第39号トップ

もくじ

巻頭言

令和元年度通常総会報告

江戸川視障協 令和元年・業務改革にシフト

九州旅行決起大会とお花見

創立40周年事業 鹿児島・熊本・福岡・長崎の旅

  T 記念講演と鹿児島視覚連との交流セレモニー成功裏に!

  U 旅行記  1日目・2日目

         3日目・4日目

  V 一言インタビュー

第35回文化祭を兼ねて創立40周年記念式典を開催します

月例会報告

  災い転じて福となす

中央図書館より

  ご挨拶

  福耳通信

江戸川視障協主催「スマホ教室開催」

青年部活動報告・陶芸教室

城東地区盲協連絡協議会 令和元年度事業始まる

  女性部便り

  城東ブロック旅行 茨城・メロン狩り

かわる盤面 絶えず頭に描く 全盲の中丸仁さん 朝日アマ囲碁名人戦都大会で堂々

恐怖の発作・ER(救急救命室)

坂本芳雄さんを偲ぶ

故小川淳子さんを偲んで

えどもう歌壇

暮らしのア・ラ・カ・ル・ト

編集後記




巻頭言


                            成田 貴美代


 風薫る5月もあっという間に過ぎ、うっとうしい梅雨、そして暑い夏がやって来ます。
 来年はオリンピックの年、江戸川区でも盛り上げようといろいろな企画が開催されております。入場券などのチケットも販売が始まりました。

 平成から令和元年になり、初めての通常総会も無事に終わりました。役員についても変動があったようですが、総会報告で、詳しく述べられる事と思います。

 更に40周年記念旅行でも、九州を歴訪して参加者全員、元気に江戸川へ帰ってまいりました。
 アイネット39号では、総会報告に続き、この九州旅行の感想文なども掲載しております。さらに月例会での講演内容の紹介、青年部の陶芸教室、女性部便りなどもあり、ご一読頂ければと思います。
 どうぞ読者の皆様方に於かれましても、健康に留意すると共に、江戸川視障協の行事に参加したり、クラブ活動でおおいに会員同士の交流を深めましょう。
 情報誌アイネットの方も、どうぞごひいきに、よろしくお願い申し上げます。




令和元年度通常総会報告


                            井草 恵子


 今年も、恒例の通常総会が、強い陽射しの中、去る5月25日(土)、タワーホール船堀4階研修室において、多くの会員が集まり行われました。以下、総会の内容を列記します。本会顧問の田島和明先生、田島寛之区議会議員、前区議会議員の須賀清次先生の挨拶に続いて、司会に成田さん、議長に城谷さんが選ばれ、副会長の藤原さんの開会の辞で、議事は始まりました。

【第1号議案】  平成30年度事業報告並びに収支報告の件

 1.総括報告
  @ 創立40周年記念九州親善交流旅行に向けての準備(31名参加)。
  A 生活サポート事業(昨年10月より開始)。
  B 文化クラブ・サークル活動の参加者が減少のため、会員増に向けて努力しているので、出席して欲しい。
  C 同行援護の実績3万時間の確保ができたこと。
  D 区との意見交換会の開催により安心安全の社会参加活動に繋がった。
   (福祉・危機管理・土木・図書館・広報・地域振興・都市開発・教育委員会等)
  E 月例会を通して活動の活性化を図った。

 2.総務報告
  @ 会員の動き  A 情報連絡CDの発行 

 3.各部事業報告
  @ 女性部:城東ブロック家庭生活訓練事業としてヨガ教室に出席した。
  A シルバー部:スティックボールを通して活動(月2回)。
  B 安全対策部:一之江駅環七口の点字ブロックの整備、エレベーター、音声誘導装置の設置。
  C 文化部:納涼懇談カラオケ大会・文化祭・新年会等。
        城東・都盲大会にカラオケ代表者が出場。
  D 体育部:STT(サウンドテーブルテニス)15回、水泳教室8回。
  E 企画部:チャレンジド・ヨガ12回 食事会・定期セミナー散歩など。
        今後、様々な企画を計画。会員の協力が必要。
  F 広報事業部:情報誌アイネットの発行(年2回)。随時、会員の投稿を募集。
  G 青年部:陶芸教室(西東京市内の工房で製作体験、総会資料CDを参照)。
  H 渉外部:月例会の運営(情報連絡CDを参照)。
  I 東京都盲人福祉協会:関東ブロック協議会東京大会・日盲連創立70周年大会に参加。

 4.平成30年度会計監査並びに財産目録(総会資料のCDを参照)

【第2号議案】  会長選挙報告

  松本現会長 立候補  推薦人5名を承認。
  小野塚副会長、田理事、岡畠委員が退任し、新たに冨澤副会長・伊東理事両氏が新任された。尚、退任した小野塚氏は参与・相談役となる。(役員名簿参照)
  * 新役員の挨拶後、第1号、2号議案は、満場一致で承認。

【第3号議案】  令和元年度事業計画及び、予算案承認の件

 1.情報連絡CDを事務所が発行
 2.スマートフォン教室開催(定員8名) *現在4名が希望
 3.日帰りバスハイク・群馬県梨狩り(9月10日)
 4.文化祭(11月9日)
  * 本会創立40周年記念式典、並びに事業所開設15周年記念を兼ねる。
 5.城東ブロック関連事業(STT スティックボール カラオケ)
 6.第50回東京都盲人福祉大会(文京区シビックホール)

 * 処遇改善加算を伴う令和元年度予算案は、総会資料CDを参照。

【第4号議案】  その他

 1.創立40周年記念式典開催について
 2.東京都盲人福祉推進政治連盟会費納入の件
 3.賛助会員入会について

 最後に、新任の冨澤副会長の閉会の辞で、通常総会は終了しました。時代も、「平成」から「令和」へと移り、会員の高齢化も叫ばれて久しい今日、今日一日、何かと考えさせられる総会の内容でした。




江戸川視障協 令和元年・業務改革にシフト


                              松本 俊吾


 元号が平成から令和に改元され、この節目の年に本会は創立40周年の年にも当たることになります。
 去る5月25日の通常総会にて、令和元年の事業計画を提案し、承認されましたので、その内容の一部を挙げ、読者の皆様とともに考えてみたいと思います。

T 事務所に於ける業務管理体制の再構築
 1.2019年4月1日付で、管理者に大里由美子事務局長を委嘱した。また松田慎吾職員をトヨダビル業務センターの業務主任に委嘱し、業務の一体化を図ることとした。
 2.同行援護を主とするガイドヘルパーの派遣については、サービス提供責任者(松田・門口・齋藤・渋井職員)が、2019年4月より、ガイドヘルプ事業の登録契約利用者(120名)全員の自宅訪問面談を実施する。

  1) サービス提供責任者が、2人1組で利用者宅を訪問し、ガイドヘルプに関する調査票により、利用者の同行援護、通院等介助サービスの内容について事情聴取を行う。

  2) 本会活動の内容が記載されたパンフレットを大里局長とすり合わせを行い、本年9月をメドに100部を作成・具備。区の担当者窓口に置いて頂き、視覚障害者に配布をお願いする。

  3) アイネットを利用契約時に供与しCDを添えてお渡しする。
  4) 利用登録者の、江戸川区視障協への入会の意志を確認する(初年度会費免除により入会金1,000円)。クラブ活動に参加できることを説明する。
   ※ クラブ同好会連絡電話番号はアイネットに掲載。
 3.アンケート用紙を作成し、利用者のニーズを把握する。

  1) 外出支援調査票を作成。その項目に従って事情聴取を行い、データベースを作成する。
  2) 災害時の対応について意見聴取を行い、名簿作成に反映させる。
  3) 代筆代読の必要性について調査する。
 4.情報提供の拡充
  1) 2019年7月より、「ガイドヘルプセンター便り」に代わり「江視協だより」とし、令和元年度は、第2号から第6号を2ヵ月毎に発行する。
  2)「江視協だより」は、広報事業部情報提供委員会の編集発行(齋藤明香職員・渋井和子職員)
  3)「江視協だより」の墨字版とCDを利用登録者(未登録会員40名)に郵送する。また、登録契約ガイドヘルパーと賛助会員全員に、墨字版を郵送(60名)。
  4) 2019年5月以降、従来行っていた総務収録作業の情報連絡CDは、理事会議事の読み上げのみとし、原稿は松本理事長・大里局長・齋藤職員が担当し、読み上げ録音マスター作成は齋藤職員が行う。
  5) 情報連絡CDの巻頭言で、理事運営委員合同会議の議決事項の要旨を収録。

