第10号トップ

  目次

お祝いのことば  江戸川区長

創立25周年を迎えて

25年のあゆみ

創立25周年記念 第20回 文化祭

平成16年度・江戸川区各部懇談会報告
  1) 福祉部
  2) 土木部
  3) 広報課

生きる喜び

区・障害者向け講座講習会 開かれる

芸術でつなぐ友好親善絵画展

城東ブロック行事報告
   T 鳴子のお湯と猊鼻渓の船頭さんの舟歌を楽しむ
   U 三療研修会開催
   V 家庭生活訓練事業を終えて(リズム運動)
   W 第1回 城東ブロック交流卓球大会開かれる
   X 城東ブロックカラオケ大会に参加して

夏から秋へ諸行事開く
   T 納涼懇談カラオケ大会
   U 第27回区民祭りバザー
   V タンデム試乗会(土木部主催)

視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会

「視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会」発足の経過

妻の伴走で101.2kmついに完走

私の子育て奮闘記

コスモス畑を行く

アンコールにこたえ、「さとうきび畑」を熱唱

暮らしのアラカルト
   1.簡単おいしいクッキング
   2 初心者用プレクストーク講習会のお知らせ
   3.便利グッズの紹介
   4.JR特急料金割引制度

視覚障害者の初心者向けパソコンブースの案内

えどもう歌壇

編集後記




お祝いのことば  江戸川区長 多田正見


 江戸川区視覚障害者福祉協会の創立25周年を心からお祝い申し上げます。 貴協会が、昭和54年に江戸川区盲人福祉協会としてスタートして、はや四半世紀が経過いたしました。 この間、会員の相互連携と親睦はもとより会員への区情報の発信基地として「声の広報」「声の便利帳」に携わるなど、視覚障害者の方々の社会参加に大きく貢献されてこられました。

 こうした努力が実を結び、今では、皆さんがハンデを克服され、地域社会のあらゆる分野で積極的に活躍されておりますことは、大変素晴らしいことです。このことは、障害者の皆さん一人ひとりのご努力はもとより、松本理事長さんはじめ役員の皆さんの長年にわたるご尽力の賜物であり、心より敬意と感謝を申し上げます。

 本区は、今、「共育」「協働」による区民の奉仕の気持ちの高まりが、本区の未来を動かしていくものと確信し、「共助の文化」づくりを着実に進めています。こうした中で、貴会は、平成15年にNPO法人の認証を受け、全国に先駆け、江戸川ガイドヘルプ事業を展開されております。大変意義深いことであり、本区にとってこんな心強いことはありません。

 これからも、だれもが、安心して暮らせる「豊かな心にあふれたまち」を目指して、共に力を合わせてまいりたいと思います。
 25周年を契機として、江戸川区視覚障害者福祉協会の一層の発展と会員の皆さんのますますのご活躍とご多幸を心から祈念しまして、お祝いの言葉といたします。




創立25周年を迎えて  松本俊吾


 本会の足跡をたどるとき、思い起こさなければならない事実を諸先輩から5年前の創立20周年の節目の会で伺ったことを思い出します。 それは戦後間もない昭和20年代後半に、区内の視覚障害者の多くが、三療(はり灸マッサージ)業者を中心に組織され、身体障害者団体に属しながら、視覚障害者の上部団体に当たる東京都盲人福祉協会江戸川支部として、活動を継続し、職業的自立を立派に果たされてきたことについて、まず触れておきます。

 昭和50年前後に初代の吉田会長等有志の努力によって、視覚障害者福祉の向上を一層進めるため、独立の機運が高まり、昭和54年(1979年)7月、グリーンパレス(松島1)に仲間の39名が集まり、発足総会が開かれました。早いものでそれから四半世紀を迎えることになります。

 そして、会員のありのままの活動を見て頂くために、昭和58年(1983年)に「第1回文化の集い」を開き、本年20回を迎え、文化祭は毎年、会員の盛りだくさんの発表の場ともなっています。これに加え、平成5年(1993年)から、姉妹都市ゴスフォード市を親善訪問し、視覚障害者団体の相互交流が始まり、8年後の平成13年には、第2回の訪豪を行い、同市の視覚障害者との親善交流が深まっています。

 また昨年8月にNPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会を設立、長年親しんできました盲人福祉協会に別れを告げることとなりました。 そしてタワーホール船堀の事務所に於いて、本年4月よりガイドヘルプ事業をスタートさせ、自立と社会参加活動を支援する組織として生まれ変わったのです。

 他方本誌「アイネット」も目出度く本号で第10号を発行、2つのお祝い(創立25周年・第20回文化祭)とも重なり、この上の喜びは有りません。 しかし本年は、相次ぐ台風の本土上陸や、新潟での地震に見られるように、天変地異の連続に加え、私たちの活動に最も関係の深い障害者支援費制度と介護保険制度の統合に向かう動き等、不安を抱えながら今年も終わろうとしています。

 冒頭の多田区長さんの祝辞にも触れられておりますが、江戸川区の素晴らしい地域愛に育まれてきた共助の心を信じ、自助努力を忘れることなく、希望の火を高く掲げ歩みたいものです。




25年のあゆみ


 ☆ 昭和54年以前は、鍼灸マッサージ業者を中心に、江戸川区鍼灸按摩・マッサージ・指圧師会の文化部内に、本会の前身として、東京都盲人福祉協会江戸川支部が設けられていた。視覚障害者福祉を独自に進める為、独立の機運が高まり昭和52年10月会則を制定。

 昭和54年(1979年)7月29日、グリーンパレスにて発足総会開く。
 昭和58年(1983年) 10月  第1回文化の集いを開催。
 平成 5年(1993年) 9月  姉妹都市オーストラリア・ゴスフォード市、会員有志35名親善訪問。視覚障害者相互交流開始。

 平成 5年(1993年) 11月  創立15周年記念第10回文化祭盛大に開催。
 平成 6年(1994年) 10月  オーストラリア・ゴスフォード市の視覚障害者一行来区。国際交流深まる。

 平成11年(1999年) 3月  江戸川区総合区民ホール3階に本会事務所開設。 声の広報テープ版、音訳ボランティアと共に発受開始。
 平成11年(1999年) 11月  総合区民ホールに於いて第31回東京都盲人福祉大会並びに創立20周年記念式典開く。

 平成12年(2000年) 7月  情報誌「アイネット」第1号発行
 平成13年(2001年) 5月  本会会員及びボランティア有志45名、第2回オーストラリア・ゴスフォード市訪問。

 平成15年(2003年) 8月  東京都よりNPO法人の認証を受け、江戸川区盲人福祉協会24年の歴史に幕を引き会名を変更、NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会を設立。
 平成16年(2004年) 2月  東京都より居宅介護事業所指定を受け本会事務所に江戸川ガイドヘルプセンター開設。

 平成16年(2004年) 4月  ガイドヘルパー派遣(移動介護)事業を区内視覚障害者に対し開始。




創立25周年記念 第20回 文化祭


主催 : NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会
後援 : 江戸川区社会福祉協議会
協力 : 音訳百舌の会・朗読ボランティアなずなの会・音訳ボランティア風の会
      江戸川点訳メイト・なぎさ点訳友の会・つぐみ点訳友の会
      在宅福祉グループ・デイジー江戸川
      視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会
日時 : 平成16年11月23日(祝日) 午前10時〜午後3時10分
会場 : タワーホール船堀・瑞雲の間及び平安・福寿の間
      〒134-0091 江戸川区船堀4−1−1  電話(03)5676-2211
受付 : 午前9時30分  ☆ 2階 瑞雲の間

  《プログラム》

【午前の部 10時〜12時】
 第1部  文化祭     司会:冨澤 豊
  1 開会の辞 … 北澤とみゑ             (10:00〜10:05)
  2 文化講演                        (10:05〜11:00)
     演題 … 『視覚障害者福祉の現状と日盲連の今後の取り組み』
     講師 …  笹川吉彦(日本盲人会連合会長)
  3 朗読三題 … 音訳ボランティア          (11:00〜11:30)
   @ エッセー(三谷幸喜)   百田ゆう子 森田朋子(風の会)
   A ジロの一生(子母沢寛)  山路明子(なずなの会)
   B 「老いの楽しみ」の中の 執着・みれん(沢村貞子) 白戸栄子(百舌の会)
  4 『思い出すままに』(講演と短歌選評)       (11:30〜11:50)
     講師 …  松原信孝(短歌会冬潮主幹)
  5 年賀ハガキ贈呈式 … 小岩・江戸川・葛西各郵便局郵政協力会
                                 (11:50〜12:00)
【休憩 12時〜12時40分】

【午後の部 12時40分〜15時10分】
  式典受付 … 12時  ☆ 2階 平安・福寿の間

 第2部  創立25周年記念式典  司会:小野塚耕吉   (12:40〜13:30)
   1 区歌斉唱             2 創立25周年を迎えて
   3 多田区長祝辞          4 花束贈呈
   5 江戸川視障協25年のあゆみ 6 表彰式(表彰状、感謝状贈呈)
   7 来賓祝辞             8 来賓紹介と祝電披露
   9 乾杯

 第3部  創立25周年おめでとう              (13:30〜15:10)
   1 リズム運動            2 民謡
   3 コーラス              4 ピアノ演奏
   5 カラオケ競演
 閉会の辞 … 小野塚耕吉




