「声の広報」・「声の区議会だより」CD暫定発受方式 今年度中に開始
6月も下旬となり曇天が続いておりますが、会員の皆様には体調はいかがでしょうか。梅雨は終盤が荒れると言いますが、穏やかに過ぎてもらいたいものです。
ところで、このところ大きな災害や事件が相次いで起こりました。ミャンマーのサイクロン、中国の大地震。何れも犠牲者は10万人に及ぶかという。なんとも恐ろしい自然界の猛威を見せ付けられました。
しかし、遠いところの出来事と緊迫感を感じなかったのですが、台風も地震も日本が本家であることを早々に思い知らされました。油断に対する戒めか、6月14日午前9時前に岩手・宮城内陸地震が発生。震源地は震度6強のかなりの揺れであり、私は初めてラジオ放送に割り込んできた緊急地震警報を聞きましたが、単なるお知らせと勘違いをして何の行動も起こしませんでした。間もなく到着した緩やかな揺れに、はじめて本当の警報であったことを知った次第で大いに反省をしました。震源は岩手・宮城にまたがる山間地で長さ数十キロの活断層がズレたという。犠牲者は土砂崩れに巻込まれてしまった人が多く、今日も行方不明者の捜索が懸命に続けられています。
ともかく地震は忘れた頃に起こると言われますが、地球のプレートは年間2ミリほど動いているといい、そのエネルギーが活断層に徐々に蓄積され、限界でプレートがはじける地球の営みには驚きます。止められない地震なら防災対策が重要となりますが、個人で出来る防災の基本は自宅においてケガをしない工夫でしょう。いざという時に何処に身を隠すか常に考えていることであり、その一瞬の行動が貴方の身を守るでしょう。何はともあれ大きな地震には遭いたくないものです。
話は変わりますが、6月8日の秋葉原の通り魔事件にも触れておきます。25歳の犯人がレンタカーのトラックを使って、日曜日で賑わう歩行者天国に突っ込み3人を轢き、14人をナイフで襲うという驚愕の事件でした。その場で犯人は逮捕されましたが、7人の方が亡くなる悲惨な結末となってしまいました。
犯人は静岡で派遣社員として実に真面目に働いていたという。おとなしい人がキレルと怖いと昔から言われておりますが、そのような性格であったようです。何か私に似ているようで怖いのですが、一つ違うところが私には「ルーズというアクセントが付いているところかなァー」。
孤独、不細工、生活の不安、ワーキングプアー、拡大する格差、夢の持てない将来などが塊となってエネルギーを生み、ひたすら携帯サイトの掲示板へ向かうのでしょう。多い日には1日200回を越える書き込みを行い、自分の存在を主張。言葉が妄想を呼び、ボタン一つでリセットできるバーチャルの世界へ入り込み、臆する事無く「世間をアッと言わせるぞ」と、勇者となって、バーチャルの都・秋葉へトラックを走らせたのでしょう。夢から醒めてもリセットボタンでは戻らなかったのですが、「あと5年我慢したらなァー」と思いました。
今号も報告事項、旅行記、エッセイ、クラブ便り、短歌等など労作で満杯です。どうぞお楽しみください。
平成20年度NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会の「通常総会」が、初夏の午後の日差しの中、去る5月17日(土)、コミュニティプラザ一之江4F集会室で行われ、会員49名を含む95名が出席した。
今回は本会顧問、田島和明先生(都議会議員)、並びに須賀清次先生(区議会議員)を来賓としてお招きし、最初にご挨拶を頂いた。両先生からのお話は、力強い激励と心暖まる内容であった。
冒頭の松本理事長の挨拶では、昨年11月に東京都の居宅介護事業者指定を受け、平成20年1月から新たに通院介助を開始したことにより、利用者への幅広いサービスの提供が行われていること、またそれが新年度の事業の健全化につながること等を強調していた。その後、冨澤理事が議長に指名され、議案の審議に入った。
本号では、当日行われた総会内容を紹介する。
【主な議題】
(1)平成19年度事業報告並びに決算諸表(収支計算書・貸借対照表・財産目録)承認の件
(2)創立30周年記念・第41回東京都盲人福祉大会開催承認の件
(3)平成20年度事業計画並びに収支予算承認の件
(4)その他
@ 後期高齢者医療制度について
A 「声の広報」、「声の区議会便り」のデイジー化について
B 月岡温泉徒歩訓練旅行について
C 賛助会員入会について
平成19年度の事業報告では、次の内容が示された。
(1)ガイドヘルパー派遣事業
(2)障害福祉サービス事業の通院介助の開始
(3)公的機関発行の録音物等の発受事業
(4)パソコン講習会
(5)福祉向上を図るための諸活動
(6)情報連絡テープ、情報誌「アイネット」の発刊
(7)サークル活動(スティックボール・サウンドテーブルテニス・リズム運動・
社交ダンス・生け花・民謡・コーラスなど)
(8)その他、行事(徒歩訓練旅行、文化祭、新年会など)
また収支計算書など決算諸表の報告を千歳事務局長が行い、`島監事より監査報告があった。その中で、正味財産が昨年度より増えたことに触れ、事業実績の改善と経費節減の努力により、資産内容の健全化が図られたことへの評価と、今後も正味財産の蓄積が必要であること等の報告がなされ、何れも全会一致で承認された。
次に、来年度に創立30周年記念事業を実施し、タワーホール船堀に於いて第41回東京都盲人福祉大会を開催することについて、松本理事長より詳細な説明があり、これを満場一致で承認した。
第3号議案では、松本理事長からの平成20年度の活動運営方針説明に続き、千歳事務局長から平成20年度予算案が報告され、承認を得た。
その他、「声の広報」・「声の区議会便り」は、今年10月より現在のカセットテープに加え、新たにデイジー版も発刊される予定だ。
今回の総会は平穏に推移し質疑応答は一件のみであった。
<Q&A>
Q:賛助会員を、役員の家族の中から募った方が良いのでは?(会員・M)
A:役員中心の会になってしまうため、会全体で幅広く募りたい。(O)
4月から施行された「後期高齢者医療制度」や、障害者自立支援法の見直しなど、私たちにとって手厳しい環境が山積している昨今・・・。 より気を引き締めるべき時が来たのではないだろうか!