 5.執行部会と理事長職員懇談会等会務の運営
  1) 執行部会を、原則理事運営委員合同会議の前1時間で設定する。
  2) 執行部会構成員 … 正副理事長・常任理事・管理者・業務主任・3名の職員のうち1名が交代で出席する。必要に応じ職員全員の出席を求める事がある。
  3) 執行部会の審議事項 … 理事運営委員合同会議の主な議題を審議し、理事会に諮問する。
  4) 理事長職員懇談会 … 会務・運営方針協議。理事長は毎月1回水曜日午後3時30分から5時までトヨダビル事務所に出向き、大里局長・松田主任・サ責職員の報告を受け、会務・事業所運営方針を提示する。また緊急協議が必要な場合には、水曜日の同時間帯に懇談会を開くこととする。

U 新たな会員の掘り起こしを行うための会費助成制度の導入
  1) ガイドヘルプセンター利用登録契約時に、入会申し込みの手続きを行い、同時にガイド利用 契約文書費として1,000円を徴収する(入会金を含む)。
  2) 会員手続きについては、初年度の会費は入会金のみとし、年会費6,000円は免除とする。
  3) 2年目以降継続して会員登録をした者で、同行援護サービスを年間300時間の実績を条件として年度末に、会費6,000円の半額(3,000円)を協力費の形で返還する。
  4) 本会の一般会員についても、年度末の利用実績が年間300時間を越えた会員の協力費を同様とし、郵便口座振込を原則とする。
  5) 同行援護一割負担で月10,000円以上の個別負担額については、別途支援法を検討する。

V スマホ教室、プレクストークPTR3講習会の開講
 ※ 視覚障害者の情報バリア解消のために以下の講習会を行う。
 1.視覚障害者を対象とする、スマホ教室(アイフォン教室)を引き続き開く。
  1) 会 場 … 区立中央図書館・対面朗読室
  2) 講 師 … 高田茂一先生
  3) 受講費 … 1クール(80分) 1,000円
 2.プレクストークPTR3の講習会を8月27日に開講する。
  1) 会 場 … タワーホール船堀・406会議室
  2) 講 師 … シナノケンシ・伊藤氏を講師として招く。
  3) 受講費 … 無料

W 生活サポート事業による読み書きの保障(アイネット38号参照)
X 創立40周年の記念事業の開催(別項を参照)

 以上を挙げましたが、本誌読者の皆様で、この改革試案の他に、ご要望やご意見をお寄せ下さい。




九州旅行決起大会とお花見


                          藤原 美子


 3月31日晴れ。
 旅行の説明あれこれを聞いて、東大島まで一駅地下鉄に乗り、小松川千本桜に、参加したメンバーで陣をとり、思い思いの弁当を開き、ペチャクチャ、ワイワイ、花より団子が始まりました。
気がつけば4、5人足りません。
お漬物持ってどこまで行っちゃったんだい?

 私たち5人は朝早くから並んで、新川船下りを申し込んでいたので、花見途中で新川に行きました。にぎやかに船の時間が来るまで周辺を散策。
まあー! 桜の種類の多いこと。皆さまも行ってみてね。
覚えられないのでここに書けませ〜ん。

 6艘の船に15人ずつ乗り込みました。船頭さんと水先案内さんのたっぷりのユーモアに、ゆっくり揺られること、約40分! 桜満開、心満開、船おなかいっぱいが出ますぞ。にぎやかにパレード、セレモニー。船の先頭は、川の神様を奉って、神主様のお乗りになられた船が先導です。

 行き交う船に声をあげ、手を振り、まだこれからという桜に、鳥のさえずりにも、春満開! 船は静かに川をすべらせて、桜トンネルをわたります。
 なーんだ。近いとこにも桜がいーっぱい! 今年の桜は長く楽しめました。
 日本の四季に感謝です。




創立40周年事業 鹿児島・熊本・福岡・長崎の旅




 本会創立40周年記念事業の一つとして、昨年度より準備会を開き、3月31日にはお花見を兼ねて東大島千本桜公園にて結団式を開き、5月19日、いよいよ出発当日を迎え、4日間の楽しい旅が始まりました。

 それでは初めに、レインボー桜島2階のコンベンションホールでの、鹿児島県視覚障害者団体連合会小山義方(おやまよしかた)会長はじめ9名との親善交流会から順次報告しましょう。


T 記念講演と鹿児島視覚連との交流セレモニー成功裏に!
    ── 親善交流深まる ──

                       松本 俊吾


< 記念講演 >

 柳川春巳(やながわはるみ)先生はソフトバンクフォークスのファンということで応援歌が流れる中、講演は運動選手だけあって力強い口調で、平成8年(1996年)のアトランタオリンピックでの金メダルを皆さんに触ってもらいました。直径15cm厚さ5mmの大きさのずっしりと重い金色に輝く円形のメダルに、私は驚きました。

 先生のお話の一端を二つあげますと、一つはバルセロナで伴走者が足に痙攣を起こした時に、ゼッケンのピンセットの針をふくらはぎに刺して痙攣が治まり完走できたことに、東洋医学の素晴らしさを体験できたこと。二つに、「目が見えなくても夢は見られる」の結びの言葉に感銘を受けました。
 柳川先生の夢を追い続けるバイタリティーにエールを送りましょう!


< 記念交流セレモニー >

 @ 開会の辞 … 冨澤 豊 常任理事
 A 挨拶 … 江戸川区視障協理事長 松本 俊吾
 ※ 平成5年から節目の記念行事を、オーストラリア2回、前回平成23年には石垣市視障協平良会長と親善交流を深めてきたことに触れ、鹿児島視覚連のご厚意に謝意を表しました。

 B 挨拶 … 鹿児島県視覚障害者団体連合会会長 小山 義方 様
 ※ 昨年6月の日盲連東京大会で親交が始まり、交流会が実現、歓迎の意が示されました。
 C 感謝状の贈呈(松本会長から小山会長へ)
 D 記念品の交換 …  松本会長より小山会長に「江戸切子」が、小山会長より松 本会長に「西郷隆盛像の置物」が、相互交換されました。

 小野塚副会長が乾杯の音頭を取り、薩摩料理に舌鼓、桜島大根の煮物が美味でした。参加者の自己紹介と両会の有志による演芸とカラオケ競演で、懇親の会は和やかに親睦交流の実をあげることが出来ました。
 そして、今後相互に交流を深めることを約し、午後2時40分に住山女性部長の閉会の辞、三本締めで鹿児島視覚連との親睦交流会は友好ムードで楽しい宴席となりました。


U 旅行記


< 1日目 5月19日(日)>               成田 貴美代

 江戸川から送迎バスにて羽田へ、参加者は31名、添乗員の土館さんが一緒です。鹿児島に向けて飛び立ちました。もうすぐ着陸というところで、乱気流が発生、機体が揺れました。
 空港からは、霧島観光バスが迎えに来ており、国民宿舎・レインボー桜島へ向かいます。途中、海岸通りには、点々と作業場が並んでおり、その横には、一抱えもある壺が20個から30個くらい並んでいました。バスガイドさんの説明によれば、この壺は黒酢が入っており、蒸留しているそうです。鹿児島の黒酢は有名ですね。

 鹿児島の視覚障害者の方々と昼食交流会を行いました。この様子は松本理事長がまとめて掲載しますので、そちらをご覧下さい。
 桜島桟橋からバスごとフェリーに乗り、15分程で、対岸の桟橋に寄せられ、それから指宿温泉にあるシーサイドホテルまで、バスは走りました。  この温泉は砂蒸し風呂が有名です。
皆さんも大勢入られたようです。感想はいかがでしたか?

