第26号トップ


もくじ

巻頭言

平成24年度 第28回 文化祭

平成24年度 江戸川区各部との意見交換会報告

   T 福祉部意見交換会

   U 土木部・危機管理室意見交換会

   V 広報課意見交換会

   W 図書館意見交換会

   X 文化共育部・生活振興部・都市開発部、及び教育委員会等意見交換会

視覚障害者の情報提供拠点の整備と業務センター開設へ

平成24年度 福祉部障害者向け講演会報告

二つの防災訓練報告

   ボランティアセンターの防災訓練に参加して

   葛西防災フォーラムに参加して

平成24年度 納涼懇談カラオケ大会盛会裡に開かれる

東伊豆熱川バナナワニ園&宇佐美ミカン狩りバスハイク!

【クラブの窓】 民謡 若竹会

   上野先生との思い出

福耳通信(江戸川区立中央図書館より)

城東ブロック事業 各行事で交流深まる

   第3回スティックボール大会報告

   東京都委託家庭生活訓練事業報告

   第9回サウンドテーブルテニス大会報告

   第9回交流カラオケ大会で個人団体優勝!!

都盲協結成110年公益社団法人認定記念式典 笹川会長叙勲祝賀会盛大に開催

中央道で行く信玄公の隠し湯下部温泉を旅する

えどもう歌壇

暮らしのア・ラ・カ・ル・ト

   1.簡単おいしいクッキング

   2.便利グッズの紹介

編集後記




巻頭言


                             小野塚 耕吉


 明日は霜月ともなると張り合っていた虫の声も微かな余韻を残し消え去らんとしている。お前の最後の嘆きを聴きとってやろうと強気に構えながら、時の移ろいの哀しさをわが身も感じている。さればとてジムでアンチエイジに精を出すが腹の肉は儘ならず頬がコケて皴が目立つばかり、やはり時の流れに身を任せるべきか。しかし、たっぷり汗をかいてゆったり湯に浸かり、ぶらぶら帰る爽快さは捨てがたい。月が出ていれば最高だ。これで鍋を突きながら熱燗で一杯とくれば寝ないでも良いね。

 どれテレビでも見るかとスイッチを入れると、酔いに任せて言わせてもらうが、お笑いタレントオンパレード。一言ごとにワーッと爆笑、何が面白いのか。ニュースに変えれば呆れたことばかり。何でこの時期に尖閣諸島を国有化する必要があったのかな、慎太郎さんのパフォーマンスに乗せられてしまったですね。中国で事業を行っている方々の事を全く考えていないのでしょうね。気の毒で心中お察しいたします。

 東日本災害復興予算の使われ方にもあきれちゃいますね。捕鯨のために使うなんて考えられない。他にもいろいろ出てきそうです。予算が有っても人材不足で事業が進まないのも悲しいですね。もう一つ国会は法案を作るところでしょう。あら捜しの場所ではない。早く議員削減法案を作れと言いたい。

 ところで都知事が辞職して新党を作るという。石原さんの一番の功績はディーゼル車規制ですね。かなり大胆な規制でしたが結果クリーンなディーゼルエンジンの開発が進み今東京の空はとても綺麗になりました。吸い込まれるような青い空はとても嬉しい。暴走老人などと言われているが、有言実行で掲げたビジョンを実現してもらいたいものだ。

 このところニュースに載らないが山中伸弥京都大学教授がiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り出した功績により、ノーベル医学生理学賞を受けることになりました。この細胞はこれからの医療を大きく変える可能性が有ります。山中先生は初め整形外科を目指したそうですが手際が悪く「邪魔中」とも呼ばれたそうです。そんな訳で2年後の27歳のときに研究過程に進路を変えました。しかし何を研究するか迷っていたときに出会ったのが、この度同じノーベル賞を受賞するアメリカのガードン博士の論文とのこと。ガードン博士は受精卵から作るES細胞(胚性幹細胞)の研究者であり、ES細胞から神経や筋肉、血液などを作り出していた。山中先生は受精卵を殺すことなく他の細胞から同じ機能を持つ細胞を作る研究に専念した。受精卵は繰り返し分化を行い遺伝子の関与により皮膚や血液、いろいろな臓器を形づくる。山中先生はこの経路を逆に戻す細胞の初期化の為の研究を行い、ついに関与する4つの遺伝子をつきとめ、どんな組織も作ることの出来る万能細胞iPS細胞を完成しました。

 この細胞を利用しての再生医療は世界中の注目の的となり、近い将来驚くような治験や薬が出てくると思われる。日本では加齢による網膜黄斑変性の患者に再生網膜を使う臨床試験が来年4月以降許可が下り次第始めますとのこと。また2年以内にはアルツハイマー病やパーキンソン病の臨床試験を始めたいという。不妊治療なども血液から精子や卵子が造れるとの事で期待できる。もしかすると目の治療への応用は早いかもしれない。皆さん長生きしましょう。山中教授は未だ50歳、これからの活躍を大いに期待したいと思います。

 ちなみにiPS細胞のiを小文字にしたのは世界中に普及しているiPodのiが小文字であることにあやかり、iPS細胞がiPodのように世界中で利用してもらいたいとの願望で小文字にしたそうです。山中教授のノーベル賞受賞を日本人として心から喜びたいと思います。

 この秋10月に江戸川ガイドヘルプセンターの事務所が手狭のため、トランクルーム的な機能をもたせた事務所を開設し業務の一部を移転いたしました。タワーホール船堀に近く大変便利なところです。新しい職員も入られ充実してまいりました。利用者の皆様には健康に留意し大いにご利用お願いいたします。なお従来のタワーホール船堀の事務所は情報発信拠点として又会合場所として事務局管理の下利用してまいります。

 本号では恒例の文化祭の案内、江戸川区各部との意見交換会報告、区講座講習会報告、城東ブロック行事報告、旅行記、ちょっと知っておきたい暮らしのアラカルト、短歌等々今号も充実した内容が満載です。どうぞお楽しみください。




NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会


平成24年度 第28回 文化祭




主催 : NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会
後援 : 江戸川区社会福祉協議会
協力 : 音訳百舌の会・音訳ボランティア風の会
     江戸川点訳メイト・なぎさ点訳友の会・出前ボランティア活動部会
     在宅福祉グループ・デイジー江戸川・アイフレンズ江戸川

日時 : 平成24年11月23日(祝日) 午前10時〜午後4時
会場 : 区立松江コミュニティ会館 1階ホール
     〒132−0025 江戸川区松江7-5-12  電話 (03)5662-5320
受付 : 午前9時30分より(1階ホール前)


《プログラム》


【午前の部 10時〜12時10分】  午前の部は会員外の区内視覚障害者も参加。

    司会   冨澤 豊

1 開会の辞 … 小野塚耕吉               (10:00〜10:05)
2 文化講演(区障害者向け講演会を兼ねる)         (10:05〜11:00)
    演題 … 江戸川区の地名を歩く
    講師 … 樋口政則先生(江戸川区郷土資料室学芸員)
3 朗読3題 … 音訳ボランティア            (11:00〜11:40)
 @ 「考える豚」桂三枝(6代目桂文枝)創作落語より
    朗読者 … 小川典男・佐藤政子・下村靖子(音訳ボランティア風の会)
 A 「金子みすゞのまなざし」 「金子みすゞ童謡全集」より一部抜粋
    朗読者 … 金子明子(音訳百舌の会)
 B 「人形ものがたり」  著者 落合恵子
    朗読者 … 松坂晴恵(音訳百舌の会)
4 短歌発表 … 披講  水谷智子            (11:40〜11:50)
5 来賓・ボランティアグループ代表 テーブルスピーチ   (11:50〜12:10)

【休憩 12時10分〜13時】


【午後の部 13時〜16時】

    司会  田名後浩子・サポート:作田好子

6 式典  『多田区長さんと共に心と文化のハーモニー』   (13:00〜13:50)
 @ 区歌斉唱        A 歓迎の言葉 … 松本俊吾
 B 多田正見区長祝辞    C 花束贈呈  … 伊東喜代子
 D 来賓祝辞        E 乾杯    … `島三郎
7 文化クラブ発表                    (13:50〜14:30)
   ☆民謡 … 民謡部(若竹)           (司会 和田 彰)
       演目 … 江差馬子唄  花笠音頭
       指導・三味線 / 熊田 実先生
   ☆合唱 … コーラス部(若草)         (司会 植木清枝)
       曲目 … 野菊  みかんの花咲く丘  水色のワルツ
       ピアノ / 瀬沼淳子
   ☆リズム運動 … 女性部有志          (司会 橋谷道子)
       曲目 … 世界はひとつ  デキシーランド・ミクサー
            森のくまさん
       指導 / 高津容子先生他
   ☆魅惑の社交ダンス(社交ダンスドリーム)    (司会 鈴木泰子)
       指導 / 伊藤金四郎先生・池田定道文化部長他有志


【休憩懇談 20分間】

8 カラオケ競演 … 来賓 会員有志           (14:50〜15:55)
    司会  岡畠信子・サポート:小川淳子
9 閉会の辞 … 高田孝治                (15:55〜16:00)

※ 1階ホール前に会員の生花・手芸品、舞台脇ボードに短歌と各大会の優勝トロフィ ー・楯を展示。


  視覚障害者向け文化講演会

〜江戸川区の地名を歩く〜

        日時:平成24年11月23日 10:00〜11:00
        場所:松江コミュニティ会館 1階ホール
        講師:江戸川区郷土資料室  学芸員 樋口 政則


 江戸川区の消えた地名、新しい地名、そして伝説の地名など、地名にまつわる話をご紹介しながら、江戸川区を一回りしてみようと思います。

1、 消えた地名
 今井、五分一、堂が島、品清、逆井など、記憶には残るものの現在の住居表示からは消えてしまった地名にまつわる話。

2、 新しい地名
  松江や春江町のような合成地名や東西南北地名にまつわる話。

3、 伝説の地名
 鹿骨と鹿、小松川と小松菜、雷(いかずち)とお不動様など、伝説の残る地名の話。

4、 江戸川区誕生と地名
  江戸川区誕生にまつわる地名の話。




平成24年度江戸川区各部との意見交換会報告




 平成24年度も酷暑の中、役員の皆様がそれぞれの立場から、区内の視覚障害者の自立や社会参加活動を円滑に行うために、多田正見区長宛要望書に基づき5セクション・3日間の日程で、例年通り意見交換会を行いました。

 中でも昨年3月11日に発生した東日本大震災から1年半を経過し、各地域に於ける防災対策は気になるところです。また区内視覚障害者の外出を保障する「同行援護」サービスは、情報提供等が新たな業務として位置づけられたことをふまえ、私たちが住む江戸川区において、どのような取り組みがなされているかを、読者の皆さんが本欄を通じて現況を実感して頂ければ幸いです。

 それでは、8月2日の福祉部をはじめ各部意見交換会の内容を、編集委員のQ&A方式のリポートで報告しましょう。


T 福祉部意見交換会                    小林 智恵子


 日時・会場 … 8月2日(木) 13:30〜15:30・区役所 502会議室
 区出席者  … 原野福祉部長・岡村障害者福祉課長・谷田部庶務係長・
         関口身体障害者相談係長・菊池計画係長・加藤職員
 本会出席者 … 松本・小野塚・田名後・高田・橋谷・池田・住山・小林・藤原・伊東


1.防災問題(危機管理室・福祉部共通)
〈東日本大震災に係る発災時の対応諸施策〉 ※ 5月31日意見交換を含む。

@ 一人暮らしの要援護者救援策、発災時、1次避難所から2次避難所への視覚障害者の移送問題、2次避難所内での視覚障害者への誘導や食事等区内ボランティアの支援策等について。