松本 俊吾
本会は、区内音訳ボランティア団体と共に、平成11年4月より江戸川区から受託の区内視覚障害者向け公的録音物(カセットテープ)作成発受事業を継続し行って来ました。
さて、昨今のIT機器の進歩は目覚ましく、視覚障害者向け情報提供の分野に於ける音声再生機器の普及も例外ではありません。
現在採用しているカセットテープは、メーカーにおいて製造縮小を検討しており、またこれに係るダビング機器の製造中止など、この方式での発受が近い将来維持できなくなることが懸念されています。
ここ1〜2年、これに代わる新たな録音再生機器として、デイジー方式のプレクストークに代表される圧縮収録再生機器の普及が進んできており、区内の視覚障害者に於いても、この機器を購入し、図書館や上部団体からの情報提供を受けるようになりつつあります。
本会と音訳百舌の会・音訳ボランティア風の会は、「声の広報」・「声の区議会だより」等の作成発受のあり方について、現行方式(カセットテープ)から新方式(CD)への切り替えを検討する時期に来たと判断しています。
スムーズな移行のため、現在行っているカセットテープによる音訳・複製(ダビング)発受に加え、新たにデイジー方式のCD版による音訳・ダビング発受を暫定的に採用、2種の情報媒体を並行して実施し、視覚障害者に対する公的機関の情報提供が、停滞することなく円滑に行われるよう望んでいます。
一方では、利用者側が新しい機器を使いこなすことが移行実現の必須条件となります。本会では日盲連の協力のもと、この1月、2月に5回にわたりプレクストークの講習会を実施し、多くの会員が参加しその操作を習得しました。
これらの状況から、平成20年3月18日(火)に、公的録音物の発受事業に係わる江戸川区広報課はじめ関係者(江戸川区障害者福祉課・区立中央図書館、本会と音訳ボランティア団体)の担当者による会議が開かれ、平成20年度中に暫定方式によるカセットテープとCD(デイジー)の発受に向けて準備を始動させることになりました。
そして7月4日(金)に区議会事務局を加えた、第2回目の上記の関係者による会議が開かれ、この問題について協議しました。その結果、新方式への移行に向け、機器整備や、郵送方法・名簿の区分を早急に図り、区内視覚障害者の情報提供による社会参加活動を今後とも積極的に支援していくことになりました。
会員の皆様をはじめ関係者の方々のご協力をお願いします。
なお、小型・軽量で携帯に便利なプレクストークが近く発売されますので、以下にご紹介します。
シナノケンシがプレクストーク新製品情報公開
(点字JBニュース・5月30日号より)
デイジー図書再生装置「プレクストーク」でおなじみのシナノケンシ株式会社は、小型軽量のプレクストーク新機種を今年の年末に販売開始すると発表した。該当機種(商品名未定、機種名:PTW1)は、外出先でも気軽にDAISY図書を聞いたり、授業や会議をDAISY形式で録音することが可能な、SDカード対応の小型軽量機になり、ユーザーからの希望が多かった「携帯性」に特化した商品だ。
予定価格は3万9900円。大きさは横幅55mm、長さ112mm、厚さ16mm、重さ約150g以下を予定している。今後、詳細情報は
シナノケンシホームページ http://www.plextalk.com/jp/index.html
)のトピックスページで随時公開を行う予定。
「新日本盲人福祉センター落成・結成60周年記念 第61回全国盲人福祉大会」が6月11日に、東京都渋谷区の東京体育館に全国各地から関係者約3500人が集まり、盛大に開催されました。当日は江戸川区視障協からも80名が会場に足を運びました。会場の広いフロアの最後列に座席が指定されましたので、舞台上の様子が詳細には判らない場面もあったようでしたが、伊藤副会長をはじめ小野塚・北澤の両副会長、千歳事務局長の受付や誘導によって、会員の皆様を無事に座席に案内し、12時30分までの長時間にわたる式典と議事に耳を傾けて頂きました。
今回の大会はNHKの山田アナウンサーの司会で、まず渡辺哲宏大会実行委員長の歓迎の言葉、笹川吉彦日本盲人会連合会長の主催者挨拶が力強く行われ、日盲連顕彰等受賞者に表彰状、感謝状が贈呈されました。厚生労働副大臣や東京都副知事をはじめ多くの来賓から祝辞がありました。続いて大会議事が行われ、日盲連前川副会長と都盲協松本副会長(本会会長)の二人が議長団に選出され、議事は平成19年度決議処理報告、平成20年度運動方針案を執行部の報告・提案通り全会一致で可決した後、宣言・決議を採択し、大きな拍手で締めくくり、盛り上がりのある大会は無事終了しました。
本大会二日目の第45回全国盲人代表者会議は水道橋の東京ドームホテル・「天空」で開かれ、各都道府県からの代表者350名が参加し、生活・バリアフリー・職業の3分科会が行われました。障害者自立支援法の見直しを来年度に控えており、移動支援事業の支給量や定率負担の解消など、格差是正問題を軸に議論されました。特に第1分科会の「生活」には約100名が出席し、障害程度区分の見直しや、視覚障害者の病院入院時のホームヘルパー派遣問題等で、白熱した意見交換が行われました。この分科会では都盲協を代表して、松本会長が座長として議事進行を担当し、全体会での報告も行いました。この様子は「声の東京」テープ版にて詳しく報告されていますのでお聞き下さい。
当日に参加ご協力を頂きました会員は勿論ですが、ボランティア団体(百舌の会・風の会・なぎさ点訳・点訳メイト・デイジー江戸川・アイフレンズ江戸川)から26名の皆さんにも参加ご協力を頂きました。このアイネット誌上をお借りし、改めて心よりお礼申し上げます。
日本盲人会連合 http://www.normanet.ne.jp/~nichimo/
── 平成20年 第1号 ──
当センターは開設以来利用者の皆様と共に歩みを続け、平成21年4月には満5年になります。
この間、3度にわたる移動支援給付単価の引き下げ等、厳しい事業環境にも耐え、陰に陽にガイドヘルパーの皆様方のご助力があり、更に関係各位のご支援に支えられ健全運営に努めて参りました。
さて、来年には障害者自立支援法の全面的見直しが行われる予定ですが、中でも視覚障害者の障害認定に係る程度区分の見直しや、移動支援の支給量、定率負担の地域間格差等、未解決の問題がどのように変革されるのか、注目すべき課題は多いようです。
当センターは昨年11月に東京都の事業者指定を受け、居宅介護事業に参入し、新たなメニューの「通院介助」を開始しましたが、江戸川区の心暖まるご支援により65歳を越えた高齢者についてもサービスの提供が出来るようになりました。
地域に生活する視覚障害者の自立や社会参加のための外出が円滑に行われますよう努力を重ねており、皆様とともにその一端を担っているという心意気で、これからもガイドヘルパーさんやホームヘルパーさんのご協力を頂きながら、事業を進める所存です。
新年度に入り4〜6月の派遣実績も約1900時間(移動支援1700時間・通院介助200時間)を越え、安定した実績を堅持しております。当センターは視覚障害者の外出権を守り発展させるために、今後とも利用者の皆様の手となり足となって汗を流す所存ですので、一層のご協力をお願いしたいと思います。
この他、当センターでは千歳事務局長を含む3人の職員が、利用者の皆さんの電話や事務所を訪れる方々の応対に当たっています。当センターの利用者は勿論ですが、視覚障害者の福祉増進に関する情報提供も行っておりますので、ご遠慮なくご相談下さい。
江戸川ガイドヘルプセンター事務局(03) 3877-0089
江戸川鍼灸腹診研究会 工藤 博史
当協会の会員で、三療(鍼灸・按摩・指圧・マッサージ)を業としております治療家の先生が数多く活躍されている中で、恐れ多くも私が職業部を紹介するのは、甚だ失礼とは存じますが、研究会に参加されています先生方のサポート役だと思ってお許しください。
視覚障害者にとりまして、職業を自由に選択するのは困難であります。優れた才能を持っている人は別として、一般的に言って職域はかなり制約されます。
その中で、三療師(鍼師・灸師・按摩・指圧・マッサージ師)の職業は、視覚障害者に与えられた国家的ライセンスを持つものです。しかし、近年この職域も晴眼者の参入が多くなってきまして、業界を取り巻く環境も大きく変って参りました。また、複数の大学の付属病院でも、鍼灸に対する治効理論の研究が進んでおります。
そういう意味でも、幅広い知識と技術の向上を図り、日々自己研鑽して行かねばなりません。当協会に於いて、職業部の鍼灸腹診研究会を立ち上げられた主旨はここにあると、私自身は考えております。
前置きが長くなりました。では、研究会の活動を紹介しましょう。