 ホテルでの宴会は、藤原さんの司会でゲームやカラオケありで盛り上がり、楽しい夜になりました。


指宿砂むし温泉 指宿シーサイドホテル
http://www.ibusuki-seaside.co.jp/


< 2日目 5月20日(月)>               成田 貴美代

 朝、ホテルを出発。かごしま旅の駅で買い物タイム。私はお土産にさつま揚げを買いました。南九州特産の和菓子・軽羹(かるかん)も味見しました。甘さ控えめで美味でした。

 九州新幹線さくらに乗車、熊本駅に向かいます。
駅で迎えてくれたのは、江戸川から九州へ引っ越した、もとガイドヘルパーの尾崎さんと深町さん、懐かしく握手を交わしました。これからの旅に合流します。もうひとかたの迎えは、肥後観光バス、知部(ちべ)運転手とバスガイドの氏家さんでした。この氏家さんは、話題豊富で話を面白く聞かせ笑わせます。つい聞き入ってしまい、眠気もどこかへ吹き飛んでしまいました。

 熊本では、COCOROという路面電車が、走っています。めったに見られないので、今日はどうでしょうといううちに「ああ、来たあ」というガイドさんの叫び声、どんな豪華な電車なのでしょうか? 見えないのが残念です。
 このCOCOROは、低床車両、木材をふんだんに使った内装が特徴、クルーズトレイン「ななつ星in九州」の市電版という話でした。地方からわざわざこれに乗るために、観光に訪れる人たちもいるそうです。私も一度乗ってみたいと思いました。

 雨の中、熊本城見学、大きな地震に見舞われ、崩れた石垣やそれを支える大きな土嚢、工事中の熊本城は、復興には相当の年数を有するようです。加藤神社にお参り、お守りも購入しました。

 それから山鹿市にある、指定重要文化財、明治43年に建てられたという八千代座を見学。
 時代は移り、テレビなどの影響で、客足も途絶え、やむなく閉館、建物は荒れ放題、これではいけないと復興目指して立ち上がった人々のお蔭で、平成13年に芝居小屋として復活したとの事でした。現在では、歌舞伎や他方面、有名な方たちが公演を開催、人気を博しているようです。
 館内の座席に座り、八千代座の歴史を語る案内人の声に耳を傾け、最後に、皆で花道を歩き、舞台に立ち、故郷の歌を合唱しました。花道を歩くなどというのは初めての事で、珍しい体験をさせて頂きました。

 今日の宿は、日本の名湯百選にも選ばれている、つるつる美肌の湯、菊池温泉グランドホテル。美人になっていざ宴会へ、今宵も藤原さんの司会で皆さん、盛り上がりました。星谷さんも南京玉簾を初披露、門脇さんの手助けをうけて、最後に綺麗に揃ったようです。拍手大喝采でした。
 温泉には夕方、夜、朝と3回入り、大満足でグランドホテルを後にしました。


菊池温泉 菊池グランドホテル
https://www.kikuchi-grandhotel.jp/


< 3日目 5月21日(火)>               藤原 美子

 晴れました!!
 菊池グランドホテルを後に、さあ今日は柳川下りです。
 氏家スーパーガイドの1つ1つの説明が、本当に情緒豊かでわかりやすい。
 柳川下りは、両側の岸辺が季節の花で整えてあり、ゆったりとした60分の旅でした。2艘の船に分かれて乗り込み、それぞれに船頭さんの説明に耳を傾け、ガイドさんの説明にも耳を傾け、周りの景色を想像し、橋をくぐる度に船底に頭をこすり付けるほど平伏し、橋を7つ8つくぐりました。北原白秋の詩や土地にながれる唄を聞きながら、いにしえに心を馳せました。柳川で感じたことは、風よし、鳥よし、花もよし!!

 北原白秋の生家は造り酒屋で入り口に杉玉がありました。白秋は、元々豊かな家庭の中で生きてきた人なんだと思いました。
あんなロマンチックな詩を書いちゃって!!

 さあ、昼食だ。佐賀の羊羹屋さん(村岡総本舗)でお昼ご飯。皆さん元気に、お召し上がりだ。ここの羊羹屋さんでは、お土産を両手いっぱい買っていましたよ。試食も、ハンパなく皆さん召し上がっていました。

 次は、有田焼の里に向かいます。周りは大麦畑が黄金色に輝いていました。有田焼陶賓館・丸兄商社で、5億円3億円の部屋に、大きな皿やつぼが所狭しと置いてあり、商品に気をつけながら見て回りました。二重構造のカップなどがご自慢の品らしい。手のひらに入ってしまいそうな醤油さしも、可愛いと思いました。
 さあ次は、嬉野温泉までは30分だ。

 和多屋別館の美人の湯に入り、皆きれいになったところで、さあ宴だ!! 会長の挨拶もそこそこに、星谷さんと戸坂さんの"麦畑"でにぎにぎしく開幕しました。デュエットあり、ダンスあり、ゲームあり、本当に賑やかで楽しい夜でした。
 夜9時過ぎに宅配を出そうと、相棒の美智子ちゃんと、大きな箱を二人でやっとこすっとこ1階まで運んだところ、そこでびっくり、修学旅行で来ていた奄美大島の中学生がひょいと箱を持ち上げて、売店まで長い廊下を運んでくれました。あまりの優しさに、美智子ちゃんと私は泣けてきました。あまりに純粋すぎて泣けました。ありがとう!!


絵付け体験なら、年中陶器市の賑わい|丸兄商社(佐賀)
http://www.maru-kei.com/

北原白秋のふるさと 水郷柳川 川下り
http://kawakudari.com/

和多屋別館佐賀県 嬉野温泉
https://wataya.co.jp/


< 4日目 5月22日(水)>                藤原 美子

 さあ、4日目です。
 氏家スーパーガイドのもと、グラバー園に出発。車中で、第2次世界大戦の真珠湾攻撃の時に、"ニイタカヤマノボレ一二〇八"と発信した電波塔が3本見えると説明されました。どうぞ令和の年に戦争の起こらないように…。
 残念、グラバー邸は改修工事中だった。しかし園のほうは、あんれまあ!! 昔と違ってエスカレーターなんか付いちゃって!! 園は季節の花々が咲き、海には豪華客船が停泊して、海の音・空の音・風の音が私たちを迎えてくれました。ここでも修学旅行生が大勢いましたよ。

 さあ、昼食だ。ちゃんぽん発祥のお店"四海楼"で、酢豚・皿うどん、もちろんちゃんぽんの豪華なお昼をいただきました。

 さあ、軍艦島だ。船に乗り込む前に、水分の調達。周囲1.2kmの島に、6000人も住んでいたなんて。石炭が取れたが為に、宝の島、夢の島になっていったのでしょうか? 船の中で、たくさんの説明を聞きました。上陸してからも、3ヶ所で説明を聞きました。やっぱり夢の後なんだなあと感じました。
端島、軍艦島、またね!!

 次に、長崎原爆資料館へ。車中で氏家スーパーガイドから、山王神社の一本柱の鳥居の話などを聞きながら、資料館へ向かいました。すさまじいばかりの生々しい展示の仕方でした。長崎型原爆(ファットマン)の実物大模型もありました。出口近くに、スーパーガイドが説明してくれた、赤ちゃんを背負い直立の少年の写真があり、説明文を読んでくれたガイドさんと、読んでもらった私は、同じように胸のつまるような思いだったと思います。
 さて、飛行機に乗って帰ろう。長崎空港に着いて、皆ほっとした顔。どの顔も、元気元気元気!! 行く時とは違い、飛行機も大きくゆったりで、8時40分に羽田空港に着きました。東都観光のバスに出迎えられ、それぞれの帰路につきました。
 楽しかったねえ!!! 皆さ〜〜〜ん


中華料理四海樓
http://shikairou.com/

軍艦島ツアー
https://www.gunkanjima-concierge.com/

長崎原爆資料館
https://nagasakipeace.jp/japanese/abm.html


V 一言インタビュー

☆ 柳川春巳先生:ガイドさんがみんな立派ですね。風呂に入っていたら、ゆでダコになっていないか、井戸川さんが見に来てくれました。見て貰っているという感じがして安心ですね。

☆ 村上一枝さん:みんな仲が良いなーと思っていました。ガイドさんはみんなで皆さんを守っている感じがとても良いですね。

☆ 松本清二さん:今回は、行ったことのない鹿児島も、熊本・長崎それぞれ楽しい4日間でした。体が健康だったら、また参加したいです。

☆ 古山幸子さん:雨に降られましたが、熊本城がメインでした。写真をたくさん撮りました。

☆ 住山浩子さん:九州の南の方は初めてでした。鹿児島の噴煙はちょっとにおいがきついかな? あとは楽しくやってます。

☆ 門脇美恵子さん:ハネムーン以来の長崎でした。ちゃんぽん、おいしかったでーす!

