第36号トップ

もくじ

巻頭言

平成29年度 第33回 文化祭

  視覚障害者を取り巻く法律問題のあれこれ

平成29年度江戸川区夏期意見交換会報告

  T 福祉部懇談会

  U 危機管理室意見交換会

  V 土木部・区内三警察署意見交換会

  W 広報課・区議会事務局意見交換会

  X 区立図書館意見交換会

  Y 区内施設・環境整備・教育委員会意見交換会

福耳通信(江戸川区立中央図書館より)

防災訓練

視覚障害者向け講演会報告

月例会報告

  陸軍と私・ゴルフについて

初めてのバスハイク・ぶどう狩り

  一言インタビュー

江戸川区 スティックボール大会で3位に入賞!

カラオケ大会

第14回城東ブロック交流サウンドテーブルテニス大会

故 高野 弘 様を偲ぶ

STT全国大会&仙台への旅

  全国大会に参加して

命びろいをした

暮らしのア・ラ・カ・ル・ト

  1.簡単おいしいクッキング

  2.便利グッズの紹介

えどもう歌壇

編集後記




巻頭言


                             藤原 美子


 雨不足で作物の生育を心配し、各地では大雨の被害で家や山または犠牲者も多数でました。海や山、どこかにおでかけでしたか? 気候のおかしな近ごろ、体の調子をととのえながら、マイペースも時には必要ではないかしら? アメリカの大統領がかわっても、北朝鮮がミサイルをうちあげても、江視協の皆さまと元気に毎日すごしたいです。

 皆さまといろいろなイベントや旅行、月例会などに参加するうちに、少しずつ多くの会員の方や、ガイドさんたちともお話をする機会がもてました。行くところや会える友人があることに感謝しています。

 10年ほど前、どちらにすべきか迷っていた時、ご先祖さまの眠るお寺のご住職に相談したことがあります。「今思っているその気持ちで次に進めばよいのです」。そうやって生きてきたことを確認しました。

 7年ほど前にアイネットの編集委員のお誘いを受けて早いものですね、会長をはじめボランティアで編集に関わってくれて、私たちをすっぽり支えてくれている皆さま、すてきな仲間に出会えてうれしいかぎりです。

 一日のうちにどこかで激しい雨が降る暑い夏が過ぎ、おいしいものをたーくさんかかえて秋がやってきました。さて今回のアイネット36号も編集委員一同原稿集めにがんばりました。深まりゆく秋、そして静かに冬が訪れます。アイネットをお手にとりお楽しみいただければうれしいです。




NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会


平成29年度 第33回 文化祭




主催 : NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会
後援 : 江戸川区社会福祉協議会
協力 : 音訳百舌の会・音訳ボランティア風の会
     江戸川点訳メイト・なぎさ点訳友の会・出前ボランティア活動部会
     在宅福祉グループ・デイジー江戸川・アイフレンズ江戸川

日時 : 平成29年11月23日(祝日) 午前10時〜午後4時
会場 : 区立松江コミュニティ会館 1階ホール
     〒132-0025 江戸川区松江7-5-12  電話 (03)5662-5320
受付 : 午前9時30分より(1階ホール前)


《プログラム》


【午前の部 10時〜12時】  午前の部は会員外の区内視覚障害者も参加

1 開会の辞
2 文化講演(区視覚障害者向け講演会を兼ねる)       (10:05〜11:15)
    演題 … 判例からみた視覚障害者の事故防止のための諸案件
         ─ 視覚障害者を取り巻く法律問題あれこれ ─

    講師 … 大胡田 誠 (つくし法律事務所・弁護士)

3 朗読2題 … 音訳ボランティア            (11:15〜11:45)
 @ 「けちんぼくらべ」より 中村文人著
   「うわばみに食べられたお医者さん」 武井高河著
   朗読:百田ゆう子・岸野比佐子・長野由里(音訳ボランティア風の会)
 A 「天から音が舞い降りてくるとき」 梅津時比古著
   朗読:宮田江里子(音訳百舌の会)

4 短歌発表 … 披講  礎 清(音訳百舌の会)      (11:45〜11:55)

5 来賓・ボランティア団体代表挨拶            (11:55〜12:10)

【休憩 12時10分〜13時】


【午後の部 13時〜16時】


6 式典  『多田区長さんと共に心と文化のハーモニー』   (13:00〜13:40)

  @ 区歌斉唱
  A 理事長歓迎の辞
  B 多田正見区長祝辞
  C 花束贈呈
  D 藤澤進一区議会議長挨拶
  E 来賓挨拶
  F 来賓紹介と祝電披露
  G 乾杯

【休憩 10分】

7 文化クラブ発表                    (13:50〜14:40)

  @ フォークダンス・カトレア
     演目 … 「ビリーブ」 「エソ.エス.エル.アモーレ」「テネシーワルツ」
     指導 … 高津容子先生他

  A 民謡・若竹
     演目  … 「石投げ甚句」「秋田節」
     三味線 … 熊田 實 先生

  B コーラス・若草
     曲目  … 「旅愁」「里の秋」「リンゴのひとりごと」
     ピアノ … 須賀妙子先生

  C 社交ダンスドリーム 魅惑の社交ダンス
     指導  … 山本真未先生

     ※ 全日本ブラインドダンス選手権優勝者発表

8 カラオケ競演 … 来賓・会員有志           (14:40〜15:55)

9 閉会の辞 … 小野塚耕吉               (15:55〜16:00)

※1階ホール前に会員の生花・手芸品、舞台脇に短歌・城東表彰状・トロフィー展示。


視覚障害者向け文化講演会 講演レジュメ

判例からみた視覚障害者の事故防止のための諸案件

─ 視覚障害者を取り巻く法律問題あれこれ ─


平成29年11月23日

弁護士法人つくし総合法律事務所 弁護士 大胡田 誠


第1 有期雇用と雇い止めに対する対応
 1 有期雇用とは
 ・期間の定めのない無期雇用契約と期間の定めのある有期雇用契約
 ・解雇が困難な無期雇用契約に対し,人員調整が容易な有期雇用契約

 2 雇い止めとは
 ・有期雇用の契約期間満了時,契約を更新するかしないかの判断は会社側の広い裁量。
 ・期間満了に際し,契約を更新せず契約関係を終了させることを「雇い止め」という。

