃)松本理事長の理想だったボランティアの会が発足のはこびとなり、海のものとも山のものともわからないグループ作り…。
私の少ない知識の中で考えても、利用者の方から「ボランティアグループを作って!」と言われてスタートした会は少ないと思います。大体が自分達でグループを立ち上げ、その後ボランティアの受け入れ先を見つけるということが多いと思います。それに関してはとても心強いケースだったと思いました。クラブの指導者の先生方にも仲間に入っていただき、会員数54名でスタートしました。会も現在69名になりました。会員の皆様の活動実績により江戸川区ボランティアセンターより団体活動助成金という形で、ボランティアスキルアップのための研修会の講師謝礼、会場費、会員への通信費等いただけるので、会員の会費は無料で運営できます。もちろん江視協の多大な協力があってのことです。このたびはすばらしい次期代表星谷弘子さんにバトンタッチ出来、本当にホットしております。
5年間副代表として協力して下さっていたので、心から安心しております。先日、5月15日(土)の江視協の総会の前に、江視協の皆様から身にあまるお花をいただき、びっくりしたり感謝したりと嬉しいサプライズに大あわてでした。本当に有難うございました。新代表の星谷さんに皆様のご協力をお願い致します。
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ともに進む「アイフレンズ江戸川」に… 星谷 弘子
今年4月よりアイフレンズ江戸川の代表を引き継ぎました星谷です。鈴木前代表がしっかりとした基盤を作って下さいましたので、今後も江視協と連携をとりながら、少しでも会員の皆様のお役に立てればと思っております。ご指導とご協力を宜しくお願い致します。
ガイドボランティア申し込み : 星谷弘子 3688-0586 まで
柏谷幸司さんは現在、出前ボラの他に暖心苑、瑞江ホーム、ディライト、アゼリー江戸川でボランティア活動をしています。
最初のきっかけは民謡の仲間がボランティアをしたいと言ったので、山本国子さんにお話をしたらディライトを紹介してくれたそうです。
民謡の仲間が行けなかったので、柏谷さんが「最初に行くからね」ということで平成14年10月ディライトに行ったのが始まりで、それが数が増え今に至っているということです。
多才な柏谷さんはこうした音楽の才能を生かしたボランティア活動のほか、民話の語り部としても活躍しています。今回、お得意の民話の一つを寄せてくださいました。
民話八郎 柏谷 幸司
えー、この話は秋田県の民話で青森県と秋田県の県境の十和田湖と、それから男鹿半島の八郎潟そして秋田県の真ん中にある田沢湖、この三つの湖を舞台とした民話です。
えー昔(むがし)、大湯の草木(くさ)、今の鹿角(かづの)市のあたりに八郎という、まぁ雲をつくような大きな若者がいたと。
この八郎は力持ちで、えー、気立てがよくてやさしくて年取った親をみてたと。
ある日、仲間(ながま)二人と山仕事のために山に入った。
もうお昼だというので八郎が手桶(おげ)を持って、水をくみに谷川さ、おりで行った。そしたら、大きな岩魚(いわな)が泳いでた。「あっ、こりゃお昼のおかずにちょうどいいなや」というのでな、ん、そこらへんの枝を折ってやし(もり)作って三匹の岩魚を獲った。
さあ、山小屋さ戻って、早速火をおごして、この岩魚を焼いた。するっと、油ののったいい匂いがした。あぁ、仲間(ながま)が早ぐ戻ってごねがなや、ながなが戻ってこねなや。八郎はお腹ぺこぺこなってきた。まず、最初に自分の一匹食ってしまった。
そのあんまりのうまさに、つい二人分まで手をつけて食ってしまった。
んー、するとどうしたことが、うん、むしょうに口が乾いてきてな、そこの手桶(おげ)の水を飲んだけれどもおさまらない。
また谷川さ、おりでって、今度腹ばいになって水飲んだ。さぁ、飲み続けて飲み続けて、やっとか乾き、おさまったがなと思って顔上げてみだ。まぁ、したば(そしたら)自分の顔がな、ほう、口が耳までさけた竜に変わっているんだ。いや、こりゃ大変にいりゃごったと体おごしてみたら全身がもう竜に変わってだ。もう、このままでは家にもどれね。永久にこの水から離れることはできねんだなと思ったどな。八郎の目からとめどなく涙が流れおちた。