☆ 井戸川定義さん:九州旅行、清二さんと無事に帰れてはじめて楽しい旅行。最後の軍艦島、楽しみです。

☆ 金子曜子さん:バスガイドの氏家とも子さんの説明がとても有意義で、楽しくてとてもよかったです。

☆ 赤塚克江さん:あの〜、いろんなことがありすぎて、楽しすぎて、おなかがいっぱいで、10年後もがんばろうと思っています。

☆ 藤澤正幸さん:最後の宴会で久々に歌いました。緊張しました。しかし、とても楽しい旅でした。

☆ 冨澤 豊さん:初めて長崎に行きました。外国情緒あふれ、いい町ですね。

☆ 松田惠子さん:お天気が心配でしたが、みんなのパワーで吹き飛びました。楽しい旅行です。

☆ 平野瑛子さん:いつも楽しい旅行です。年月たつのが早いですが、特に早い4日間でした。

☆ 松丸 育さん:ほんとに楽しい旅で、心に残ると思います。

☆ 北澤とみゑさん:皆さんのご苦労が身にしみます。楽しかったです。ご苦労さん。

☆ 北澤直恵さん:砂風呂にも入ったし、新幹線にも乗ったし、川下りもしたし、ほんとによかったです。ありがと!

☆ 星谷弘子さん:毎晩の宴会が楽しかったでーす!

☆ 成田貴美代さん:私は長崎に来たかったのです。時代小説で長崎の話を聞いたので、出島などいろいろな地名が江戸時代から続いているんだなーと思いました。

☆ 高橋満子さん:???

☆ 関 朝之さん:高橋さんとのトイレの旅、楽しかったです。

☆ 伊東喜代子さん:すごく楽しかった、良かったわぁ〜。

☆ 神尾雅代さん:昼も夜も楽しかったです。

☆ 秋葉喜一さん:みんな良かったね。今回はさ、特に軍艦島、良かったね。これ40周年でしょー。

☆ 加納万里子さん:カラオケと旅行のデビューですか?

☆ 松本弘子さん:皆さんが楽しそうで良かった。ガイドさんの苦労がよくわかりました。

☆ 戸坂美智子さん:軍艦島に行けて良かったです。原爆資料館では平和の時代に生まれて良かったと思いました。楽しかった!

☆ 小野塚耕吉さん:4日間ともほんとーに楽しい旅でした。どこ行ったっけ??あっそうか、砂風呂は初体験、良かったよー。背中の丸みにあわせて砂掘ってもらったー。カメのように丸くなつてるからさー。軍艦島は良かったね。藤原さん、ご苦労様ね。これからも頼んだよ…。

☆ 藤原美子さん:ありがとうございます。本当に楽しい4日間の旅でした。
  皆様のご協力で毎晩楽しく過ごせました。皆さん、また行きましょー!

☆ 松本俊吾さん:鹿児島との交流ができたこと、指宿で砂風呂にはいれたこと、軍艦島で産業革命の残骸を見れたこと、勉強になりました。

☆ 松田慎吾さん(職員):この軍艦島に皆さまとご一緒させて頂いて、貴重な体験をさせて頂きました。皆さまのお役にたてるように頑張ります。

☆ 土館 聡さん(添乗員):江視協の周年行事に同行させていただけて。大変嬉しいです。

 本報告の結びに、今回の記念旅行にご支援下さいました会員・友好ボランティアの皆様にお礼を申し上げ交流事業の報告とします。




第35回文化祭を兼ねて 創立40周年記念式典を開催します


                             松本 俊吾


 本会は、昭和54年(1979年)7月、グリーンパレスに於いて、区内の視覚障害者39人が出席し発足総会を開いてから、早いもので40年が経ちました。また、平成16年(2004年)2月に江戸川ガイドヘルプセンターを開設し、ガイドヘルパー派遣事業を開始してから15年になります。

 そこで、昨年より準備会を立ち上げ、本年5月19日から4日間、40周年記念旅行を実施し、鹿児島県視覚障害者団体連合会との交流事業を成功裏に終えることができました。(別項で詳述)

 今秋11月9日(土)には、タワーホール船堀小ホールにて、第1部・式典と第2部・コンサートに続き、第3部・35回文化祭、そして2F瑞雲の間にて、第4部・事業所開設15年を祝う会を開催します。
 当日は斉藤猛区長をお招きし、式典を行う予定です。

 特に第2部では、「郷愁の愛唱歌テノール独唱コンサート」を企画し、曽我淑人(よしと)先生(十文字学園女子大学 名誉教授)と、助演者として、浜野範子さん(ピアノ伴奏・十文字学園女子大学講師)、中馬美和さん(鍵盤ハーモニカ&コーラス、ムジカ音楽・教育・文化研究所講師)に出演して頂くことになっています。
 詳細については、アイネット第40号(創立40周年記念特集号)に委ねることにします。お楽しみにお待ち下さい。




月例会報告




 前号に続き、これまで実施しました平成30年度後半の月例会・第7回から第9回までと平成31年4月の第1回と、年号が令和元年に移行した第2回から4回までの内容をご報告するとともに、令和元年第4回以降の月例会の予定をお知らせします。 (平成30年度 第6回月例会までは、アイネット第38号にて既報)

【平成30年度】

第7回月例会
 @ 日時 … 平成30年12月21日(金) 13:00〜16:00
 A 会場 … タワーホール船堀・303号室
 B 朗読 … シドニィ・シェルダン著「百万ドルの宝くじ」
        百舌の会:松坂晴恵
 C えどもサロン(クリスマスパーティー)


第8回月例会
 @ 日時 … 平成31年2月15日(金) 13:00〜16:00
 A 会場 … タワーホール船堀・303号室
 B 朗読 … 小檜山 博著「人生という花」
        風の会:松村勝之
 C えどもサロン


第9回月例会
 @ 日時 … 3月15日(金) 13:00〜16:00
 A 会場 … タワーホール船堀・303号室
 B 朗読 … 山本周五郎著「小説 日本婦道記」より 箭竹(やだけ)
        百舌の会:高桑孝一
 C えどもサロン


【平成31年度&令和元年度】

第1回月例会
 @ 日時 … 4月19日(金) 13:00〜16:00
 A 会場 … タワーホール船堀・303号室
 B 朗読 … 浅田次郎著「勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛」より
        風の会:藤村礼子
 C ミニ講演 … 「災い転じて福となす」 和田 彰(本会会員)
 D えどもサロン


第2回月例会
 @ 日時 … 5月17日(金) 13:00〜16:00
 A 会場 … タワーホール船堀・303号室
 B 朗読 … 「私の八月十五日」
        百舌の会:忍田幸子(おしださちこ)
 C ミニ講演 … 「MAUDIE ライブ」
     松田慎吾職員(ギターとハーモニカ演奏)
 D えどもサロン


第3回月例会
 @ 日時 … 6月28日(金) 13:00〜16:00
 A 会場 … タワーホール船堀・303号室
 B 朗読 … 向田邦子著「眠る盃」より 字のない葉書、眠る盃
        風の会:岸野比佐子
 C えどもサロン


【今後の予定】
     第4回: 7月26日(金)    第5回: 9月20日(金)
     第6回:10月18日(金)    第7回:12月20日(金)
     第8回: 2月21日(金)    第9回: 3月27日(金)




災い転じて福となす


                              和田 彰


 どんな事をしてきたかなーと、まとめるのもいいと思いました。
 災いとは、目が見えなくなったこと。それによって私がどんな事ができたか、かなりあります。
 項目をあげてみますと、マラソン、社交ダンス、ブラインドダンス、フォークダンス、日本舞踊、スキー、登山、タンデム(二人乗り自転車)、旅行、万葉の会、コーラス、民謡、カラオケ、ベートーベンの第九を歌う会、短歌、作文、デイジー版によるいろいろな書物、音楽もあらゆるものを聞いています。