平成16年度・江戸川区各部懇談会報告


 記録破りの猛暑とアテネオリンピックの日本選手の大活躍で日本中が熱く燃えた8月も終わり、本会も秋の行事が目白押しで続きます。
 平成16年度も例年通り多田区長宛要望書を福祉部を通じ提出し、これに基づき、視覚障害者関連各部との懇談会が開かれました。役員の皆さんがそれぞれの関係部担当者との懇談会に出席し、支援費制度の今後に問題を残しながらも、積極的な意見交換が行われました。

 本欄では、7月26日に行われました福祉部との懇談会を始め、土木部・防災課・広報課・教育委員会・図書館の順に、意見交換の内容をまとめ報告することとしました。

1) 福祉部 … 7月26日(月) 13:30〜15:00 区役所会議室

  区出席者  … 坂本福祉部長・水口障害者福祉課長・市川調整係長
  本会出席者 … 松本・小野塚・北澤・成田・岡畠・柏谷・田名後

《内容》                          田名後浩子

 双方の自己紹介の後、松本会長から、本会のガイドヘルプセンターの事業が順調にスタートしていること、またNPO法人としての社会貢献の一つとして、区内の視覚障害者の外出支援を目的に「視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会」を、9月1日に立ち上げる予定であることを始めに報告しました。

 そして懇談に入り、江戸川区として障害者支援費制度と介護保険制度の統合をどのように見るかについて質問。坂本部長は、「国がどのようにするかわからないが、制度運用に技術的な課題も多くあります。全国地方自治体に対する朝日新聞のアンケートによると、賛否両論があり大変難しい問題です」とのことでした。またアンケート結果について「統合に反対が48%、賛成はほとんどなく、無回答が多かったようです。区としては統合すべきではないという見解です。」との答えが返ってきました。視覚障害者の立場としては、社会参加をするために移動介護が必要ですので、介護保険の内容とは違いますから、統合してもらいたくはありません。

 本会の出席者から、「区内には140人〜150人が支援費制度を利用していますが、バランスよく必要なだけのサービスが提供されているのでしょうか」との質問には、「個々の話し合いが必要です。国のマニュアルによりますので、その都度話し合いをしてほしい」とのことでした。

 支援費支給量に関して、本会会員から様々な意見が出されました。  Kさんは「ボランティア活動で、デイサービスや老人ホーム等の慰問をしています。前回と同じ支給量で時間が足りません。また“ふれあい訪問”をしたいと申し出ましたが認められませんでした。もう少し弾力的に考えてほしいです」。  Oさんは「現在頂いている支給量を減らさないでほしい」と現状を説明しました。

 この他、65歳以上の通院は介護保険にするように指導されていますが、どうなのでしょうか? 視覚障害だけで無理に介護保険にしなくても良いのではないでしょうか? また介護保険になると病院の送迎だけになってしまいます。待ち時間は看護師が面倒をみて下さるわけではありません。等の質問が出されました。

 両制度の狭間で、どちらの制度を利用して良いのか解らないことが多く非常に困りますので、障害者福祉課の支援費事業係や身障相談係と介護保険担当者とのコミュニケーションをとって話し合ってほしいです。私達にとっては、どれも切実なことですので、今後具体的問題について良い回答を期待したいです。

 松本会長から、今年度からボランティアセンターのボランティア交通費助成金が団体助成金に変わり、大幅に削減されたことについて質問があり、坂本部長は、「ボランティア側との話で個人助成を廃止した」との回答でした。更に、社会福祉協議会団体助成金使用の制限についても意見が出されました。これに関しては、「担当者に話をしておきます」とのことです。

 支援費以外の問題の一つでもあります区内の高齢視覚障害者に対しての福祉部の考え方が説明されました。視覚障害で要介護になった場合、その人の状態や症状を点数化してその点数の多い人から順に特養ホームに入れるようになりました。特養ホ―ムも徐々に増えていますし、ケアハウスの計画もありますので心配はないと思いますとのことでした。

 支援ハウスを利用してのパソコン教室の依頼、区からの文書にSPコードを付けてくださるように、また、区の障害者雇用促進についてお願いしました。
 最後に本会の居宅介護事業への取り組みについて、視覚障害者が自らガイドヘルプセンターを立ち上げたことは、理想的とのお褒めの言葉もあり、活発な意見も出て、理解を深められた良い懇談会でした。

2) 土木部 … 8月 4日(水) 13:30〜15:30 タワーホール船堀303号

  区出席者  … 土屋土木部長・高井計画課長・伊藤環境部防災課長他
  本会出席者 … 伊藤・松本・北澤・藤田・柏谷・高橋

《内容》                           伊藤 茂

 本年度も8月4日(水)に江戸川区役所土木部とNPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会との懇談会が開催されました。今回は私達の利便性をご考慮していただきタワーホール船堀の3階会議室で行われました。本会からは私を含め6名での対応です。土木部からは土屋部長をはじめ約25名の方々が出席しました。はじめに松本会長から日頃の安全対策に対する感謝とお礼の言葉が述べられ、続いて土木部長から有意義な懇談会になるようにとのご挨拶がありました。

 本年度も江戸川区に提出致しました要望書に沿って議事を進めて参りました。それぞれの項目の経過説明・今後の予定などについてのお話があり、各項目についての質疑応答を行いました。区内各施設周辺の音声誘導装置・点字ブロックの敷設は75カ所完了、2cm段差斜面ブロックの敷設は区内にある約8500カ所の内、本年度で5000カ所が完了予定、バス停留所における点字ブロックは約9割方完了などと報告がありました。残念ながら音声信号機については警察署の管轄でもあり、やや遅れぎみのようです。

また、本会会員からは違法駐輪・違法駐車と点字ブロック上の諸物の撤去について改めて強く要請が出されました。これに関連して、区では警視庁のパトロールカーと同じ色調の車でパトロールして取り締まると共に、防犯予防に取り組んでいるとのことでした。目にあまる違法駐車等は、区に連絡するか、110番通報するようにご指導がありました。

 また、昨年色よいお話がありましたタンデムに関しては、その後の経過について関係者からの連絡がなかったことに対し、松本会長は不快感を強く表明すると言う一こまもありました。他方、防災関係につきましては震災時を最重点に本年度中に防災マニュアルを作成する予定とのことでした。それぞれの事項に対して改めて要望し、お願い致しました。なお、身の回りの生活環境で危険な状況がありましたら遠慮なく連絡して下さいとのお話しでした。

 また土木部関係者との話し合いが持たれたのは平成3年からで、10数年を経過しています。この間に江戸川区の障害者を取り巻く生活環境は、点・線ブロックの敷設、音声誘導装置の区関連施設周囲への設置、そして誰もが安全に交差点での歩車道の段差2cmを確保しながらの斜面ブロックの敷設等、これまでの土木部を中心に話し合いを行った結果が、施設整備に生かされていると思います。

3) 広報課 … 8月25日(水) 13:30〜14:15 区会議室

  区出席者  … 小田広報課長・岩瀬編集係長他
  本会出席者 … 松本・小野塚・藤田・成田・橋谷・松田

《内容》                          成田貴美代

 松本会長がまず本会のテープのダビング作業等を、今後は専従事務職員で対応出来ることを報告し、情報機器の進歩に対応しつつ、これからはカセットテープを少しずつデイジー(CD)版に移行出来るよう、広報課として検討してほしいとの希望が出されました。

 広報課として、時期的なこともあり、どういう形がよいか検討して話し合いを進めて行きましょうとの答えです。その他の要望としては「声の便利帳」の全読みテープ版の発行をはじめ、区より受託している「声の広報」と「声の区議会だより」の名簿を統一してほしいこと、点字地図の作製、声の便り「みんなともだち」に関して、最初の目次をもっと細かく読んでもらいたい、船堀シネパルの情報を載せてほしいとの声が出席者よりありました。

 「声の便利帳」については、抜粋はしていませんとのことです。点字地図の発行については、東葛西にコミュニティ会館が来年建設される予定で、それを待って落ち着いてからの話にしたいとのことでした。バリアフリーマップに続き点字地図も完成すれば、私達にとってまた一つ便利なものが出来ることになりますね。楽しみです。

4) 図書館・学習スポーツ振興課 … 8月25日(水)14:15〜15:00 区会議室

  区出席者  … 市川中央図書館館長・長田学習スポーツ振興課長他
  本会出席者 … 広報課に同じ

《内容》                          成田貴美代

 松本会長より日頃より図書館を便利に使わせて頂いていますとの挨拶に始まり、江戸川視障協で行われているIT講習が事務所で開くのが困難になったため、中央図書館の対面朗読室を利用したいとの要望を出しました。

 図書館の状況としてはNTTホットスポットのアンテナを3階に設置、公衆無線ランのアンテナで作業室内の音声パソコンに無線ランカードを用意、ホットスポットに接続すればインターネットが利用出来る環境は整ったとのことです。本会からこの点について、IT講習で行っているインターネットでは音声で使えるソフトが必要になるため、購入して欲しいとの希望を述べ、それについては図書館側と再度の話し合いを持つことになりました。
(9月に中央図書館より関係ソフト購入の目途がつきましたとの連絡がありました。)

松本会長より市川館長に対しホームページを閲覧出来るような体制を整えて頂き感謝していますとの言葉がありました。デイジー図書を増やしてほしいとの要望には、利用者からあまり希望がないのでどの程度まで普及しているのかわからない。そちらから教えて欲しいとのことに、本会としても責任を持ってデイジー図書についての説明やプレクストークの講習会などを開き、情報を広めていくように、努力していく旨を話しました。