 3 いわゆる「平成30年問題」
 ・平成25年の労働契約法の改正により,平成25年4月1日以降に締結された有期雇用契約が反復更新され,その通算期間が5年を超えた場合,労働者は会社に対し無期雇用への転換を請求する権利を取得することになった(労働契約法18条)
 ・ただし契約と契約の間に6ヶ月以上の空白期間があれば期間計算は0に戻る(クーリング期間)。
 ・平成30年4月1日以降,無期転換権を取得する労働者が出てくることになる。しかし,労働者が無期転換権を取得する前に雇用契約を終了させたいと考える会社もあり,今後,長期にわたって契約を反復更新してきた有期雇用社員の雇い止めが激増することが危惧されている。 (一部略)


第2 あはき法19条裁判について

 1 あはき法19条裁判とは
 学校法人平成医療学園とその関連法人は,平成27年9月,国に対し,福島医療専門学校(福島県),横浜医療専門学校(神奈川県),平成医療学園専門学校(大阪府),宝塚医療大学(兵庫)の4校に「あん摩マッサージ指圧師国家試験の受験資格の得られる養成課程」の新設を申請しました。しかし国は,翌年の2月に医道審議会あはき柔整分科会の答申をふまえ,あんま師等法 19条を理由に同課程の設置申請を不認定としました。これに対し,法人側は,この処分を不服として仙台地裁,東京地裁及び大阪地裁に不認定処分の取り消しを求める訴訟を提起しました。

 法人側は,訴状において,「法第19条が盛り込まれた昭和39年から50年が経過し視覚障害者を取り巻く雇用環境や生活水準は大きく改善し,あはき以外の道は開けている。」「国が新設を認めないのは開設希望者の職業選択の自由を制限している」として憲法第22条第1項違反を主張し,また,法人側の申請を不認定とした過程が妥当な手続きによるものとはいえないとして憲法31条違反も主張しています。

 2 あはき法19条の条文
 第十九条 当分の間,文部科学大臣又は厚生労働大臣は,あん摩マッサージ指圧師の総数のうちに視覚障害者以外の者が占める割合,あん摩マッサージ指圧師に係る学校又は養成施設において教育し,又は養成している生徒の総数のうちに視覚障害者以外の者が占める割合その他の事情を勘案して,視覚障害者であるあん摩マッサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするため必要があると認めるときは,あん摩マッサージ指圧師に係る学校又は養成施設で視覚障害者以外の者を教育し,又は養成するものについての第二条第一項の認定又はその生徒の定員の増加についての同条第三項の承認をしないことができる。

 3 文部科学大臣又は厚生労働大臣は,前項の規定により認定又は承認をしない処分をしようとするときは,あらかじめ,医道審議会の意見を聴かなければならない。

 4 あはき法19条裁判関係 Q&A

 Q1 平成医療学園(原告)の訴えは(主張)は何ですか?
 A1 原告の主張の中心は,健常者向けのあんま師・指圧師・マッサージ師(以下,これらを併せて「あマ指師」といいます。)の養成学校の新設等を制限するあはき法19条1項は,国民の職業選択の自由を保障した憲法22条1項に違反している。そして,原告が健常者向けあマ指師養成学校を新設しようとした際,国が,あはき法19条1項に基づきこれを認めなかったことは,憲法違反の法律により行われた不当な処分であるから取り消されなければならないというものです。

 原告があはき法19条1項を違憲だとする論拠は次のようなものです。
@ あはき法19条では,「当分の間」健常者向けの養成学校の新設を制限するとなっているところ,法制定から50年ほどがたち,社会情勢も変化していることから,すでに「当分の間」は経過した。
A 法制定後,視覚障害者の社会進出が進み,また,様々な雇用政策により,視覚障害者も,あマ指師以外の様々な職業に就くことができるようになったため,視覚障害あマ指師を特別に保護する必要はなくなった。
B 社会の高齢化により,マッサージの需要は飛躍的に増加しており,国内のあマ指師の数が足りていない。そのため,健常者のあマ指師が増えたとしても,視覚障害を持つあマ指師の生計を圧迫することはない。

 Q2 これに対して国(被告)の主張は,どの様なものですか?
 A2 国の主張は,そもそも,職業選択の自由といえども,それは無制限に認められるものではなく,社会の調和の取れた発展を目的とする公共の福祉による制約を受ける。あはき法19条1項により,健常者向けあマ指師養成学校の新設を制限し,過当競争を可及的に防止して視覚障害者を保護することは,社会の調和の取れた発展を図る上で必要かつ合理的な制限であって,あはき法19条1項は合憲であるというものです。

 そして,国は,上に挙げたような,あはき法19条を違憲だとする原告の論拠については,次のように反論しています。

@ あはき法19条1項にいう「当分の間」とは,視覚障害者が,あマ指という職業に依存しなくても経済的に自立できるような社会が実現するまでの期間をいうのであって,現状はまだそれにほど遠いといわざるを得ない。
A 法制定後,視覚障害者の職域が拡大したとはいっても,現在もなお法律上の制限や事実上の困難さから,あマ指師以外の職業に就く視覚障害者の数は決して多くない。健常者の職業選択の幅とは比べるべくもない。そして,依然として,あマ指業は,視覚障害者が経済的に自立できる数少ない道の1つであって特別に保護されなければならない。
B 統計によれば,現在でも,あはき業を営む健常者と視覚障害者の収入には2倍以上の格差があり,健常者のあマ指師が大幅に増加すれば,過当競争が起こり,経済的基盤の脆弱な視覚障害あマ指師の生計維持がさらに困難になることは明らかであって,依然として健常者向けあマ指支養成学校の新設等を制限する必要性は高い。

 Q3 何故,19条という条項が存在するのですか?
 A3 歴史的に視覚障害者の適職とされ,現に,多くの視覚障害者が従事して経済的自立を果たしているあマ指業に,一気に多数の健常者が参入しないようにすることで,視覚障害者が,社会の中で,経済的に自立して生活できる数少ない道であるあマ指業を保護するためです。

 Q4 原告である平成医療学園の真の狙いは何ですか?
 A4 現在,東洋医学を教える専門学校等のうち,マッサージ師,針師,きゅう師の3つの免許を取ることのできる学校は人気がありますが,他方,針師,きゅう師2つの免許しか取得できない学校は十分な入学者が確保できず経営的に苦しい状態に追い込まれているといわれています。
 そのため,原告である平成医療学園グループでも,既存の針師,きゅう師の養成課程に加え,マッサージ師の養成課程を新設し,より多くの入学者を確保して経営を安定させることを目指しているものと考えられます。




平成29年度江戸川区夏期意見交換会報告




 区内視覚障害者の自立を促し、社会参加による福祉増進活動を一層発展させることを目指して、平成29年度夏期意見交換会が3日に分けて開かれましたので、その内容について報告します。