 まず、マラソンからいきます。所沢にある国立障害者リハビリテーションセンターにて、3年間、鍼・灸・マッサージを学び、資格を習得しました。その時にマラソンと出会いました。その頃はまだ視力があり、白線をたどりながら走りました。
 その時の短歌に、
     薄き目に白線たどりひた走る 汗する頬に風心地よし
 走り方は80センチのロープの端を結んで二重にし、その輪の両端を持って走ります。伴走者は黄色のポンチョ。選手はランニングの上にグリーンのポンチョを着ます。
 最近では妻が早いもんで、「走っているの? 私、歩いてるのよ」。1キロ6分で走っていましたが、だんだん遅くなってきました。

 マラソンは62回、完走しています。日本各地のレースに出るようになりました。代々木で月1回、妻とマラソンを始めたのち、日本各地はもちろん、世界にも出て行く事になりました。ホノルルマラソンも行きました。自分の走る範囲が、どんどん広がって行きました。

 アメリカではギャンブルもやりました。
 ナイヤガラの滝では、もう言葉では言い表せません。滝つぼに行くのにエレベーターで降り、レインコートを着て下さいと言われ、ずぶ濡れになって、話もできないまま、どんどん歩きました。ただ驚くだけでした。

 社交ダンスは東京都視覚障害者生活支援センターでダンスと出会いました。それから平井のダンススタジオで習い始め、今でも続いています。ダンスはスタンダードでは燕尾服の正装と、ラテンでは幾つかのブラウスを持っています。ということで、自分としては、目が見えなくなったから、ダンスも踊れるという事になった訳です。
 スキーも滑れるようになったのは、妻のおかげです。いろいろな所に連れて行って貰いました。カナダのウィスラー、岩山で凍っているので、氷の上を滑っているようなものです。
 自分のやれると思う事は、どんどんどんどん。助けてくれる人は必ずいます。皆様もね。

 「盲人だから何にもできないよ」じゃなくて、「盲人だからやれるわ」って、自分で出来る事を考えて、挑戦して下さい。
 気持ちだけは若くもっています。
 皆さん、頑張りましょう!

  そして、奥さんの言葉
   「生まれ変わっても、主人と結婚したいです。」


国立障害者リハビリテーションセンター
http://www.rehab.go.jp/




中央図書館より




 区内図書館には、視覚障害者が利用しやすいような環境作りに、取り組んで頂いています。その中核である中央図書館から、谷一(たにいち)館長のご挨拶と、「福耳通信」をお寄せ頂きました。

ご挨拶

 こんにちは、中央図書館館長の谷一です。
 今回は、読書環境整備に関する情報をお届け致します。
 既にご存知の方が多いと思いますが、昨年5月に『マラケシュ条約』が批准されたことを受け、本年1月1日に『著作権法の一部を改正する法律』が施行されました。更に、「障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟」により『読書バリアフリー法案』が、国会に提出されることと成りました。この法案は、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進することを目指しているものです。

 図書館に関する条項としては、アクセシブルな電子書籍等の提供や、これらの量的拡充・質の向上、サービス提供体制の強化、また、上記資料の作成の支援などが盛り込まれています。
 区立図書館としても、マルチメディアDAISY等の資料の量的拡充を進めると共に、これらの利用促進もあわせて、検討して行きたいと考えています。
 また、図書館所蔵資料の目録のテキスト化など、身近な課題の改善に努めて参りますので、今後とも江戸川区立図書館をご愛顧いただきますよう、お願い致します。

               江戸川区立中央図書館  館長  谷一英夫

(編集委員会 注:『読書バリアフリー法案』は6月21日、衆議院本会議にて可決成立)


福耳通信

 こんにちは、中央図書館の障害者サービス担当の中川です。今年度の担当も昨年までと変わらないメンバー4名です。どうぞよろしくお願いいたします。
 世界的な異常気象もあり、近年日本の夏は猛暑日となる日も多くなりました。ぜひ体調管理にお気を付けいただき健やかな夏をお過ごしください。
 今回は、ボランティア団体さんのご協力のもとに製作したDAISYの一部を紹介させていただきたいと思います。

『小松菜と江戸のお鷹狩り 江戸の野菜物語』 亀井 千歩子/著
江戸川区にある「小松菜屋敷」の屋敷守で民俗学者でもある著者の視点による、小松菜と江戸野菜について書かれた本です。「小松菜」という名前の由来に八代将軍吉宗が関係していることはご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、身近な小松菜の知識をさらに深めてみませんか?

『語り継ごうふるさと ガマちゃんの松島物語』 伊東 春海/著
江戸川区松島で生まれ育った著者による、主に松島を中心に昔から現在に至る街づくりについての本です。身近な地域について知っているようで案外知らないことなど新たな発見があるかもしれません。

『海賊とよばれた男 上・下巻 』 百田 尚樹/著
第10回本屋大賞の受賞作で、実在の人物をモデルとした歴史経済小説です。

ご興味のある資料がありましたら、ぜひご利用ください。
 資料のことや図書館の行事について等、ご不明な点がございましたら、お気軽に中央図書館の担当までお問い合わせください。
 皆様のご利用を心よりお待ちしております。

 住 所  江戸川区中央3−1−3
 電話 3656−6298〔直通〕
中央図書館の担当は私たち4名(中川 高津 川原田 竹下)です。


江戸川区立図書館ホームページ




江戸川視障協主催 『スマホ教室開催』


                             成田 貴美代


 令和になる前の4月、初めてのスマホ教室が、当会主催にて中央図書館で行われました。マンツーマンの指導なので、しっかりと覚えられるのではないでしょうか。
 最近のスマホは音声で操作が出来るため、私たち見えない者にとっても便利に使えるようになりました。無料のアプリなども便利なものがたくさんあります。
 講師は、高田茂一先生です。
 講習を受けた皆さんに、感想を伺いましたので、ご覧頂きたいと思います。


☆ 才川美千代さん:面白かった。もっといじりたい。
☆ 伊東喜代子さん:勉強になりました。また挑戦したいです。
☆ 住山 浩子さん:フリックがなかなかうまくいかない。強くてもだめだし、慣れるまで、フリックの練習です。
☆ 吉成百合子さん:2時間余り高田さんの経歴などのお話しでしたので、ほとんど記憶にありません。アプリを教えてもらいました。
  ・マネーリーダー:紙幣の識別がカメラをかざすだけでできます。円だけでなくドルやユーロもOK 。
  ・Be My Eyes Helping blind see:ビデオ通話を介して、晴眼者のボランティアから視覚支援を24時間受けることができます。




青年部活動報告


                           藤澤 正幸


 テーマ  「一日体験 陶芸教室」  緑町 陶芸工房にて

 2月3日(日)、西東京市緑町にある女性陶芸家・板倉香織先生のところに参加者7名で行きました。
 板倉先生は視覚障害者の接し方がとても慣れているのと、ユーモアたっぷりに説明してくれるのが、とても印象的でした。
 私自身、陶芸は初体験で、とても緊張しました。
 今回、ろくろではなく手びねりで、器を1つ作ることになりました。私は酒器の片口を作りました。
 容量は2合ぐらいの大きさにして、色は空色にしました。
 完成するのが楽しみです。

陶芸教室に参加して

                          藤原 美子
 2月3日、田無駅に初めて降りました。
 青年部の藤澤君のさそいで陶芸を体験することになりました。
 久しぶりに土をいじりました。丁寧な先生の説明と助言でどんぶりをつくりました。
 てびねり、手ろくろでみんな、めいめいの作品を完成させました。
 またこんなチャンスがあれば参加したいです。




城東地区盲協連絡協議会 令和元年度事業始まる




幹事区 … 葛飾区視覚障害者福祉協会

 令和元年度は4月17日の支部長会、東京都委託家庭生活訓練事業も既に始まっています。各事業の担当者に報告の形でコメントを頂いておりますので、事業ごとに報告、後半の事業は、アイネット40号に委ねることにしましょう。