先ず、点訳並びに音訳ボランティアの皆様には、日頃より資料作成等で、大変お世話になっております。紙面をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。
また、松本俊吾理事長には、多忙の中にもかかわらず時間を割いていただきまして、講師、並びに実技指導を懇切丁寧にやって頂いております。深く感謝申し上げます。
さて、職業部では江戸川鍼灸腹診研究会を、1月と8月を除きまして、毎月第4木曜日に開催しております。参加されています皆様も一日の勤務のあとでお疲れの事と存じますが、勉強される姿に頭の下がる思いであります。現在の参加者は会員6名と会員外の聴講者1名の計7名で、他に会計担当の水谷さんや家族・ガイドヘルパーの皆さんにご協力頂いています。
当研究会は、平成11年6月24日に、第1回を総合区民ホールで始めまして、最初の切り口として、テーマを「骨粗鬆症における背腰痛の診断と処方」を取り上げまして、ワンポイント・アドバイスを頂きました。
「光陰、矢の如し」で、あれから早いもので、今年で10年目を迎えることとなりました。この間、松本先生の豊富な臨床経験、並びに古典医学書等の解説も併せて拝聴して参りました。以下に、第2回から90回にわたって行なって来ました研究会のテーマについて紹介しましょう。
【講義テーマ】
@基礎講義
四診法(望診、聞診、問診、切診)、経病症、経絡病症、臓腑病症、奇経病症
腹診の全体像の把握、絡病、経別病症、適応側の鑑別、五臓の腹診
腹診における負荷法、証の種別、五臓の診断点・腹診(肝、心、脾、肺、腎)
六経病症について、子午の陰陽による病症診断と処方、経筋病、陰陽論
重用穴の運用、五行論について、12経脈の流注と病症、及び主治症、
経病と12経筋の活用
A未病治療としての不定愁訴症候群に対する鍼灸処置法
B運動器病(経筋を含む)の処方
C呼吸器病の処方
D日本伝統鍼灸術における腹診の手順について
E消化器病の処方
F神経系諸病の処方
G水分代謝と泌尿生殖器病の処方
以上、今迄の講義テーマをご紹介しましたが、原点にあるのは、東洋医学における陰陽・五行理論であり、「気血論」であります。今後の研究テーマとして、循環器疾患の処方を予定しております。
最後に、都盲協では各ブロック毎に三療研修会を開催しております。当協会は城東ブロックに所属していまして、今年度は11月13日(木)に足立区西新井ギャラクシティにおいて研修会が開催されます。テーマは、「東洋医学の新解釈」を予定しております。
会員の皆様のご参加をお待ち申し上げまして、甚だ簡単ではございますが、職業部の紹介を終わらせていただきます。ありがとうございました。
よく晴れた穏やかな4月6日(日)、西葛西スポーツセンターで江戸川区の体育功労者、優秀団体、優秀選手の表彰式が行われました。体育功労者7名、体育優秀団体33団体(420名)、体育優秀選手174名が、表彰されました。本会では、全国ブラインドダンス大会男性部門で4種目優勝した池田定道さんと、わか杉国体のサウンドテーブルテニスで優勝した成田貴美代さんが表彰されました。
多田区長の挨拶、表彰式、アトラクションとして、小さい子から大人までのジャズダンスや瑞江中学の吹奏楽の演奏など素敵な式典でした。池田さんは蝶ネクタイの正装、成田さんはロングスカートのスーツとお二人ともバッチリ決めていました。本会からこのような素晴らしい賞に同じ年に二人も選ばれたことはとても光栄です。池田さん、成田さんおめでとうございます。
「お花見の会」
また、同日午後、小松川千本桜公園において、アイフレンズ共催による「お花見の会」が催されました。桜は満開を過ぎてしまいましたが、素晴らしい青空の下で、それぞれが持ち寄ったお弁当、飲み物、お菓子などお腹一杯いただきました。たくさんの家族連れや、グループがバーベキューをしたり、走り回って遊びに興じたり、散歩をしたり、おしゃべりをしたりと公園には笑い声が響き渡り、みんな思い思いに楽しんでいました。
心も体もリフレッシュ!! アイフレンズの皆さん、ガイドヘルパーのみなさんには、大変お世話になりました。また、来年も「お花見の会」が催されるとうれしいです。ありが とうございました。
@ タッチミーアート & サウンドテーブルテニス交流会
タッチミーアートを通じての第二松江小学校と江戸川視協との交流は、もう3年目くらいになるでしょうか。毎年グリーンパレスに生徒さん達がタッチミーアートを持参しての交流でしたが、グリーンパレスが耐震工事に入るため、小学校からの要請を受け松本理事長の判断で、今回はこちらから小学校の方へ出向いての交流会となりました。
2月21日(木)、この日は割合に暖かく普段は寒い体育館もさぞやと思いましたが、生徒達の熱気で暖まったのでしょうか? 寒さも感じず、江戸川視協卓球部会員8人がそれぞれのグループに分かれ、タッチミーアートや卓球を通じて、5年生の生徒さん達との触れあいを楽しんで参りました。皆さんの感想はいかがだったでしょうか? 質問や感想などをまとめてみましたので、どうぞご覧になって下さい。
生徒さんの質問や感想
生徒A : 携帯でメールをやる時に漢字はどうしてるの? 音声が出るのがびっくりしました。
生徒B : 外を歩く時に、怖いと思った事はありますか?
生徒C : 料理を作る時、失敗した事はありますか?
生徒D : パソコンではどんな事をやっているの?
生徒E : パソコンが音声で本を読んでいるのを聞いてびっくりしました。目が悪いのは不自由かもしれないけど、それはちょっと不便なだけで私たちと同じ生活をしてるんだなと思いました。
生徒F : 今日はタッチミーアートを見てもらえたので、うれしかったです。
生徒さん代表の挨拶
僕達は5年生になり、目の不自由な方々と交流をして来ました。白杖を使って歩く事・点字板を使って実際に点字を打つ事・色々な便利グッズを使う事・目の不自由な方の子育ての話も聞きました。そして今日はサウンドテーブルテニスをしました。
交流を通じてそれぞれにどれも皆さんは大変です。特に点字体験の時は打つのも読むのも大変で、触れるだけで文字が読めるのはすごいなと思いました。きっとそこには大変な努力があったのだろうと思います。目の不自由な人たちがみんな明るく前向きに頑張っている事がわかり、僕らも頑張ろうと思いました。
あと、僕たちにも出来る事がたくさんある事がわかりました。ちょっと気を付けるだけで目の不自由な方々に迷惑をかけないで済む事があります。例えば点字ブロックの上に物を置かない事などです。僕はこの1年間の交流で学んだ事を、忘れずに生活して行きたいと思います。今日は僕たちのために、学校まで来て色々教えて頂きありがとうございました。
江視協卓球部会員感想
坂本芳雄さん : 皆さん想像力豊かで、「これは何でしょう? 当てて下さい。」と言われても自分の想像がおいつかない作品もあり、難しかったです。最後の挨拶を聞いて、それなりに学校で教育している事がよくわかりました。
随分視覚障害者の事を理解してくれていると感じました。
福地千鶴子さん : 卓球の方は皆さんとても上手で、負けてしまいました。
すごいなと思いましたよ。そしてアートの方は、それぞれ説明がちゃんと出来ていてわかりやすかったです。最後のお礼の言葉もよく色々と勉強していて、素晴らしいなと思いました。どうもありがとうございました。
橋谷道子さん : 今日はタッチミーアートの交流に招待されて、子供達のを見させて頂いたのはピアノを弾いているところと、あとサッカーでしたね。犬とか人物などを触らせて頂きました。ここのところ3年くらい触らせて頂いていますが皆さん個性があって、よく出来ていたと思います。卓球では生徒達と一緒にさせて頂いて、楽しませて頂きました。どうも有り難うございました。
松田恵子さん : 校門をくぐりながら今の小学校がどのようなのでしょうかとワクワクしました。1階から2階へ、そこは体育館でした。3階の教室に入りました。男子グループの一組に参加して質疑応答の後、しりとり遊びをしました。私の動作でジブロックの袋の開閉が見えないのに出来るのが不思議に見えたようです。見えなくても慣れることみたいです。しりとり遊びも男子の言葉の使い方に興味がわきました。
そしてSTTの参加。卓球台の工夫にとても感心しました。見えなくても音で楽しむSTTを分かってもらえて一緒に遊べて、楽しいフレッシュな気分のひと時でした。ありがとうございました。
成田貴美代さん : アートは色々と工夫しており、将来の夢とか熱中している事などを作っていました。テレビの形かな?と思ったらペンが出て来て、これはゲームのDSと教えてもらいましたが、見た事がないので、説明されて初めてわかりました。卓球の方はアイマスクをつけると、何も見えないよといいながら、それでも速い玉で返してくるので、往生しました。毎年の交流が続けばいいと思います。