T 福祉部懇談会                      成田 貴美代


 日時・会場 … 7月31日(月) 14:30〜16:00 区役所会議室
 区出席者  … 斉藤福祉部長・加藤障害者福祉課長・中川庶務係長・
         伊藤身体障害者相談係長・子安計画係長
 本会出席者 … 松本・小野塚・藤原・高田・城谷・成田・住山・橋谷・伊東・
         大里・松田(事務局)

 斉藤部長の挨拶では、活発な意見交換が出来ればいいと思っていますと話されました。それぞれの自己紹介があり懇談が始まりました。それではQ&Aの形で報告します。


☆ 視覚障害者の社会的自立と福祉に関する件

Q(松本):同行援護の通院についていろいろご指導頂き感謝している。65歳以上になると介護保険を使うようにとの事だが、確認したい。介護保険になると中抜きになり、1割負担が生じる。同行援護の通院を使いたいというのは、いかがか? 意見を伺いたい。
A(加藤):介護保険の担当のケアマネージャーさんは、病院内での介助について確認をしているか。
A(斉藤):介護保険の認定が要介護1になって、院内介護が中抜け・1割負担が生じたりの問題を含めて国全体で議論をしている。我々一自治体の立場になった時、国が決めたことを江戸川区だけやらないというと問題になる。ご理解を頂きたい。
A(伊藤):国の制度として、介護保険の認定ではそちらが優先というのは大前提で、それを飛び越えてやるのは、現状では江戸川区の障害福祉では、出来ないというところ。

☆ 月末、20日以降の同行援護支給量・50時間を使い切った利用者が、緊急通院する場合の申し込みの件

A(伊藤):万が一、急なケガや病気で同行援護を使いたい、使い切った時は松本会長を通して、どちらに通院とか確認をして判断をする。

☆ 通院介助の際に、病院スタッフの介助が受けられない場合には、中抜けでなく院内を含めて通しでガイドヘルパーによる介助が受けられないか?

A(伊藤):介護保険として考え方は同じ。基本的には病院の中は、病院のスタッフに対応して頂きたい。手が足りないので、出来ないところがあるのも、認識している。基本を押さえつつ病院での介助の対応についての大丈夫という確認だと思う。

☆ 役員の同行援護支給量について毎月末に特別な支給量増量の件

Q(松本):活動するためには、今まで通り申請させて頂くので、宜しくお願いしたい。
A(子安):了解した。

☆ 特定相談支援事業の件

Q(松本):相談支援事業専門員の数は江戸川区では足りているか?
A(加藤):10何名くらい足りないと思う。

Q(松本):江戸川区ではセルフプランを認めているか?
A(加藤):そういう方もいる。著しく書き方が合わない場合は相談事業所にお願いするように指導している。

Q(松本):江戸川区では、きちっとした事業所でちゃんとやって欲しいという考えはあるか?
A(斉藤):ある。支援事業所の方で作って頂くと言いつつ、やはりセルフプランという方もいる。これからどんどん事業所の数が増えてくればそちらの方へお願いして行きたいという考えはもっている。
A(伊藤):セルフプランといっても難しい方もたくさんいる。ご自分で生活を組み立てられる方に対しては、それを認めている状況だが、今後事業所の専門家に立てて頂く事で、より自分の生活が広がったり今まで知らなかったサービスに結びついたりという事も実例として出てきている。

☆ 一人暮らしの視覚障害者の病気入院に際し新たな支援実施の件

A(斉藤):具体的にここがというのを教えて欲しい。一人暮らしの方はどのくらいいらっしゃるのか? 江戸川区でも、長く住んで下さいとのスローガンをあげている。視覚障害の方達にも、どこが暮らしづらいか教えて欲しい。

☆ 日常生活用具関連事項

Q(松本):指定品目というのは江戸川独自で指定出来るか?
A(伊藤):区で指定する事が出来る。生活の中で、こういった物があれば便利になるという意見やご要望を伺って、ふさわしいものであれば日常生活用具として認めて行く場合もある。

Q(松本):我々が便利に使っているプレクストークやポケットも普及しているが、故障しやすく修理代は高額。耐用年数は6年だが、ケースバイケースで、壊れて使えなくなった場合に、支給対象にして貰えないか?
A(伊藤):区から支給された物が故障した時は、自己負担でお願いしている。メーカーに確認したところ、6年で使えなくなる事はないとの解答だった。またいろいろご意見を聞かせて頂き、我々も検討して行ければと思う。

Q(松本):防災ラジオを是非日常生活用具に指定して欲しい。

Q(住山):女性の場合、色が見えないというのは非常に不安。カラーの物も指定にお願いしたい。

Q(城谷):新しいものでカラリーノというのもある。電気がついているか、ついていないかわかるものがあり、つけっぱなしにならないですむ。そういうものを生活必需品として認めて頂けないかと思う。カタログを持って来たので、後で見て頂きたい。


☆ 高齢視覚障害者や一人暮らしの視覚障害者に対し、滞在型グループホームの整備、区内の老人ホームへの入所を含めきめ細やかな支援の件

A(斉藤):視覚障害の方で、グループホームが必要だという部分を聞かせて欲しい。

Q(松本):夫婦で年を取ってきて自分たちで食事を作ることも出来なくなってきた。役所に相談すると、区ではそういうところがないので、青梅の聖明園を紹介される。江戸川区からも何人か行っている。
A(斉藤):生活を最後まで、区内で過ごして頂きたい。そのために何が出来るかとやっているが、日常生活が難しくなっている、ということか。

Q(松本):同行援護とか家事援助の総合的な支援システムの中で、安心して過ごせるようなシステムが出来上がれば、生活面での拠り所になると思う。視覚障害者に特化したグループホームを作って頂きたい。
A(斉藤):在宅生活が一日でも長く出来るような支援が先かと思う。町会や自治会の民生委員、医療関係、介護関係、警察、消防が、地域の課題について議論している。地域の見守り態勢を強化して、一日でも長く住み慣れた自宅で、生活して行けるような支援を充実させ、何が足りないか、具体的に相談しながら進めていければと思う。

Q(松本):提案出来る事はさせて頂いて、安心して一人暮らしの出来る地域社会という理想社会の仕組みを作り上げて頂くようお願いする。
A(斉藤):私も30年ほど前に視覚障害者の方の住居についてお世話をした経験がある。