 学習スポーツ振興課に対しては盲人用の卓球台をもう1台購入して欲しいとの要望に前向きに検討して下さるようです。スティックボールは全国的にルールが統一されていないため、落ち着くまで何か工夫をしてみたらとの意見がありました。  卓球は待ち時間が多くなかなか順番も回って来ないので2台あれば、もっと楽しめるようになるでしょう。是非、購入をお願いしたいものです。

 最後に、区内の小中学校の生涯学習に視覚障害者が、出前ボランティアなどで、障害者への理解を深めている活動について、教育委員会の担当者からメッセージが届けられ、長田課長が代読下さいました。いずれにしても、多くの示唆を与えて頂いた意見交換会となりました。




生きる喜び  顧問・短歌会冬潮主幹  松原 信孝


 某テレビ局の番組に出演していた、嘗て14歳でオリンピックの競泳で「金メダル」を獲得した平泳ぎの泳者が、優勝した時に「今まで生きていて一番しあわせです」と第一声を放った事を、司会者の勧めで改めて言ったのを聞いた。年端も行かない本人が咄嵯に浮かんだ言葉が、「今まで」即ち「14年間」の中で幸せだという気持は、わかるように思った。人間が幸福感を得るのはひとつの事柄を達成できたときや、誰にも果せない無償の愛的な、深い自負を持つ時などに感じるのかも知れない。私は、少なくともそのような心境になると「しあわせ」だという思いになったりする。

 盲人福祉協会に関わって既に20年に垂んとするが、今までの協会の行事を振り返ってみても、文化祭ひとつにしても、会場が「南小岩婦人会館」や「中曽根会館」「瑞江会館」「松江コミュニティ」と変わっても、その時その時の思い出すべてに充足感があり、忘れられない。また、会員の方達と研修旅行に出かけても、風の爽やかさや、花の香りに顔を寄せて微笑まれたり、鳥の鳴き声で何の鳥かを識別するなど、健常者の私たちが教えられることの多さに驚くと共に、このような純粋無垢な協会員と一緒に行動出来る私は、至福な時間をもっとも共有できる喜びを感じている。

 これからも、多くの人の杖になり目となり足になって、より多彩な生き方をすることが出来たらと願ってやまない。そのような日々の生活を送ることが出来たら、私の「人生の幸福感」は、誰よりも多く得られることだろうし、14歳の平泳ぎ泳者が「今まで生きてきて最もしあわせです」と言った、重みのある言葉を74歳の身で、しかも、胃癌の術後の身で体感できるのではと思っている。




区・障害者向け講座講習会 開かれる  井草恵子


「視覚障害者から見た介護保険」

 9月29日(水)曇天の中、グリーンパレスに於いて「視覚障害者から見た介護保険」をテーマに講習会が開かれた。
 始めに障害者福祉課の市川調整係長が、「介護保険とこれらの財源の確保等、難しい問題もあります。今日の講習が実りあるものになれば良いと思います」と話された後、講座開講に際し、本会の取り組みに謝意が述べられた。また松本会長は「60名を越える皆さんが受講することにより、介護保険と支援費制度の違いについて、より理解を深められれば幸いです」と挨拶。引き続き、鶴岡区介護保険課専門指導係長の講義が始まった。健康に関わる保健師の経験を生かし、福祉分野での業務を行っていることに誇りをもっているように私は感じた。
 それではまず江戸川区の介護保険の状況と今後の見通しなど、内容を紹介する。

1.江戸川区介護保険の現状

 (1) 65歳以上 約96,500人
 (2) 高齢化率  江戸川区14.6%(東京都17.1% 全国18.8%)
 (3) 介護保険サービスを受けている者
    平成12年 2,300人 → 平成16年 7,600人(認定9,000人)
 このデータで解るように、急速に利用者が増えている。次に両制度の相違について資料を参考に上げてみる。

2.介護保険制度と支援費制度の比較

 (1) 申請
  介護保険 … 市町村に委託行なう。(第1号・2号被保険者(特殊疾病15種))
         65歳以上は誰でも可能。それ以外は障害者手帳等で可能。
  支援費  … 市町村に行なう。(身障手帳・療育手帳(愛の手帳)保持者)

 (2) 訪問調査
  介護保険 … 市町村職員又は居宅介護支援事業所の介護支援専門員が行う。
         チェック項目(85項目から79項目へ)
  支援費  … 市町村職員が行う。チェック項目は単純項目(19〜25項目位。
         サービスごとに異なる。)

 (3) 主治医意見書
  介護保険 … 主治医意見書が必要。
  支援費  … 身障センターに意見を求めることができる。

 (4) 認定審査会
  介護保険 … 医療・保健・福祉の専門家、概ね5人の委員で要介護度を判定。
  支援費  … 市町村職員により区分決定。

 (5) 要介護度決定
  介護保険 … 要支援及び要介護1から要介護5。
  介護保険施設とグループホームは要介護1以上が入所できる。
  要支援は入所できない。 ※要介護度は全国共通。
  支援費  … 在宅者は必要度に応じてサービス種別毎の支給量を積算し、限度量を決める。

 (6) 有効期限
  介護保険 … 原則6ヶ月。状況が安定していれば12〜24ヶ月迄延長できる。
  支援費  … 原則として在宅は1年間。

 (7) サービスの種類(居宅サービスについて。施設サービスは略。)
  介護保険 …  @訪問介護(ホームヘルプ・入浴・看護・リハビリ)
          A通所介護(デイサービス・リハビリ(デイケア))
          B居宅療養管理指導(往診)  C短期入所
          D福祉用具の支給(購入・レンタル)        等々
  支援費  …  @ホームヘルプ Aデイサービス Bショートステイ 等々

 (8) 利用者負担
  介護保険 … 応益負担(介護保険料)。利用したサービスの1割が自己負担。
         ケアプラン費用は10割給付で自己負担なし。
  支援費  … 応能負担。 利用者本人の収入、及び扶養者の所得による負担。

 (9) ケアプラン作成
  介護保険 … 居宅介護支援事業所に依頼。契約締結する。
 自分で作成する(マイケアプラン)を作成することもできる。
  支援費  … 原則本人が作成。市町村はサービス情報提供・利用の調整等。
市町村職員は作成の援助。

(10) 財源負担と割合
  介護保険 … 税金50%(内訳 − 国25% 都道府県12.5% 市町村12.5%)
         被保険者の保険料50%
  支援費  … 租税100%(国庫補助)
         税100%(内訳 − 国50% 都道府県25% 市町村25%)

3.障害者施策とのかかわりにおける問題(介護保険制度の見直しに関する意見)

  サークル活動等の外出支援は介護保険には含まれない。限度額上限。

 以上の相違点から、介護保険と支援費制度が現状では統合に無理が有ることが理解できたと思う。ただ介護保険と支援費制度の共通するサービスメニューをあげると、家事援助・身体介護と、デイケア・ショートステイの一部・施設利用等である。これらのサービスと相違する移動介護については、社会参加に係る外出支援を、今後どのような形で位置付けるかがポイントになると思った。
 この他、ICF(国際生活機能分類)の『生活機能』の視点について話された。(略)
 1時間の講義の後で幾つかの質問が参加者から出されたので、Q&Aの形でご紹介する。

Q:在宅重度障害者に対し、介護保健の救済はどうか?
A:現在のところ外出のみ移動介護許可(内部は不可)。

Q:介護保険による身体介護と支援費制度による身体介護サービスの統一化は?
A:現在移動介護・家事援助は制限(ペットの世話・庭の手入れなど)

Q:認定の際の調査方法?
A:視力検査(指先の動作)

Q:継続病気のない視覚障害者の場合は?
A:視覚障害のみは要支援にならない。 機能障害が加わると要支援・要介護可。

 白熱した15分間の質問時間が過ぎて、講習会は無事閉会した。正直言ってまだ実感がないのは、歴史が浅い「介護保険」であるため、支援費制度との明確な区切りがはっきりせず、これから改善が必要な部分が多いと思う。会員の皆さんも自らが関係する問題ですので、今後とも、最新情報に注目して頂きたいと、講習を終えての私の素直な実感である。




芸術でつなぐ友好親善絵画展  `島三郎


─ 当協会も国際交流に参加 ─

 去る10月5日から13日の期間、江戸川区タワーホール船堀において、オーストラリア人画家スティーブ・ウッドベリー氏の現代美術絵画展が開催され、初日のオープニング・セレモニーの参加者を含め千数百人の来場者を記録し、大盛況裡に閉会となった。(なお、同時期に銀座アート・ポイント・ギャラリーと大阪ギャラリーH.O.Tでも同氏の作品展が実施された。)

写真:オープニングセレモニーの風景

 同氏は、江戸川区の姉妹都市ゴスフォード在住の1968年生まれの新進気鋭の現代美術画家で、17歳の時の二輪車事故が故で一時は歩行困難となり車椅子生活も覚悟したが、将来は一流スポーツ選手をめざしていた彼は、絶望と悔恨の日々を過ごす内に芸術の道を志すに至った、と言う。彼の作品は線画から出発したものであるとし、伝統的な木版画や墨絵そして書道が大好きで、更には禅にも興味を持ち、この様な日本の伝統文化が少なからず彼の作品に影響を及ぼし、生と死を一体的に捉える人々の方が自分の芸術の核心を理解してくれると言う。無我の境地で色と線を併せたものが自らの作品であり、今回はその作品群を生来死(Dying from Birth)とのテーマで公開されたが、作品は9メートルを超える巻紙に描かれた大作など26点を展示、この絵画展への同氏の意欲と力の入れ方が強く覗えたものであった。