(1) 支部長会
   日時  4月17日(水) 12:00〜15:00
   場所  シンフォニーヒルズ メヌエット
※ 審議内容は、親睦旅行を日帰りとしてメロン狩りとすること、葛飾区が10月1日のSTT大会開催を辞退したことから、他の5区で協同開催とする事について、臨時支部長会(6月19日)で協議。またカラオケ大会は11月19日に実施することになりました。なお都盲協の城東ブロック役員推薦候補としては、松本俊吾(江戸川区)、重田稔(足立区)、都盲協推薦候補として、山本恭子(江東区)。また盲人卓球とカラオケ個人優勝者について、2年間の出場辞退とすることが決まりました。

(2) 東京都委託家庭生活訓練事業
   日時  5月 9日・5月23日・6月13日・6月27日
       7月11日・7月25日・9月12日・9月26日
       (いずれも第2、第4の木曜日 13:30〜15:30)
   会場  シンフォニーヒルズ コンチェルト
   内容  前半6回は折り紙教室、講師は根津綾子先生
       後半2回は指編み教室、講師は川上敬子先生

(3) 親睦日帰り旅行
   日時  6月19日(水) 日帰り
   行先  鉾田メロン狩りと大洗海鮮料理の旅
   ※ 江戸川区から松本2、藤原2、成田2、窪田夫妻4の参加。

(4) 三療研修会
   日時  8月4日(日) 13:30〜16:00
   会場  都盲福祉センター
   講師  明治国際医療大学学長 矢野 忠先生
   テーマ 「むくんだ足の効果的な治療法」

(5) 第10回スティックボール大会
   日時  8月7日(水) 13:00〜16:00
   会場  葛飾区奥戸総合スポーツセンター 温水プール館 エイトホール

(6) 第16回盲人卓球(サウンドテーブルテニス)大会
   日時  10月1日(火) 12:00〜17:00
   会場  東京都障害者総合スポーツセンター 2階

(7) 第16回交流カラオケ大会
   日時  11月19日(火) 12:30〜16:30
   会場  シンフォニーヒルズ レインボー

(8) 盲高齢者社会生活教室
   日時  2020年2月(期日未定)
   会場  シンフォニーヒルズ コンチェルト
   講師  弁護士 大胡田 誠先生
   テーマ 未定

(9) 定期総会
   日時  2020年3月(期日未定) 12:00〜16:00
   会場  シンフォニーヒルズ コンチェルト
   議題  城東盲2019年度事業並びに会計報告、その他
 ☆ 時間は予定ですので、変更になる事もあります。


女性部便り


                            住山 浩子


 今年の女性部の「東京都委託家庭生活訓練」は、葛飾区が担当で、「折り紙」と「指編み」です。
 場所は、京成線・青砥の「かつしかシンフォニーヒルズ」で、5月から7月が折り紙教室で、9月が指編みです。

 今回は久しぶりの折り紙を行いました。
  1回目・「水鳥2羽」
  2回目・ 旅行の翌日でしたので休み
  3回目・「植木鉢に小花が数枚」
  4回目・「朝顔2輪と葉っぱを3枚」
 それを、点字紙の半分くらいの台紙に貼って、完成です。

 まず、困ったことは、折り紙の色がわからないこと。それと紙質によっては、裏表がわかりにくいことです。
 ガイドさんに色を聞き、折り方を聞き、折りあげます。
 花びらを作るために、角(かど)をハサミでまあるく切ったりと、ガイドさんと折りあげます。
 それを台紙の上に置き、ピンクの花は上のほうとか、葉っぱはその上にとか、いろいろと構図を考えながら位置を決め、ボンドで貼って完成です。
 これらの作品にふれる機会がありましたら、宜しく!




城東ブロック旅行 茨城・メロン狩り


藤原 美子


 6月19日(水)、8時半に新小岩からバスに乗り込み、いざ茨城県の鉾田まで、メロン狩り。
 今回の当番区である葛飾区主催のイベントです。
 参加者45人。そのうち江戸川からは10名が参加。
 メロン狩りとは言ってもと、心の中であなどっていましたが、試食のメロンは二つに切って冷たく冷やした大きなメロンが、カレーライスを食べるようなスプーンとお茶が添えられて、ドーンと出てきました。
「ワァ〜嬉しい」とスプーンですくって食べたとたんに、これがまたおいしい!

  ハウスの中に案内されて、メロンを一つずつ採ることになりました。
どれもこれも、立派に実っていました。葉っぱが枯れているのは、実のほうに栄養が行っているからだそうです。
 その後の大洗の昼食も美味しかったです。
 那珂湊の市場での買物、そして明太子工場見学と、短い時間ではありましたが、楽しいバス旅行でした。
 葛飾区の会長の落合さん、ありがとうございました。


メロン狩り | 鉾田市観光協会
http://www.k-hokota.com/page/page000024.html




かわる盤面 絶えず頭に描く


全盲の中丸仁さん 朝日アマ囲碁名人戦都大会で堂々




江戸川区視覚障害者福祉協会会員の中丸仁さんが、朝日新聞の2019年4月22日版に、囲碁大会での健闘ぶりの記事が掲載されましたので、転載させて頂きました。中丸さんの今後のご活躍を祈念致します。

 盤面に手を下すところが361か所ある囲碁は初手から刻々と盤上の風景がかわっていく。
 目が見える人は、その時々の局面を目で確かめ、次の手を考える。
 目が見えない人は、脳内に盤面を構築し、絶えず変換して対抗する。

 今月、高段者が集まる朝日アマ囲碁名人戦東京都大会に全盲の打ち手が初めて参加し、堂々の戦いぶりを見せた。
 7日、夏の全国大会の都代表2枠を争う大会には、腕に覚えのある約200人が集まった。
 会場の東京・市ヶ谷の日本棋院2階ホールにずらりと並べられた基盤の中に、視覚障害者用の基盤が1つ用意され、鍼治療院経営の中丸仁さん(42)が妻の由紀さん(45)を伴って着座した。

 予選1回戦の相手は囲碁インストラクターの吉森弘太郎さん(31)。対局が始まると、黒番の中丸さんは両の手のひらを広げて盤上にはわせ、めざす着点に黒石を打った。
 基盤は縦と横にそれぞれ19本の線が走り、縦横の交点が石の着点となる。視覚障害者用の基盤は、線は凸状に引かれ、交点に石をはめ込めるようになっている。視覚障害者は、これを手で触れて感知し、次に打つ手を決める。

   補助も頼りに
 相手が次の手を考えている間、中丸さんは手を盤上から引っ込める。ひじ掛けの左手には、隣に控える由紀さんの右手が重ねられている。相手が次に手を打つと、由紀さんはすぐさま中丸さんの左手を持ち上げ、相手の打った所に導き、伝える。
 手が進むと、黒と白の石が込み入ってくる。盤上をはう中丸さんの手の動きがせわしなくなってきた。黒石の表面には突起があり、突起のない白石と区別して脳内に局面図を描く。
 持ち時間各50分、使い切れば時間切れ負け。一手一手に時間をかけたくないが、一目で瞬間的に局面を把握できる晴眼者に比べ、どうしても時間がかかる。
 時間に追われながらも、中丸さんの読みがはっきり上回る局面があった。中盤、自軍の石の一団が包囲殲滅されそうになったが、「あっ、そうか」とボヤキ声を上げたのは相手のほうだった。中丸さんには生存の筋が見えていた。しかし、最後は生きていたはずの黒石が頓死してしまった。「頭の中の図と実際の図にズレがあった。時々あるんです」と中丸さん。

 勝った吉森さんは「僕らよりもたいへんな集中力を要すると思うのですが、いやあ、お強いです。」と感心しきりだった。
 中丸さんは第2戦でプロの張栩(ちょうう)名人(39)の次女、心治(こはる)さん(9)にも敗れ、予選敗退が決まった。対局を見守った心治さんの母でプロの小林泉美六段(41)は、中丸さんについて「頭の中でどれほど高度な処理が行われているのか、私には想像できません。びっくりしました」と話した。

   「また出たい」
 中丸さんは熊本県荒尾市出身。20歳すぎまで視力があり、全国高校囲碁選手権の県代表になるなど鳴らした。失明後も囲碁を続け、目が見えていたころの盤面のイメージを脳内に再構築して打ってきた。
 視覚障害者の碁は石を打つ着点が少ない入門者用の九路盤が普及している。通常の十九路盤をこなす高段者は、中丸さんの知る限り自身を含め「世界で3人ぐらい」と言う。
楽しかった。また出たい」と話した。