Q(松本):5月31日、岡村課長・柿澤防災危機管理課長・矢作広報課長を交えての防災に関する第1回意見交換会を受け、発災時の状況、災害弱者を別の所に移送の二つの問題が提起された。これに職員が関わり、合わせボランティアの2次避難所での支援が必要と思う。
A(岡村):一人暮らしの方など、要援護者の発災時対応を、災害対策課と防災部会にてどこまで行政が関わっていけるか、検討している。

A 本会と区福祉部・危機管理室間の発災時情報交換のあり方(5月31日の第1回意見交換会での電子メールの利用方策を含む)

Q(松本):相互連絡窓口について、菊池係長からメール配信があり、パイプができた。災害時重要連絡手段だと認識している。

B 各町会・自治会単位での災害時の要援護者対策について。

Q(松本):7月26日、江戸川区総合防災訓練では、江戸川視障協から17名が見学して、区が防災対策を講じていることを実感した。
A(岡村):各町会・自治会単位での防災訓練に、皆さん積極的に参加して欲しい。

Q(松本):毎月、訓練をやっている町会や自主防災組織の情報は頂いており、町会との連絡が取れれば、参加するつもり。地域との繋がりを持ち、いざ何かあったときに、人間関係が希薄だと支援もいただけないので、努力してみたい。

C 視覚障害者団体と区防災関係者間の意見交換を開き、具体策検討。

Q(松本):11月と、2・3月の2回はどうか。
A(岡村):それは言っていただければ話を承ってみたい。

Q(高田):発災時に2次避難所で、我々は誰かの援助がなければ、自分一人では何もできない。2次避難所での支援体制を一日も早く考えていただきたい。

Q(松本):一人暮らしと全盲夫婦の名簿を障害者福祉課に提出したい。

2.視覚障害者の社会的自立と福祉の向上に関する事項 (福祉部関連)
〈視覚障害者の外出を保障する同行援護と通院等介助等諸問題〉

@ 昨年10月1日施行の「同行援護」(個別給付)の利用の円滑化。

Q(松本):個別給付化された同行援護は、上部団体(都盲協)と江戸川区関係公的行事も含め区では50時間の支給量だが(国が9890単位・約50時間を提示)必要に応じ弾力的支給量の増量は可能なのか。
A(岡村):基本的には、個別の事情に応じてご相談いただければ、その中で対応していくスタンスでいる。特別な事情がある場合には、ご相談頂きたい。

Q(松本):通院等介助と一般的な同行援護の通院について、前の移動支援では通院は使えなかったが、同行援護になって急性症(カゼ等)利用ができるようになった。江戸川区として、慢性的疾患で通院等介助認定支給量の範囲内で使うのだが、通院等介助と介護保険との整合性もあるが、区として、通院等介助の線引きはどうか。
A(関口):通院等介助では、介護なしは程度区分1で、介護有りは2と、はっきり線引きされている。色々な条件を勘案した中で決まっていくので、一般的に歩行の能力だけではない。

Q(松本):概ね、全然歩けなくなったら、介助付きにならなければならない。
  そうなると、程度区分2とか3になるのか?
A(関口):身体介護を伴う、例えば内部障害を伴っているとか、肢体不自由の、特に下肢障害で車椅子を利用している視覚障害者の方ということであれば、当然そういったことになると思う。

Q(松本):本来支給量をいただいている通院等介助以外の病気で、今まで想定できなかったような、新たな病気が発症して使わざるを得ない時は、同行援護を使ってよろしいと、そういうことか?
A(関口):区分けとしては、そのように考えていただいていい。通院等介助と同行援護、両方出ている方がいる訳で、定期的な通院は通院等介助で利用、突発的に風邪を引いた場合などは通院等介助の時間には含まれていないので、同行援護の利用区分でお願いしたい。

Q(松本):江戸川区としては利用者の申請には聞く耳を持って対処でよろしいか。
A(関口):ご事情をお聞きして、対応させていただく。

Q(松本):10月26日に第44回東京都盲人福祉大会が新宿区立文化センターで開催されるが、8時間の増量を同様に認めていただけることでよろしいか?
A(岡村):ご相談いただければ認める方向でいきたいと思う。中味を見せて頂き個々の事情に応じて認めることになる。

Q(田名後):家事援助を1週間に2回、2時間支給量を認めて頂いている。65歳を過ぎて介護保険に移行された場合、家事援助がなくなってしまって、1回45分に引き下げられる。障害者プラス年齢になると通院介助と同じような形で、区独自の家事援助だけは障害者のサービスを認めてほしい。

Q(松本):家事援助は、本来は自立支援法の中の家事援助で、身体介護の通院等介助は同行援護に入ってきたが、これは、65歳で線引きして、それ以後は自立支援法の中の家事援助は使えないのか?
A(関口):使えないというか、介護保険の方が優先の考え方。

Q(松本):病気通院の場合、自立支援法の通院等介助を認めていただいた。家事援助も同じではないのか?
A(関口):内容的に同様のサービスが介護保険の方であるということであれば、そちらの方を先に使う。

Q(松本):田名後さんが言ったように、サービス内容として1.5時間になるとか、今までのサービスよりも時間が圧縮される内容になるのか。65歳まで受けたサービスについて同じ内容で65歳を過ぎても継続をご検討いただきたい。
A(関口):制度としては、障害者福祉の方で勘案した際に、介護保険の支給量では足りないということがはっきりするような形で出てくれば、それについての上乗せということが、事情によっては有り得る。

Q(藤原):自分も一番不安なところなので、是非お願いしたい。
A(原野):今、区の障害者には何々手当が何歳まで出るとか、一人の個人としての人生で行政が関わっていくのかシミュレーションをしている。介護保険制度は65歳以上が原則。時間が短縮されたのが問題かもしれないが、介護保険でどのサービスを受けるかは、認定の状態に応じて変わってくる。

Q(松本):64歳までのサービスを継続して頂きたい。
A(原野):要望としてはよく分かる。トータルとして、障害をお持ちでずっとこのサービスを受けていた方が、たまたま65歳になったらサービスが「絶対できます」とは申し上げられないが、研究課題。

Q(松本):区として「こういう方法や形だったら前と同じサービスが受けられますよ」と、方向性を示して欲しい。


A 一人暮らしの視覚障害者の病気入院に際し、本年6月に成立した障害者総合支援法に基づく新たな支援策(個別給付)居宅介護の早期検討。

B ガイドヘルパーの安定供給を図るために、江戸川区に於いて重度視覚障害者「同行援護」ガイドヘルパー養成研修の開講について。

Q(松本):「支援費制度」が始まる平成15年以前、江戸川区もガイドヘルパーの資質向上のために、かなり力を入れていただいた。本会がNPO法人を取って、ガイドヘルプ事業に参入する時も、資格を持っているガイドヘルパーの資質向上とスキルアップ研修を基本に研修プログラムを作っていただいていた。今、杉並区とか神奈川県座間市なども、養成研修を区・市独自でやっている。本会の登録ガイドヘルパーも高齢化していて、若い人が定着しにくくなっている。過去の経緯をふまえ区として検討課題としてもらいたい。
A(岡村):今の時点では区が独自にやっていくというのは難しい。

Q(松本):本会が独自に東京都の認可を受けて、養成研修をやることはできる。何らかの形でその一部に、行政が支援しようというスタンスは組めないか?
A(岡村):自ら行うのであれば、その分についてご援助はできる限り努力したい。

Q(松本):同行援護の応能負担の割合だが、東京都の3%減免が4月から1割に戻されている。本来これは、今回の骨格提言の中で、障害者は負担ゼロという基本的なことがあって、裁判で和解された経緯がある。負担増になっているが。
A(岡村):そうだが…。

Q(松本):移動支援なら、東京都の減免措置が外されなかった。国の個別給付になったために、我々は負担増を強いられている。あっと思った時には3%の減免措置が外されてしまっていて、予算化されていないので、そのまま1割負担になってしまった。そういう現実があることだけ、ご認識いただきたい。


〈日常生活用具関連事項〉

Q(松本):日常生活用具対象品目について区は負担しているのか?
A(関口):自己負担のところは、独自の軽減はない。一般の方は10%だが非課税者と生活保護を受けている方については、今、負担ゼロになっている。非課税者は、国の定めで軽減されている。

Q(松本):日常生活用具の新しい品目の認定とかそういうものは、江戸川区独自でできる範囲で対応可能か?
A(関口):対象品目の拡大とか新規の認定はこれまで必要と認められるものについて、こちらで対応して進めてきた経緯がある。

Q(松本):日常生活用具は地域生活支援事業でやっているのか?
A(関口):地域生活支援事業の日常生活用具になっている。総合福祉法の概念の中では、個別給付に日常生活用具を引き上げるというような記述もあった。

Q(松本):江戸川区として、「これがなりました」という新しい品目はあるか?
A(関口):今のところ、大きなものは特に考えていない。

Q(松本):耐用年数についてはどうか?プレクストークなどは故障しやすい。
A(関口):耐用年数6年になっているが、「誤って落としてしまった」ということで修理が利かないといったことであれば、それについては、個別にご事情をお聞きして対応するということはしている。

Q(田名後):カラートークという色が分かる機械を日常生活用具にしてほしい。以前は10万円前後だったが、今は15万円ぐらいになっている。

Q(松本):日常生活用具についても、買えば1割負担が付いて回るので、慎重にならざるを得ないが、できるだけ視覚障害者が不便にならないようにしていただければ大変ありがたい。


〈住居環境その他〉

@ 高齢視覚障害者(主に夫婦全盲者・一人暮らし)に対し、滞在型グループホームの整備並びに区内の特別養護老人ホーム等への入所支援について。

Q(松本):これは部長とも相談しなければいけないこと。我々が地域に生活して、生涯をこの江戸川区で過ごしたいという願望がある。基本的に視覚障害者が高齢になると、結局、青梅の聖明園とか、深谷のひとみ園とか、そのほかにもあるが視覚障害者の養護老人ホーム、江戸川区以外の所に、斡旋・紹介している。基本的に区内で人間関係を持って生活しているので、区内で生活できるような状況を作り出すことが原則だと思う。2年前、船堀の都営団地を新しく建て替えるので、そこにグループホームをということで、東京都の東部都営住宅担当に照会して調べていただいた経緯がある。今年、新しい法律では、グループホームとケアホームが統合することになっているようだが、区内に設けることは行政の後押しがなければ、とてもできない。この件についてどういう考えをもっているか聞かせていただきたい。
A(原野):江戸川区の都営住宅は、確かに建て替えの時期が来ている。篠崎の方とか、船堀の方もそういう計画があるが、その中に、視覚障害者の方々対象のグループホームを入れていくというのが実現していくかというと、それは今、理事長が言うように、非常にハードルが高い。68万区民というが、10年後・20年後には、人口構成がガラッと変わってくる。つまり、高齢者が今よりも4万人ぐらい増えて、子供が今よりも2万人ぐらい減る。人口構成に合った江戸川区の住みやすい町作り施策があると思う。区民の皆さんと相談しながら優先順位を決めていくしかないと思う。トータルとして考えさせていただきたい。

Q(松本):私は理想的にはグループホームだと思う。そこに行政が資金的な裏づけも含めて関与することが必要だと考えている。
A(原野):私も研究すればあると思う。それを私達も当然目指す。今日みたいに幾つかご指摘の部分で研究課題にしていきたい。

Q(松本):最終的にはそこで生涯を送れる地域社会を作るのが理想。これは是非一つ旗を降ろさないようにしていただきたい。
A(原野):絶対下ろさない。


A 今後の意見交換のあり方、その他
 以下、障害者の就労支援問題などについて意見交換を行いました。また、区より働きかけもあり、松本理事長から、来年度以降の要望書に基づく意見交換の進め方について、福祉部・土木部・広報課・図書館等、問題整理を行い今後の会議の持ち方を検討することとした。