 これまで同氏は、ニューヨークで個展を開くなど、様々な芸術賞を獲得している将来を期待される画家であるが、前述のように日本の伝統文化にも関心が深く、日本での作品公開を長年の念願としていたが、同氏の友人の多くの区民と当協会にも馴染みの深い松平みなさん(サンダース夫人、在ゴスフォード市)と一緒に昨年9月に来区し多田区長と面談、自分の抱負を述べ、「姉妹都市間の文化交流にお役に立つのであれば江戸川区で絵画展を開きたい」と申し出たところ、多田区長も深い理解を示すと共に協力を約され、江戸川区の後援による絵画展開催が実現したものである。

 そして開催準備の為の実行委員として私に要請が有ったが、当初は畑違いと力不足を理由にお断り願った。然しながら、過去に当協会が二度にわたり親善交流の目的でゴスフォード市をグループで訪問(1993年に35名、2001年に44名)そしてゴスフォード市より視覚障害者グループ(1994年、8名)が来区し姉妹都市間の交流に区を始め多くのボランティアのご協力で成果を上げる事が出来た経緯もあり、また当協会としても国際交流活動の一環として意義が有るとの認識で、会員を代表してお世話係りの委員を引き受ける事となった次第である。

 以来、区当局のご指導の下に準備に携わったが、当協会も江戸川区美術会や江戸川国際友好会(EIFA)と共に協力団体として絵画展運営のお手伝いが出来たことは幸いであった。会員を通じて一人でも多くの人々に絵画観賞を勧める活動を行う一方、さらには当協会の支援グループのボランティアの方々に、開催中展示ホールでの受け付けを前述2団体の皆様と共に担当して頂くなど協力する事が出来、当協会として姉妹都市間の交流に参加出来たことは意義深い事であったと言えよう。

 今回の絵画展の成功は、区長始め関係者や多くのボランティアのご理解とご協力の賜と、画家のウッドベリー夫妻は深い感謝を表しつつ、さらには当協会の好意に対し、くれぐれも宜しくとの伝言を私に託して、夫妻は三週間の日本滞在を終え10月16日に帰国した。終わりに、ご協力を頂いた多くのボランティアの皆様に実行委員の一人として敬意と感謝を申し上げると共に、私自身、年齢から来る体力の限界を感じながらもお手伝いが出来たことに満足感を覚えた良き思い出となる絵画展であった。




城東ブロック行事報告


── 順調に実施、他区との交流深まる ──

 前号でも城東ブロック東京都委託家庭生活訓練事業のうち、料理教室を取り上げましたが、本号ではその他の行事をまとめ報告したいと思います。今年度から新たに卓球大会とカラオケ大会が加わり、城東地区6区(荒川・足立・江戸川・葛飾・江東・墨田)間の一層の交流が深まり、各行事は笑顔と会話が飛び交い、どの会場も盛り上がりを見せました。

 夏から秋にかけ行われた鳴子温泉と猊鼻渓の親睦旅行・卓球大会・三療研修会・カラオケ大会に加え、家庭生活訓練(リズム運動)等、各行事参加者からリポートが届きましたので順を追ってご紹介しましょう。


   T 鳴子のお湯と猊鼻渓の船頭さんの舟歌を楽しむ


 城東地区5区から25名、江戸川区から役員を含め20名が参加し、8月29日(日)〜30日(月)に鳴子温泉に旅装を解き、美人の湯で知られる、みちのくの名湯にまずつかり1泊。翌日は、厳美渓を散策後、猊鼻渓の舟くだりを満喫しました。中でも奇岩がそそり立つ、谷間のゆったりした流れに身を任せ、船頭さんの美声に旅の疲れを忘れ、仲間の皆さんと談笑したひと時が、夏の終わりにふさわしい旅の一こまでした。バスガイドさんの気くばりと行く先々の人々の親切が心に残る旅でもありました。

写真:船下りの風景

鳴子温泉郷


   U 三療研修会開催


 筑波技術短期大学の森山朝正先生をお招きし、タワーホール船堀303号室に於いて、9月25日(土)に実施。三療業者会員40名が参加、「バイオメカニクストレーニング・アンド・コンディショニング」をテーマに、筋と筋肉の運動療法を兼ねた検査法を交え、熱心な先生の指導で、実りのある講習となりました。
 特に、東洋医学的診断を取り入れた臓腑・経絡診断は、簡明で解りやすい内容で、日常の臨床室での治療に大いに役立つと感じました。


   V 家庭生活訓練事業を終えて(リズム運動)  北澤とみゑ


 生活訓練事業の後半はリズム運動でした。  7月と9月で4回、指導の猿田先生の綿密な計画のもとで始まり、ボランティアの皆さんの力をお借りして終了することができました。
 1回目は「一人の手」から始まり「四季の歌」等、先生のマイクでの説明で動きを覚えていきます。皆さん、知っている歌を口ずさみながら和やかな雰囲気で進められました。
 講習のプログラムは以下の通りです。

 第1回  一人の手 四季の歌 スピニングワルツA(マンボ予備)
 第2回  前回の復習 幸せなら手をたたこう スピニングワルツA・B
 第3回  前2回の復習 おかあさん シェリトリンドA・B 一人の手
 第4回  レクダンス希望曲 シェリトリンドA・B 一人の手

 予定に沿ってプログラムは進み、最終日の9月21日は少し早めにダンスを切り上げました。会場を会議室に移して福祉部の市川係長、指導してくださった料理の小林先生、リズムの渡邉先生、松本会長も同席して参加者全員で反省会を行いました。指導くださった先生方の苦労話や各区の婦人部長さんから感想を伺い、これからの参考にできたらよいと思いました。

 さて、生活訓練事業を終えて、途中で体調を崩された猿田先生の代わりをつとめてくださった渡邉先生とお仲間の皆様、会場の手配や会計を引き受けてくださった橋谷さん、松田さん、ご協力有難うございました。料理実習もリズム運動も、沢山のボランティアの皆さんが支えてくださいました。感謝いたします。


訃 報

10月13日(水)、病気療養中でしたリズム講師の猿田英子先生がご逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。


   W 第1回 城東ブロック交流卓球大会開かれる  冨澤 豊

 平成16年9月18日(土)、午後1時からグリーンパレス4階ホールを会場に第1回城東ブロック交流卓球大会が開催された。開会式では松本城東ブロック長の挨拶の後、江戸川区教育委員会学習スポーツ振興課の望月主査が来賓として、加世(墨田区)、池田(江東区)、島田(葛飾区)の各支部長が挨拶をした。審判は練馬区の鈴木氏にお願いした。

 競技は16名の選手による11点制の3セットマッチトーナメントで個人戦が、また個人の順位を点数換算した団体戦も行われた。江戸川視協からは、松本、星野、坂本、成田、吉成、花見、冨澤の7選手が参加した。
 試合は全ての選手がアイマスクをして、鉛の粒を入れたピンポン玉をネットの下をくぐらせてエンドフレームに当てて点数を競うもので、サービスはゆっくりと転がされ、そのリターンを強く返すとかコーナーを狙うとか、かけ引きとメンタル性を要求されるスピード感ある競技である。さらに速い打球がエンドフレームに当り、高く跳ね上がって台の上に落ちる様子は圧巻である。

 試合の方は予選から白熱したゲームが続き、江戸川視協では星野勇さんが準々決勝に進出し、江東の甲斐晴美さんが優勝した。団体優勝は江東区支部だった。

《試合成績》

  * 準々決勝
飯田勝二(墨田) 1 - 0 星野 勇(江戸川)
  * 準決勝
甲斐晴美(江東) 2 - 1 飯田勝二(墨田)
牧村寿雄(墨田) 2 - 0 横山かず子(江東)

  * 決勝
甲斐晴美(江東) 2 - 0 牧村寿雄(墨田)

 尚、区内での水泳教室と卓球練習は順調に行っております。


   X 城東ブロックカラオケ大会に参加して  柏谷 幸司


 城東ブロック第1回カラオケ大会が10月5日(火)、葛飾区シンフォニーヒルズ内レインボーにて行われました。当日は台風22号の影響で大変な悪天候にもかかわらず城東6区から約70名の参加が有りました。中でも江戸川区は担当区という事もありまして、出場者を含め29名の方が参加しました。出場者は各区より5名ずつとの事でしたけれども、当日歌われた方は25名でした。

 本区からの5名の人選はカラオケ同好会も有り簡単にご返事が頂ける事と思いましたが、それがなかなか良い返事が頂けませんでした。会長の所にも話を持って行きましたが、私は審査委員との事でした。本区からは小野塚、金子、高橋、藤田、柏谷の5人が参加しました。

 そして1時より審査委員の方々のご挨拶の後、葛飾区視協島田会長の司会で大会が始まりました。江戸川区の皆さんの順番はエントリーナンバー3番小野塚さんの「北の旅人」、8番高橋さん「鳥取砂丘」、13番柏谷「おゆき」、18番金子さん「細雪」、23番藤田さん「二輪草」でした。