Q(住山):江戸川区の特養には視覚障害者は入所しているか?
A(斉藤):調査をした訳ではないが、知る限りではいないと思う。

☆ 三療サービスの件

A(斉藤):三療師会の意見としてあげて頂ければ、サービスの見直しについては、話し合いもできると思う。


※ 福祉の話は難しく理解出来ないところもありますが、自分たちの生活の向上を目指し話し合って行く事が必要だと強く思いました。



U 危機管理室意見交換会             成田 貴美代


 日時・会場 … 7月31日(月) 13:30〜14:30 区役所会議室
 区出席者  … 高橋防災危機管理課長・森計画係主査・
         加藤障害者福祉課長・中川庶務係長・子安計画係長
 本会出席者 … Iに同じ

 毎年恒例の意見交換会、それぞれの自己紹介があり、懇談に入りました。


☆ 災害弱者についての名簿作成の件

Q(松本):視覚障害者の名簿が出た時に、町会などに配るのか?
A(高橋):今、配っているのは、警察・消防。町会については、65歳以上の一人住まいのお年寄りとか障害を持っている方で、いいですよという方だけ渡している。

☆ 震災・水害における区内視覚障害者支援策の件

A(高橋):昨年の岩手県の水害で、障害者の施設が被害にあって全員が亡くなった。一つとして、避難勧告や避難指示が分からない、どこへ行こうとするのか分かりづらい。視覚障害者団体の方は、まず“避難準備”、“高齢者避難開始”と出たら、すぐに避難を開始して欲しい。防災無線とかFMラジオを聞いて情報を取り、行動を取って貰いたい。準備といったら開始すると意識を持ってほしい。

Q(松本):避難するといってもどこへ避難するのかわからない。こういう経路をたどって避難しなさいという程度の指示はないのか?
A(高橋):水害の避難については、今のところ自主的に決めて貰いたい。場所を指定というのははっきり決まっていない。遠くの親戚とか意識して下さいとお願いしている。

☆ 避難所の場所の件

A(高橋):現在二次避難所は、江戸川区で36箇所、地域防災計画に載せている。それでも絶対数は足りない。

Q(松本):災害が起きた時のボランティアセンターなどの協力システムは江戸川区で出来ているのか?
A(高橋):避難所とかお世話をする者については、今ヘルプを出そうとしている。いろいろなボランティアが必要。ボランティアがたくさん来て断ったり、宿泊はどうするのかなど、課題が出て来る。ガイドヘルパーさんにしても、まず自分の身、次に家族、それで初めてボランティアが出来ると思う。多くは区内にいる方よりも、離れたところのボランティアに頼るより他にないのかもしれない。東京湾地震が起きたとしても、障害者の方も、一般の住民の方も、大変な事があると思う。トイレ清掃とかゴミだとか、みんなで協力していかなければと思う。

☆ 江戸川ボランティアセンター主催避難訓練の件

A(高橋):今年は9月24日に行われる。2部構成になっており、午前中は江戸川消防署で一般訓練、午後は松江第三中学校で、避難についての訓練を強化したいという事で、ボランティアの方にも出てもらえるし、生徒さんも呼んで、避難所の運営について意見を聞ければと思う。

Q(小野塚):7月27日に河川敷で訓練があったが、目の見えない者にとっては、いきなりサイレンが鳴ったりするとびっくりする。ガス漏れがあったとか、水道があふれたとか、道路が通れないとか、出来れば近隣で、細かい情報を伝えて貰いたいと思った。
A(高橋):今の訓練はイベント的。実際には避難所開設などの方に力を入れようとしている。

☆ 江戸川区内消防署と災害時救援に対する懇談会の件

A(高橋):江戸川消防署と話してみる。四者協議がいいのかどうか検討する。

Q(城谷):私達は、実際に情報を取るのが下手。見えれば何でも簡単に出来るが、見えなければ出来ない。上部団体の日盲連から情報を発信して貰っている。役所の立場からすれば、個々の団体とそういう事をするのは難しいだろう。ただ違いという事をそれぞれに応じたやり方を柔らかく考えて行かなければならない。そういう事を伝えたいと思う。
A(高橋):消防を含めた形で、年度内に意見交換会をしたい。視覚障害者団体としてこういう意見があるという事を、とりあえず江戸川消防署に話す。


※ 防災訓練を重ねるのは大事な事と思いますが、実際に震災にあってしまい、見えない私たちはどうするのだろう、皆パニックに陥っている時には、自分がしっかりしなくてはと思います。そういう時の音声の情報はありがたいです。障害者にもいろいろな方達がおります。区役所の対応も様々になってきます。近所の方とも仲良くして助け合っていけるようにしたいと思います。



V 土木部・区内三警察署意見交換会         田 孝治


 日時・会場   … 8月8日(火) 13:30〜15:30・グリーンパレス
 江戸川区出席者 … 立原土木部長・山口計画調整課長・大竹施設管理課長
           田中街路橋梁課長・柿澤区画整理課長・
           多賀水とみどりの課長・佐京保全課長・
           子安障害者福祉課計画係長、他職員
 警察署出席者  … 小松川警察署橋交通規制係長
           小岩警察署 市毛交通規制係長
           葛西警察署 松浦交通規制係長
 本会出席者   … 松本・小野塚・藤原・田・住山・城谷・橋谷・
           大里(事務局)


 本年も「優しい道づくり」をテーマに、去る8月8日グリーンパレスで意見交換会が開かれました。
 最初に松本会長と立原土木部長さんの挨拶と、出席者の自己紹介があり、その後要望項目に沿って、意見交換が行われました。
 以下、主要な項目について報告します。


☆ 警察署への項目

Q:江戸川区役所前など、区内主要な横断歩道へのエスコートゾーンの設置を検討してほしい。
A:警察署の予算の都合で2020年のオリンピック・パラリンピック関連の影響で設置は早期にはならない。引き続き本部に働きかける。

Q:音声信号機の早期設置を図ってほしい。
A:設置要望箇所があれば、区から警察署に申請する。

☆ 土木部への項目

Q:区内駅前周辺の違法駐車、駐輪の取り締まり強化をお願いする。
A:特に駐輪は即日撤去の効果で大変減っている。引き続き努力していく。

Q:区内各所の点字ブロックの増設とメンテナンスをお願いする。
A:現在かなり充実してきたが、不足している所があれば可能な限り対応する。
Q:歩行の安全のために、歩道などの損傷個所の保守点検と改善をお願いする。
A:損傷や不具合な場所など、連絡してもらえれば対応したい。