※ 視覚障害者が、「自分らしい生活」を送るためには、たくさんの解決しなければならない問題があります。今年も、有意義な意見交換会を開催していただいたことに、深く感謝しています。


U 土木部・危機管理室意見交換会               高田 孝治


 日時・会場 … 8月13日(月) 13:30〜15:30  グリーンパレス401号室
 区出席者  … 浅川土木部長(危機管理室長)・立原計画課長・高井保全課長、
         他職員40名  小松川・葛西警察署交通規制担当係長
 本会出席者 … 松本・小野塚・高田・成田・田名後・藤原・松田・伊東・住山


 今年度も福祉部意見交換会を受けて、8月13日に土木部・危機管理室と防災問題については2回目の合同の意見交換会が行われました。松本理事長からは、東日本大震災から1年半を経過し、特に東京湾直下型地震や東南海地震などが想定されることから、防災問題について江戸川区の対策に関する挨拶があり、浅川土木部長から、防災対策への取り組みや区内の道づくりなど要望事項について、実りある意見交換がなされることに期待が示されました。その後出席者の紹介があり、次に要望書に基づく回答が行われました。以下主な回答をあげます。

1.防災対策関連事項

@ 一人暮らしの要援護者の救援策は?
A:要援護者リストは消防署が持っており、発災時に役立てる。また手上げ方式(私は要援護者ですと自ら町会・自治会に名乗り出ておく事)で、近所や地域から発災時に救援してもらう。

A 2次避難所の特定はどうか?
A:特定は出来ないが複数の施設が使えるように計画している。

B 防災意見交換の今後継続について
A:福祉部とも相談しながら続けていくつもりである。

2.土木部関連事項

@ 区内に於ける横断歩道のエスコートゾーンの設置は?
A:タワーホール船堀前については年度内に設置出来る予定である。

A 点字ブロックや歩道のデコボコの点検保守は?
A:場所を教えてもらえれば早期に改善したい。

B 音声誘導装置の設置について
A:バス停も含めて未整備の箇所に今後も設置する。

※ 以上のほかは、点字ブロックの整備や音声信号機の新設など各要望に対して、担当者から前向きな回答がありました。本会出席者からは個々に歩道やガードレール、駅前の放置自転車の撤去ほかの要望が出され、それぞれに具体的な回答がありました。私たち視覚障害者が安心して生活できる環境が一日も早く整うことを望みたいものです。以上簡単ではありますが今回の報告とさせて頂きます。


V 広報課意見交換会                   成田 貴美代



 日時・会場 … 8月30日(木) 13:30〜14:20 区役所502会議室
 区出席者  … 矢作広報課長・矢島編集係長・高野編集係主査
   野村区議会事務局調査係長・菊池障害者福祉課計画係長・加藤計画係職員
 本会出席者 … 松本・小野塚・田名後・成田・橋谷・小林・松田・伊東・
         池田・花見・藤原


 はじめに松本理事長から、区内視覚障害者の情報提供に関し、広報課に対して次のような現況報告を兼ねた挨拶がありました。

 @ 平成11年から13年間、公的録音物である声の広報を、また区議会便りも3年後に発受を開始し、今のところ支障なく継続していること。
 A 平成21年にカセットテープからCDに移行し、併用発受が順調に行われてきていること。
 B タワーホール船堀の事務所の業務内容について、ガイドヘルプセンターとしての機能を持たせた事務所を近くに借りて、タワーホールの事務所は、今後、情報発信拠点として、録音ダビング業務を再整備し、音訳・点訳・デイジー江戸川、アイフレンズ江戸川等の区内ボランティア団体とも協議、視覚障害者への情報提供に努めること。

 以上を含め、今後とも区広報課との連携のもとに、事務所の再整備を進めているとする内容でした。それでは話し合いの経過をQ&Aの形でお知らせします。


1 声の広報江戸川・声の区議会便りのCDカセットテープの併用発受の暫定方式を当分の間、継続して実施すると共に、音訳・編集者に対する収録、編集機器の助成制度の検討。

Q(松本):CD方式とカセットテープの両面で広報や区議会便りなどをやってきたが、まだカセットテープでやらざるを得ない高齢者の方もおり、しばらく継続で宜しいか?
A(矢作):このまま継続してやって行きたいと思う。

Q(松本):3分の2くらいの方がCDに変わっていると思う。カセットも20人か30人だと思うが、出来るだけ速やかにCDの方へ移行して頂けるよう進めたい。
A(矢作):皆さんの方へ普及しようと一生懸命やって頂いていることは、我々もわかっている。もう少しこのままでいようと思っている。

Q(松本):区議会便りは風の会の方に読んで頂き、声の広報は百舌の会が2回、1回は風の会が担当している。この最初に作る音源マスターとデイジーの方のシステムと特に問題はないか?
A(矢島):問題はないと伺っている。

2 江戸川区の各種発送文書の本会事務所及び地域連絡担当者との電子メールによる情報提供を検討。

Q(松本):障害者福祉課とは7月の段階で、私と福祉課で、あくまでも災害の時の緊急時での大切なメールの送受信が出来るが、広報の方でどうか?
A(矢作):民間業者さんとの仕事上での付き合いで、メールをやりとりするというのは当然あるが、江戸川視障協さんと特別に情報を出すというのはあえて通常はないが。

Q(松本):視覚障害者の立場で言わせて頂くと、文字の検索とかはメール上であれば漢字も全部わかるし、メールでの交換はそれだけメリットがある。今後船堀の事務所を情報発信拠点としての位置づけをしており、個人・船堀の事務所と広報課との間に送受信が出来る体制をとってもらいたい。
A(矢作):送受信でどういった内容を考えでいるのか。

Q(松本):例えば名簿とか広報の若干の内容とかがわかれば、事前に伝える事が出来るし、有効的に使えると思う。
A(矢作):名簿のやりとりとかそういう事務的な事はすぐにでも出来ると思う。メールアドレスを交換してやるのは構わない。

Q(松本):例えば広報が出る時にどうしても視覚障害者に伝えたいニュースがあった時に、そこだけを送ってもらったらそこの部分だけでも伝わることが可能になるがそれはどうか。
A(矢作):少し実際をみた上で検討させて頂きたい。

Q(松本):実際動かしてみて、こういう利用法があるねとか具体的に出て来ると思う。出来るだけ早いうちに広報課と江戸川視障協の事務所で、メールアドレスを交換する形を望む。
A(矢作):情報のやりとりが出来る体勢を整えて中身はこれから話し合いたい。

※ 松本理事長と広報課の矢島係長間でメールアドレスの交換が可能となった。

3 みんな友達の編集について、発災時対応策の特集を年2回以上取り上げることの検討と、図書館CD版新着図書紹介覧を設けること。

Q(松本):臨海公園で、環境フォーラムを主催している宮嶋さんという方が防災訓練を昨年2回実施した。今年も10月21日に実施するが、出来たらこれをみんな友達で取材して頂きたい。20名から30名くらいの方が参加する予定。防災トイレや釜戸を使っての食事・ボート乗り体験などアピール出来る。もちろん文化祭なども取材して頂きたい。
A(矢作):いい企画だと思う。スケジュールを合わせて調整したい。

※ この他、みんな友達の編集内容や、点字地図の作成など意見交換が行われました。次に声の区議会便りについても意見交換が行われました。

Q(小野塚):区議会便りに、各議員さんが採択になったか、却下されたか、審議中とか、ちょっと入れてもらうとどうなったかという事がわかる。
Q(松本):区議会便り編集委員会がある。議員さんが編集委員、この委員会の意思で編集しているのか?
A(矢作):基本的には編集委員の方で、事務的には私どもの方で、構成とか了解を取っている。

Q(成田):みんな友達で、毎回、江戸川区の人口を知らせてくれている。これを聞くのが楽しみ。

※ 声の広報や区議会便り、そしてみんな友達など、私達のところへ届くまでいろいろな編集にご苦労なさっている様子が伝わって来ました。みんな友達では福祉課のお知らせも参考になりますし、防災対策の話題など大切なものです。これからも耳を傾けてしっかり聞いて行きたいと思います。


W 図書館意見交換会              田名後 浩子
      

  日時・会場 … 8月30日(木) 14:20〜15:30 区役所502会議室
  区出席者  … 佐藤中央図書館長・秋山職員
  本会出席者 … 広報課と同じ


@ 平成25年4月実施予定の中央図書館における指定管理者に関する件

Q(松本):指定管理者は区内12の図書館全て同一の事業者か?
A(佐藤):同一ではない。

Q(松本):事業者の数はどれくらいか?
A(佐藤):募集は全体で4グループに分けており、選考の最中。

Q(松本):今は選考中という理解でよいか?
A(佐藤):基本的な図書館の一般的なサービスは指定管理の方にやってもらう。

Q(松本):視覚障害者のサービスは、佐藤館長で引き継いで欲しい。
A(佐藤):引継ぎも早めに対応していきたい。館内の中でもプロジェクトチームを組んで引継ぎに当たって全力を尽くして行きたい。

Q(松本):図書館が描いている指定管理者に今までの業務をどのように継承しようと思っているのか? 全体図を話していただきたい。
A(佐藤):図書館でサービスを行っているが、基本的には人的なもので今やっている職員が残れば、問題ない。秋山職員がそのまま残って行くということは難しい。秋山さんがやってきたことを指定管理の方に引き継ぐ。

Q(松本):指定管理者になってもサービスの停滞が無いようにしてほしい。
A(佐藤):あくまでも図書館サービスを民間のノウハウで行うのが前提になる。

Q(松本):指定管理者が選定された段階で、再度中央図書館と話し合いをしたい。
A(佐藤):中央図書館が指定管理するので当然私から回答する。

Q(松本):秋山さんは視覚障害者を担当してきたので、思いを聞かせてほしい。
A(秋山):IT講習会を含めて指定管理には正直言って不安は持っている。ただ、図書館運営の中でも視覚障害者の方との関わりというのは、不特定多数と言うのではなく、特定少数の方の個々に対するニーズに答えていくと言う形でここまで培ってきた。指定管理に移っても「あっ、サービス変わらなかったね」と、言っていただけるような事務的な引継ぎはしていきたい。

Q(松本):秋山さんの思いが吐露されたが、他の区よりも素晴らしい音訳者が育っている。このシステムが指定管理になった時にどうなるか。若い人を育てないと、このサービスが継承されていかない。
A(佐藤):継承していく。

A 中央図書館でのITパソコン講習会の平成25年4月以降実施と、同講習・インターネットアクセスの円滑化及び音声ソフトの整備。

B 視覚障害者への電子メールによる情報提供、対面朗読室他。

Q(松本):対面朗読室が3つほどあるが、使用の仕方は変わらないか?
A(佐藤):引継ぎの段階で同じような形でやって行きたい。「インターネットアクセスの円滑化をはかっていく」については、去年会長の方から「インターネットを使えるような配線を考えてくれ」と言う話があり、色々検討をし、最初有線と言う話があったが、有線だとパソコン一台という限定になる。中央図書館の中にフレッツスポットとホットスポットがあるが、それは契約していないと特定の人しか使えないものだったが、篠崎図書館や小岩図書館、東部図書館、新しい所には、フリースポットを入れている。これは無線ランと同じようにお金がかからずどなたでも登録すれば使える。今回中央図書館で、8月から使えるようにした。

Q(松本):指定管理の人が音訳の養成も受けるのか? 役所がやるのか?
A(秋山):ボランティアセンターは区営なので、実際には今言っていた事業内容については、全て受け取ってくれる業者ということで、こちらから条件書は出している。それを受けると言うことで、今入札をしてもらっている。