吉成百合子さん : タッチミーアートそして卓球、共に楽しい交流が出来ました。音声のグッズ、携帯や電卓を見せたところ、すごく興味を持ったようで喚声をあげていたのがとても印象的でした。
北澤とみゑさん : 私達のために作ってくださったことに感謝、サウンドテーブルテニスも見えない人の気持ちが少しは感じてもらえたかな。少ない人数のクラスで先生の目が行き届いていいなと思いました。
星野 勇さんの感想
今年は平年並みの寒さといわれたが、暖冬に慣れていた我が身には冷たく低温の日が続いた。このような早春の2月21日午後、第二松江小学校に16人が訪問し5年生の皆様と交流を深めた。打ち合わせ説明があって、私達は教室に導かれ5人のグループに腰かけた。挨拶。
タッチミーアート。 まず大きな画用紙に立体的な絵、浮き出した絵を私の前に置いて、作者生徒さんが説明しながら指に触れてなぞっていく。ラーメンが山盛りで丼の中にある絵、猫の好きな女生徒さんは猫ちゃんの形に盛り上げたのを触れさせて下さった。また景色の好きな生徒さんは風景を触れさせて下さり、努力と理解の心が素晴らしい。
音声グッズ。 私は二つの物を生徒さんに披露した。まず歩数計である。数字は見えるが赤いボタンを押したらしゃべった。もう一つは多機能コンパスを見せた。これは15、6センチの細長い箱でスイッチが4個付いているもので上から気温・時計・光・方位を声で知らせる。室温は19度だった。この部屋は明るいと発声した。センサーをふさいだら暗いとしゃべった。方位はこの箱を90度ずつ回しながらスイッチを押すと北・東・南・西と発声した。皆さん達は興味を持ったらしく珍しそうにいじり回していた。
雑談。 少し、時間があったので、私は給食を話題にした。パン・麺・ご飯など、牛乳が付いて、おかずは多彩で豪華だと話してた。私の頃は戦後、小松川小学校でコッペパンにジャムがちょこっとのって、おかずは1品、それに脱脂粉乳だった。それでもおいしく頂き大きくなったのです。しかし今、中国餃子に毒が混じっているのが問題になっているのと、色々な食べ物が輸入品である事がわかりました。
STT(サウンドテーブルテニス)。
次に体育館に移ってSTTの練習と模擬試合をしました。生徒さんと私達がアイマスクをし、音の出るピンポンとラケットで打ち合いました。打ち返しに慣れたり、模擬試合を生徒さんとして交流を深めたが、先生、生徒の皆さん、私達は明るく楽しい雰囲気に包まれて、とてもよかったです。帰りにはおみやげを頂き見送りを受けて校門を後にした。歩いていると紅梅白梅がきれいですよと言われ、花びらに触れたらほのかに甘い香りがしていた。
A 卒業生を送る「フリージアの会」に参加して
2月のある日、可愛い声のテープが第二松江小学校の生徒さんから届きました。卒業生を送る「フリージアの会」への招待を受け、3月12日出席して参りました。当日は生命についての学習に関わった方達、またボランティアとして長い間生徒達の登下校を見守り続けて来た地域の「五葉会」の皆様も大勢見えておりました。
生徒達からのクイズの出題やゲームを楽しんだ後、リズム講師の渡辺先生の指揮のもと、全員でフォークダンスの時間です。江戸川視協リズム運動有志の皆さんの揃いの衣装を身につけての参加に会場に花が咲きました。幾つもの輪になって踊りましたが、大人の方が楽しんでいたようです。
その後、車いす利用者の宇田川温子さんの話や田名後浩子さんの子育ての話には、生徒達も熱心に耳を傾けていました。蓮川知恵子先生がご自分の体験談として、赤ちゃんが生まれた時の初めての泣き声をテープで聞かせ、一つしかない命の大事さを繰り返し生徒達に語り聞かせました。命は本当に大切なものです。
後日、広瀬先生に引率され、生徒さん達8人が江戸川視協の事務所へテープを持って訪れてくれました。中学生になっても優しい気持ちを忘れずに、勉強にスポーツにと元気に過ごして欲しいと思います。
今年関東地方の梅雨入りは、昨年比で6日、例年比で20日も早い6月2日でした。しかも九州北部や中国地方よりも先ということで、気象統計(1951年以降)上では13年ぶり5回目という珍しい年になるそうです。昨年の猛暑を思い出すと、適度なお湿りは人にも農作物にも大歓迎ですが、お手柔らかに・・・とお願いしたいものです。
さて、こんな時期こそ、雨音をバックに読書や音楽鑑賞、なんていうのも日本の特権ではないでしょうか?うっとうしい時だからこそ、ひと工夫で快適に過ごしたいですね。
今回は、平成17年以降に所蔵した江戸川区の録音図書をご紹介しましょう。紙面の都合上全点ご紹介はできませんが、ただいま皆さんにお渡しできる点字・録音図書目録を製作中です。完成までしばらくお待ちください。また、リクエスト等ございましたらお気軽に担当までご相談ください。
・山流し、さればこそ 諸田玲子著
(甲府転出の左遷を受けた数馬が主人公の時代小説)
・思いわずらうことなく愉しく生きよ 江国香織著 (三姉妹を描く現代小説)
・舌づくし 徳岡孝夫著 (「食」をめぐるエッセイ)
・関東大震災 大東京圏の揺れを知る 武村雅之著(地震防災 一般教養書)
・ワインと書物でフランスめぐり 福田育弘著
(ワインと書物をキーワードにしたフランス紀行・案内記)
・まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん著
(多田・行天コンビの便利屋稼業を描く現代小説)
・新幹線ガール 徳淵真利子著 (実体験を基に描いた現代小説)
・常識として知っておきたい裁判 ニュースなるほど塾編 (教養本)
※ 今回ご紹介した図書はすべて、カセット・DAISYのご用意があります。
住所 江戸川区中央3−1−3
電話 3656−6211〔代表〕
中央図書館の担当は私たち(秋山 桜井 藤村)3名です。
江戸川図書館 https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp/
毎年恒例のボウリング大会が、2月29日(金)本八幡のスターレーンで行われました。会員16名、ガイドヘルパー16名、計32名の参加者が5レーンを使って楽しみました。私達の使用するレーンは、ガーターの所に塀のような囲いがありますので、ガーターを気にせずゲームができます。ガイドヘルパーさんにボールを投げる位置、または、ボールを下ろす位置に立たせていただきます。
私は昔やったことがあるので、ボールを転がす位置よりも3歩ほど下がった所に立たせていただきましたが、なかなかスペアが取れません。力もないせいかボールもゴロンゴロン、パタパタっとピンが倒れるだけです。隣でのレ―ンでは若い男の子達が、ガシャーンガシャーンと大きな音をたてています。こちらも元気にと力一杯転がしますが、やはり、ゴロゴロ、パタパタ・・・。若者のエネルギーはすごいなあ、と感じました。
今回参加した中には初めて経験したという方もいらっしゃいました。ボールを持つのも重くて大変という方には、高さ70センチほどの急な滑り台のような器具も用意されました。ボールを台の上に載せてもらい、台の位置を決めてボールを押すのです。これは小さな子や高齢者にも楽しんでもらえる良い器具だと思いました。また、ガーターの塀をビリヤードのように使い、ジグザグにボールを転がして点数を取っている方もいました。一人2ゲームを行い、その合計点で順位を決めました。楽しい2時間はあっという間に過ぎてしまいました。
順位発表で何と私はブービー賞でした。ビックリ、ちょっとガッカリ。
今回は工藤博史さんが1位になり、トロフィーを獲得しました。おめでとうございます。
以下は3位までの方たちです。
1位 工藤 博史さん 253点
2位 関守 幸男さん 228点
3位 高田 幸治さん 227点
スターレーン http://www.starlanes.co.jp/starlane/motoyawata/index.shtml
新潟県越後の名湯 美人の湯 月岡温泉と阿賀野川ライン下り徒歩訓練旅行
伊藤 茂
本会の5大行事のひとつである徒歩訓練旅行が去る6月1日(日)・2日(月)の両日に行われましたので、その模様を簡単にリポートしてみます。
当日は前日の雨模様と寒さとは打って変わって晴天に恵まれ、気温も夏日になろうかという暑さになりました。集合場所は例年同様に都営地下鉄・船堀駅前のタワーホール船堀と江戸川区役所前の二ヵ所からバスに乗り込みました。全員がそろったところで予定通り午前7時15分に江戸川区役所前を出発し、一路新潟県月岡温泉に向かいました。今回は総勢36人で新会員を含めはじめて参加された会員も4人いました。今年も八王子視覚障害者福祉協会の小林会長とガイドヘルパーの小松さんが特別参加されました。添乗員はジャパンスタートラベルの松浦さんで、東都観光バスを借り切りドライバーは佐藤さん、バスガイドは昨年と同じ中蔦さんでした。
まず小野塚福会長から参加者の出席点呼のあと、松本会長と千歳事務局長より挨拶がありました。次に参加者全員が一人一人それぞれ元気に一言ずつ言葉を添えて自己紹介を行いました。