恐怖の発作・ER(救急救命室)


                              星野 勇


 若い時から視覚障害はあったが、丈夫で元気に仕事をし暮らしてきた。だが50代、60代頃から徐々に体調が乱れ変化していった。胃潰瘍、腎結石、糖尿病、心臓病など、次々と診断名が付けられていく。手術も3、4回した。喫煙歴は45年ある。そんな中で14年前、心筋梗塞になり、心臓の栄養血管3本にステント治療を受けて一月半も入院した。この頃は定年も過ぎていたので、気楽に過ごしていった。でも上に述べた病気は消えず、対症療法の投薬は継続している。高尾山、御岳山にも登った。ガイドさん達は私より若いから、安心して登れた。青砥の病院に入院中だった妹は5、6年前から膝痛、腰痛を発し、悪化して歩行制限、運動制限が増えていく。痛みはあっても歩くのをやめないで二人で病院の回りで歩行訓練をした。ガイドさん達は後ろからついてきて見守ってくれた。

 時は流れて行き、僕は一昨年の11月、B病院に入院。カテーテル検査の結果、除細動器付きのペースメーカーが埋め込まれた。退院後も処方された投薬は続き、徒歩訓練も続いているが、不調の日も現れて、歩く距離は減少していった。昨年2月に引越しがあって、さらに体力は落ちた。暑かった夏も過ぎ、変わりなく経過していった。食事は炭水化物をさけ減塩食を心がける。これが難しいのだ。なぜなら、売っている食料品、お総菜などは味が濃い、寿司飯も塩分が多い、フライ・唐揚げ・焼き魚も隠れ塩濃い。揚げ物は美味しいが過ぎてはいけない。甘い物は糖尿病になる。家事援助で野菜を調理してくれるから、とてもありがたい。脂肪分も少なくしている。それから、焼酎も控えめに飲んでいる。そんなこんなで、年も明けて氏神様や、亀戸天神など巡った。食事は減塩食を探し続けている。しかし、しょっぱいがせんべいは大好きだ。

  恐怖の救急搬送
 今年の2月、3月ごろから徐々に体重が増えていき、食制限をしても減らない。なんとなく気分も悪く、気持ちが悪くなる。徒歩訓練中、トイレ探しすると早足歩きになり背中痛を発し、ハーハーして歩くのが苦しい。休むと軽くなる。夜は頻尿でよく眠れない。こんな日々で3月30日の朝を迎えた。体重は毎朝測っているが、52.5キロであった。昼間はOさんのガイドで外出した。控えめにした夕食を終えて、夜はデイジーを聞いたりしてた。そのうちに背中が重く強くなり、痛くて苦しく21時頃から座っていても寝ていても軽くならない。夜中、ついにSさんに電話した。間もなく親子で来てくださり、息子さんが119番へ通報。間もなく救急車が来て、階段など搬送が整い、京葉道路を突っ走って、B病院、ERに着いた。苦しい。救急隊員が酸素は73ですと言っていた。すぐに救急処置が施され、点滴・導尿・血圧計・酸素・心電計などケーブルが取り付けられていった。意識があったが、やがて苦しかった呼吸や背中痛がやわらぎ、CCUに入室した。

Sさんにお願いして、数人に連絡をとってもらう。始発電車はまだ動いていないと言って、横浜から息子が車で駆け付けてきて、入院申し込みなど手続きをとってくれた。
 朝が来た。今日は小松川千本桜で桜祭りがある。でも行けなくなった。Sさん親子、そして息子に感謝します。朝は絶食。昼はおかゆから食事が始まった。ついで6階の個室に移り、翌日から4人部屋に移っていった。それと言うのは、血圧は130台から50台、酸素は93から100。体温は37度以下と経過が良かったと思うからだ。食事はご飯・野菜類・魚・くだものが出た。利尿剤が効いて、1日に2リットルも排泄されたこともあった。それと野菜類は超減塩で旨くない。脂肪分も少ない。歩けるようになり、体重を測ると48キロに減って、3、4日で4キロ余減っていた。このことは、利尿剤で全身の水分を腎臓から排出して心臓の負担を軽くするのだとわかった。さらに塩分が濃いと利尿剤が効かないこともわかった。また血糖が110台から300台と乱高下するのもわかった。インスリンを打ってもらったりした。まだまだいろいろと課題はあったが、4月9日退院した。医師・ナース・食事など、それから見舞ってくれたSさん、Kさん、Nさん、息子、娘たち、皆様に心から感謝します。

 退院後。毎朝体重を測っている。退院直後は46.5キロになってた。水分・減塩に気を付けているが、少しずつ少しずつ増えていくのだ。背中の痛みも出てくる。5月8日の循環器診察で体重が49.3キロと言ったら、減量するよう言われた。A1cは8.6、高い。これからも減塩、減糖、減水、脱水に気を付けていかなくてわと思うが・・・。6月4日の診察で血糖が144。

 5日の夜、強い背痛、背中の痛みがやってきたが、なんとかしのいだ。
 6日(木)、朝、体重を測ると47.7キロになっていた。




坂本芳雄さんを偲ぶ


                             松本 俊吾


 坂本さんが危篤状態と小倉さんから聞かされて、11月27日の午後5時半に家内と共に江戸川病院に駆けつけました。個室のベッド上で高熱の上に酸素吸入中の苦しそうな坂本さんの手を握り、耳元に顔を寄せて大きな声で、「坂本さん、松本ですよ…」と言いました。苦しそうな呼吸をしているのを肌で感じました。彼に声をかけますと、言葉はでませんでしたが、私が来たことを、ゲポゲポと喉を鳴らして、応えてくれたようでした。私の来るのを待っていたようでもありました。これで松本が声をかけていることを判ってくれたような気がしました。言葉にはなりませんが、聴覚は最後まで残ると医学的にも証明されていますので、芳雄さんの脳裏には、私の声が届いたと直感したものでした。

 それから約1時間後の7時頃にお兄様がかけつけて、当直の背の高い若い医師から、瞼の裏瞳孔の開きと、心臓の鼓動の停止と共に脳波の結果から「ご臨終です」と告げられ、私は思わず絶句しました。そして午後7時29分に帰らぬ人となってしまいました。私は生涯に初めての経験でした。

 思い出しますと、坂本芳雄さんと始めてお会いしたのは、昭和53年4月に今廃校になりましたが、東京都杉並区梅里の旧東京視力障害センターに鍼灸資格を取るために入所した時でした。
 年は9才と離れていますが、同級生の1年生で、ここから坂本さんとのお付き合いが始まったのです。
 杉並のセンターはその後、埼玉県所沢の国立障害者リハビリテーションセンターに移転し、1年半ずつ3年間の寮生活が続きました。この間で一番思い出に残っているのは、山梨の石和温泉でのアルバイトで、マッサージの修業に週末を利用して数回通った事が印象的に思い出されます。

 昭和56年3月にセンターを卒業して、鍼灸経絡研究紘鍼会に勉強に行ったときに奥様の幸枝さんと懇意になり、1年後に幸枝さんから「誰かいい人はいませんか」とのお話を受けて、坂本さんと連絡を取り、新小岩のカニ料理の店で3人で食事を取り、ビールで乾杯をして、これがきっかけとなって、2人は1年後の昭和58年に晴れて結婚されたのでした。私は2人の縁結びの神様だと今も思っています。
 それから毎年、お正月の年始のご挨拶に、欠かさず家内と自宅を訪問し、四方山話に花を咲かせたものでした。途中から3年前に急逝された小松栄次さんとも交流を深め、近所のカラオケ屋さんにも出向いて歌ったものです。奥様の幸枝さんは松尾和子さんの「抱擁」を十八番にしており、大変上手でした。いつも奥様の幸枝さんは、「また生まれ変わったら芳君と結婚するんだ…」と口癖のようにおっしゃっておりました。この言葉に重みがあり、私は感銘を受けて聞き、今も脳裏に刻み込まれています。