 最後に私の感想ですが、他区の方々は練習に大部お金を掛けているなという印象を受けました。実際お金を掛けているかどうかは分かりませんが、それほど皆さん上手でした。自然体と言いましょうか、丁寧に皆さん歌っておられましたね。それに聞いていても実に楽に聞けるのです。歌じりもまたきちんと歌っておられました。我々江戸川区の代表の方々も普段の力は十分出ていたと思いますが、特に墨田区・葛飾区の2区の代表が、我々を凌ぐ力を持っていたと、まあこういう事だと思います。

 成績結果は個人優勝を墨田区・葛飾区にきれいに持って行かれました。また団体優勝も1位墨田区、2位葛飾区、そして我が区が第3位に入賞しました。この成績発表については、どちらからも異論のない事と思います。
 第1回カラオケ大会としては大成功と言っていいと思います。この城東ブロックカラオケ大会は、今後第2回、第3回と行われる予定です。我々江戸川区代表も肩肘張らずに入賞を目指して楽しみながら参加して行けたらと思います。
 当日は嵐にも近い天候にもかかわらず、本当に皆さん御苦労様でした。




夏から秋へ諸行事開く




   T 納涼懇談カラオケ大会  橋谷 道子

 支援費と介護保険を懇談テーマに納涼懇談カラオケ大会が、今年も顧問の田島和明先生をはじめ支援ボランティア団体の皆様をお迎えし行われました。
 ところでメダルラッシュにわいたアテネでのオリンピックの1ヶ月後、引き続き開催されましたパラリンピックでも、身体の障害を克服して日本選手が大活躍しましたね。世界が注目しました二つのスポーツのイベントも終わり、ようやく秋の気配が感じられるようになりました。今年は記録破りの猛暑や、9個の台風が本土に上陸するなど異常気象の日々ですが如何お過ごしですか。

 それでは第1部の懇談会の様子を簡単に報告します。総務の小野塚さんの司会で始まり、松本会長が、支援費制度が介護保険と統合されようとしている移動介護の内容と、両制度の相違点について解りやすく話して下さいました。私達は外出するにはガイドヘルパーさんの介助がどうしても必要になります。現在の支援費の形を守って頂きたいものです。

また、9月から新しくガイドボランティアの会が立ち上がり、代表になられた鈴木泰子さんからご挨拶がありました。充分な支給量が頂けないので、このような会が出来たことは大変有り難いと思います。
 第2部はカラオケ大会です。会員の皆様の歌声が会場一杯にこだましました。私はカラオケで、北澤さん・松田さんの3人で、昔を思い出しながら、「瀬戸の花嫁」を歌い、会員やボランティアの皆さんの熱唱に感動し、これを明日からの活力にしたいですね。とにかく楽しい初秋の一日を過ごしました。


   U 第27回区民祭りバザー  小野塚 耕吉


 今年も多くの会員並びにボランティアの方々から、沢山のバザー品の提供を頂き有難うございました。今回はバック類が多く寄せられました。仕分けをしているといろいろ珍しいものが含まれており楽しいものです。用途不明の陶器、電池式の金属探知機、多量の100円ライターなどには驚きました。真っ先に売れるのは贈答品のシーツ、石鹸、タオル類です。今回はフリーマーケット広場が廃止になった為か、衣類も大変よく売れました。皮ジャンは若者が喜んで買って行きました。3時過ぎにはほとんど売切れ状態で大成功でした。

 この秋は、台風に度々見舞われ日曜日にはよく雨が降りました。台風が本土に10回も上陸したのは、観測史上最多とのことです。

 10月3日(日)準備の日も雨でした。この日は、バザー品収集、仕分け、値段付け、ガレージセールを行いました。朝方は雨が激しく降っていて、会場の会長宅にも吹きこんできました。ガレージセールはいつもですと買物途中の近所の奥さん方で賑わうのですが、今年は少なく寂しいものでした。14名(会員4名)の方にご協力を頂き準備作業も正午過ぎには全て終り解散。雨の中、自家用車でバザー品を収集して下さいました岡畠正夫さん、木田橋知代さん、有難うございました。

 10月10日(日)区民祭り前日、西日本に上陸した最大級の台風22号が関東に接近中、祭りは中止と思っていましたが、明け方アッという間に通過し無事開催となりました。6時半に集合し車4台で篠崎公園に向う。会場はすでに沢山の車で大混雑でした。今年は、台風のためたたんであったテントを立ち上げることから始まりました。朝は少なかった人出も昼頃には賑やかになり、協力者10名・会員5名も休む間もなく大忙しでした。いつもの事ですが素晴らしいボランティアの方々に恵まれ本会は幸せです。心からお礼申し上げます。有難うございました。

 ご寄付・差し入れを下さいました皆様有難うございました。会計報告は追ってテープで行います。


   V タンデム試乗会(土木部主催)  田名後 浩子


 当日は、珍しく晴れ渡り風も無く、タンデムに最適な小春日和でした。ポニーランドには、コスモスやマリーゴールド、デイジーなどが咲き乱れとてものどかでした。土木部の若手の方達に手伝っていただき、江戸川の向こうに千葉県の市川市を見ながら、快適にペダルをこぎました。風が心地良く、爽快、爽快。馬車にも乗り、馬に直接触れた人もいて、貴重な体験をさせていただきました。

 今年で3回目のタンデム試乗会です。毎年思うことですが、土木部の方達は皆さんとても明るく、爽やかで頼もしい方ばかりです。今回は10台の2人乗り自転車を日本サイクリング協会から借りて下さったそうです。有難うございました。




視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会  鈴木泰子


 今年は猛暑、相次ぐ大型台風、そして留めは新潟中越地震と天災に苦しめられています。  「視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会」は、江戸川視障協の会員及び区内に居住する視覚障害者の自立と社会参加に係わる外出支援やクラブ活動、同好会活動をサポートすることを目的に組織した会です。

 平成16年9月1日付けで江戸川区のボランティアセンターに団体登録し、10月に福祉ボランティア団体協議会に40番目の団体として認証されました。
 この会がスタートするに当たり、事業所で呼びかけたガイドヘルパーの中から「ボランティア制度を〜」という声が上がり、さらに松本理事長などの方々の強い要請により誕生したものです。

 支援費制度との絡みもあり、いろいろ難しいことも多々あると思いますが、今後とも皆様の深いご理解とご協力をお願いいたします。




「視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会」発足の経過


 平成15年4月にスタートしました障害者支援費制度は、1年半を経過し、利用者にとって様々な問題が生じて来ました。中でも視覚障害者が主に利用する、移動介護については、受給量の地域格差や予算不足が表面化し、制度そのものの存続が危惧されています。一方平成12年から始まった介護保険制度も、利用者の増加も相まって、制度の見直しが来年度に向け進められているようです。

 江戸川区に於ける支援費の移動介護支給量は、都内で十数番目のレベルにあり、社会参加活動を円滑に行うには充分と言えません。
 9月に活動を開始しました「視覚障害者を支える江戸川ボランティアの会」発足の経過、及びボランティアとして外出をサポートして頂くための利用申し込み手続きを説明してみましょう。

 ガイドボランティアについては、4月の事業開始当初から役員会で論議を重ね、合わせ、ガイドヘルパー有志の皆さんと7月初旬から話し合いを重ねて来ました。その結果、8月5日(木)に登録ガイドヘルパー40数名がタワーホール船堀・障害者協議室に集まり、参加者の賛同を得、役員を選出、代表に鈴木泰子さんが満場一致で推挙されました。ボランティア団体紹介にも一部触れられています利用申し込み手続きは次の通りです。

@ガイドヘルプ派遣利用申し込み手続き
  1. 支援費制度中の移動介護(ガイドヘルプ)支給量(月内派遣予約時間を全て消化見込)に
    不足を生じた利用者を原則として、ガイドボランティア担当窓口に、外出用件・日時
    及び所用時間を電話により申請。
  2. 土・日曜・祝日及び年末年始の申し込み受付は行わない。
  3. 依頼者はガイドヘルプ協力者の指名は出来ない。
    但し、双方合意による依頼についてはこの限りではない。
  4. NPO法人江戸川視障協「江戸川ガイドヘルプセンター」の利用契約者を除く区内の
    視覚障害者が、ガイドボランティアを依頼するには、江戸川区ボランティアセンターを
    介して申し込むものとする。

Aガイドボランティア中の交通費及びこれに係る経費は依頼者の自己負担とする。
Bボランティア協力者の自宅から依頼者宅までの交通費については、NPO法人江戸川視障協
  「江戸川ガイドヘルプセンター」の利用契約者を除き、原則として依頼者の自己負担とする。
Cガイドボランティア登録会員は、江戸川区ボランティアセンターのボランティア保険加入を
  原則とし、保険料は自己負担(江戸川区の負担分を除く)とする。

※ ガイドボランティア申込窓口 : 鈴木泰子さん( 3675-1962)
   尚、ボランティア団体にふさわしい会の愛称を上記まで是非お寄せ下さい。




妻の伴走で101.2kmついに完走  和田 彰


── 第12回郡山24時間フリーマラソンに出場して ──

 平成16年6月13日は我々夫婦「夫婦年齢132才」にとってマラソンライフの記念日となった。これはマラソンを始めてまず3つの目標を立てた。第1は日本全国47都道府県マラソンに出場すること「平成15年4月29日に全国制覇」、第2は妻の伴走で100kmを完走すること、第3は毎年1回は外国のマラソンに出場することである。  そして今回は第2の目標が達成されたことである。ここに至るまで7回挑戦している。サロマ湖100kmウルトラマラソンを2回、城内坂ウルトラマラソン、しまなみ海道100km遠足(とおあし)、そして郡山24時間フリーマラソン3回で、今年の3回目でやっと達成したのである。