バスは東北道を一路月岡温泉を目指して順調に進み、途中羽生のサービスエリアで休憩をとったのち、利根川を渡ってまもなく本会のバス旅行ではの、事務局で準備されたビール・お酒・缶酎ハイ・お茶・おつまみなどが配られたのです。今回も多くの会員の皆様方から多額のご寄付とアルコール類やおつまみの差し入れがありました。ありがとうございます。時計を見たらなんとまだ午前8時半でした。アルコールが入り盛り上がってきたところで、柏谷文化部長のハーモニカ演奏で「ふるさと」などを合唱してカラオケのノドならしをし、皆様の楽しみな大好きなカラオケが始まりました。にぎやかにカラオケを歌っている間に、次の休憩所の那須高原サービスエリアに到着しました。
20分ほど休憩したのち、磐越道に入り次の目的地である昼食場所の猪苗代湖ビール館に向かって出発、ビール館の近くには偉大な野口英世博士の生家があり、バスガイドさんから野口英世博士の生い立ちについて大変詳しい説明がありました。英世少年は幼少のころ、母親がチョット目を離した瞬間に囲炉裏端に転落し、左手を火の中に突っ込んでしまい、大やけどを負い指がくっついてしまったのです。その為に英世少年はつらい日々を過ごしました。しかしながら手術によって指がもとのように分離し、医療のすばらしさに目覚め医学の世界に入り、人のために役立つ仕事に就くことになりました。そして世界的にも偉大な業績を残しながら、自らの研究途中で病に倒れてしまいました。その間、責任を感じていた母親の叱咤激励の苦労話もありました。野口英世博士の生い立ちを聞いている間に、バスは地ビール館に到着致しました。2階の大広間に食事の用意がされており、日本海でとれた美味しいお刺身と煮物などと地ビールを頂きました。おいしそうに黒生ビールを飲んでいた会員もいました。おなかが一杯になったところで、ビール館の付近を散策いたしました。野口英世博士の生家を訪れた会員もいたようです。
午後1時30分に予定通り出発して、次の目的地である春日八郎思い出記念館に向かいました。春日八郎記念館は田んぼの真ん中にあり、周りは田んぼの畦道になっていて、カエルやザリガニ・アメンボなどがいました。記念館からは名曲の「別れの一本杉」のメロディーが聞こえてきました。そのメロディーにのって松本会長の「別れの一本杉」のすばらしい歌声が聞こえてきました。記念館のすぐ近くに一本の杉があり、そのすぐ脇によだれかけ地蔵があり、子宝に恵まれない人にご利益があるということでした。春日八郎は少年時代、近くのお寺のお地蔵さんの頭をはずして砲丸投げよろしく投げて遊んでいたとの逸話があるとのことでした。現在でも三体のお地蔵様の頭はないとのことです。それでも罰が当らず大成いたしました。
春日八郎記念館を後にし、阿賀野川ライン下りに向かいました。船は貸し切りで約40分ほどの船下りでした。男性のガイドさんがユーモアたっぷりに説明し、途中歌なども取り入れてなかなか楽しい船下りでした。ガイドさんの歌うCDを買った会員もいたようです。無事に阿賀野川ライン下りを終えていよいよ越後の名湯・美人の湯の月岡温泉ホテル清風苑に向かいました。
ホテル清風苑には4時半ごろ到着し、それぞれの部屋におさまり旅装を解き、浴衣に着替え一休みした後で、いよいよ美人の湯に入りに行きました。私見ですが「美人」とは美しい女性の代名詞であると思います。では、美人の湯に男性が入るとどうなるのでしょうか? 全員が美しくなったところで、午後6時半からお待ちかねの大宴会です。大広間に大きめの御膳がゆったりと並び、御膳の上には日本海で取れたお刺身などのご馳走が並んでいました。松本会長の挨拶のあとで北澤副会長の乾杯で楽しい宴のはじまりです。しばらく歓談してそろそろアルコールが回ってきたところで、それぞれお得意のカラオケが出てきました。皆さんカラオケ同好会で歌い慣れているのか、大変上手に楽しく歌っていました。カラオケのメロディーに合わせて、池田さんと田名後さんのペアがすばらしいダンスを披露していました。2時間という楽しい宴はあっという間に過ぎてしまいました。宴会の後、2次会を420号室で行い、松本会長が柏谷文化部長の尺八に合わせて民謡を披露しました。皆さんお疲れのようで以前のように夜中まで飲むこともなくなりました。2次会後に温泉に行かれた方もいたようです。
なお、越後の名湯月岡温泉は石油採掘中に田んぼの真ん中から突然湧き出た弱アルカリ性の性質があるため、ツルツルした肌触りが体によく美人になれる温泉として有名です。
次の朝の食事はバイキング形式で和食・洋食がありました。皆様朝から旺盛な食欲ぶりで、徒歩訓練旅行ならではの朝のビールもついていました。温泉に一番入った人は6回で2番目は5回でした。どちらも美しい男性になったようです。
午前8時半にホテル清風苑を出発して二日目の目的地である三条・燕の洋食器キタローの見学に向かいました。説明ののちスプーンの実演を見学しました。また刃物類も沢山あり、買い求めていた会員もいたようです。帰りにバスの中でお土産にカニスプーンが全員に配られました。
洋食器キタローを後にして、次の目的地、弥彦神社越後の宮に向かいました。途中高さ32メートルもある大鳥居をバスで通過いたしました。バスガイドさんから拝礼の仕方の説明があり、お賽銭も気持ちでよいとのことで、ちなみにご利益があるようにとのことで5円でもよいし、十分なご利益を期待して15円を入れる人もいるとのことでした。
しばらく神社の周りを散策したのち、宝山酒造に向かいました。この酒蔵では、女将さんからお酒の製造の説明を聞いた後で、いよいよ楽しみの試飲が始まりました。試飲の部屋はめずらしく畳の部屋で、5種類のお酒をゆっくりと味わい楽しみました。宅急便で送ってもらうほど沢山買われた会員もいるようでした。
その後、本日の昼食場所のレストランに向かいました。レストランでは日本海で取れたお刺身などが並び、どんぶりのような大きな器にカニとエビの入った味噌汁がついていました。それらを肴にして宝山酒造で買ってきたお酒を飲んでいた会員もいました。
昼食後、今回の徒歩訓練旅行の最後の目的地である寺泊中央水産へ向かいました。中央水産では日本海でとれた新鮮な海産物のお土産を、皆さん沢山買っていました。また、外ではとりたての新鮮な蛤・ほたて・イカなどを焼いている香りがして、その匂いにつられて多くの会員が買い求めておいしそうに食べていました。午後3時過ぎに中央水産をあとにして関越道を帰路につきました。
6月1日からガソリンの再値上げがあったせいか思ったより車の数が少なく、途中塩沢石内パーキングエリアと三芳パーキングエリアで2回の休憩をとり、予定より1時間も早く午後7時過ぎには全員無事に江戸川区役所前、そして船堀タワーホール前に到着したのです。
今年も事務局のお二人・家族の皆様・ガイドヘルパーの皆様のご支援ご協力により、大変楽しい徒歩訓練旅行になりました! 誠にありがとうございました。
越後の名湯 月岡温泉と阿賀野川ライン下りを楽しむ
和田 彰
初夏を思わせる絶好の行楽日和となった。平成20年6月1日と2日の待ちに待った江戸川視障協の旅行会が総勢36人参加で和気あいあいと行われた。東都観光バスの佐藤運転手と中蔦バスガイドとジャパントラベル松浦添乗員の案内で、7時15分に江戸川区役所前を出発した。
車は都心を離れて東北道に入り羽生インターで最初の休憩。利根川を渡り、遙かに日光連山を望み、那須高原で第2回目の休憩となる。車内では柏谷文化部長が音頭をとって、ハーモニカを吹き歌を唄ってカラオケが始まる。車内を楽しく盛り上げる。
順調に車は予定通りに進み郡山に入る。ここは平成16年6月に妻の伴走で開成山公園の一周2.2kmの周回コースを46周して、101.2キロを23時間30分で完走した思い出の場所である。磐越道に入り昼食の猪苗代地ビール館に入る。空気は澄んで冷たく陽光はやわらかである。
近くにある野口英世の生家を見学する。ここは学生時代に友人と裏磐梯を歩き、会津若松の鶴ヶ城に行った。当時は天守閣がなく、ただ石垣があるのみであった。2回目に来た時は会社の社員旅行で白虎隊の墓の前で剣舞を見、再建された天守閣の前で記念写真を撮り、東山温泉泊まりであった。昔を思うと半日で会津若松まで来てしまうとは隔世の思いである。民謡で有名な会津磐梯山が見える。そして猪苗代湖がある。道は左右に曲がり車も揺れる。
次の目的地は春日八郎記念館である。ここでは舞台衣装やピアノが陳列され歌われた年代表が壁にはられてあった。中ではカラオケで歌われるようになっており、松本会長が名曲「別れの一本杉」を熱唱していた。入口には立派な別れの一本杉の歌碑がたち、大きな杉が横に植えてあった。外に出て道路際は早苗の緑が見渡すかぎり続いていた。道端の水のせせらぎ、そこには頼りなげな蛙の声が聞こえた。静かである。風の音もない。こういう静かな所で春日八郎が生まれ育ったのかという昔が偲ばれた。