それからというもの、33日間水を飲み続けたら大きな竜になったの。さぁ、八郎はこの谷川をせき止めてな、水をたくわえたの。するとおーきな湖になった。これが十和田湖だ。八郎はこの十和田湖の主になったの。
あっ一方、この十和田湖よりも北の南部の三戸に60歳を過ぎた南祖坊というお坊さんが住んでた。「まぁ、もう俺も年だな、もうそろそろ死に場所探さねばな」と言うので、紀州の熊野山に登って21日間のおこもりに入った。さて21日間の満願の日、夢の中に仏様が現れると「これ南祖坊よ、おまえに一足の鉄のわらじを与える。この鉄のわらじのひもが切れたどころにお前の永住の場所とせよ」という仏様のお告げがあったの。夢から覚めてみるとその鉄のわらじが枕元にあるんだ。大変喜んだ南祖坊は、夜が明けて早速そのわらじを履いて、生まれ故郷の北の方に向かって歩き出した。途中の霊場霊場でお経を唱えながら、さらに、えー北へ北へと目指して歩いて行った。すると大きな湖にでた。これが十和田湖だ。この湖のほとりを歩いているときに、ぷつりとこの鉄のわらじのひもが切れた。南祖坊は大喜びして「あっここがおれの永住の場所か、なんとにいいところだなや」と湖に足を入れようとした。するとにわかに波立って真ん中辺から大きな竜が立ちあがった。「これこれ、おれは八郎と言ってな、この湖の主だど、人の家(うち)に勝手に入り込むな」そこで南祖坊は言い返した。「いや、俺は熊野権現のお告げでこの地を永久の住みかとする者だぞ。お前こそ、さっさとここを立ち去れ」こう言って南祖坊はお経を唱えて、巻物を八郎目がけて投げつけた。その巻物が九匹の竜となって、八郎に襲い掛かった。八郎も体のうろこをはいで南祖坊に叩きつけた。これが無数の竜となって南祖坊に噛み付いて行った。これが7日7夜続いたが勝負がつかない。最後に南祖坊は声を張り上げてお経を唱えた。そのお経の文字一つ一つが鋭い剣になって八郎に突き刺さって行った。「これはかなわね」てんで、八郎はとうとうこの十和田湖を逃げ出すはめになってしまった。
こうして逃げ出した八郎は今度、米代川を堰きとめて細長い湖を作ったんだが、どうも自分には狭すぎるんだ。そこに現れたのが土地の八柱の神様「これ八郎よ、お前にはここ狭すぎるで。ここ下って行った男鹿半島の手前に広い場所がある。ここに水を蓄えてみたらどうだ。なんだったら俺たちで送ってあげるど」と、こう教えてくれた。こうしてやってきた八郎はその土地を見て「あっ、これはなかなかいいところだなや」と思って海側の方に土手を築いて水を蓄えた。そしたら広い湖ができた。十和田湖よりも広い。これが八郎潟だ。まっ、こうして八郎はこの八郎潟の主になったど。
ところがこの八郎潟は冬になれば氷がはってしまうんだ。そこで八郎は近くの湖の主に「どうか冬場だけでも一緒に過ごさせてくれ」と、こう頼み込むんだけど、どこの湖の主も「はい」って返事をしてくれない。どこからも断られてしまった。そこで八郎は東の方に田沢湖の主である辰子姫という娘が、やはり人間が竜になったという話を聞いて、この辰子姫に交渉に行くことにしたの。この辰子姫は神代(じんだい)村の神成沢(かみなりざわ)に生まれた、まぁこりゃ美しい娘だった。その美しさを永遠のものにしたいという願をかけて、観音様のお告げによってヘビになり田沢湖に、えー、住み着くことになった。この辰子姫に八郎は「どうか冬の間だけ一緒に住まわせてくれ」と頼んだ。そしたらこの辰子姫はどんぞどんぞ、おう来てけれ来てけれ、快く承諾して迎え入れてくれた。それ以来、八郎は冬の間だけ田沢湖で一緒に辰子姫と暮らして、春になれば八郎潟に帰って行くと。
それ以来八郎がこの田沢湖にやって来るのは毎年11月9日の晩で、この日は八郎が湖に入る音を消すために辰子姫を祭っている神明堂で、にぎやかにお祭りをすることになっているんだそうです。
これをもって秋田県の民話八郎を終わります。
「迷惑駐輪」ポスターで区長賞を受賞!!