Q:弱視者に配慮して、区内公共施設などの点字ブロックの色付け、階段端の色付けをお願いする。
A:古い施設などでは色が薄い所もあるので、可能な限り改善していく。

Q:平成30年3月完成予定の一之江駅環七口エレベーターに、音声案内装置を設置してほしい。
A:エレベーター完成後、区が設置する。


※ 以上が今回の意見交換会でした。これからも安心して歩ける江戸川区になるように区と共に頑張りましょう。



W 広報課・区議会事務局意見交換会           松本 俊吾


 日時・会場 … 9月4日(月) 13:30〜14:10・グリーンパレス401集会室
 区出席者  … 田森広報課長・石田編集係長・区議会事務局武井調査係長・
         加藤障害者福祉課長・子安計画係長
 本会出席者 … 松本・小野塚・藤原・成田・伊東・花見・大里(事務局)


Q(松本):障害者差別解消法に言う基本理念の「合理的配慮」について、視覚障害者の情報提供を円滑に進めて頂いていることに感謝したい。29年度中のダビング機器の整備について、本会でも昨年10枚が一度に出来る機器を整備したが、現状について区としての考え方はどうか。
A(田森):区として補助金制度により平成21年に整備されたと聞いている。障害者福祉課と協議し、今年度中に目処をつけたい。

Q(松本):カセットテープからCDに切り替えについて、「声の広報」「区議会便り」はCDへの切り替えは終えているが、「みんな友達」についてはFM江戸川で作製している関係から、半数くらいがカセットのままと聞いている。
A(田森):当分の間は併用方式で構わない。

Q(松本):「広報えどがわ」の職員・ヘルパーの募集広告について、掲載制限の緩和についてはどうか。
A(田森):応募記事の掲載について、状況を聞かせて頂き相談できると思う。

※ この他、3年後の東京五輪・パラリンピックをひかえ、関連記事の掲載をお願いし、視覚障害者の情報提供関連問題について、広報課・障害者福祉課と本会で話し合いを継続することを確認し、合理的配慮に裏付けられる意志疎通がなされたことを記し、報告としたい。


X 区立図書館意見交換会(文化共育部関連)     松本 俊吾


 日時・会場 … 9月4日(月) 14:10〜14:40・グリーンパレス401会議室
 区出席者  … 茶谷文化課長・澤田文化課推進係長・他1名
         吉島中央図書館長・木村職員・
         加藤障害者福祉課長・子安計画係長
 本会出席者 … Wに同じ

 はじめに茶谷文化課長から図書館業務全般について考え方が示されたあと、中央図書館の吉島館長から要望事項について回答があった。
 中でも対面朗読室の利用については、年間103件の利用があり、またCDの貸し出しも増えており、図書館サービスが定着化して来ていることが裏付けられた形だった。
 本会が行ってきたパソコン教室についても、引き続き機器整備など支援いただけることが確認された。
 また区内朗読ボランティアの皆さんで製作した音訳タイトルが30セットを超えていることも、担当者の木村職員から報告された。

 視覚障害者に対する図書館サービスが定着してきた事は喜ばしいことである。
 図書館に於ける音訳資料や点字図書の普及は、視覚障害者の情報提供の観点からも、特に中央図書館のサービスの充実は必要不可欠であると思う。



Y 区内施設・環境整備・教育委員会意見交換会   松本 俊吾


 日時・会場 … 9月4日(月) 14:55〜15:30・グリーンパレス401集会室
 区出席者  … 都市開発部(眞分都市計画課長・佐藤まちづくり調整課長・
         室井施設課長・前場施設課事業調整係長)
         文化共育部(茶谷文化課長・澤田文化課推進係長・
         渡邊スポーツ振興課長)・生活振興部(白木地域振興課長・
         安田鹿骨事務所長)・教育委員会指導室(森川指導主事)
         加藤障害者福祉課長・子安計画係長
 本会出席者 … Wに同じ


 本会の行事やクラブ活動で利用する区の関連施設での区内施設利用・スポーツ関係設備等について、まず東京五輪・パラリンピック開催に向けて、区の取り組みを、渡邊スポーツ振興課長から冒頭にお話があった。

A(渡邊):昨年障害者スポーツ係を立ち上げ、職員3名の配置をした。また今年度から1名増員したところである。区内指定管理7施設に指導員を置いている。特に健常者向けに障害者スポーツの普及と理解を促進させることを目的としている。また10月に障害者スポーツの研修会を開く予定。

Q(松本):特に視覚障害者スポーツで該当したことがあれば、情報提供してほしい。次に、区内施設利用について本会のクラブ活動の会場確保が難しい状況にある。
A(白木):前から言われているが、篠崎コミュニティ会館の木曜日利用については、“えどねっと”で申込をされていると聞いている。定期的に利用出来ない現状があるので、2時間くらいであれば利用できることもあるのだが…。出来るだけ定期利用が出来るよう配慮していきたいと思う。

Q(松本):これは事前の調整が出来るのでは。出来れば月2回がいいのだが。
A(白木):特別の場合は事前申請で取ることもある。定期の利用であれば、3ヵ月のルールの中での対応になる。

Q(成田):城東ブロックの大会前などは月2回以上は利用したい。
A(安田):該当日は異なる団体の利用で、調整は難しいと思う。大会前などであれば事前調整は可能。

Q(成田):少し時間を変更したら取れるようにはなったが、希望どおりにはならない。
A(白木):もう一度持ち帰って検討したい。

Q(成田):卓球の審判員がいなくて困っている。なんとかならないか。
A(渡邊):要望があったので、情報提供して、協力依頼があったことを伝える。

Q(松本):都営新宿線のホームドアと一之江駅のエレベーター設置について、最新情報を聞かせて欲しい。
A(佐藤):都の方針では、平成31年度までにホームドアを設置することになっている。また篠崎駅は花火の関係から、30年度にホームドアが整備される予定。さらに東京メトロ東西線は、平成36年にホームドア整備計画が出されている。


※ 以上、平成29年度の江戸川区各部との意見交換会の報告とします。毎年福祉部をはじめ、各部との懇談会や意見交換を重ねることによって、活力ある地域社会で視覚障害者が自助共助により、生き生きと暮らせる社会の実現に向けて、努力したいものです。

江戸川区ホームページ http://www.city.edogawa.tokyo.jp/




福耳通信




 朝晩の冷たい空気にそろそろ冬が近くなったことを実感しますが、皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。改めてご挨拶させていただきます。
 5月より中央図書館にて障害者サービス担当チーフとなりました中川と申します。今後も副係長の木村をはじめ、担当の高津、川原田、竹下の3名とともに、たくさんの方にご利用いただける図書館となるよう努めてまいります。よろしくお願いいたします。
 今回は、新たに所蔵登録をした点字資料についてご案内します。