JR磐越西線に沿って車は走る。やがて次の目的地、阿賀野川ライン下りの乗船場につく。2時50分に出て阿賀野川の流れに乗る。川幅は70mとかなり広い。ゆったりとした流れから山に挟まれた狭くて浅い流れとなり、川底は岩にあたり急流となり船は左右に揺れる。船のガイドさんは面白おかしく話をし、風景を説明する。説明のない所は渋い声で歌を唄ってくれる。日本の自然は山と川である。このような奥まった所にも家が建って人の生活がある。約40分の船下りは終わった。
因みに私の船下りとしては、松尾芭蕉の「五月雨をあつめて早し最上川」の最上川。鬼怒川。水郷の潮来。秩父の長瀞。鵜飼の長良川。急流の天竜川。プロペラ線の瀞八丁の熊野川。高知の四万十川。九州の筑摩川。等である。
ホテル清風苑につくにはもうすぐだ。
4時頃月岡温泉に着く。私達は走る為に着替えをし、ホテル清風苑前の稲荷神社の急坂の参道を走った。息をきらして登り下りをし道路に出て走る。すると赤い鉄橋が見えた。約30分位走ってから家族風呂に向かい、ゆっくりと温泉に浸った。泉質は弱アルカリ性なので肌はつるつるとし、美人の湯と言われている。
6時30分からいよいよ宴会が始まる。刺身とカニ料理で舌鼓を打つ。おかげでお酒の量もすすんだ。柏谷さんの司会でカラオケが始まった。宴会が盛り上がる。9時からロビーで佐渡おけさの踊りがあるという。至れり尽くせりの歓待であった。
翌2日の朝5時に起き、走るべくホテルを出た。赤い鉄橋は月岡大橋という橋であった。空気が冷たく顔に風が当たり気持ちいい。鶯の声が聞こえる。朝の空気をいっぱい吸った。ホテルに戻るとロビーで朝市が出ていた。米うどんがあった。珍しいので買う。
朝8時30分、ホテルを出発。次の目的地は洋食器の本場三条燕市に入る。そこでは洋食器センターキタローで各種の食器や刃物が展示されている。ここは主婦の生活必需品なので、妻は手頃な包丁を見つける。これが今回の最高の土産となった。車は新潟平野に入り直線道路が前に前にと延びる。両脇は見渡すかぎり稲の青さが続く。新潟のコシヒカリが植えられているのだなあと思う。やがて大鳥居をバスはくぐる。
弥彦神社に10時30分に着く。千歳さんの厚意で全員集まり記念写真を撮る。階段を登り本殿へ行く。左へ折れて下の参道へ戻り、しばらくお店を見て回る。味噌まんじゅうが名物と言うことで、店に入った時は最後の1個であった。他に草大福を買う。お餅は歯ごたえがあり米の本場だと味わう。しばらく杉木立の中を散策する。
次の目的地は米所の酒を試飲に宝山酒造へ行く。酒造りの現場を見学し、お酒は11月から3月までに造られるという。大吟醸(一滴一涼)という銘酒はすべて手造りであると聞いた。それを小さいおちょこに入れたのが配られた。香りといい、口当たりといい、日本酒のブランデーといったところか。土産に大吟醸を一本買った。店の人に「試飲するんじゃなかったなー」と言ったら大笑いとなった。
いよいよ寺泊の市中に入る。まずはホテル飛鳥で昼食となる。刺身があった。やはり日本海の魚はうまい。味噌汁と刺身とご飯、和食のおいしさである。車は信濃川を渡り、魚の土産を買うべく中央水産に止まる。新鮮な魚介類があり、威勢の良い声が飛び、潮の香りがする。私たちは串刺しの魚とイカを買う。東京では見られない大きさで安い。市場のはずれに野菜を売る店があり、大きなダンボールに入ったトマト・空豆が目についた。空豆を重たいにもかかわらず安いので買う。車中に戻ると買い物の話で賑わった。皆たくさんお土産を買ったようだ。
いよいよ新潟から東京へ帰途につく。車中からは薄曇りの中、かすかに佐渡島が見えた。車は関越道を進み塩沢石打インターに入る。ここには江戸川塩沢荘がある。そして冬には石打スキー場が各所にある。私達も塩沢荘に泊まって、石打後楽園のゲレンデでスキーを楽しんだ。そこは千歳さんの思い出の場所で、石打丸山スキー場で奥さんと出会った所だと嬉しそうに話していた。ここから東京まで195kmと表示されていた。もうあとは、ひたすらに車が進むだけだ。スピードを上げて走る。運転手さんの腕の見せ所である。インターを出るたびに松浦さんはビールと酎ハイを配り、中蔦さんはジュースやウーロン茶を配ってくれる。至れり尽くせりである。中蔦さんからは途中の風景の説明が入る。やがて三芳インター最後の休憩所となる。ラジオ体操をして身体をほぐす。身体がすっきりした。
車はスピードを上げて走る。快調である。ビデオが終わった時は都心に入っていた。そうしたらもう帰りの挨拶の時間になったという。まもなく高速道路を出て江戸川区役所前となる。約900kmの長距離旅行と聞かされて驚いた。無事に今日の旅行が終わるのだと実感した。
二日間のみんなとのふれあい、佐藤さん、中蔦さん、松浦さん、皆さんの暖かいふれあいが終わるとなるとさびしい気分になった。車を降りて松本会長と握手をして別れた。時間は7時20分、予定より1時間早く着くことができた。また楽しい旅行会が出来ることを待っています。
雨の晴れ間の6月1日(日)・2日(月)は江視協恒例の徒歩訓練旅行でした。今回は、新潟県の月岡温泉までの長旅でした。お天気にも恵まれ楽しい旅行ができました。以下は参加された皆さんの声です。
宮地昭雄さん:一人で家内をおいてきたけど、有賀さんのお世話で何とかなりました。
松丸善之さん:カラオケが一番楽しかったです。
(Mr.Childrenの【es】を熱唱!)
植木清枝さん:楽しかったです。夜、わいわいできてお友達も何人かできました。旅館の食事がいまいちでした。
草野育子さん:阿賀野川のライン下りが一番楽しかったです。
柏谷幸司さん:宴会の進行をさせてもらったけど、ヒッチャカメッチャカになっちゃって迷惑かけたかな? でも、盛り上がったかなという感じはあったかな?
橋谷道子さん:ライン下りの船頭さんが楽しくてよかったです。弥彦神社でみなさんの健康をお願いしてきました。森林浴ができてよかったです。
関守幸男さん:すごく楽しかったです。食事も今年はよく食べられた方なのでおいしかったです。内風呂に3時間かけてゆっくりゆったり入りました。いいお湯でした。
池田定道さん:腰が痛い。バスにずっといたから、お尻の肉がなくなっちゃった。お腹の肉がお尻まで下がってくるといいのに。楽しかったけどね、帰りはつらいね。天気と暖かいのがよかった。
星野 勇さん:食べ物と美人に囲まれてよかった。夕方だけど、胡瓜の浅漬けをメタボ防止のために食べてます。
小野塚耕吉さん:大変天気に恵まれまして楽しかったです。宴会でダンスを踊っているのを見て、素晴らしいなあと。誰かなと聞いたら、池田さん、橋谷さんと田名後さんですって。だんだんそのようなことが会でもできるようになって素晴らしいなと思います。
小川さん(ガイド):食べて飲んで、飲んで食べてとにかく楽しかったです。お風呂もよかったし、料理も良かった。お風呂は4回入りました。
長谷川とくよさん:今日は最高に良かったです。去年よりも食べ物もおいしくて幸せでした。
久方ぶりの潮干狩りなのでいつ頃行ったか思い出してみたが、たぶん中1の頃だっただろうから50年以上前のこととなる。隅田川を船で下り千葉の方へ向かったので、船橋沖ではと当日を楽しみに待った。
5月23日は5月には珍しいカンカン照りの真夏日となった。半ズボンにサンダル姿で遠足みたい ルンルン
一之江の待ち合わせ場所に。そこで幸ちゃん、二郎ちゃん、富ちゃん、福ちゃんと会って、バスで葛西臨海公園駅へ ルンルン
そこで直ちゃん、淳ちゃん、泰ちゃんと会って電車に乗って ルンルン
四つ目の二俣新町駅で降りる。ここで貴美ちゃん、礼ちゃん、西船から来る
道ちゃん、千ちゃん、百合ちゃん、内ちゃんと待ち合わせ。みんな揃ってふなばし海浜公園行きバスに乗る ルンルン
公園に到着し海岸に出る。埋立地だけあって砂というより土のようで雑草が生えていた。潮干狩りはおよそ50メートル四方の金網のフェンスの中で行う。この囲いが浅瀬に三つ並んで作ってある。
時計は11時を回ったばかりだが、炎天下で食べ物が痛まぬうちにと早めの昼食とした。福ちゃんと淳ちゃんがご馳走を持ってきてくれた ルンルン
ビールも付いてまるでピクニック。旨ーい。幸ちゃんと直ちゃんは飲む方に専念。
さて入ろうかと囲いの入り口に行ったところ、「入場券を貰ってきて下さい」とストップされる。淳ちゃん、走って取ってきてくれた。身障者は無料でありがたい。囲いの中は賑やかだ。子どもらが水溜りで水遊びをしている。
アサリはポツポツしか取れない。深く掘っても草の根ばかり。福ちゃんいろいろ情報集め、辿り着いたり監視のオヤジさん、ここほれそこほれアサリがザクリ、たちまち目標量達成。オヤジさんの言うことニャ、ここのアサリは中国産、なれば出会ったときは「ニィハォ」と、食するときは「シェイシェイ」と挨拶して頂戴とのこと。1.5キロを獲って早々に引き上げ、レストランでお茶して帰途についた。味噌汁で暫く味わった。ツブは小さかったが中身は大きく味も良かった。