本会の賛助会員で、江戸川ガイドヘルプセンターにおいて視覚障害者の外出を支えるガイドヘルパーの古山幸子さんからの提供情報です。
お孫さんで篠崎第二中学校在学の古山佳奈さんが、昨年11月に江戸川区より「迷惑駐輪キャンペーン」のポスターに応募し、見事に区長賞を受賞されたとのことです。
そこで、これを本欄で、ご紹介させて頂くこととしました。
篠崎第二中 三年 古山 佳奈
私がこの絵を描いた理由は、駅付近やお店の周りなどの迷惑駐輪にこまっているお年寄りや目の不自由な方が目に止まったからです。
お年寄りはお店に入ろうと一生懸命自転車をどかそうとしていましたが、力がそこまでないお年寄りの方は若い人達よりどかすのにとても時間がかかっていました。
迷惑駐輪は「少しぐらいいいか」という自己中心的な考えによって生まれます。それによってお年寄りや目の不自由な方、小さい子供による大きな事故に繋がるのだと思います。
このポスターを見て、それが少しでも減少してくれればいいなと思い、この絵を描かせていただきました。
今、都営地下鉄東大島駅上り線ホームにEさんと私は立っている。薄ら寒い。昼食にと頂いたおにぎり、ボトル茶はリュックにしっかりと詰めてある。この駅は旧中川に架けられた頑丈な橋の上にあってホームは長い。江東区側を大島口といい江戸川区側を小松川口という。春になると最近は「都立大島小松川公園」の千本桜が見事に咲いて有名になり小松川口は沢山の人で賑わう。
私たちは目的とする電車を二人で決めた。その時間が迫ってくる。その電車が来た。7時33分発、快速橋本行きに乗った。やがて座れた。各停だが空いてきた。新宿から急行になり笹塚、明大前など走って行き、8時26分調布に着いて下りた。数分後急行高尾山口行きが来て乗った。座る。車窓から見てきれいな桜が咲いていますよと教えて下さる。高幡不動の先か、白い富士山が見えましたよ。こうして9時7分、終点高尾山口駅に着いた。トイレお借りした。駅はあまり混んでいなかった。寒いからだと思った。
9時15分、登山開始。だが、掲示によると2号路、6号路は崖の崩落などで歩けない。あとは稲荷山コースがある。ここは危険箇所があるから登らない。あとは1号路だ。これも途中ポンプの工事で自動車が行き交うので気をつけるよう告げられてあった。1号路を登る。コンクリ道で乾いていた。これで滑らず汚れは少ない。また、はじっこの小川の音が聞こえてたが大きくない。この事で途中の山道はぬかるみは少ないと思った。登って行く。静かである。カラスの声、遠くこだまする。こ汗出てくる。花々すくない。ただ工事車エンジン音強く、上り下りしてその度によけたり避難した。私は息がハーハーしてくると所かまわず小休止した。Eさんはゆとりがある。若いのだ。ヘアピンカーブをいくつか登る。上着をぬいだり工事の現場を通過した。これで急登りが終わりかと思ったらもう一つあった。やがて平坦な道になってケーブルの高尾山駅に着いた。65分もかかったが調子がよい。休憩しボトル茶を飲む。曇っているとか。都心は見えないと言う。で、お菓子、甘いものを頂いた。こ汗かいたが冷える。ここは海抜425mと聞いている。