 このマラソンは6月12日(土)の昼12時にスタートし、翌日13日(日)の昼12時までの24時間が走行時間でコースは郡山市開成山公園トリムコース(1周2.2km)で46周することにより、走行距離は101.2kmとなる。
 さて開会式も終わり12時にスタートした。盲人ランナーは沖縄から渡久地・新里2名。神奈川から清水。岩手から千葉健一。地元郡山から笠井・本田・蒔苗(まきなえ)・川崎・伊東5名。山口リレーチーム山口・阿部・斉藤・西沢の4名。東京から私、和田を含めて全部で14名となった。

そして晴眼者の途中参加も含めて約120名の出場者となった。12日はマラソン日和に恵まれ、妻紀代子のハードな練習により、1時間で3周の予定で前半の12時間で30周を目標においた。周回コースは公園内が土で後半が舗装されている。公園内の遊歩道は土ですべり、スピードが出ない。後半の舗装された所で、スピードを上げた。妻の走りも良く、予定通りに走っている。周回数も記録表に1回ごとに記入していく。若いランナーにいつも抜かれていく。

16周した時は午後5時40分。ここで夕食を取る。昼間は天気が良かったのに6時過ぎになると雨が降り出した。雨除けにビニールのゴミ袋の底を首と手が出るように切ったポンチョをかぶり、頭は雨除けのフードをかぶった。これは昨年の経験により、用意したものである。すべっていた土もしまり、走りやすい。湿った空気は呼吸しやすい。しかし時間がたつに従って雨はだんだん激しくなってくる。私は発汗が多くポンチョを脱いでしまう。ポリエステルのTシャツとナイロンのランニングパンツなので、雨は染みこむことなく流れる。雨は体温を冷やし心地よい。

 1周するごとに食べ物を口に入れる。長距離は食べること、水を飲むことである。足元がだんだん悪くなり、滑りやすく水溜まりも出来てきた。本部では午後8時頃から親睦会で賑やかだ。だが我々は後ろ髪を引かれる思いで雨の中へ走り出していく。疲れもだんだん増してくる。地元の若者は夜中の12時頃まで雨宿りの所で大きな声で騒いでいる。

 30周が終わった時は13日の午前1時になっていた。雨に加え風も激しくなり、食事を取りながら雨の止むのを待った。雨もおさまり風だけとなり、体温を冷やさないように長袖のシャツに着替え、濡れた足を拭き靴の水を拭きとる。足にはキネシオテープを新しく巻き替え靴下を取り替える。そして2時30分に走り始めた。あと16周だ。

 走力は落ち、1時間で2周となっていた。走る方向が変わる度に追い風が向かい風となり、気持ちよい。そして暗闇と静けさの中で走る靴の音だけが正確にリズムを刻んで響いてくる。昨年鳴いていた蛙の声は今はない。公園内の照明灯もつかず、暗闇で林の中へ入る時は妻は恐ろしさを感じた。眠気が催してき、妻の走力は落ちた。歩き出そうとする。私は先に立って、引っ張り役になった。すると途中でコースを大回りすることもあった。

 4時頃になると明るくなりはじめ、鳥達も一斉に鳴き声をあげている。もう朝なのだ。36周が終わった時は5時40分。ここで豚汁をご馳走になり朝食を取る。あと10周だ。  朝の静けさの中、6時30分に走り出す。この調子でいくと1時間で2周ペースでも制限時間内で完走出来そうだ。重い足をひきずるがごとくして、さわやかな空気を胸一杯にしていく。新鮮な空気に触れる時、マラソンを走る喜びを感じる。妻も食事を取ることが出来、元気を取り戻せた。共に元気づけ走るマラソンの伴走者ということでなく100kmを走るランナーとしての気持ちである。妻は一人では走らない。私は伴走がいないと走れない。まさしく人生を共にする夫婦の姿がここにある。

 天気の穏やかな日差しから夜半の雨と風になり、それが過ぎ穏やかな朝日を浴びる。人生そのものだなという実感がわいた。このフリーマラソンを準備してくれたスタッフも夜通し声をかけ、励ましてくれた。オレンジやバナナ・スイカ・ドリンク類を準備してくれた。スイカが特にうまくて元気を取り戻すことが出来た。我々の走りも順調に来て11時7分で46周目に入った。さあこれで100kmが完走出来ると思うと、妻を100kmに走らせたく思っていたので、一歩一歩に力がよみがえって走れた。11時35分、ついに完走した。マラソンという人生を共に走ったという実感がわいた。妻と握手し、スタッフの拍手を受け最高の気分になった。

 この大会の実行委員長でJBMAの福島支部長の小針様を始め準備してくれたスタッフや声援をしてくれた皆様の暖かい気持ちを土産に帰途についた。
皆様、ありがとうございました。
              (JBMA日本盲人マラソン協会  東京支部長)

   100kmマラソンの記録
1.サロマ湖100kmウルトラマラソン(北海道)  体調不良で50km
2.サロマ湖100kmウルトラマラソン(北海道)  制限時間厳しく60km
3.城内坂ウルトラマラソン(栃木県)  雨と坂道で70km
4.しまなみ海道100km遠足(とおあし)(広島県、愛媛県) 瀬戸内海横断
  妻55km、友人45km、私100kmに完走(タイム19時間33分)
5.郡山24時間フリーマラソン(福島県) 寝袋の中で時間が経過88km(40周)
6.郡山24時間フリーマラソン(福島県) 雨と靴ずれで90.2km(41周)
7.郡山24時間フリーマラソン(福島県)
  食料と風雨対策と妻の健闘により101.2km(46周)完走(タイム23時間35分)




私の子育て奮闘記  渡辺育子


 2003年5月26日午前4時36分、長男健(けん)は元気な産声を上げました。しばらく病室で休んでいると看護師さんが赤ん坊をベビーカートに乗せて入ってこられました。私はまだ名前も無いその小さな体を抱いて、夢の中で現実を見ているようなとても不思議な気分を感じていました。自分の子どもだという実感がありませんでした。「さあ、お母さん母乳を飲ませてあげましょう」お母さん、母乳、そして「おぎゃあー」と言う、間近に聞く事がほとんどなかった赤ん坊の泣き声、どれをとっても今まで縁遠く、改めて耳にすると何だかお尻がむずむずするような感覚を覚えました。(すでにお産した直後からお尻が大変痛くまともに座れず、ドーナッツ型の座布団を使っていたのですが…)

 心地よい秋風の吹く10月半ばのある日、私は近所の産婦人科を受診しました。よほど頼りなさそうに見えたのでしょう、それとも…。診察後の先生は「おめでたですよ、おめでとうと言っていいのかなあ」と口の中でもごもごおっしゃって、その場は何とも言えないよどんだ空気が流れました。私は“限りない可能性を秘めたその命を大切に育てたい”と考えお産をする決心をしました。

 里帰り出産を勧める方もおられましたが、お腹の中の子どもはもう家族の一員なのだから、家族本来の姿にできるだけ近い形で子どもの誕生を迎えたかったので、自宅の近所の病院でお産する事にしました。陣痛が始まって3時間くらいで産まれたので安産だったのでしょう。それでも分娩台に上がってからはとにかく必死で、こんなに真剣になったのは生まれて初めていや大学受験以来だったかもしれません。「子育てをする上で今の真剣さを忘れてはならない」と言う声がどこからか聞こえて来るような気がしました。

 さて、子どもが世に飛び出してきたら分からない事だらけです。まずオムツ換えに慣れずもたもたしていたら、ぴゅーっと顔面におしっこを浴びたり、タイミングが悪いとうんちまで…。私たち視覚障害者はお散歩にでる時ベビーカーに子供を乗せて歩くわけにはいきません。自分より先に障害物にぶつかってしまうからです。抱っこという手もありましたが、おんぶの方がより安全だと思います。おぶい紐にも昔ながらのただ足を輪の中に通すだけの物から、頭がぐらつかないようにガードが付いているもの、リュックタイプの物、胸の前がばってんになる形の物まで本当にいろんな形があります。いろいろ試してみた結果、左右の耳のあたりにガードが付いていて紐をばってんの形にする物が一番安定するので使いやすいように思います。恥かしながら最初どのようにして背負えばよいのか分からず、学生時代の先輩に連絡して「お腹のあたりを肘から先でぽんと押してくるんと腕を返せばいいのよ」と教えて頂いたのですが、慣れるまでこわごわで子どもも恐ろしい思いをしたのではないかと思います。

 離乳食は5ヵ月くらいから食べさせましたが、最初は大変いやがり、スプーンを投げるしまつ。食事の時間が憂鬱でこの子は何を食べて生きていくのだろうかと悩みました。先輩に相談すると「無理に食べさせなくて良いからとにかく見せることが大切」とアドバイスされ、めげずに根気よく食卓に並べるようにしました。その内少しずつ食べるようになり、今ではしまい忘れて台所にころがっているバナナなどを自分でとり食べるようになりました。

 又最近は歩くようになり、行動範囲がかなり広がりました。この間もお気に入りの毛布を引っ張って歩き、自分でそれに躓いて転んでいました。スリッパが片方見あたらないので探していたらなんと布団の上に…。絵本はなめてばかりいるので、紙が透けてしまいもう何が書いてあったのか分からなくなっています。  こんな毎日ですが、幸い今のところ大怪我もせずなんとか元気に過ごしております。これもいろいろな面で周りの方々に支えられているおかげだと深く感謝しております。