シェイシェイ
今回、月1度おこなわれていますカラオケ同好会の中で藤正商事の加藤社長さんのご厚意により、八汐由子さんの歌謡ショーが4月14日(月)、コミュニティプラザ一之江で50名程の参加者でおこなわれました。
加藤社長さんのご挨拶ののち、さっそく歌謡ショーのはじまりです。
読売テレビ(日本テレビ)全日本歌謡選手権、第35代チャンピオンとなられ船村 徹氏にスカウトされた時のお話を交えながら、「サン・トワ・マミー」・「ろくでなし」・「みかんの花咲く丘」など、幅広いジャンルを披露して下さいました。
途中昼食をはさみ、おいしい松花堂弁当を頂きながらしばし歓談。その後、カラオケ同好会に参加されているみなさんの歌を楽しみました。
再び八汐由子さんの歌が始まり、「川の流れのように」・「アメージンググレイス」、去年12月に出した8年ぶりの新曲「花よあるがままに」などを歌って下さり、楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
私達と同じ視覚障害者とのことで、ご自分なりに舞台の構成などを考えながら歌っているとのこと。そして、盲導犬育成の活動もされているとのこと、これからも頑張っていただきたいと思います。
今回、加藤社長さんには大変お世話になり有難うございました。また、このような機会を楽しみにしております。
ここで、当日参加されましたみなさんの感想を紹介します。
花見とみ子さん : いろんな曲を歌ってくれて有難うございました。お弁当もおいしかったです。
松田恵子さん : 八汐さんの歌声はどれもすばらしかったです。あとで五月みどりさんに似た方と聞いてイメージがもっと深くわきあがりました。良い歌を有難うございました。
橋谷道子さん : カラオケ大会に出させて頂き有難うございました。八汐由子さんのすばらしい声量とどんなジャンルでも歌って下さって感動して帰りました。加藤社長さんのご家族のみなさんに感謝申し上げます。次回もこのような機会がありましたら参加させて下さい。
成田貴美代さん : 八汐由子さんのコンサートはすばらしかったです。歌が上手で演歌あり、ポップスあり、シャンソンありで、私もあんなに歌えたらいいなーと思いました。楽しかったです。
北澤とみゑさん : 招待して下さった加藤さん、また、歌って下さった八汐さんも共に同じ障害の人が集い楽しませて頂きました。
福地千鶴子さん : 構成と演出を自分で全部やっていてすばらしいと思いました。歌もとてもききやすかったし楽しく聞くことが出来ました。
平成20年2月17日午前9時10分、朝の冷気を破って石原都知事の号砲とともに花吹雪が打ち上げられ26,654人のそれぞれの思いを込めてスタートを切った。昨年の第1回の東京マラソンは豪雨のため断念したが、今回の第2回東京マラソンの参加が幸運にも選ばれ、都心のバージンロードを走ることが出来た。これで日本も世界各国の主要都市のマラソンの仲間入りが出来た。
都庁前から新宿駅の大ガードをくぐり、靖国通りに出る。なだらかな下り坂、渋滞することもなくマイペースで走る。だが、まだ身体は暖まらない。ビルの陰に入ると空気は冷たい。市ヶ谷の防衛庁前を通り抜けやがて5km、伴走の中島さんとともに東京の青空の下を快調に走る。飯田橋駅のガードをくぐる。沿道は応援の人垣が絶え間なく「がんばれ、ガンバレ!」「ファイト、ファイト!」と声援を送ってくれる。走る人の心ははずむ。やがて竹橋を渡り、皇居のお堀端を通り、日比谷交差点を渡る。10kmのゴール地点を横にして、我々は直進する。10kmのタイムは1時間12分、好調に走っている。
やがて高さ333mの東京タワーを右手に臨み、増上寺の前を通過し、三田の東京都障害者福祉会館を右折し、田町に入る。15kmの関門を通過、やがて品川駅付近の折り返し地点を通る。17km地点の給水所で水を飲む。風は向かい風になっている。声援は絶え間ない。帝国ホテル近くの20km地点のタイムは、2時間30分で通過する。日比谷公園の方から女の人が「東京行進曲」の歌を歌って声援してくれている。これも東京ならではのことだ。
日比谷交差点を右折し、ハーフ地点を2時間39分で通過する。有楽町のガード下をくぐり、やがて銀座通りに入る。声援がものすごい。いつもなら車の行列だが、今日だけは人の行列である。走る人も応援する人も、皆ニコニコ、明るいムードが伝わってくる。22km地点の給水所でバナナをもらい、持参の饅頭を食べる。日本橋を右折して茅場町から水天宮を走り抜ける。スピードも落ちてくる。25kmの関門を通り抜け、浅草橋のガードをくぐり、蔵前から浅草雷門の折り返し地点に向かう。走るには絶好のお天気だ。発汗も少なく給水をする回数も少なくてすむ。歩くランナーがだんだんと増えてくる。下町情緒の声援はすごい。雷門を折り返して銀座4丁目まで戻る。両国を過ぎて30km地点、タイムは4時間11分である。予定としては11分のオーバーだ。
日本橋に戻る途中、走路監視員から「和田さ〜ん」と声をかけられる。多くの走友がボランティアとして、やはり東京マラソンに参加しているのがわかる。嬉しくなった。ビル風がまともに吹いてくる。再び銀座の通りに戻った給水所でも「和田さん」と声がかかる。「チョコレートをもらって下さい」という声、走る人も応援する人も東京マラソンの主役は一緒だ。沿道での応援の数は226万人という。銀座三越デパートを左折し、昭和通りを渡り、歌舞伎座の前を走り、築地4丁目の交差点を左折、築地本願寺前が35km地点である。
入船橋交差点を右折し、佃大橋を目指して走る。この寒空の橋の上も人垣で声援が絶えない。急勾配の橋も走るには厳しい。登りきって下りにはいると、スピードが加速する。佃大橋までは平たんな道程であった。春海橋を渡り、走友が「和田さんがんばって!」と声をかけて先に走って行く。ただ走るのを楽しむだけだ。伴走の中島さんが歩く人に「すみません、通して、少し左に寄って…」と道をあけてと言っている。歩く人よりは少しでも走っている方が速い。これでも追い抜いているのだなあと思う。快感が湧いてくる。東雲1丁目を右折して40km地点にかかる。5時間54分。予定よりも24分のオーバーだ。6時間以内のゴールは難しくなる。
残り2kmとなるが、疲れた足にはとても長く感じられる。声援がますます大きくなる。いつもながらの感激が湧いてくる。伴走者とともにゴールインした。タイムは6時間16分3秒である。完走メダルを首にかけてもらう。実感が湧いてきた。伴走者と握手をし、「ありがとう」と言って感謝する。かくして私の初めての東京マラソンは終わった。荷物受取所には先着していた走友の島田さんと妻が待っていた。さあ、これから完走パーティーに行こうと着替えたが、冷風が私の火照った身体と汗を吹き飛ばしてくれた。
(日本盲人マラソン協会 東京支部長)
ロマンの宿で知られる秘境群馬県法師温泉の一軒宿である「長寿館」にて、早朝の散策の一こまである。
平成20年5月26日(月) 晴れ
昨日の午前中の雨模様から一転、明治の佇まいを今も残す法師温泉の宿は、梅雨入り前の清々しいそよ風がたなびく朝であった。
5時に起床し、私と友人のMさん、そしてIさんとSさん、Nさんの仲間の男女5人で長寿館の裏山の中腹にある「ころり観音」まで坂道を散策に出かけた。早朝の冷気が半袖の私のシャツの肌に染み込んでくるようで、思わずピクっと肩をすぼめた。
しかし登り始めて暫くすると、うっすらと汗をかくほどに身体が温まってきた。
程なくころり観音様にたどり着き、手を合わせた。
両手で抱えるくらいの石をまっぷたつに割った平面で、良く磨かれた大理石はつるりとしており、楕円形の真ん中にころり観音と刻んでいる。この一つ一つの文字を私は触り、確かめるようにたどってみた。そしてふと思う。知らない間に「ころり」とあの世に旅立てることを望んでいるが、こればかりは観音様のみが知るところである。
右の瀬音のする方角に坂道を下った。足下をせせらぎが「ザーザー…」と水の下るさまは、もう60年昔の幼少の頃遊んだふるさとの情景そのものである。せせらぎの音で川岸を確かめながら進むが、小石がでこぼこと不規則に並び、歩きづらくしている。ほどなく行くと、小さな一本の丸太の木道(鉄製の吊り橋が完成するまではこの丸木道を使用したと思われる)と鉄のワイヤロープ製の下に一枚の板を通した吊り橋にたどり着いたのである。右の手すりを確かめながら左は杖で板をたどり、向こう岸まで7〜8メートルはあっただろうか、恐る恐る歩をすすめ、渡り終えた時はほっとため息をついたのである。大きな吊り橋もいいのだが、この橋はまた別の意味で風情がある。
瞬間、幼いと思われる鶯が「ホーホケキョ…」とたどたどしい音色で鳴いた。
もう4、50分は歩いただろうか?