再び歩き出す。ケーブルの人も加わり多くなった。たこ杉、供養塔、さる園、女道を行く。お店からだんご、おそば匂ってくる。我慢しながら行く。階段道をのぼらないで行く。ゆるやか坂道を上がり人に聞いたりしてなんとか薬王院のはじに着いた。これでのぼりたい道を思い出した。ゆるやか坂を行く。樹林帯だ。分岐点に出会いその都度標識をみて迷わないように行く。花はちらほら咲いてた。休まずに歩いてのぼったらいつの間にか山頂に着いていた。こ汗かいたが寒い。11時5分だった。駅から山頂599mを110分で登った。スローペースだったが達成できた。空は曇って視界はよくない。周囲の山々はよく見えないと言う。人はまだ少ない。
ひる食。下山。ベンチに腰掛けてすぐにEさんが用意されたおにぎり2個、お茶、かぶの漬物、せんべい、お菓子など頂きとってもおいしかった。周りは人声、足音増えてきた。ここまで来た達成感を味わうも、いつもは着たことのない上着を着た。30分はいないうちに、知らない女性達にベンチを譲った。まだ12時より前だが昼時は本当に賑わうのだ。それで少し下りてトイレを借りた。ビジターセンターに寄ってみようと思ったがやめた。
いよいよ下山。下り始める。すれ違う人多い。息切れが聞こえる。私らは早足で下りるので下り坂道をきつく感じた。身体が温まってきた。薬王院に来て歩をゆるめ、根付け、ストラップなどに触れる。買わない。寒いから休まず歩く。お店も通過し途中で警視庁のバイクとすれ違った。珍しいねと話した。たこ杉通過。杖、孫の手、漬物などいろいろ売ってた。やがてケーブルの所に来たらコーヒーが匂っている。休憩。するとEさんが見回して石油ストーブのそばのイス、テーブルに導いて下さった。腰掛けて待つ。Eさんが様子を見に行く。券売機で食券を買うと言う。2枚コーヒー券買い、間もなくして香りのおいしいコーヒーを持ってきていただいた。セルフサービスよ。外では救急隊の車が数台サイレンを鳴らして去って行った。ストーブで身体も温まり辞した。売店でふりかけ色々あった。私は蕎麦の実、ゴマのふりかけを買った。
Eさんは下り坂に備えて靴紐を締め直していた。歩き出す。急坂を下りて行く。周りの人も速い。で、いつも思うのだが午前中のぼった坂道を下る、が、こんなに急だったか。特にヘアピンの坂、下りはきつい。転倒してはならない。途中、小休止した。やがてふもとの屋根が見えてきた。工事現場もあっという間に通過した。そうしたらさっきの赤いバイクと赤い救護隊の車が列をなして下りてきて瞬く間に寝た状態のまま白い救急車に乗り換えて去って行ったが、女性のようだったと言ってた。横道、裏道を通って高尾山口駅に着いた。13時47分発準特急新宿行きに乗った。暖かい。明大前で各停に乗り換え笹塚で各停本八幡行きに乗り換え帰路に着いた。今回は1号路と、楽な道を往復歩いた。この道はかつてよく歩いた道で、後日Eさんに疲労など残りましたかと聞いたら、ほとんど疲れなくていつもとかわりないと言ってた。終わり。
平成22年3月31日(水)朝6時 晴れ
都心3.3度。八王子はマイナス0.3度。高尾山は昼間曇って寒かった。
高尾山 野鳥のやまがら餌付けに出会った時の思い出
少し古い話になるが平成18年12月1日、私はMさんの付き添いで、6号路びわ滝の先を落ち葉踏みながら登っていた。ケーブルの上に出るその近くで野鳥のさえずりと見物人に出会った。私は様子を聞く。Mさんは見ている。それは一人のおじさまが野鳥に餌をやっているのだ。さえずりと羽音が行ったりきたり。とても慣れているようだ。すると手を出すように言われ自然に手のひらを出したら餌をのせてくれた。そしてやまがらと言う小鳥ですと教えてくださった。