Q(松本):一度この話し合いを持つと言うことを約束いただきたい。
A(佐藤):わかりました。

 このほか、毎年要望している、カセットテープ、デイジー図書、拡大文字図書の蔵書の拡充、新刊書の購入問題等の意見交換を行った。

Q(松本):点字は我々視覚障害者にとって唯一の文字なのでそれを軽視するようなことになってはいけない。指定管理においても事務所を引き継ぐように区の方針、考え方を徹底していただきたい。佐藤館長、秋山さんもよく頑張っていただいて残念だが、区の方針ですから…。とにかくサービスでは、むしろ指定管理になってもっと良くなったねと言われるような引継ぎの仕方を是非していただきたい。

Q(小野塚):窓口としては、指定管理になるとどこになるのか? 職員が何かその担当の人が必ずできるというのか?
A(秋山):管理する係りはできると聞いている。
A(佐藤):具体的に今やっている図書館のサービス的なものも含めて指定管理が担当になる。中央図書館の担当というのができる。

Q(小野塚):指定管理された所の職員とやるということか?
A(秋山):図書館を管轄する係りなりがどこかのセクションに残るはずなので、そちらが総合的な窓口になると思うが、具体的な図書の貸し出しについては、今まで同様中央図書館と言うことで、中央図書館を受け持つ指定管理者が私たちに代わって行えるよう引き継ぎたい。

※ 今まで、中央図書館には、多くの視覚障害者が個々のニーズに合わせて、親切、丁寧に応対していただきました。来年度から民間の企業に移行するにあたって今までと同じようなサービスをしていただけるかとても心配ですが、話し合いを繰り返して、私達の状況を理解してほしいと思います。


X 文化共育部・生活振興部・都市開発部及び教育委員会等意見交換会 田名後浩子


 区出席者 … 都市開発部施設課(上山課長・田辺事業調整係長)
  文化共育部文化課(関山課長)/生活振興部(丸山小岩事務所長)
  教育委員会指導室(浜田指導主事)
 日時・会場・本会出席者 … 図書館に同じ


1.コミュニティ会館等生活振興部所管の区民施設利用について、視覚障害者の活動に支障を来さないような方策(利用方法・利用料軽減措置等)の件

Q:区内施設の音声誘導などに関する諸事項について聞きたい。
A:ほとんど全施設で施設の案内や説明の音声誘導は設置している。施設予約については団体登録になると、障害者団体ということで使用料は免除。登録すると、「えどねっと」で団体扱いの事前の抽選に参加できることも案内の通り。「えどねっと」で画面がわからない、見えないと言うことがあったら、窓口の職員に申し出ればこれもマンツーマンで対応。

Q:「えどねっと」で取ると言う会場の取り方は、競争の原理が働いて、視覚障害者の組織以外、どこも年間行事が決まっていて、この日に取りたいということが出てくる。すでに「えどねっと」で入ってしまっているという状況も度々あるわけだが、例えば3ヶ月とか5ヶ月の事前予約が有料だったのだが。
A:これからは有料が多いと思うが、今、従前も減免でお願いしている件もある。事前に取れるケースと言うのは、年に何回か大きな大会などを開催するようなケースなので、対象会員以外の不特定多数の方も来てもらうので、有料としているところが多い。有料と言うことと、事前に会場を確保する公共性、公益性があるということとは、別な問題。

Q:システムは、私もいいことだと思う。どうしても年間行事を組む際に会場がいつもネックになっている。とくに視覚障害者は、どこでもいいと言うわけにはいかない。一般の方はある程度選択肢と言うのが広くあると思うが、視覚障害者は、慣れた施設とか使い勝手がいい所というのが限定されてしまう。そのあたりの格段な配慮をしていただきたい。特殊な環境下にある視覚障害者に、取りやすい形での会場の確保ができるようにして欲しい。

2.区内施設・スポーツ等に関する事項(都市開発部・文化共育部・生活振興部・教育委員会関連事項)

@ 区内施設(コミュニティプラザ一之江・グリーンパレス・タワーホール船堀・篠崎コミュニティ会館等)に於けるリズム運動・社交ダンス・盲人卓球・講演会の施設利用について同施設内のトイレ(個室を含む)に、音声案内装置の整備。
A:音声案内誘導装置ということで、現在総合文化センターの方は改修工事をしており、対応できる部分は対応させていく。今すぐにと言うのは、財政面等難しいが、今後機会を捉えてタイミングとしてチャンスがあればそれを配慮対応したい(文化センターのトイレに音声誘導装置の整備が進行中)。

Q:タワーホールも来年は改修では。その時期に整備をお願いしたい。
A:改修は予定としては考えている。そのような形でタイミングとしてどこに配置すべきか検討させて貰い、対応できる部分は対応したい。
A:私どもではコミュニティプラザ一之江・篠崎コミュニティ会館などあるが、これもバリアフリー化を順次進めて行く中で考慮させていただきたい。

A 区内主要施設のエレベーターの音声装置の設置。 (生活振興部・都市開発部)

Q:区内施設のエレベーターの音声装置はほとんどできているのか?
A:エレベーター内の音声案内装置について、現在82台エレベーターがあるが、その内67台は整備されている。今後も整備していく方向で考えており、エレベーターの改修か修繕がある時に整備していきたい。近い将来全てのエレベーターに音声ガイダンスがつくという認識でよい。

Q:盲人用スティックボールの実施について、会場(グリーンパレス3階会議室・4Fホール)の予約が容易に出来るような施策を講じてほしい。
A:一般に団体登録してもらい、団体の抽選がある。その後、一般の個人使用ということになっていて利用の中身について事前予約とか特別な配慮を加えて事前に取れるのは、行政目的のかなった部分といって、公益性の部分を勘案して個別に判断させてもらい、公に認められたものは事前承認のケースがあるが、一般の利用に関して特段の配慮は今までしていない。どのような頻度で使用しているのか勉強させていただきたい。

3.区内小・中学校の総合学習での障害者ボランティア活動等の体験学習や出前ボランティア活動を、今後も発展させ相互理解を深める件。

A:昨年度は区立小中学校37校で出前ボランティアで体験活動を実施。視覚障害に関わる理解を深めてきた。今後も各学校に共生社会の実現に向け障害のある方との相互理解が図られるよう体験学習等の充実を働きかけて行く。

※ 外出の際、音声ガイダンスや、音声装置の音が耳に入ってくることが多くなってきました。障害者が住みやすい町は、老人にも子供にも住みやすい町だと思います。区民みんなにやさしい区になるよう、これからも意見交換をしていきたいと思います。ありがとうございました。




  視覚障害者の情報提供拠点の整備と業務センター開設へ




                         理事長  松本 俊吾

 平成16年4月に東京都の事業者指定を受けて開設しました本会の江戸川ガイドヘルプセンターも、早いもので今秋満8年半になります。
 この間、視覚障害者の外出支援に関わる法律は、支援費制度→障害者自立支援法→障害者総合支援法と目まぐるしく制度変革が行われてきました。私たち地域で生活する視覚障害者は、法律の変わるごとに国の施策に翻弄されてきたと言って過言ではないでしょうか。

 日本全国が平成不況という背景もあり、地方自治体も財源不足の状況に置かれていることは充分に認識せざるを得ませんが、これまたやむ終えないことかも知れません。
 本会はこのような社会情勢にあって、視覚障害者団体自らがNPO法人格を取得し、江戸川区を始め多くの関係者のご支援のもとに、外出支援を行うために「江戸川ガイドヘルプセンター」をタワーホール船堀3F・障害者協議室内の事務所に設けました。

 お陰様で、社会参加に欠かせないガイドヘルプ業務も順調に推移し、登録利用者は100名を超え、ガイドヘルパーも実働55名を越えるまでになりました。
 この間に少しずつですが会員の自立のための活動が進み、事務機器・業務書類が現在の事務所では処理できない状況になってきました。

 また平成16年の東京都の業務監査で指導されていました、利用者の面談室・職員の休養スペースも現況では確保できないことから、トランクルームを兼ねた業務センターを確保しなければならない状態となってきておりました。
 このことについて、江戸川区ともこれらの現況をふまえ、昨年以降、並行して話し合いを行って参りました。
 その結果、これ以上このままの状態で事務局体制を維持することが困難であると判断するに至ったのです。
 そして去る5月の通常総会で、拠点整備に加え事務局強化のための管理費支出を盛り込んだ平成24年度予算案が、全会一致で承認されました。

 更に、7月21日の第2回理事会・運営委員合同会議で一連の手続きを終えることになりました。
 この経過を受けて、事務局と相談しながらまず徒歩5分以内での物件の確保に努めました。
 お陰様で、本年8月に地元不動産業者の斡旋でタワーホール船堀から徒歩5分前後で移動可能な貸室物件を確保することが出来ました。
  ※ 〒134-0091 船堀3-7-17 第5トヨダビル5F
 そして、現在職員の配置など事務局の強化に向けて、千歳事務局長のもとに、NPO法人の事業としての業務を遅滞なく続けられる見通しとなって参りました。

 一方、タワーホールの事務所においては、NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会の情報発信拠点としての位置づけを行い、区内に於ける視覚障害者への種々の支援を将来に向かって継続的に出来うる活動拠点として再整備を行います。
これから半年をかけて、会員の皆様のご要望をお聞きし、平成25年4月から本格的運用を目指しておりますので、会員の皆様にはこれらの経緯についてご理解を頂きたいと存じます。
 そこで、タワーホール船堀事務所の運営に尽きまして、本会会員は勿論ですが、支援ボランティア団体の多くの皆様方のお力添えを頂きますよう、改めてお願い申し上げます。

 また、合わせて江戸川ガイドヘルプセンターの健全運営並びに区内に於ける視覚障害者の社会参加活動が円滑におこなえますよう、微力ですが今後も力を注ぎたいと考えております。

 この件についてのお問い合わせは、
 電話(FAX) 03-3877-0089
 までお願いします。

 〒134-0091
 船堀3-7-17 第5トヨダビル5F
 電話(FAX) 03-3877-0089




平成24年度


福祉部障害者向け講演会報告


                               安全対策部

  日時    … 平成24年9月4日(火) 13:30〜15:30
  会場    … グリーンパレス2F 高砂・羽衣の間

  講演テーマ … 江戸川区の防災対策について
  講師    … 江戸川区危機管理室・柿澤防災危機管理課長


 恒例の江戸川区福祉部主催の視覚障害者向け講演会が、残暑の残る9月4日の午後グリーンパレスにて行われました。本会から約40名が出席し、区の危機管理室柿澤防災危機管理課長から東京都の防災対策を含めて、きめ細かな内容の講演を聞くことが出来ました。

 東日本大震災から丁度1年半を経過し、現在は防災意識の高まりが区民の中にも浸透しており、多くの質問も出されて、有意義な内容となりました。
 まず菊池障害者福祉課・計画係長の司会進行により、はじめに本会の松本理事長が挨拶。東日本大震災から1年半を経過し、江戸川区内ではゼロメートル地域が70%を超えることに触れ、東京湾の直下型地震や、東海沖地震による2mの津波を想定。台風などの水害による浸水等、明日にも起こるかも知れない災害に対する処方箋を皆さんで考えて、適切な行動や避難所に於ける支援問題について、勉強するよい機会にしたいとの挨拶がありました。本欄では、当日会場で配布された資料、後段に防災関係の質問と柿澤課長の解説を報告することにしましょう。