 学生時代あるお箏の先生にお稽古に伺った時のことです。先生のお子さんがまだ4、5歳だった頃お稽古中に「ねえお母さん」と何度もお話に来られたのですが、先生は冷静に「今お稽古中だから終わってからにして」とその度におっしゃいました。一度も無視せず「ねえ」と話かけられればその声には絶対に何らかのお返事をされました。私はそれがとても印象的で、普段なかなか学べない良い勉強をさせて頂きほのぼのとした心暖まる思いで帰ってまいりました。(肝心なお稽古の方は…)  子育てはまだまだ駆け出しで戸惑う事ばかりですが、できるだけ子どもの出すサインを見逃さないように心がけ、お産したときのあの必死で真剣な気持ちを忘れずに健康で明るい家庭を築いていきたいと思います。




コスモス畑を行く  星野 勇


 先日ある女性が「コスモスのある所へ行きたいね」そこでひらめいたのが国営昭和記念公園だ。早速調べた。ガイドヘルパーさんにテルテル坊主をお願いしたら心をこめて作ってくださった。
 初秋の平日、曇り晴れの朝、東大島駅に集まり都営交通、JRを利用し、行きは御茶ノ水発9時54分の快速青梅行きで西立川駅下車、帰りは14時59分発特快速東京行きを利用し帰路についた。

 公園窓口に立つと大人400円。そこで手帳を提示したら付き添いとも無料になった。公園内はとても広く、四季おりおりの樹林や草花がたくさんある。またバーベキュー、ボート、サイクリングもある。
 まず水鳥の池をめぐってから、黄花コスモスの畑にいった。剪定されたのか地面近くに咲いていた。種類はオレンジロード、レモンツイスト、ムーンライトなど多種あってとても珍しいという。花に触れたらほのかに香った。

 歩いて行くと、どんぐりかシイノミが雨風でたくさんおとされていた。「孫のお土産にしようかしら」と拾ってた。歩く。「銀杏が鈴なりよ」と言っている間に空気ごと田舎の香水のような匂いがしてきた。クサーイまいった、まいった。
 子供達にも出会った。もう昼時だ。歩いて行くと手頃なテーブルや椅子があった。友達やガイドさんからのおにぎりいろいろと、お菓子類、漬物など美味しく頂いた。

 ヘリコプターが遠く近く飛び、蝉、こおろぎ、カラス、小鳥が鳴いていた。ガイドさんが騒ぎ出した。刺されたのだ「痒いよー」。友達は薬を塗った。また歩き出す。藤棚や秋の七草のところで触れたり、嗅いだりした。パークトレインがのんびり走って行く。
 やがて日本庭園に着いた。ここは造園技術が高く落ち着いた雰囲気である。しかし飲食は禁止だと言う。誰かが「アメはなめるのだから、いいのよねえ」更に行くときれいな芝生に出会った。入るとフアフアとして足触りもよく、畳より感触がよかった。だが誰もいないのだ。で戻って行くとガイドさんが「この芝生に入らないでと書いてあるわよ」もうあとの祭りだった。

 コスモスの丘に着いた。坂道に沿って咲いている。人より低い花が続いていた。コスモスの丘を下ると出店がありコスモスが描かれた陶磁器や絵葉書などを売っていた。私は小さなぐい飲みを400円で買った。友達も何やら買っていた。
 歩いて行くとガイドさんが、あそこにコスモス畑があると大声を発した。急がなくてもいいのになぜか急いだ。ここは人より高いコスモスが群生して立派だった。迷路になりそうだ。「蜂がたくさんいるわよ」とガイドさんがそっと囁く。私はビックリしてあとずさった。ここは白、ピンク、濃いピンクなど綺麗な花だったがまだ3から5分咲きと言っていた。見頃は10月かと思う。

 ジャスミンの垣根に出た。白い花が強く香ってた。これがお茶になるのだ。やがてみんなの原っぱに着いた。ここは東京ドーム2個分というからすごく広い。春にはポピーが咲くという。お日様が西に傾きガイドさんがキョロキョロして方向を定めて歩く。ゲートをあとに西立川駅に向った。
 この作文に協力を頂いたガイドさんに感謝を表します。歩数計は14000歩を越えていた。今でも小さく可愛いテルテルチャンが部屋の隅から見守っている。

  晴れた苑 美人が添いて 風に乗り 黄花コスモスと 香りかさなる

昭和記念公園




アンコールにこたえ、「さとうきび畑」を熱唱  成田貴美代


  新垣 勉・おしゃべりコンサートより

 9月24日(金)6時半、ピアノが鳴り始め開演。伴奏に合わせ「からたちの花」が聞こえてきます。続けて「秋の月」「小さい秋見つけた」「誰もいない海」「愛の喜び」「アベマリア」と歌っていきます。やっぱりテレビで聞くより何倍もいいですね。会場は満員、あちらこちらから、「いい声ね、すごい」と感想が聞こえて来ます。アットホームな雰囲気に新垣さんのおしゃべりも絶好調、歌っている時とは別人のように「秋はいいですよね。読書の秋・食欲の秋・スポーツの秋・八代亜紀」なんてダジャレも飛ばして客席を笑わせています。とても明るく気さくな人柄のようです。

 後半に入るとオレンジ色のスーツで登場、「初恋」「芭蕉布」「ティンサグの花」と続け「今日は本当に暑いですね。でもこれくらいの会場がお客様の声が近くに聞こえてくるのでうれしいですよ」なんて言いながら「皆さんクイズを出しますよ。わかる人はいるかなあ」と「最近はダイエットなどがはやって、お酢を飲むといいそうですが、日本で一番お酢が好きなところはどこですか?」の質問に頭をひねりましたがわかりません。答えは“おいしいおすなあ”で京都でした。

 笑いが納まったところで次は「千の風になって」という歌が会場内に響き渡っていきます。本当に素晴らしい声と声量に圧倒され、心の中にしみ通っていき、終わった時には力がどっと抜けていくようでした。拍手の嵐で大喝采。「皆様有り難うございました」の言葉にアンコールの拍手が止まず、「これを歌わないと帰してもらえそうにありませんね」と「さとうきび畑」を熱唱し、コンサートの終了となりました。

 新垣さんは歌の題名を見てもわかる通り沖縄の出身で牧師でもあります。生後まもなく失明されとても苦労されたようです。今は逆境を乗り越え、CDの「さとうきび畑」が大ヒット。テノール歌手として、それを機会に恵まれない人たちのために、いろいろな場所でチャリティーコンサートを展開し、活躍しています。私としてもチャンスがあれば何度でも足を運び聞きにいきたいと思います。皆様も機会がありましたら是非一度コンサートにお出でになったらいかがでしょうか。素晴らしいですよ。きっと感動します。




暮らしのアラカルト




1.簡単おいしいクッキング


   (城東ブロック「家庭生活訓練料理教室」より)

◎ 鮭のホイル焼き
材料(4人分)
  鮭(甘塩)4切(200g) エビ(小)4本 玉ねぎ40g
  人参40g しめじ40g ギンナン4コ
  酒・塩・こしょう・しょう油・みりん・レモン・バター各適量

作り方
 (1)鮭と殻をむいたエビに酒、塩、こしょうをふる。
 (2)たまねぎは半月の薄切りにし、しょう油とみりん少々をまわしかけ下味をつけておく。
 (3)しめじは洗い小房にわけておく。ギンナンも缶から出しておく。
 (4)人参は薄い半月に切り熱湯で下ゆでしておく。
 (5)アルミホイルを1人20cm角に切り、バターか油をぬり、最初に玉ねぎ、鮭、
    しめじと人参、エビ、ギンナンをのせ、最後にバターを少々(小1)のせ、ホイルに
    包み込む。温めておいたオーブンで焼く。
      (230°で20分位) レモンを切り、添える。

◎ かじきマグロのマリネ

材料(4人分)
  かじきマグロ4切(280g) 玉ねぎ60g 人参40g 絹さや4枚
  タレ(酒20cc 塩少々 酢20cc しょう油8cc
  砂糖8g レモン汁12cc) 小麦粉・油各適量

作り方
 (1)かじきマグロに酒としょう油をまわしかけ少しの間おいておく。(5分〜10分位)
 (2)タレを作っておく。
 (3)玉ねぎは半月の薄切りにし、絹さやは洗い千切り、人参も細切りにする。
    フライパンを熱し材料(たまねぎ、絹さや、人参)を炒め、タレにつける。
 (4)かじきマグロは水気をとり、小麦粉を薄くしっかりつけ、フライパンで良く焼く。
    焼き上がったら野菜と一緒のタレの中につける。少しおいてから皿を用意し、
    かじきを置き、その上に野菜をタレと一緒にかける。レモンを添えて出来上がり。

◎ ひじきのきんちゃく煮

材料(4人分)
  ひじき(乾)20g 鶏もも肉60g 人参60g
  うずらの卵(水煮)4コ 干ししいたけ2枚 油あげ2枚
  A(砂糖8g しょう油14cc)
  B(酒36cc だし汁 砂糖8g しょう油8cc)
  スパゲティー(楊枝のかわりに使用)