数秒して私を安全と見たか、一羽二羽手のひらに止まって餌をついばみだした。この鳥が枝に戻ると飛来してきて次々と枝、手のひらを往復してた。地面で、こぼれ落ちた餌をついばむのもいたと言う。羽と羽がぶつかる事もない。手がくすぐったかった。足でしっかり止まり羽音は可愛いがとても素早いのだ。こんな自然に出会ったのは珍しいと思った。周囲の枝々には沢山の羽音、さえずりが敏捷に動き回り、喜び合っているようだった。終わり。
山雀(やまがら)――スズメ目 シジュウカラ科 色は頭、喉は黒。あと黄白色(おうはくしょく)。胸、腹は栗赤色。背中、羽、尾っぽは灰青色。敏捷でしじゅうからよりやや大きい。(詳しくは図鑑、広辞苑等参照)
1.簡単おいしいクッキング
梅干の和え物 〔岡畠信子さんのレシピ〕
材料 梅干10個 小女子一掴み 塩昆布一掴み ミョウガ3〜4個
作り方(1) 梅干は種を取っておく。
(2) ミョウガははすに切る。
(3) 梅干・小女子・塩昆布・ミョウガをよく混ぜ合わせる。
※ ご飯にも、そうめん、お茶漬けなど、おいしいです。
ネギと味噌の和え物 〔岡畠信子さんのレシピ〕
材料 ネギ2本(白い部分) 味噌大さじ2 豆板醤小さじ1
砂糖小さじ1/2 ごま油
作り方(1) ネギの白い部分をはすに切る。
(2) (1)に味噌・豆板醤・砂糖を入れて、よくかき混ぜる。
(3) 最後に胡麻油をひとたらし、よく混ぜる。
※ ご飯にかけても、おにぎりに入れてもおいしいです。
カボチャのサラダ 〔星谷弘子さんのレシピ〕
材料 カボチャ1/8ヶ(約250g) 玉ねぎ1/4ヶ
マヨネーズ大さじ2 塩少々
作り方(1) 玉ねぎは薄くスライスし、塩少々して、軽くしぼっておく。
(2) カボチャは皮のきたない部分を取り除き、一口大に切り、耐熱皿でラップをかけ、電子レンジで5分。(指でつぶれる位に)
(3) (2)を必ず熱いうちにフォーク等で潰し、そこに(1)の玉ねぎを合わせてマヨネーズと塩で味を調える。
※ あれば、ゆで小豆、レーズン、ホールコーン等を添えて。
大根の浮漬 〔星谷弘子さんのレシピ〕
材料 大根1/2本(約500g) A(砂糖60g 塩大さじ1 酢大さじ1)
作り方 (1) 大根は皮をむき、食べやすい大きさに切る。
(2) (1)とAの調味料を一緒にタッパーウェアかビニール袋に入れて、半日〜1日置くと食べられ、1週間はおいしい。
※ 大根が漬かると浮いてくるので浮漬といいます。
鶏もも肉のサラダ 〔鈴木泰子さんのレシピ〕
材料 鶏もも肉500g レタス半分 胡瓜2本
醤油100cc みりん50cc 酢50cc(2:1:1)
作り方(1) 鍋に醤油、みりん、酢、鶏もも肉を入れ、1時間煮てさます。
(2) レタス、胡瓜は千切りにする。
(3) (1)の鶏もも肉を細く裂いて、(2)と合わせていただく。
※ 味が薄い時は煮た汁をドレッシング代わりに、かけていただくといいです。
2.便利グッズの紹介
セラミックレターオープナーL&R