『ゾラ・セレクション5 ボヌール・デ・ダム百貨店』(全14巻)フランスの作家エミール・ゾラの著作で、19世紀後半のフランスを舞台に大衆消費社会の牽引役となったデパートの躍進が描かれています。商業小説ととらえると固いイメージですが、恋愛小説でもあります。時代は違いますが、デパートが仕掛けるディスプレイやきらびやかで魅力的な商品を買い求める女性たちの姿は現代に通じるものがあります。

『健康な食生活のための献立レシピ』(上・下 各1巻)
『和・洋・中華のお菓子作り基本レシピ』(全1巻)田口 道子/菓子製作
毎日の食事のメニューに役立つ献立や、お菓子づくりの参考になる本です。

 今後の所蔵予定ですが、ボランティア団体さんのご協力により寄贈いただいているデイジーにつきましても、新たなタイトルの所蔵を予定しています。提供が可能になりましたら、こちらの福耳通信で紹介させていただきたいと思います。
 お探しになっている資料のお問い合わせだけではなく、「朗読会はいつですか?」等のお電話も大歓迎です。行事を通して図書館に足を運んでいただく機会になれば幸いです。皆様のご利用を心よりお待ちしております。

  住所  江戸川区中央3−1−3
  電話 3656−6298〔直通〕
中央図書館の担当は私たち4名(中川 高津 川原田 竹下)です。

江戸川区立図書館ホームページ




防災訓練


                              藤原 美子


 毎年恒例の江戸川区防災訓練が7月27日(木)、江戸川河川敷にて実地されました。この夏にはめずらしく、風のある曇り空のあまり暑くない日でした。

 松本会長、小野塚さん、田さん、藤原、そしてガイドさんの7名で参加しました。

 河川敷には区内からの参加者でぎっしり。今回はアナウンスもとてもよく響きました。自衛隊、警察各署、消防署、役所、協力企業、たーくさんの参加協力でくりひろげられて。
 ヘリコプターや救急車など、普段見られない赤色だったり、ヘリコプターから縄ばしごが降りて人命救助したり、重機でがれきを除いて人を救出したり、それぞれすごい活躍ぶりです。

 電話局、水道局、体験車なども、いつものように子供たちには人気でした。ご褒美に、おにぎりと冷や麦をいただいて、終了となりました。
 日本各地で地震、大雨の被害が後を絶ちません。日頃からの気持ちを見直しましょう!




  視覚障害者向け講演会報告


                             藤原 美子


 江戸川区福祉部が主幹の視覚障害者向け講演会が、本会会員、ガイドヘルパーさん等関係者を含め40名が参加し、9月11日午後1時から、グリーンパレス・常磐の間で開催されました。

 講師には、国立障害者リハビリテーションセンター病院障害者健康増進運動医科学支援センター長・緒方 徹氏をはじめ3名をお迎えして、高齢者の健康づくりをテーマに健康講演会が行われました。

 我が江視協の皆さんもガイドさんとともに、タオルを持って参加しました。
 今回の講演会では、理学療法士の二人の先生の親切なご指導の下に、免疫力・抵抗力・筋力アップなどのお話を伺った後、運動療法のご指導がありました。

 そのあと、座ったままの姿勢でのストレッチなどから始まり、タオルを用いて二人一組になって、互いの力を利用して、足踏みの早さを変えて、脈拍の数の変化をみます。
 年齢を割ったり、かけたり、足したり、わいわい楽しい体操でした。
 脈拍数がこんなに変化するなんて、参加者全員、驚きでした。

 大野さんは参加者の中では最高齢だったはずなのに、一番お元気でした。若々しくてステキですね。
 国立障害者リハビリテーションセンターのみなさま、ありがとうございました。また宜しくお願いします。
 なお、2回目の視覚障害者向け講演会は11月23日(木)に第33回文化祭(区立松江コミュニティ会館)にて、視覚障害弁護士の大胡田誠先生をお迎えして開かれます。
 江戸川区福祉部のご支援に厚く感謝申し上げ、報告とします。




月例会報告




 前号に続き、これまで実施しました平成29年度後半の月例会・第4回から第6回までの内容をご報告するとともに、7回以降の予定をお知らせします。また、第5回月例会での、渡邊登さんのミニ講演を要約して掲載させて頂きます。


【平成29年度】

第4回   @ 日時 … 7月21日(金) 13:00〜16:00
      A 会場 … タワーホール船堀 障害者協議室・401号室
      B 朗読 … 佐藤愛子著「九十歳。何がめでたい」
             百舌の会:大場優子
      C えどもサロン


第5回   @ 日時 … 9月22日(金) 13:00〜16:00
      A 会場 … タワーホール船堀 障害者協議室・303号室
      B 朗読 … 宇江佐真理著「蝦夷拾遺」より「たば風邪」
             風の会:柴崎由子
      C ミニ講演 … 「陸軍と私・ゴルフについて」
                渡邊 登(本会会員)
      D えどもサロン


第6回   @ 日時 … 10月20日(金) 13:00〜16:00
      A 会場 … タワーホール船堀 障害者協議室・303号室
      B 朗読 … 佐藤愛子著「九十歳。何がめでたい」
             百舌の会:多喜弘子
      C えどもサロン(ハロウィンを模した会場で、しりとり歌合戦・風船わりなどを楽しんだ)


【今後の予定】
      第7回:12月15日(金) 障害者協議室・303号室
      第8回: 2月16日(金) 障害者協議室・303号室
      第9回: 3月16日(金) 障害者協議室・303号室


陸軍と私・ゴルフについて

                             渡邊 登


 皆さんこんにちは、渡邊です。私はたいそうな話をできるほどの経験などありませんが、昔の思い出みたいなものを、ちょっとお話したいと思います。

 私にとって昔と言うのは80年以上もさかのぼります。ちょうど小学校にあがる頃から、日本は戦争の色が濃くなり、最終的には太平洋戦争に突入して、戦争は益々広がって激しくなっておりました。そのような環境の中に育ちましたので、私はまるっきり戦国少年でした。旧制の中学は5年でしたが、4年生を終わると陸軍士官学校と陸軍経理学校の入試資格があり、昭和19年3月、経理学校に新しく技術部ができ、試験に合格して入りました。

 経理学校と言いましても、これはまるで軍隊でした。入隊後は午前中は学科、午後は教練。この教練はすさまじく、毎日けが人が出るようなものでした。班長は、「支那事変で活躍した連隊の中で喧嘩は俺が一番強かった」などと言う軍曹で、確かに筋力たくましく、顔が真っ赤にやけて、まさに鬼軍曹でした。