1 東京都が発表した新たな被害想定結果の特徴

 首都直下地震が東京湾北部で発生した場合、江戸川区の大半が震度6強の揺れで死亡者600人、うち3分の2が災害時要援護者であると予想されます。
 開放型地震による江戸川区の最大津波高は、2mと予想されるのに対し、区の堤防の高さは4m以上なので、津波による被害は少ないと考えられます(1mの津波で歩行できなくなり流される)。

2 江戸川区地域防災計画の見直し

 @ 震災の教訓 
 A 江戸川区の土地柄(地勢)
 B 国や都の動向(法令改正等)をふまえて、実効性のある地域防災計画へ、見直します。

3 自助として皆さんへお願い

 @ 正しい情報の入手(江戸川メールニュース登録→自動受信)
 A 防災行政無線の屋外スピーカーからの放送確認
 ※ 電話 03-3652-1284→FM江戸川(電池で聞けるラジオを準備)
             周波数:FM放送 84.3MHz
   防災行政無線の緊急放送が、ラジオで聞けます。
 ※ 江戸川区がFM江戸川に緊急割り込み放送システムを導入しました。
 B いざと言うとき頼りになるのは、ご近所。
   残念ながら災害対策関係機関(区役所・消防機関・警察・自衛隊)は発災直後から3日間程度は機能出来ません。
 ※ 阪神淡路大震災の教訓 … 生き埋めになった被災者の内、発災から24時間以内に近隣住民により救出された生存率は約8割。消防・警察・自衛隊が救出した約8千人の内、半数が亡くなられました。(15年度版防災白書)

4 視覚障害者の方の避難と避難所の基本的考え方について

   自助と共助を基本として、学校避難所(一次避難所)まで避難して頂きたい。
 ※ 配布された防災ジャケットと防災手帳の具備。
  学校避難所から二次避難所への誘導については、被災状況や避難者の状態を総合的に判断して、行っていきたいと考えています。二次避難所のあり方については、現在庁内で検討中です。年度内に方針を提示出来るように取りまとめをしている。
 ※ マグニチュード6から7に上がると地震の規模は32倍になる。
   → 浅いところでマグニチュードが上がると広域的に被害は大きくなる。


〈質問と回答(Q&A)〉

Q:区役所5階の危機管理室の地震に対する強度はどうか? また二次避難所を障害者別に設けるのか?
A:危機管理室は増築されているのだが、大丈夫である。またバックアップ電源も備えている。職員の関係もあり、障害者間でお互いに協力する形での避難所を考えている。

Q:一次避難所の耐震性の確保はどうか? 災害時のトイレの準備はどうか?
  また盲導犬を避難所に同居出来るのか?
A:体育館の耐震性は確保されている。照明器具については現在点検調査中。
  共助のあり方を相談中。マンホール用トイレは学校に3コくらいしかない。組み立て式段ボール製のトイレを20セット用意している。あとはポリ袋と新聞紙を丸めて、学校の個室で用を足すことになる。汚物を入れたポリ袋をぐっと縛ってゴミとして処理するにつきる。盲導犬については、避難所の別室に集まって避難生活をしてもらうことになる。

Q:防災ラジオを一部の自治体で配布していると聞いたが、江戸川ではどうか?
  葛西臨海公園が避難所になっているが津波は大丈夫か。
A:電気量販店でも、NHKの緊急放送を受信できるラジオを販売している。
  この夏から試験放送を始めたFM江戸川の割り込みに関しては、これをキャッチするラジオは受注生産で、中央区では千円で有償配布している。1万円くらいするのだが、中央区と江戸川区の人口は10倍くらいの差があり、予算化は出来ないと思う。ただし共同購入の道はある。葛西臨海公園は海抜8mあるので避難所として大丈夫。

Q:津波対策についてどうか。区役所の水位表示塔について教えて欲しい。
A:津波は前にも答えたが2m。ほかに台風の際の高潮が問題になる。東京湾では最大5mが予想されている。江戸川区はスープ皿の底に住んでいると考えてほしい。区役所付近で水没する深さが5mと言われており、2階の天井の高さくらいである。3階に上がれば一応大丈夫だと言うことになる。東京都が出した平成18年の予想より今回の想定では風力はレベルが落ちている。ただし火災が発生すると風が風を呼ぶので風速が上がることがある。自然に吹く風の統計データでは8mが現実的な最大数値である。15mの風は度々は起こらないようなシミュレーションとなっている。災害時の死者が増えて負傷者が減っているのは町づくりデータを反映しており、区画整理が進んでいる地域では耐火性が高い。高齢者・障害者が増えているせいもある。

Q:安否確認について、要援護者名簿の整理などはどうか?
A:安否確認の要援護者名簿は江戸川区では出来ていない。守秘義務もあり手上げ方式で当面は行くことにしている。

Q:二次避難所の設定と同時に支援ボランティアの登録をして欲しい。
A:登録者と同時に外部からの支援者も含めて考えたい。       (SM)




二つの防災訓練




 平成24年度も江戸川区主催の総合防災訓練が、7月26日に江戸川河川敷で行われ、会員・ボランティア17名の皆さんが参加しました。これを受けて会員に係わる二つの防災訓練が今秋実施されましたので、本欄を通じて報告することにしましょう。


ボランティアセンターの防災訓練に参加して

                             柏谷 幸司


 9月30日(日)、江戸川ボランティアセンターと江戸川区福祉ボランティア団体協議会との共催による防災訓練が行われ、私はこの訓練に都合3回か4回参加しております。ほぼ例年とそれほど変わったものはありませんでした。今年がなくて昨年あったものが、はしご車で救助するという訓練がありました。明らかに「炊き出しだなあ」という、いわゆる「フーフー」しながら食べたという記憶です。今年はおにぎりでした。

 それと私は興味を持っていたのですが、昨年は仮設トイレがありまして和式だったんです。ちょっとその事を質問した記憶があるのですが、今年は仮設トイレの訓練はありませんでした。今はみんな高齢化社会だからしゃがんで用をたすというのは難しいので、やっぱり洋式でと思うところです。その他諸々体験致しました。救命装置の操作もそうですね。しいて言えば避難する時、煙の避難ですね。これは姿勢を低くして歩けばいいなというのは解ります。これも言ってみれば一人では無理だろうなと言う事です。視覚障害者は受け身ですよね。やったからといって指導するというのも難しいでしょう。指示をしてそれをやってもらうというのも難しいでしょう。緊急事態ですから毎年同じような事でも訓練は数多くという事でしょう。災害でなくても他の訓練色々ありますから訓練はやっておいた方がいいでしょう。

 昨年も外国の方、数カ国来ました。昨年は中国の方と大分長く話を致しました。今年はペルーの方と20分位話をしました。いずれも女性の方です。これは災害の話じゃないんです。国の話や家族の話、プライベートな話などなどでした。フジモリ大統領の話もでて来ましたよ。最初は南米からというのでブラジルからと思ったらそうじゃなかったですね。よく聞いたらペルーでした。フジモリさんが大統領になる前はテロが多かったという話をしていまして、フジモリさんが大統領になってからテロが少なくなって、辞めたら又多くなったと話を聞きました。だから交流の場になってしまうんですね。まあそれでいいと思いました。ペルーのその女性の方はオオシロユリさんという方で年はわかりません。男の子が4人いると話してました。現在葛西に住んでいて浦安の保育園に勤めているという事でした。お母さんが沖縄出身でお父さんがペルーの方だという事でした。日本語がとても上手なんです。正直な話ですが、災害の話よりこっちの方が楽しいですね。

 今回は災害のレポートを書くのでこの事も書こうと言ったら、「書いて書いて」なんて言われました。それなのでここでしゃべっております。最後に帰る時追いかけて来て「秋田さんたち、秋田さんたち」何で秋田さんたち? 話の中で私とガイドさんが秋田県と言ったから、名前も言ったけど忘れて「秋田さんたち、もう帰るの」と追いかけて来ました。まあこんな事もありました。

 ちょっと話は違うかもしれませんが私よく考えたんです。昨年のあの3.11あの災害ですね。あの災害の時、会員はどういう行動を取ったか。例えば家に居たのか、外出していたのか、一人でいたのか、誰かといたのか、あるいは防災ジャケットを着たのか着なかったのかなどですね。マルバツ式で項目を設けてアンケート調査みたいなのをした方がいいと思うんです。こうした調査の中で、何か見えてくるものがあるのじゃないかと思うんです。そんな事があるのか、それはいいや、そこはこうした方がいいんじゃないか、こうして取り上げられると何か出てくるような気がするんです。これまで待ってもどこからもそういう話が聞こえて来ないので、是非やったらどうかと私は希望したいんです。

 お終いに自分の事をちょっと言います。午後2時46分ですね、私は仕事をしていまして、おじいちゃんは腹ばいの状態で、グラグラと来て先に気がついたのは患者さんの方だったんです。私は動いていたので判らなかったのです。だんだんと大きくなりましてこれはいけないとなって患者さんをそのままにして、倒れそうな家具を押さえていました。その時思ったのは、これはぶっつぶれたらしょうがないや、本当にそこまでと思いました。だからと言って患者さんのおじいちゃんを家に帰って下さいという頭もなかったんです。

 防災ジャケットを作りました。緊急な時に頭に出て来ない。何でかな、そういう事を思い出すにはどうしたらいいのかな、こういう事を考える必要があるんじゃないかと思うんです。アンケート調査にしても手間がかかりますが、手間がかかってもこういうのはやっておいた方がいいんじゃないかと思います。話は若干違う方向になってしまったかもしれませんが一応これで防災体験感想・希望を終わります。


葛西防災フォーラムに参加して

                              藤原 美子

 10月21日 日曜日 午前10時から午後2時
葛西臨海探検隊特別バージョン

 宮嶋隊長のもと、会員とガイドそして隊員28名で、プログラムが始まりました。
 今回の改善目標を、三つ隊長から発表されました。

1.防災トイレ…戸の付いたキットを備えてみました(洋式便座になっています)。
2.非常食について…皿に盛るのではなく、レトルトそのものから、スプーンで食べる。
3.ボート乗り場の桟橋を幅広にしました。

 災害時の時に、22万人もの人が避難して来る所なのに、あまりに知られていない事を含めて我々視覚障害者に、逆に知っておいて下さいという形です。どこに、何が、いくつあるのか、使い方は?そんな事を知っておいて欲しいとの事。

 さあさあ始まり、オトイレの便座に腰掛けて、順番にアレを体験…本当の時、ちゃーんと出来るかい?
 次は火おこし…新聞紙を長ネギの太さで、30センチくらいの長さにして、杉の細木を作り火の起こし方を体験しました。私も薪割をしましたが、ナタを握ったのは初めてでした。井戸のポンプは操作しやすくトイレに流れて水洗トイレになります。

 次はラーンチ! おいしいアルファー米の出来上がり。ポタージュと共に頂きました。今日の臨海公園はお天気に恵まれて賑やかでした。

 渚でのメーンイベントはボート乗りです。さすが改善された桟橋は揺れも少なく、安全を体で感じることができました。4組に分かれて二艘のゴムボートで海の中へ、海岸には波音と風、子供の頃、貝を取りによくこの海に来た事を再び思い出しました。欲をいえば、あと5分ほど長くボートに乗っていたかった!

 宮嶋さんを始め探検隊の皆様、トイレ、食事、ボート、ライフジャケット、その他いろいろな支度をして下さり心より感謝致します。
 楽しい体験だけで、過ごせる世の中が無限に続く事を願います。




平成24年度 納涼懇談カラオケ大会盛会裡に開かれる!