作り方
 (1)ひじきは、ゆっくりもどしておき、食べやすい大きさに切る。
 (2)鶏肉も一口または小口に切り、人参、しいたけは細い短冊か細切りにしておく。
 (3)ひじきを炒めてから、Aの調味料でさっと煮ておく。
 (4)油あげは油ぬきをしてから、袋にしておく(湯呑み茶碗を使うと便利)。
    その中にひじき、うずら、鶏肉、人参、しいたけを詰め、口をスパゲティーで
    縫うように止める。
 (5)鍋に油あげを並べ入れ、だし汁をひたひたより少なめに入れ、次にBの調味料を
    加え煮含める。途中で味をみて好みの味にする。


2 初心者用プレクストーク講習会のお知らせ


 2002年に発売されましたプレクストークポータブルレコーダーは、今年4月から日常生活用具に指定されています。デイジー図書の再生・録音・編集ができ、コンパクトで持ち運びも可能です。江視協では初心者を対象に講習会を予定しています。

    日時       : 12月8日、15日 1月19日、26日  13:30〜15:30
    場所       : タワーホール船堀・障害者協議室
    受講料      : 無料
    講師       : IT講習のサポーター
    お問い合わせ : 成田(3688-0999)


プレクストーク


3.便利グッズの紹介

◎ 全自動のスープメーカー

 「新・菜食元気」VS-900Bは本格的野菜のスープが作れるスープメーカーです。 使い方は、サイの目にカットした野菜、調味料、水を入れてスイッチを押します。 約30分でスープができ上がります。ポタージュ、野菜の形を残したミネストローネ、お粥などを作る事ができます。

   大きさ       : 17cm × 23cm × 高さ26cm
   重さ        : 2.8kg
   価格        : 20,790円
   お問い合わせ  : ゼンケン 0120-135232

◎ 1日で果実酒が作れる即製器

 果実酒を家庭で作る場合に、熟成させるために3カ月から半年ぐらいの期間が必要です。ところが、薬用果実酒即製仕込み器「季々彩酒」FW-200は、果実酒を1日で作ります。仕組みは超短波による高速微振動により果実の持つエキスをお酒の中に融出するのを助け熟成期間を短縮させるものです。使い方は、付属のガラス瓶に好みの果実、氷砂糖、焼酎を入れ、スタートボタンを押すだけです。

   1回に作れる量  : 700ml
   大きさ       : 幅21.4cm × 奥行き4.2cm × 高さ7cm
   重さ         : 240g
   価格        : 12,800円(通信販売可能)
   お問い合わせ   : クマザキエイム 045-401-7486


4.JR特急料金割引制度

 JRでは、身体障害者を対象とした特急料金割引制度を実施しています。男性は60歳以上、女性は55歳以上が対象で、年間会費は1,000円、年間20回利用でき、3回目までは20%、4回目からは30%割引となります。申請手続きについては、都盲協事務所(電話03-3208-9001)までお問い合わせ下さい。

東京都盲人福祉協会




視覚障害者の初心者向けパソコンブースの案内


◆ 会場名    TEPIAデジタル・プラザ
          (江東区青海2-45 タイム24ビル1階、お台場地区)
◆ 日程     随時(月曜休館、ただし月曜が祝日の場合は、翌火曜日)
◆ 時間     10:00〜17:00(この間、最低2時間利用)
◆ ソフト     音声対応ソフトを取り揃え(サポートボランティア手配あり)
◆ 内容     利用者の希望による
◆ 料金     無料
◆ 申込み方法 電話にて受付(03-5531-5210 菊地まで)
パソコンのサポートをご希望の方はボランティアの手配が必要ですので、必ず事前にご連絡ください。詳細は、お電話にてお問い合わせください。




えどもう歌壇


                       選評:松原信孝先生
                           (順不同)

<小野塚耕吉>
 原作 鈴虫の恋を求めて鳴き競う篭遠ざけてひとり熱燗
 添削 鈴虫は恋を求めて鳴くらむか篭遠ざけて熱燗を酌む
(評) 『古今集』を思わせる一首である。秋になることで「鈴虫」が鳴いているのは恋を求めて鳴いているのだと認識し、それらに関わりなく熱燗を呑む作者の、心中の覗ける作品にしているのがよいと思った。

<伊藤 茂>
 原作 縁側にくだものおはぎススキたて庭に虫の音(ね)今は昔か
 添削 縁側に芒と月見のおはぎ供え虫の音を聞く今もかわらず
(評) この作品は「お月見」を詠まれていると思いますので、「月見のおはぎ供え」として、聞く虫の音に思いを寄せているのがよいと思いました。

<和田 彰>
 原作 公園のジョギングの空茜さす「明日は天気」と語りし妻は
 添削 ジョギングの公園の空茜せり「明日は天気よ」と妻の語れり
(評) 最初に「公園の」とありますが「ジョギング」として、それから「公園の空」につづけますとよいと思います。結句も素直に歌われますとよいと思います。

<成田貴美代>
2月の松山バレエ公演に於いて
 原作 舞姿舞台に映えて華麗なり見上げあこがるオデット姫や
 添削 舞台にてバレエ舞う姿華麗なり見上げつつオデット姫に憧る
(評) 上句で「舞姿舞台」という表現は「舞」の字が二つ重ねられていますので、固い表現ですから、上句は「舞台にてバレエ舞う姿」としますとよいでしょう。

<工藤博史>
今年の4月に、育ての母が他界いたしまして、初盆に帰省した時の情景を詠んでみました。
 原作 亡き母の見えぬ墓石(ぼせき)に手を合わす向こうで鳴くは蜩蝉か
 添削 亡き母の墓石見えねど手を合わすいずこにか鳴く蜩のこえ
(評) 育ての母親が他界された事にいろいろな感情が湧いたことでしょう。「向こう」というよりも「いずこにか鳴く」として、この世の万象も嘆いているとしてもよいでしょう。

<松田恵子>
 原作 焼きたてのパンとコーヒー香り立つ子達(こら)行き過ぎて二人のみの朝
 添削 焼きたてのパンとコーヒーの香り立ち子らの巣立ちて二人のみの朝
(評) 香ばしい焼きたてのパンとコーヒーの香りの漂うとき、巣立った子供らが思われたという、爽やかな作品になっているのに好感がもてる。

<大嶋潤子>
ロプノールとは、楼蘭王国繁栄の礎となった湖の名。1000年の周期で移動する「彷徨える湖」。このロプノールの移動とともに、楼蘭も滅亡の道をたどったのである。
 原作 時を経て流れ彷徨うロプノール
               夢過ぎ去りし楼閣のあと
 添削 時を経てロプノールが流れ彷徨えり夢過ぎ去りし楼閣のあと
(評) 一首、味わい深い作品であり心惹かれる作品である。「ロプノール」の魅力がこの作品の核となっていて、一度は訪れてみたくなる作品でもある。

<神田香子>
    原作 今日もまた一人で過ごす寂しさに
             外出たのし友と語らう
 添削 今日もまた独りで過ごす寂しさに外出をして友と楽しむ
(評) 神田さんの作品は孤独感を紛らせるために、努めて外出をして友人と楽しんでいると詠んでいるのが好ましい。「友と語らう」とやや抽象的な表現でなく、「友と楽しむ」とする方が判りやすい表現になると思う。

<永井 宏>
ある番組で、ユーモアを感じたので。
 原作 鳴く虫に「夏ばてないの?」と問う人に
                 「出番ですよ」とすかさず返す
 添削 鳴く虫に「夏ばてないの?」と問う人に「今は出番です」と返答をせり
(評) 「ある番組で」とありますが、ここで問題を出したのは誰で、返答をしているのは誰なのかがわかるとよい作品になるでしょう。一応このようにしてみました。現代的な、或いは俵万智風でよいかとも思っています。




編集後記


 地球温暖化のせいでしょうか、このところ相次ぐ天候の異変、天災、野菜の高騰、熊の出没など心配な出来事が続きますが、道端の草むらからふと聞こえる虫の声に和まされます。
 2000年7月に「アイネット」第1号が誕生してから5年の月日がたち、今回、記念すべき節目の年に多田区長さんのご祝辞もいただき、第10号をお届けする運びとなりましたのも、一重に皆様の暖かいご支援の賜物と感謝しております。
 そこでこの5年の間を振り返ってみましても、本当にいろいろなことがありました。わたしたちは、刻々と変わる社会状況、本会の発展の経緯、行政との取り組みの様子、文化講演の内容、また、創刊号の追悼記事の藤田さんの遺志を引き継ぎ、第9号の柏谷さんのリポートにもあるような、まわりの人々との交流の様子、多彩な分野で活躍する会員の姿、オーストラリア親善訪問特集記事、旅行記、お役立ち記事、体験談等いろいろな情報をお届けし、皆さまの役に立つ楽しい情報誌を目指すと共に、江戸川区が掲げる「共助の文化」づくりにも微力ですが貢献できたのではないかと思っております。
 またIT化の波に乗り当協会が1996年から続けているIT講習などを通して、多くの会員が音声パソコンに触れる機会を持たれたことと思います。メールやインターネットを駆使して、居ながらにしていろいろな情報を得て便利な環境を手に入れられた方もおられるでしょう。一方これからは、それに充足してあまり外出しなくなった人、IT化の波に乗れない人、高齢で孤立しがちな人などなどへの気配りも大切になってくると思います。
 これからも、皆さまのご意見やご希望を反映させながら、人と人とのふれあいを大切にして、皆さまに心待ちして頂ける情報誌、又会員以外の方々にも広く読んで頂ける情報誌として、編集委員一同が協力し合って歩んでいけたらと思っております。   (S)



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