左にかけた腕時計のボタンを押すと5時55分と音声で答えてくれた。5人はもと来た道を下り、深緑と土の薫りを満喫する法師温泉の自然とのふれ合いを楽しんだ一時であった。旅館の脇にある文人の歌碑が並んでいる前の石段を登り、お稲荷様の鳥居をくぐり、両手を合わせお参りをした。長寿館の玄関に戻り、散歩で使った足を撫でながら湯船に体を沈めた。清々しい朝の空気を満喫した散歩であった。
こののどかな宿の玄関より出て、三国峠までは道しるべによると3キロである。長寿館からは微かな硫黄の香りが漂い、湯煙がたなびいて旅情を一層かき立ててくれたようである。
山宿の湯煙たなびきせせらぎの 瀬音懐かし法師の朝は明け
谷間の吊り橋あゆみ鶯鳴き 三国峠はすぐそこにあり
団塊の世代の皆さまにおくる応援詩。
すでに還暦を迎えた皆様、これから還暦を迎えようとしている皆様に、ますます頑張っていただくための激励の詩です。
還暦の詩
赤い帽子に 赤いちゃんちゃんこ
赤い座布団に 末広持って
年重ね 還暦60歳
われら年になってもまだ若い
第2の人生の通過点
笑った日もある 悔んだことも
ほめてあげようよ 自分自身を
時流れ 還暦60歳
われら年をとっても 気は若い
第2の人生は これからだ
限りある人生 大事に生きようよ
生きてるあかしを築いていこう
年重ね 還暦60歳
われら年取って 若返る
第2の人生 始まりだ
「還暦」とは、生まれた年の「エト」が60年経過して生まれた時の「エト」に戻って来ることです。昔は人生50年と言われ60歳まで生きるということは大変おめでたいことだったのでしょう。現在では平均寿命は男性79歳、女性
85歳になっています。60歳はまだまだがんばって活躍出来る年齢です。
なお、この「還暦の詩」は歌手の舟木一夫が歌った名曲「高校3年生」のメロディーでうたえます。カラオケで一度お試しになって楽しんでみて下さい。
〈工藤 博史〉
デイジーに耳を傾けうとうとと 春雷なりて我にかえれり
春雨や夢をのせたる銀河去り 世の移ろいに別れ惜しむか
舞い落ちる鳥のちぎりし一輪よ 手のひら乗りてかくもうれしき
あすか山立ち寄り見れば満開の 枝垂桜に人のなごみし
〈成田貴美代〉
二つ三つ花びら浮かせカップ酒 賑わう園に春の装い
〈長谷川とくよ〉
深みゆく青葉清しも阿賀野川 ゆたけき水面船上に見ゆ
ユーモアをまじえて語る男性の 船のガイドの声艶めきて
〈松田 恵子〉
憧れの南房総より花数多 目覚むる思い吾の部屋に春
〈和田 彰〉
梅雨空にあじさいの花よく似合う 手にふれて見し丸き花びら
妻の手に引かれて走る公園の つつじは真っ赤に風はさわやか
白杖(ツエ)を手に頭にえがく地図たより この一歩にぞ我道を行く
〈渡辺 登〉
後前(アトサキ)のあるなど夢にも思はざり 老い夫婦(フタリ)花の散る下にたつ
存分に生くるも更に八十路(ヤソジ)越え ふみたし六方つづく花道
1.簡単おいしいクッキング
◎ 豚しゃぶの四川風ソース 〔金子曜子さんのレシピ〕
材料 豚薄切り(油のないところ)400g ネギ1本 パセリ1本 お酒少々
調味料:しょう油大さじ3 砂糖・ゴマ油各大さじ1
ニンニクのすりおろし(好みによって入れる)1かけ分
豆板醤(好みによって)小さじ2分の1〜1
作り方(1) ネギは長さ4cmに切り、中の芯を除いて千切りにして水にさらす。
水を切り、ちぎったパセリと混ぜ合わせる。
(2) 調味料を混ぜてたれを作る。
(3) 鍋にお湯(分量外)を沸かし、お酒を入れて、豚肉を一枚ずつ広げてさっとゆでる。水気を切って器に盛り付ける。(1)のネギをのせて(2)のたれをかける。
※ 豚肉は水にさらさない。
☆ このたれを利用して、きゅうり・玉ねぎ・ニンジン・セロリを千切りにしシャキシャキサラダを作っても美味しいですよ。
◎ あさりと小松菜の辛子味噌和え 〔金子曜子さんのレシピ〕
材料(4人分)あさりのむき身100g お酒少々 小松菜1束 しょう油少々
調味料:味噌大さじ2 砂糖小さじ2 練り辛子小さじ2分の1〜1
しょう油小さじ1
作り方(1) なべにあさりとお酒をいれ、ふたをして中火にかけ、煮立ったら火を止めそのまま蒸らす。
(2) 小松菜は根を取り、太い茎には包丁を入れる。お湯を沸かし塩を入れてゆでる。よく冷ましたものを食べやすい長さに切り水気を切る。
(3) 小松菜に少量のしょう油をふり、混ぜ水分を取る。
(4) 調味料を混ぜた中に(3)の小松菜とあさりを入れてからめる。
2.便利グッズの紹介
◎ポッチ(トイレ内部音声案内装置)
目の不自由な人への誘導や情報提供を目的とする音声情報案内装置。
人体感知センサーによる自動情報提供と押ボタンによる手動情報提供は、それぞれ別々の情報を提供。
【音声案内の例】
※ 自動(人感センサーによる)
「ピーンポーン!! トイレ内音声案内装置です。鍵を閉めるのはドアの取っ手の下にある鍵レバーです。詳しい案内の必要な方は装置中央のボタンを押して下さい。」
※ 手動(押しボタンによる)
「右奥に洋式便器・便座に座った状態で、左壁に、手前から洗浄ボタン、非常呼び出しボタン、ペーパーホルダーがあります。続けてボタンを押すと案内を繰り返します。」
(最長録音時間160秒/最大音量70dB)
新日本盲人福祉センターなどに既に設置されています。江視協では、この夏の江戸川区との懇談会で、区内主要施設への設置を要望します。
◎ アク取りお玉
“アク取りお玉”は、アクの上にお玉を浸すだけで簡単にアク取りができるお玉です。
アクはお玉の底に施されたエンボス加工に吸着します。アクだけを取り除けるので、煮汁は無駄にしません。また、お玉の内側には目盛りがあるので、100mlまで計量できます。色は琥珀色と紫色の2種類があります。支払い方法は郵便振込です。
価 格 : 1,260円(税込)
長さ : 30cm
重さ : 50g
お問い合わせ : サキヤマ 049-242-5695
江戸川区の四季は桜で始まりはなみずき、さつき、ばらと彩られて行きます。今は近くの親水公園で菖蒲が咲きそばで鴨が水に戯れていました。
6月1日、2日と徒歩訓練旅行のお供をさせていただき、緑の豊かさに心を奪われ又ゆうゆうと流れる信濃川に、昨年この川の源流甲武信岳に登った事を思い出し感激も新たにしました。
このような心和む事とはうらはらに、世界各地での自然災害、我が国では岩手宮城内陸地震と自然の脅威を感じさせられました。又秋葉原の無差別殺人は「もし私がそこに居合わせたら」と深く考えさせられる事件でした。
さて今回のアイネット第17号は今大活躍の企画部主催のイベントのお話や、徒歩訓練旅行など内容が盛りだくさんで皆様に楽しんでいただけると思います。近頃、短歌は進んで原稿を下さる方がおり大変喜んでおります。会員の皆様のアイネットですので、日頃思う事を書きとめ、今回の発行には間に合わなくても次に発表できますよう今から心に温めておいて下さい。
編集員一同会員皆様の原稿をいつも首を長くしてお待ちしております。
もうすぐ暑い夏がやってきます。皆様お体に気をつけて又18号でお会いしましょう。
(K)
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