 食事はかなりよく銀シャリが山のように来るし、魚や肉もあって、かなり贅沢と思うものでしたが、皆若くて訓練を盛んにやっていますので、日常的に皆腹ペコでした。月に2回、野外演習があり、軍隊から5、6キロ離れた所の、小さな山が幾つもある場所に行きました。その全ての山にリンゴの木が沢山植えてあり、その根元には山芋が二本ぐらいずつ植えてありました。これを演習の休み時間に誰かが一本掘って銃剣で皮をむいて生でかぶりつくと、サクサクととても美味いんだそうです。彼が思わず大きな声で「うまいぞ」と叫んだので、聞いた連中は「それっ」とばかりにみんな真似して食べてしまいました。演習は100名でしたから、4、5ヵ月続くと、山全体の芋が食いつくされました。リンゴは未熟で食べ物にならなかったので良かったです。山の人達は困り切って軍隊に苦情を言いに参りました。副官の大佐殿が応対し一部始終聞き終わると、「我が陸軍にはそんな不埒な兵は一人もいません」と一喝しました。昔の軍隊はそんなもので、皆さんもしぶしぶ帰るしかありませんでした。しかし、誠に不合理な話で申し訳なかったと思っています。実は私もかなりの本数を食べてしまいました。

 ちょっと良かったことでは、半年程たった時、鬼軍曹殿から呼び出しがあり、「貴様の所にハガキが来とるが、これは誰だ」と言います。読んでみると、私の母のいとこからで、「おまえは経理学校に入ったというからハガキを書いとるが、しっかり頑張れ」みたいな内容で、最後に「陸軍大尉渡邊忠夫」とありました。その日から軍曹殿のビンタが3分の1くらいに減りました。また、私の祖父の弟が陸軍中将でした。中将と言うと、私共の経理学校の校長と同じ階級です。その辺りから早くにハガキでも来ればもっと良かったと、残念に思いました。

 経理学校は元来4年間ですが、戦争が切迫し、1年程で「ゆっくり教育している暇がない。各部隊で教育して貰って来い」と、仮卒業の形で八方へ散りました。私も戦友7名と東部軍経理部への転属が命じられ、着任後すぐにラバウル行きの命令が出ましたが、当時は制空権も制海権も失っていました。月2回往復しているという潜水艦は積載量が少なく、ラバウルの何万の兵隊に必要な医薬品を目一杯積みます。余裕があった時に私共ということだったらしく、毎回乗れず、7人のうち1人でも乗せて貰おうと上層部に申告しましたが、許可はおりませんでした。その時は悔しがりましたが、後になるとこれは大きな幸せでした。

 その後は女子学習院の図書館を警備し過ごしていましたら、8月15日を迎えてしまいました。これは将に青天の霹靂で、先ず陸相の阿南惟幾が切腹、翌朝には陸軍の青年将校が二重橋をのぞむお堀端で立ち腹を切った。零戦が3機東京湾に自爆という話が伝わり、騒然としていました。さらに2、3日過ぎますと、「現役の兵は全員アメリカへ送られ終身重労働」という噂が伝わって来ました。しかし我々は最初から死ぬ気で志願したのだから、この際自決しようと相談はまとまりましたが、敗戦から3日もしないうちに武装解除を受け、武器が手に入りません。集まっては死に方を考え、一週間くらい経つと、東京湾に飛び込むか、首でも吊るかというような所まで来てしまいました。しかし仮にも士官候補生だった我々が首吊りとは情けない。そして半月くらい経つと、アメリカ連行はデマらしいとわかり、一気に気が緩み、みんな「早く田舎に帰りたい」と言うようになってしまいました。しかしマッカーサーが来ないと、軍隊は解散出来ません。しばらくして、ようやくマッカーサーが来て軍隊も開放され、それぞれ故郷に帰ることができました。しかし、敗戦から一週間程は、本気でどうしたら死ねるか真剣に考えていたことは確かです。その頃を追憶して、一首。

“潔く自死させたまえ国破れ 一途祈りき十八の夏”

 復員後、しばらくふてくされていましたが、両親の猛烈な反対を押し切って、東京に来ました。当時の東京は食べるものもなく暗くみじめな環境でしたが、帰るわけにも行かず、それからは生きるために一生懸命働いて、阿修羅となって過ごしました。これが悪かったのか、死ぬか生きるかの大病を患い、一ヵ月入院しましたが、幸せなことに何とか退院できました。

 そのまま死んでいたら、何のために生まれてきたかと落ち込んでいる時に、親友が訪ねてきて「良かったなあ、働くばかりが能じゃない。ゴルフぐらいやらないと、これから皆と付き合って行けないよ」と誘われ、二人で道具を揃えました。その親友もゴルフは出来ず、彼のシングルの友人や、練習場のプロに習おうとしましたが、時間的にうまくいかず、結局、自己流で行こうと決めました。

 ショートコースのある練習場。都合のいい時だけ、水曜日午後1時に現地集合、現地解散と決めて、ショートコースで1時間ぐらい練習、次は網に向かって100発か200発打つ、それからコーヒー飲んで、という練習を続けました。

 練習を始めて三月(みつき)程の時、シングルさんに「一度コースに出てみなさいよ」と言われ、早いと思いつつ行ってみました。打つ所に立つと、後の組の連中が30名ぐらいいて、見られてると思うとあがってしまい、ドライバーを空振り。すると風圧でティーの上のボールが転がり落ち、2mぐらい先の草むらに行ってしまい、慌てて拾って元に戻そうとしたら、係の人が飛んで来て、「触っちゃダメですよ。コースではそのまま2打目を打つんです」と言われ、恥ずかしい思いをしました。そこは池越えのコースで、池を渡るための橋がありました。私の2打目はその橋に向かって飛んで行き、橋の上をコロコロと転がり、向こうへ渡りました。見てる人は総立ちで、「スゲエ、こんなの初めて見た」と大騒ぎになりましたが、私は帰りたいだけでした。コースへ行って2発打って帰るわけにも行かず、仕方なくパー72の所を250もかかって回り、すっかり落ち込み2ヵ月程休んでしまいました。

 しかし友達に励まされ、またボチボチ始めます。やれば、やはり奥が深く、のめり込むように練習を続け、2年後にはゴルフの会員にもなり、それからは日曜ごとに出かけ、やめるまで30年程やりました。ハンディキャップも最終的には15まで行きました。