切りくず出さず、パッと開封。右利き・左利きを問わない両刃タイプのレターオープナーです。セラミック刃使用で切れ味長持ち。金属刃の5倍の耐久性(対応枚数約5000枚)があります。軽量で使いやすく、水に濡れてもさびません。
材質 : (カバー) ABS樹脂 (刃) セラミック
カラー : 黒
サイズ : 34×48×8mm
重さ : 7g
価格 : 730円(税込み)
お問い合せ: 大活字 03-3259-2200
http://www.daikatsuji.co.jp/
腹筋goo(腹筋を鍛えるクッション)
適度な反発のあるウレタンを使った腹筋gooは、底が独特なアーチ状なので、椅子や床で腹筋や全身ストレッチが楽に効果的に行えます。例えば、椅子に腰掛けてクッションを太ももの下において、膝を閉じて背筋を伸ばし、つま先を上げて止めたりする事で腹筋を鍛えます。
大きさ : 幅44cm×奥行13cm×高さ7cm
価 格 : 3,990円
お問い合わせ : エネタンコーポレーション
電話 : 06-6281-5600
バイオお風呂のカビきれい(カビの発生を防ぐグッズ)
「バイオお風呂のカビきれい」は、浴室の天井に張るだけで、カビの発生を減少させる掃除グッズです。
科学薬品などを使ってカビを殺菌するのではなく、人体や自然に影響を与えずに、カビの生えにくい環境を作るという新発想で開発されました。中に入っているバチルス菌という微生物がカビに付着し、その環境下が優先となりカビの発生する隙間を与えません。掃除の際にゴシゴシこすらなくても汚れが落ち、ぬめりや悪臭も減るといいます。設置してから菌が行き渡るまでに2週間程度かかります。即効性はありませんがその後は掃除が楽になります。
大きさ : 縦10cm×横10cm×厚み1.2cm
価 格 : 1,029円
お問い合わせ : コジット
電話 : 0120-06-5210
〈工藤 博史〉
五月雨に銘石濡れて清澄の 江戸の風情を今に残さん
〈長谷川 とくよ〉
鮭の皮うましと食(は)める歳となり 筍ゆでる湯をかえながら
すべらない室内履きは牡丹色 リズム運動朝に夕べに
〈和田 彰〉
節分の豆を年ほど数えつつ あまり多きに我は手を引く
竹の子の炊込みごはん口にして 春の息吹の命いただく
〈福岡 明夫〉
雪解けの水滴枝をうつたびに ふとにおいたつ白沈丁花
「咲いたよ」と白梅の鉢手みやげの 老女のひざをねぎらいて揉む
〈松田 恵子〉
思わずも頬伝うもの熱くして 心に深くさだまさししむ
〈成田 貴美代〉
初めてのポニーの背なにゆれゆれて 地より高きにこわごわ乗りて
〈渡邊 登〉
一人にはなりたくないと思いつつ ひとりにしたくない顔見つむ
左目の目尻にのこる粟ほどの 視野にて見たり首里城は朱(あか)
皆さん、お待ちかねの「アイネット第21号」が出来ました。本号も、通常総会や徒歩訓練旅行、暮らしのアラカルトや短歌のコーナーなど、盛りだくさんの内容です。
会員の皆さんに、少しでも毎日の生活に役立てようと、毎度、編集部一同、悪戦苦闘しています。皆さんも書きたい事があれば、常時受け付けていますので、気軽にお声を掛けて頂ければ幸いです。
何かと気候的にも、社会的にも不安定な昨今、どうぞ皆さんも、お体をご自愛されるよう、この夏を元気に乗り切りましょう。
(I)
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