 このようにお二人は視覚障害者でありながら、自宅開業をし、当会の活動にもご協力を頂きました。
 一つに坂本芳雄さんは、平成11年に発足しました江戸川鍼灸腹診研究会で録音を担当し、CDの作成に尽力して頂きました。メカに強い芳雄さんは、一年ごとにまとめ編集して、研究会の会員にCD配布して、皆様に喜ばれ、私も大いに助かり、現在は200回を数えております。

 また奥様の幸枝さんも、役員として長年にわたり安全対策部を担当して頂き、点字ブロックや、音声誘導装置の現場検証に立ち会ってくれました。
 もう一つは、坂本さんは四国・松山市の出身であり、私は今治市の出身で同郷の愛媛県です。2人は意気投合して、40年間の長いお付き合いでした。

 2年前の同じ月の11月18日に先立たれた、奥様の元にいかれて、今頃はお2人でビールで乾杯し、浮き世と離れて、2年間のご苦労話に花をさかせておられる事でしょう。
 どうぞ江戸川区視覚障害者福祉協会の活動を天国から見守って頂き、いつまでも、お幸せに…。
 謹んでご冥福をお祈りし、追悼の言葉とします。  合掌




故小川淳子さんを偲んで


                              松本 俊吾


 長年にわたり本会の行事並びにクラブ活動に、陰に陽にご支援を頂いて参りました小川淳子様が、病気療養中のところ、去る3月13日早朝に、ご逝去されました。
 小川さんは、江戸川ガイドヘルプセンターの開設当初から、ガイドヘルパーとして視覚障害者の外出を支援して頂き、創立40周年記念旅行に参加申込を一番でして頂きました。

 「生まれ故郷の鹿児島に帰郷することを楽しみにしている」と笑顔で話されておりました。
 小川さんとは、秋の区民祭りには毎年私のガイドを引き受けて頂き、バザー品の搬送や、当日の販売にもお力添え下さいました。
 また平成17年から始まりました月例会では、「世話人」として、神尾雅代さん、相原容子さん、小林富士子さん、鈴木洋子さん、長谷川真理子さんとともに、準備段階から当日の進行に至るまでご尽力頂き、本会の行事の中核としてご支援を賜りました。私たちも小川さんの心を受けて、江視協の全ての活動を通して、力を併せて活動を継続しますので、天国から見守って下さいね…。

 また小川さんは島倉千代子さんのファンで、ご葬儀当日、「お千代さん」の歌声が会場に流れ、棺にはお孫さんが用意したピンク色の大きな蕾みが咲き始めた「ソメイヨシノ」の桜の花が手向けられ、これまでの淳子さんの優しいお人柄が偲ばれ、感動的なお別れの一コマでした。
 今日に至るまで、本会に対するご支援に心より哀悼の誠を捧げ、
謹んでご報告申し上げます。   合掌




えどもう歌壇




〈和田 彰〉

   そよぐ風 桜満開 葉桜も 季節はめぐる公園走る
   びわ さくらんぼ季節の味覚口にあり 今年も生きぬ恵みありしか


〈松本 俊吾〉

   柳川の掘割進むどんこ舟 初夏の薫風背中すり抜け
   軍艦島令和に生きる吾は知る 鉱夫の苦闘維新の証(あかし)


〈成田 貴美代〉

   昭和初期に栄えていたとガイド言う 荒廃哀し軍艦島よ
   川下り柳川の風そよそよと 船頭の歌に皆で手拍子


〈井草 恵子〉

   何気なくそっと伸ばした枕元 深夜のラジオが私のエール (入院中の病院にて)
   早春の地面踏みしめ力込め わがみ喜ぶ一歩かな


〈長谷川 とくよ〉

   茎太き蕾弾けて15個の 花開きたりハマユウ揺るる
   寒暖の激しかれども次つぎと 花株の増(ふ)ゆ平和よ永久に


〈藤原 美子〉

   早朝の八幡様にも人おおく 休む時なし鎌倉の神


〈渡邊 登〉

   何ひとつ叶わぬ老いの盲目(めしい)なら 美(は)しき追憶の小舟に乗ろう
   光るとも小石がほどの幸せを 語りていくつ夜の更けるまで
   六十年(むととし)の夢のかけらをひろいつつ 生きゆかんかなさやかにふたり




暮らしのア・ラ・カ・ル・ト




1.簡単おいしいクッキング

〔藤原美子さんのレシピ〕

◎ ヘルシー冷やしそば
材料(2人分)そば1玉 白滝1袋 大葉5、6枚 生姜ひとかけら
       タレ(麺つゆ大さじ3、酢大さじ2、ゴマ油少々)
作り方(1)タレはまぜておく。
   (2)白滝は食べやすい長さに切っておく。
   (3)大葉は細切りにし、生姜はすり下ろしておく。
   (4)鍋に湯をわかし、白滝、そばを入れ、茹で上がったらザルにとり、水でサッと冷やす。
   (5)水気をきって器に盛り、タレをかけて、大葉を上から散らし、生姜も散らして、出来上がり。


2.便利グッズの紹介  **日常生活に役立ちます**

おでかけマスコット
 杖がテーブルから倒れないように支えておくための、かわいいマスコットです。カバンや車いす、シルバーカーなどにつけて目印としてもお使いいただけます。洗濯バサミのような構造になっており、後ろ足を両側からつまむと前足が開きます。頭を少し後ろにそらせて、前足で抱きつかせるようにして装着してください。スヌーピーとピーターラビットからお選びください。
価 格 : 1,600円
大きさ : スヌーピー(幅)65×(長さ)120×(高さ)60mm
     ピーターラビット(幅)80×(長さ)120×(高さ)90mm
重 さ : 約25g

問い合わせ先 : 日本点字図書館用具事業課  03-3209-0751


手回し/ソーラー蓄電ラジオChardio(チャージオ)
 災害時に役立つLEDライト付きAM/FMラジオです。ワイドFM補完放送にも対応しています。電源が供給されない時に安心な本体収納の手回し用ハンドルやソーラーパネルがついているので、ハンドルを回すかソーラーパネルを太陽光にあてておくことで、内蔵の充電池に充電させることができます。また、USB端子がついているので、パソコンを経由しての充電や乾電池で使用することもできます。AM、FMラジオ、懐中電灯、読書灯、SOSアラームの警報音、スマートホンなどの外部機器への充電機能など防災に役立つ機能が盛りだくさんです。ご家庭の防災用品のひとつにお勧めします。
 価 格 : 5,910円
 大きさ : (幅)157×(奥行)53×(高さ)74mm
 重 さ : 310g(乾電池重量含まず)

 問い合わせ先 : 日本点字図書館用具事業課  03-3209-0751


ザルバッとん
 正方形の容器でザルとバットが2つずつ合計4つのセットになっているキッチン用品です。もやし1袋がぴったり入るサイズです。どの順序で重ねても同じサイズに収まり、コンパクトになるので収納スペースに困りません。バットは深さ6cmほどありますので、ボウルとして料理の下ごしらえの際に使うこともできますし、ザルをかぶせて振れば、水切りができます。さらに電子レンジも使用OKで、耐熱皿の代わりもしてくれる優れものです。食洗機にもお使いいただけます。
  価 格 : 1,295円
  大きさ : (幅)196×(奥行)196×(高さ)75mm
  容 量 : 1.3L

  問い合わせ先 : 日本点字図書館用具事業課  03-3209-0751
                (日本点字図書館ホームページより抜粋)


日本点字図書館販売サイト わくわく用具ショップ




編集後記




 今年も「アイネット」を、会員の皆様にお届けする季節となりました。5月1日から、元号が「平成」から「令和」に変り、益々、昭和が遠くなってしまうようで、ちょっぴり怖い気がします。
 今回は、恒例の「通常総会」や、本会創立40周年「九州記念旅行」の特集記事中心の内容となっています。
 皆様からの「短歌」や、「投稿記事」を、編集委員一同、首を長くして待っています。
 うっとうしい梅雨が続く昨今、どうか皆様も、体調に留意し、この夏を、元気に乗り切りましょう。                      (I)

   情報誌編集委員 (50音順)
     井草 恵子  金子 曜子  鈴木 洋子  成田貴美代
     日高真木子  藤原 美子  松本 俊吾




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