                              井草 恵子

 毎年恒例の平成24年度納涼懇談カラオケ大会が残暑のなか、去る8月21日(火)に、コミュニティプラザ一之江にて開催されました。来賓及び各ボランティア団体の挨拶に続き、いよいよ松本理事長による講義開始。今回のテーマは「同行援護と通院介助の現状と問題点について」。本号では、以下に内容を記載します。

T 同行援護の歩み
   平成15年 4月     支援費制度開始
   平成18年 4月     障害者自立支援法施行
   平成22年12月     障害者自立支援法の一部改正
   平成23年10月 1日   「同行援護」施行(移動支援から同行援護へ移行)
   平成24年 6月20日   「障害者総合支援法」成立

U 問題点 … 「同行援護」と「通院介助」との線引きがはっきりしない。

<Q&A>

Q:通院時の買い物等は、通院介助として認められるか?
A:今のところ、認められていない。

Q:ボランティアガイドの利用条件は?
A:支給量(利用前月20日までに50時間)を充たした場合に、1日3時間に限り利用申し込みが可能。

 引き続き、去る7月30日に都盲協結成110年記念式典にあたり、本会に長年にわたる功績により、賛助会員の水谷智子さんが支援功労者表彰、相談役の北澤とみゑさんが組織功労者表彰を受賞されました。おめでとうございます。本会ではこれをお祝いし、記念品と花束贈呈が行われました。それぞれ、ボランティア活動や本会副理事長などを地道に行ってきた上での受賞でしょう。お二人の挨拶は、少し照れながらも選ばれた嬉しさを隠し切れないようでした。

 そして、お待ちかねの「カラオケタイム」・・・。皆、猛暑を忘れるほどに自慢のノドを鳴らしました。最後に池田文化部長より城東ブロックカラオケ大会出場者として藤原・田名後・竹橋・吉田・星野の5名の皆さんが発表されました。
こうして、夏の終わりの一日は、過ぎて行きました。

    行く夏を陽に照らされし我が道を 杖を頼りに我が一歩から




東伊豆、熱川、バナナ、ワニ園&宇佐美、ミカン狩りバスハイク!


                           松本 俊吾

 晩秋の冷気と「時雨」模様の去る11月6日(火)、秋恒例の「アイフレンズ江戸川」との共催による東伊豆方面への日帰りバスハイクを実施しました。私は朝4時、軒先から落ちる雨垂れの「ポツンポツン」の音で目が覚めたのです。例年ですと9月末頃に実施していました日帰りのバスハイキングを、今年は総勢35名の参加で1ヶ月半ほど遅れて11月6日に行い、タワーホール船堀わきを7時半に出発する頃には一時的に雨が上がったので助かりました。天気予報では東伊豆方面は午後から回復に向かうとのことで、江戸川区役所で乗車した十数人を加えて、車中は笑顔で「今年のみかんの出来はどうかなあ?」などが話題となり、添乗員の土館さん、毎回お世話になっているツアーガイドの中蔦さん、岡田ドライバーから出発前にご挨拶がありました。参加者の自己紹介では、やはり昼食の「金目鯛づくし」と、秋の味覚みかん狩りを楽しみにしている人がほぼ同数のように思われました。

 首都高速から東名高速の海老名サービスエリアに着いた9時過ぎには、バスのフロントガラスのワイパーが忙しく左右に動き、雨は小やみなく降っていました。当初の予定では東伊豆城ヶ崎海岸散策でしたが、足下がぬかるんでおり、急遽行き先を変更し、もう少し足を延ばして、熱川温泉にある「ワニ園と熱帯バナナ園」の見学に変更し、11時30分頃に目的地に到着、私たちは早速リニューアルしたワニ園に入場し驚きました。ガラスケースの向こうの水槽には数百匹とも思われるワニたちが私たちを迎えてくれました。視覚障害者ですので付き添いの皆さんが、数メートルもある大人のワニや手のひらに乗りそうな子供のワニの姿を説明してくれました。ワニ園に隣接するおみやげ売り場でワニの模型をさわり、意外と前足の大きいことに再度驚きました。11年前の平成13年にオーストラリアを訪問した時に、シドニー郊外の動物園で飼育員がワニを抱いて背中を触らせてくれたことを思い出したのです。「ここでもそのようなパフォーマンスがあればいいのになぁ」と独り言を言ったら、家内が「それは無理よ…」とこれは一蹴されました。

 ワニ園を後にして今度は熱帯植物園にマイクロバスで移動し、入り口を入ると湿度の高い空気が漂い、バナナやパパイヤが植えられている園内では、まだ成熟はしていませんでしたが、ネットでカバーしている中くらいの大きな葉の下で私の手の届くところにあるバナナを恐る恐る触ったのです。10本くらいは連なったまだ硬くて青色の残るグローブ状の果皮に触り、南の島に思いを馳せ満足感を味わいました。次にパパイヤの楕円形の果実にも触れることが出来ました。この熱帯植物園を管理している皆さんのご苦労がわかるような気がします。

 待ちに待った昼食は、バスで15分の「網元・徳造丸」に着き、2階の太平洋が一望できる展望和室に通され、テーブルにセットされている金目鯛づくしに舌鼓を打ちました。特に板前さんが心を込めて用意した刺身と煮物が美味でした。私はこれはビールより日本酒が合うなと思い、目の前に座った小野塚さんとこれまた美味しい冷酒ののど越しを充分に味わい、これぞ至福の時だなあと実感したものです。

 昼食の後は海産物や和菓子の老舗にも立ち寄り、いよいよ宇佐美のみかん狩りです。その頃には雨も上がり、バスは丘陵地のみかん畑の一番頂上の平らな駐車場に到着。まだ秋草に雨露が残る斜面にみかん畑が広がり、10歩くらい下ったところにある鈴なりに下がっている木の側に足場を固めました。丁度私の身長より少し低い円錐状に広がった木を見つけ、野球ボールほどにどっしりとみのったみかんの一つをもぎ取り、皮を剥き始めました。するとどうでしょう。甘酸っぱい薫りが周囲に漂い、はち切れそうな一房を口に含むと充分に水分を帯びた果汁が口の中にあふれ出るほどにジューシーで、私は大小3つを食べてしまいました。みかんの実は房ごとに食べるのが私の頂き方で、故郷愛媛で幼少の頃から、母親に言われたみかんの食し方です。

 帰りの車中の約2時間はカラオケ三昧で、楽しいバスハイクはあっという間に終わりました。一日私たちのバスハイクにお世話頂きましたアイフレンズ江戸川のボランティアはじめ家族の皆さん、楽しい一日をサポートして頂き有り難うございました。




クラブの窓


民謡 若竹会

 9月13日から熊田先生ご指導による民謡教室がスタートしました。会員一同文化祭に向けて練習に励んでおります。新しい会員さんを募集しておりますので、よろしくお願い致します。


  上野先生との思い出

                   柏谷 幸司

 この民謡サークル「若竹」が発足したのは平成10年1月です。その前は詩吟をやっておりました。民謡をやりたいという事で社会福祉協議会の方へ松本会長から話をして頂いて先生を紹介して頂いたんです。そこで来て下さったのが上野榮美先生でした。

 当時の会員は12、3名位でした。一番多い時で17名いましたよ。上野先生はこの時カルチャーセンターでも指導しておったんです。カルチャーの指導をしながら我々のサークル活動に来て下さったという事なんです。ここはカルチャーと違いまして全くのボランティア活動であります。無一文の仕事です。私は最初思いました。カルチャーの生徒達はみな目の見える方々です。こちらは全部見えない人達です。どういうふうに指導して下さるのかなと。そこは案ずるより産むが易しとはよく言ったものです。それは素晴らしい指導ですよ。一つの歌を覚えるのに、3回やれば覚えられるんです。完全にとは行かないまでも、繰り返し歌いこなしていけばいい訳でして我々生徒の方も覚えやすいから覚えられる。指導が上手だから覚えられるんです。

 私は先生から習った事がないから言えないけども色々話を聞くところでは、上野先生ほどの方はなかなかいなそうですよ。先生の数多い中で、上野先生はやはりこれが先生だという感じです。
 プロですからかなりの数の歌を知っていると思いますが、我々は最初の4、5年で相当な数を習った訳です。最終的には約70曲習った訳ですけれども、先生だってみんな知っている訳ではありません。今度は何にしようかと考えた事もあると思います。それにはテープに入れて自分でも覚えてこなければいけないんです。そういう事ではかなり苦労したと思います。そんな事は微塵も見せません。口にも出しません。先生という中でも色々いる訳ですが、どうもこの先生はという事もありますよね。しかし上野先生に関しましては、我々全員そうだと思いますが誠に素晴らしい。歌しかり実にこういった事でも勉強になりました。言い尽くせないほどの感謝ですね。

 こうして平成15年頃からでしょうか、次第に会員も少なくなって来ました。高齢で身体の具合が悪くなったとか、施設に入るとかという事で10人を切ってしまうような状態になりました。先生は喘息を持っておりました。そういう状態ですから会員が10名を切ったら解散してもしょうがないかなと思っておったんです。平成20年でしたでしょうか、この事をみなさんにお話をしたんです。先生にも話をしました。ところが先生はですね、「いや私は何人でもいいからやりますよ」こう言って下さったんです。先生自身多忙の中、そういう病気を持っている中で、こう言って下さったので、私は本当に心から感謝しました。こうして続けまして3、4年後に先生の体調が急変しまして先生自らお辞めになるという事になってしまったんです。解散直後ですね、先生に来て頂いてお別れの感謝の集いでもしようかという話も出ましたが、先生の方から「それは一切やめて頂きたい、参加出来ません」という事になり、大分経過してしまったんですが8月に私の方から会員の声をCDに入れて先生にお送り致しました。感謝の言葉をそれぞれ吹き込んで頂いてそれを先生にお送り致しました。この感謝の言葉ですね、文章よりも生の声でね、先生に聞いて頂いた方がいいだろうと私は思ったんです。この時にお礼もどうかという話もありましたが、他の物をという事で、これからは先生も家にいる回数が多くなるだろうし、先生の時代の昔の歌手のCDを25枚以上ですが、ダビングした形ですが一緒に届けました。だんだん日が経てば病気の方も気にならなくなり、気持ちも明るくなってくるだろうし、まあそうなる事をお祈りします。
 いつまでもお元気で、またお会いできればと思います。




福耳通信




 「夏日」という言葉が10月の天気予報から流れていましたが、いよいよ11月、新聞に掲載される天気図も「冬型仕様になる」と、気象予報士がニュース番組で話していました。朝・晩は肌寒いものの、衣替えの踏ん切りがなかなかつきません。皆さんはいかがお過ごしですか?

 さて、アイネット第15号から毎号お付き合いいただきました「福耳通信」も通算で12回、つたない文章で綴ってきましたが、区立図書館を少しでも身近な存在として感じていただけるようになっていましたら幸いです。

 図書館に配属となり、障害者サービスを担当して8年、皆様から寄せられる図書の相談やリクエストで随分と視野が広がったと感謝しています。
 おおよそ自分から手に取ることのなかった時代小説にも、史実・市井・剣客・捕物・奇談とジャンルの広いこと。舞台が江戸下町となると、休日の散策も一味違って興味が広がりますし、シリーズものでは主人公のその後が気になります。

 推理小説は作風は様々で奥が深く、解決の糸口や手法に作者の特徴がよく現れます。ファンクラブが存在する「名探偵」など、現実と創造の境界線すらわからなくなってしまいそうです。
 ベストセラーの映画化や、映画化で再注目される小説も少なくありませんね。「映画が先か原作が先か、それが問題だ…」なんて会話も思い出します。

 録音図書の完成や新刊発行の情報を探りながら、それぞれに待っていらっしゃる利用者のお名前が浮かびます。最近はダウンロードしてすぐ貸し出せるDAISYも多くなり、貸出数も1ケ月に400件超を数えるほどになりました。
 25年度から江戸川区立図書館は全館指定管理者へ引き継がれ、新しく生まれ変わります。皆様には今までと変わることなく、ご利用いただけます。また、今まで以上に皆さんに安心してご利用いただけるような図書館を目指しています。
 リクエストなどございましたらお気軽に担当までご相談ください。

  住所  江戸川区中央3−1−3
  電話 3656−6298〔直通〕
中央図書館の担当は私たち4名(秋山 高津 川原田 豊嶌)です。




城東ブロック事業 各行事で交流深まる




 城東地区盲協連絡協議会(通称城東ブロックと称し、足立・荒川・江戸川・葛飾・江東・墨田の6区が加盟)の平成24(2012)年度事業が、墨田区視覚障害者福祉協会(浅岡ミサ子ブロック長)の幹事で順調に行われています。
 年間9事業のうち、東京都委託事業(家庭生活訓練事業・三療研修会・盲高齢者生きがい教室→25年2月予定)と、自主事業(第3回スティックボール大会・第9回盲人卓球(STT)大会、第9回交流カラオケ大会)が開催され、多くの参加者により各区との親睦と交流が深まっています。

 特に江戸川区視障協の活躍が目立ち、7月26日の第3回スティックボール大会では団体で第2位。9月6日の第9回盲人卓球大会では個人で坂本芳雄選手が優勝、団体では惜しくも第2位。そして去る10月11日にユートリヤ墨田で行われました第9回交流カラオケ大会では、個人で藤原美子さん、団体でも第1位で優勝トロフィーを獲得しました。家庭生活訓練事業を含め、これらの会員の活躍の模様を、各行事に参加された会員のリポート記事を掲げご紹介しましょう。

 なお、藤原美子さんは去る10月26日、新宿区立文化センターでの第44回東京都盲人福祉大会午後のカラオケコンクールにおいて、「雨宿り」を熱唱して見事優勝しましたので合わせ報告させて頂きます。


第3回スティックボール大会報告

                              岡畠 信子

 城東ブロック平成24年度第3回スティックボール大会が、去る7月26日(木)に墨田区産業会館9階で行われました。
 江戸川からは、星野、才川、橋谷、花見、高田、5名の選手が出ることになり皆さん緊張していたようでした。

 ジャンケンで江戸川は墨田区と試合がきまり、前半は18点リード、「ワーイこれで優勝」ときめつけていましたが、後半は荒川区と試合となりました。
 なんだか江戸川は選手の皆さん緊張していたのかどうか判りませんが、成績はかんばしくなくて、花見さんがかろうじて4点入れてくれましたので、でも残念でした。
 準優勝、ま、いいか。

 昨年よりよかったので、帰りに皆さんと船堀のバーミヤンでいつものように打ち上げ、一杯の生ビールがなによりのごほうびでした。
 選手のみなさんお疲れさまでした。


東京都委託家庭生活訓練事業報告

                             橋谷 道子

 今年度は墨田区が幹事区として、テーブル作法で茶道・リズム体操が開催されました。
  〔茶道〕
 講師・表千家静派、藤本一佳(いっか)先生とお手伝いの方々に指導して頂きました。

 まず茶室に入る際の作法として身に付けているアクセサリー類(イヤリング、ネックレス、ブローチ、指輪)や時計を外し、ハンドクリームも塗ってはいけないそうです。

 茶席に着きお点前が始まるとお菓子を先にいただきます。お茶が来たら茶碗を両手で持ち、片方に移し、もう一方の手で茶碗の淵を持って1・2回回し、正面をはずしてお茶を飲みます。私はどこまで回して良いのか手の加減がわからず難しかったですが、お菓子もお茶もおいしくいただきました。

 今回の講習会では、従来は触れられない備品の風炉・釜・水差し等に触らせてもらいました。また棗・茶杓・こぼし・湯杓・蓋置・茶筅なども触りながら説明を受けました。少ない回数でしたが良い体験でした。

  〔リズム体操〕

 講師・中山小夜子先生に指導して頂きました。

     @ウォーミングアップ   A手遊び・足遊び
     B筋力トレーニング    Cクールダウン
 毎回このプログラムで行われました。
 運動は椅子に座ったまま出来るやり方を教えていただき、習った事を少しずつ思い出し、家にいる時も手足を動かすようになりました。

 日程は以下の通りでした。(いずれも月曜日)
   茶道    : 5月21日・5月28日・6月11日・6月25日
   リズム体操 : 7月 9日・7月23日・9月 3日・9月10日
 なお、江戸川区からは延べ36名の方が参加しました。


第9回サウンドテーブルテニス大会報告

                          体育部長 冨澤 豊

 第9回城東ブロック交流サウンドテーブルテニス大会が平成24年9月6日木曜日の午後12時から、北区の東京都障害者総合スポーツセンターの2階集会室において墨田区支部の幹事で開催されました。江戸川区からは橋谷道子、松田恵子、坂本芳雄、冨澤 豊の4選手が参加し、他の葛飾、江東、墨田、荒川、足立の各区の参加者20選手とで熱戦が展開されました。今大会では、3名ずつ8グループに分けて1ゲーム11点2セットマッチのリーグ戦を行い、各グループ1位が決勝トーナメントへ進出しました。

 江戸川の各選手は予選リーグでは橋谷選手が健闘し、松田選手は予選を突破し決勝トーナメントへ進出。冨澤は得失点差で予選リーグで敗退しましたが、坂本選手は予選リーグ、決勝トーナメントを順当に勝利し、決勝で足立区の戸部選手を2対0で破って優勝、金メダルを獲得しました。また、団体部門では江戸川区チームは惜しくも第2位となり、第1位は足立区チームでした。
 更に本年も江戸川区の大森恵子さんがサウンドテーブルテニスの審判として大会に参加され、活躍されました。その他、多数の応援ありがとうございました。


 第9回交流カラオケ大会で個人・団体優勝 !!

                             竹橋 一成

 「男の土俵」・「桜の川」・「無法松の一生」・「愛のままで」・「雨宿り」この曲名は出場した5名がそれぞれ歌った曲です。10月11日火曜日、城東ブロック交流カラオケ大会が墨田区のユートリヤ墨田という施設で開催されたのに、私も8月に江視協が行った3大催しの一つ「納涼懇談カラオケ大会」にて選出された代表者5名の内の一人として参加しました。昨年は、怖さ知らずで参加していたのに今年は緊張しました。

 当日の朝、ガイドさんに案内してもらい会場に行き、会場内に入ると、場内はもう多数の人が入っていた。舞台に出やすい座席に座り、少し食事をとる。後で、会長の話でわかったことだが、江戸川地区は会員47名の参加であると知った。その中に、熟年会「バラの会」のみなさんが向島百花園の散策をすませて応援に来ていた。

 時間になり式典も終わり、いよいよカラオケの始まりだ。出場者の割り振りは各地区5名で6地区計30名の競い合いになる。江戸川の出場者は他の地域開催での優勝を目指し、精一杯に歌うのを心に秘めて出番を待つ。江戸川代表の歌う順番は次の通り。全出場者の内の3番目に竹橋、9番目に吉田さん、15番目に星野さん、21番目に田名後さん、27番目は藤原さんだ。

 最初の番の私は「男の土俵」の曲を墨田区にある大相撲と墨田の川を頭に描いて選曲した。9番目に吉田さんが「桜の川」を声量も豊かに女性らしく、演歌の吉田ここに有りと、上手に歌い上げた。目標に向かって上々の出だしだ。15番目は星野勇さんの「無法松の一生」である。男、星野さんらしく、渋い声で味のある無法松であった。発声の練習等、努力のあとがよくわかる。次は21番目で、田名後さんが「愛のままで」を歌った。長い歌詞で難しい歌であったが女性の情感を込めて、見事な歌いっぷりである。相当の練習の成果が出ていたと思う。

 江戸川区のとりは、27番目に藤原さんが登場。歌った。歌は「雨宿り」。藤原さんの音楽の経験による声、演出にピッタリ合っていて、歌い方も堂々たるものであった。声の調子もノリも良い。さすがである。あんたが一番!

 全ての歌が終わった。結果発表になる。個人の部で優勝は藤原さん。敢闘賞は田名後さん。努力賞が星野さん。地域対抗の団体の部の優勝は、江戸川区が選ばれた。これで、個人、団体の両方を勝ち取った。完全優勝に輝くことになった。と、その瞬間場内から湧き上がる興奮と拍手と大歓声の渦。念願の江戸川の地区以外での優勝を果たす。それも、個人の部と合わせての完全優勝である。後ほど、団体の部は断然の一番であったと言うことを聞く。

 大相撲には、優勝の他に殊勲・敢闘・技能という3賞がある。優勝、藤原さん。敢闘賞は田名後さん、技能賞は星野さん。星野さんは努力をして歌を自分の物にした技能であり、それでは、殊勲賞は誰に・・・・。団体戦の優勝に対して、貢献の大きかった無冠の吉田さんが最適と思われるがどうだろう? これで、来期も江戸川地区優勝の誓いを胸に秘め文章を閉じます。
 終わりにカラオケ同好会でお世話になっている小野塚さん、星谷さん、深町さんにお礼申し上げます。ありがとうございました。




都盲協結成110年・公益社団法人認定記念式典


笹川会長叙勲祝賀会 盛大に開催


                              松本 俊吾

 都盲協の公益社団法人移行認定と、明治35年から110年という「明治・大正・昭和・平成」の時代を超えて、培ってきた組織の力を十二分に内外関係者に見て頂いた、本会の上部団体である都盲協の大イベントが、去る7月30日(月)に、タワーホール船堀で盛大に開催されました。

 朝から真夏の太陽が照りつけ、うだるような暑さでしたが、江戸川区視障協の20名を含む都内各地から関係者300人が、まず午前中の式典と記念講演に参集しました。
 船堀駅から会場までは「アイフレンズ江戸川」のボランティア有志の皆さんの誘導で、会場内の5階の小ホールでは都盲協の職員が開会準備に奔走し、何とか10時の開会にこぎ着けたのです。

 また記念誌のCDデイジー版も区内の「デイジー江戸川」のご協力を得て、前日夕刻に300枚のコピーを完了し、何とか参加者に配布することが出来たのです。

 午前中の第一部の結成110年 並びに 公益社団法人認定記念式典は、渡邉哲宏副会長の司会で始まりました。
 時任基清副会長による力強い開会の辞があり、笹川吉彦会長が公益社団法人移行認定の意義と、110年の歴史をふまえ、新たな組織力の基盤になるよう、会員に呼びかける挨拶がありました。

 次いで組織功労者と支援功労者及び永年勤続者職員の表彰が行われました。江戸川区視障協では、組織功労賞に、都盲協推薦の松本のほか、支部推薦で北澤とみゑ相談役、音訳ボランティア・ガイドヘルパー等、多方面に本会を支援して頂きました水谷智子さんが支援功労賞を受賞されました。
 都内各支部から推薦された総勢40名の受賞者の皆様、誠におめでとうございます!

 舞台に上がられた多くの来賓の中から、山岸徳男東京都福祉保健局障害者施策推進部長、友利春久都議会副議長、多田正見江戸川区長、本間昭雄聖明福祉協会理事長、竹下義樹日盲連会長等の祝辞のあと、中村事務局長から来賓紹介と祝電披露があり、厳粛な空気の中にも会場一杯に爽やかなお祝いの雰囲気がかもし出され心のこもった印象深い式典でした。

 休憩のあと、第二部記念講演は「都盲協の事務所の変遷について」と題して笹川会長から昭和35年以降の約半世紀の事務所の有り様について、ご苦労話を交えて約45分話されました。中でも、世田谷区の事務所の購入、そして現在地の高田馬場に事務所を構える経過について、会員及び関係者のお力添えによって、新事務所を建設、確固たる基盤が構築され、組織力の大切さをご自分の体験をふまえた説得力のある講演でした。

 定刻通りに11時45分に記念講演会も終了して、午後の部は2階の瑞雲・平安・福寿の間での祝賀会に移りました。
 都盲教職員の宮原満喜さんの司会で、12時半の定刻に始まり、福祉部長(常任理事)の小林文雄さんの開会の辞を皮切りに、笹川会長の旭日小綬章叙勲祝賀会を兼ねて宴席は一転して和やかな祝賀ムードが会場一杯に広がり、お祝いの会にふさわしい空気に包まれました。

 主催者を代表して渡邉副会長の挨拶の中で、笹川会長の紹介では、感極まって涙ぐみ絶句する場面もあり、心のこもった受賞者のご紹介でした。
 お忙しい公務の間を割いて、都盲協顧問で都議会議員の山加朱美様からご自身が都盲協の活動に身をおき、特に都盲大会のカラオケコンクールのエピソードなどを交え、素晴らしいスピーチがありました。更に地元江戸川区の岡村障害者福祉課長、日盲連関東ブロックの各県代表の挨拶があり、笹川会長の謝辞でセレモニーは無事終わり、いよいよ巌一郎監事による乾杯の音頭で祝宴は最高潮に達しました。

 アトラクションでは、「ドレミの会」でもご指導を頂いている八汐さんを私が紹介させて頂きました。
 盲導犬と共に舞台に上がられた八汐由子さんの声量ある歌声が会場一杯に広がり、「みだれ髪」など5曲を唄って頂いたのですが、特にアンコールの「ろくでなし」には会場が大いに盛り上がり、宴席はボルテージが上がり、会員のカラオケ競演も熱唱が続きました。

 予定時間を超えて、常任理事の野本さんの閉会の辞で祝賀会を締めくくり、盛会裡の内に終了することが出来ました。この宴席に参加された皆さんから異口同音に、タワーホール船堀の宴席料理を担当されたマツヤサロンさんの「和食コース料理は美味しい」との声が聞かれました。私もそうでしたが概ね評判が良かったようです。

 ところで、都盲協の歩みを網羅し、支部活動の様子が一覧できます今回の都盲協結成110年記念誌の編集に関わられた広報部の委員の皆様、音訳を担当された朗読者の皆様、そして記念行事の計画から準備段階では、時任記念行事実行委員長をはじめ当日参加者の誘導、記念誌のデイジーマスターCD版の作成とコピー作業にあたられた地元江戸川区のボランティアの皆様方に、改めて本誌をお借りして謝意を申し上げます。

 都盲協では9月26日(水)〜29日(土)に北海道知床方面への記念旅行。10月26日(金)には、新宿文化センターにおいて第44回東京都盲人福祉大会を開催。視覚障害者の融和親睦と福祉の向上を目指して、これからも都内各支部との連携のもとに活動を展開すると思われます。
 会員の皆様の一層のご支援を願うものです。




中央道で行く信玄公の隠し湯 下部温泉を旅する


                              和田 彰

 平成24年6月3日午前8時、江戸川視障協の会員とボランティア合計43名を乗せたバスが江戸川区役所前を出発した。まず石川PAでトイレタイム。次は信玄餅で有名な桔梗屋へ寄った。おみやげを買う人が大勢いた。信玄の名前がここにもあったかと驚いた。甲府に入り、里の駅いちのみやで昼食、名物ほうとうを食べた。甲府と言えば昇仙峡である。20才の学生の頃、友達と歩いたことを思い出す。

 車は続いて山梨県立美術館に着いた。ここには世界の名画ミレーの落ち穂拾いがある。実際に見ることができないのが残念だった。だが石板を指でなぞり、点字で「3人の農婦の上着」「3人の農婦のスカート」を読むことができた。他には手でさわれる彫刻があった。東京の渋谷にも手でさわれる美術館があったことを思い出す。2階に上り広い展示場へ行く。中でも「凍れるキューピッド」の絵が印象に残っている。エレベーターの所にいた係員に道順を聞いて外に出た。

 2時20分に武田神社に着く。ここは信玄のつつじヶ崎の館の跡地である。堀にかかった橋を渡って行く。歌の武田節にでてくる所と知ると歴史を身近に感じる。信玄の年譜を見ると、
  1521年(大永元年)   1才  信虎の長子 幼名太郎
  1536年(天文 5年)  16才  元服で晴信となる
  1541年(天文10年)  21才  駿河に信虎追放 晴信国主となる
  1559年(永禄 2年)  39才  晴信出家し信玄と号す
  1561年(永禄 4年)  41才  川中島合戦
 これが上杉謙信が馬上から大刀を振り下ろし、信玄が軍配で受け止めると言う絵がいまだに思い出される。詩吟で有名な頼山陽の川中島の漢詩がある。
  1573年(天正元年)  53才 伊那の駒場にて京へ登る途中病没

 信玄と言えば「風林火山」と書いた旗が有名である。信玄は甲斐の国(山梨県)郷土の英雄であった。今に生きている郷土の英雄としては、仙台の伊達政宗、静岡の徳川家康、金沢の前田利家、大阪の豊臣秀吉、高知の坂本龍馬、鹿児島の西郷隆盛、等である。

 信玄の隠し湯として知られている下部温泉の下部ホテルに着く。新鮮な空気を吸うのに40分ばかり走ってくる。下部温泉駅を通り越すと下部川がある。約80メートル位のふれあい橋を渡りせせらぎの音が聞こえる。博物館や下部病院の所を川沿いを走る。急坂である。ホテルに帰って宴会が始まり、カラオケで歌も出た。1階のロビーでは和太鼓や鐘で我々を歓待してくれた。


 4日の早朝、空気は冷たく肌をさす。昨日走った道を眺めに走る。下部川にかかった橋を渡るたびにせせらぎの音が右側や左側に聞こえてくる。鳥の声も聞こえてくる。急な坂は山登りのようである。車が通れない道になった。ホタル公園と言う所までいった。

  短歌 「鳥の声 せせらぎの音 坂走る  ふるさとがある 下部の里には」

 見延山の久遠寺へ行くのに急坂を登り歩きすぎて引き返した。静岡に入り白糸の滝へ行く。地下水が吹き出し滝となっている。滝の音を聞きながら100メートル位は歩いたと思う。自然の力はすごいものだ。

 朝霧高原のドライブインもち屋で昼食となった。ほうとうに餅が入っていた。4時頃笹一酒造につき酒の試飲をした。おみやげに大吟醸とワインを買う。

 車中ではカラオケが始まりにぎやかになった。車は順調に進み7時30分に江戸川区役所に着いた。添乗員、運転手、ガイドの中蔦さん達がよく気をつけてくれたので楽しい旅になった。松本会長と握手をして2日間の楽しい旅が終わった。




えどもう歌壇




〈藤原 美子〉

  おちゅうどのかげさえみえし壇ノ浦 静かな波音いにしえを語り
  はぎをたべ 菊とすすきと 月見する (俳句)

〈成田 貴美代〉

  羽音して蝉が舞い込む夏の宵 逃げ惑う我 夫はあわてず


〈長谷川 とくよ〉

  被災地にコスモス咲きて仮設なる 図書館成るをラジオにて聞く
  木犀の香れる園に被災地の 人らをおもうふたとせの秋


〈和田 彰〉

  稲と蕎麦 秋たわわなる猪苗代 友に引かれてマラソン走る
  広々と澄み渡る水 猪苗代 風はさわやか汗するほほに
      ※ 猪苗代湖フルマラソンを走る

〈松本 俊吾〉

  オホーツクの白き渚に昆布寄せ まだら模様に朝陽さしおり
      ※ 北海道・知床ウトロの海辺にて


〈松田 恵子〉

  渚より誕生せしとや人類は 子等の不思議にロマンで語る


〈渡邊 登〉

  負けまいと力みいし日よ若かりき 齢(とし)では負けぬとなりてさみしも
  ぬすみたしひとつの心遠き日の 歌は古りしも思いはあらた




暮らしのア・ラ・カ・ル・ト




1.簡単おいしいクッキング 〔岡畠信子さんのレシピ〕

◎ 簡単カレー(15分カレー)

材料  鶏もも肉の小間200g 野菜(なす、おくら、パプリカ、トマト)

作り方(1) 材料は適当な大きさに切っておく。
   (2) 鶏肉は塩、コショー、酒をよくもんで、電子レンジでラップして3分。
   (3) 野菜は軽く炒め、水を入れて5分煮る。
   (4) 鶏肉を取り出して鍋に入れ、カレーのルーをいれてから7分煮立たせてできあがり。


◎ 簡単酢豚

材料(4人分) 豚ロース薄切り15枚程度 長いも15〜20cm 玉ねぎ1個
       醤油 砂糖 酒 片栗粉 黒酢

作り方(1) 豚ロース薄切りを料理する30分前に醤油、酒、片栗粉を適量入れて、漬け込んでよくもんでおく。
   (2) 長いもは皮をむき、5mmの輪切りにする。(お酢を手に付けておくと痒くならない)
   (3) 玉ねぎは半分に切り半月切りにする。
   (4) 黒酢180cc、砂糖大さじ3、片栗粉大さじ1を合わせておく。
   (5) フライパンに油大さじ2を熱し、(1)の漬け込んでおいた豚ロース肉と玉ねぎ、長いもを入れて炒める
   (6) 合わせてかき混ぜておいた黒酢だれをフライパンに入れてからめる。


2.便利グッズの紹介  **日常生活に役立ちます**


  透明凸点シール(薄型)

 直径4mm、高さ0.2mmの小粒の透明薄型シールがひとつのシートに12粒付いていて、これが2シート入っています。薄型なので、二つ折りの携帯電話のボタンを始め、コンピューターのキーボードや家電製品のスイッチ等、幅広い場所で使えます。
  価 格   :480円(税込)
  お問い合わせ:日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751


  靴下クリップ ソックスター

 洗濯する時も干す時も収納時もソックスターにセットしたまま、いつもペアで管理できる靴下専用のクリップです。丸いコースターのような形で、靴下を挟む切り込みが2箇所と干す時に使用するフックの切り込みが入っています。20枚入り。
   価 格   :1,980円
   お問い合わせ:日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751


  エニーロック8本セット(スライド式スティックジッパー)

 子供から高齢者まで誰でも簡単、楽に使える画期的な密封グッズ。ストローのような形のスライド式ジッパーで、開封した袋を折りたたみ、折り口部分に通すだけ。菓子類の湿気防止、調味料やペットフードの保存ほか様々に活用できます。4種類の長さが2本ずつ。
 価 格   :1,480円
 お問い合わせ:日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751




編集後記


 夏の猛暑の影響か、今年の秋は紅葉も遅れていましたが、ようやく区内の街路樹も色づきを増して来ました。日に日に日暮れも早くなり、秋の深まりを感じる今日このごろです。
 アイネット26号、いかがでしたでしょうか? この夏から秋にかけては、新事務所の開設という協会にとって大きな出来事がありましたし、城東ブロックや都盲大会では、会員の皆さんの大活躍も続きました。そんな話題を満載し、今回も無事発行にこぎ着けました。原稿をお寄せいただいた皆様、ありがとうございました。

 アイネットを創刊してから13年。最近ではカメラが趣味の事務局長撮影の写真をふんだんに盛り込み、それをキレイにプリントしてくれる印刷屋さんのお陰もあって、グレードアップした情報誌をお届けできるようになりました。今後も、協会の記録誌として号を重ねていけたらと思います。         (H)

     情報誌編集委員 (50音順)
井草 恵子  金子 曜子  小林智恵子
鈴木 洋子  田名後浩子  成田貴美代
日高真木子  藤原 美子  松本 俊吾




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