 ゴルフには一発目でいきなりカップに入れるホールインワンというのがあります。ゴルフをやる人は皆、一度はやってみたいと思っているはずです。自慢するわけではありませんが、それを私は4回やりました。一番記憶に残っているのは、やはり初めての時です。取引先の30人程のコンペに招待され、社長と一緒に回りました。あと3ホールであがりという時に、私が打った玉がなくなりました。皆で探しても見つからず、戻って打ち直そうとした時に、キャディーが「入ってました」と呼ぶんです。「まさか」と驚いて、しばらくは声も出ませんでした。ホールインワンをやった人は、ほとんどが残りホールはメタメタだそうです。滅多にないことなので、方々からお祝いが届き、祝賀会をやるわけです。豪勢なホテルを使ったり記念品を配ったりします。お祝いは倍返しが常識。そんなことが頭の中でグルグル回って、メタメタになるんでしょう。私は残り3ホール、メタメタになって笑われてたまるかと、本当に一生懸命やりました。あがった後に社長が「さっきのホールインワンだけど、30人もいて大変だよ。キャディーにチップはずんで口止めしたら、なかったことに出来るかも」と言います。しかし、後で知られたらみっともないし、一度はやってみたいという気持ちがあったので、やはり皆さんに報告しました。みんなが「ワーッ、おめでとう」と言ってくれ、本当に良かったなと思いました。ホールインワンはゴルフ場から証明書を貰うのですが、それにはスコアカードを提出します。友達に確認して貰ったら、「ホールインワンの所、ゼロって書いてあるよ。ゼロはないだろ、1だろ」と笑われました。やはりあがっていたようで、苦笑いするしかなかったです。

 そんなこんなで30年ぐらいやりましたが、私は緑内障がありますので、だんだんと視野が狭く見えなくなってきました。とうとう自分で打った玉すら見えなくなり、他のプレーヤーにも迷惑がかかります。どうしてもやめなければならない日が来ました。その時にNHK歌壇の短歌の題が「玉子」で、一首作りました。

   “今日限りゴルフよさらば視野薄れ 玉子かけご飯の朝餉もさらば”

これが入選してテレビで放映された時、アナウンサーとゲストの人が「玉子かけご飯とゴルフはどういう関係でしょうね」「ミステリアスで面白い」と。せっかくの休みに家内を起こして「朝飯作れ」なんてわけにいきません。そーっと起きて、熱々の玉子かけご飯に海苔3枚、たくあん2切れもあればもう最高。こんな美味しい朝飯はないわけで、30年間のゴルフに行く日の朝飯は、ほとんど玉子かけご飯でした。私事ばかり長々としゃべりまして、この辺で終わらせて頂きます。




初めてのバスハイク “ぶどう狩り”


                            井草 恵子


 今年も江戸川視障協の日帰りバスハイクが、去る9月15日(金)、残暑の中、会員・ガイドさん合せて41名を乗せ、一路高速を走らせた。今回のメインはぶどう狩り。台風18号の動きに翻弄されながら、私はガイドのOさんと一緒に、船堀駅から乗車した。私の座席は、前から10列目。私は窓際に座り見えぬ外を見下ろした。やがて、もう一箇所の集合場所、江戸川区役所から乗車する会員・ガイドと合流し、バスは出発した。

 何しろ初めての日帰り旅行なので、内心、物珍しさとドキドキ感とで一杯だった。小野塚さんによる出席者の点呼で、旅の幕が上がった。だが、当日は連休前で週末の金曜、おまけに事故が重なり、なかなかスカイツリーとお別れが出来なくて、出発早々、時間が掛かってしまった。

 そのうち、差し入れと缶ビールが配られ、私はOさんから紙コップにビールを注いでもらい、一口飲んだ。差し入れにはお煎餅やどら焼、大福まで、食べ切れないほど入っていた。私は、お煎餅を食べながら一杯目のビールを飲んだ。ちなみに、Oさんはコーヒーを飲んだ。

 予定では首都高速と中央道を通って山梨県に入るルートだったが、混雑を避け、一旦、関越道に入り、途中の三芳パーキングでトイレ休憩を挟んだ。私達は気分転換がてらトイレへ行き、バスに戻った。そして私はまた、物をモグモグ食べながら、2杯目のビールを味わった。普段、飲めないのになぜかナー?

 関越道に寄り道したバスは、再び八王子に戻り、そこから中央高速に入り、最初の見学場所リニアモーターカーの実験センターに向った。やがて、リニアモーターカーの試験センターへ向かい、私は3階のテラスからリニアの走る姿を、2度、見ることが出来た。これはラッキー。おまけにリニア君の体を触り、「なんてスマートなイケ面なんだろう」と思った。実際乗ってみると、高速のジェットコースターにでも乗ったような感覚だ。「リニア君」の体の色は白地に青の横線。私自身、この類いの乗り物が好きらしく、少し上機嫌だ。

 昼食を挟んで、今度はワイン工場の見学。4種類のワインを1杯ずつワイングラスに注いでもらい、飲み干した。最も飲みやすかったのは4番目だったが、味では3番目が好みだ。

 工場見学が終わり、いよいよメインのぶどう狩り。観光バスでは入れない狭い道らしく、途中からマイクロバスに乗り換え、ぶどう農園に着いた。ぶどうの房がこんなに低い場所にあるとは、想像はつかなかった。日当たり条件の良し悪しで、私達のぶどう棚のぶどうチャンはおいしかった。青空の下でほおばるぶどうは、一段と格別である。

 お土産で一杯になった一行は、休憩を取りながら、ゲームやカラオケで楽しみ、私も1曲歌ってしまった。農園のぶどう狩り体験は、私達が今シーズン初めてだそうでこれもラッキー。

 たった1日で、いろんな事を学んだので、このチャンスを下さった友に感謝、感謝。
 さあ、ここから先は、参加者のコメントの始まり、始まり。果たして、どんなコメントが飛び出すやら、乞うご期待。


バスハイク  一言インタビュー


☆ 藤澤さん:ワイン買ったので、今夜が楽しみだ!

☆ 関守さん:明日、競馬に行くのが楽しみなんですよ。

☆ 冨澤 豊さん :  12、3年ぶりに参加しました。楽しかったなー。

☆ 冨澤洋子さん :  久しぶりのバスハイク、すっごく楽しいし、息子にワイン・ぶどうなど、お土産もたーくさん買いました。リニヤも体験できてよかった!

☆ 秋田さん:たのしいねー、頭にぶどうの房が当たるなんてはじめてだよ。

☆ ガイドの松崎さん:こんなこと初めて言いますけど、実は私、晴れ女なんです。

☆ ガイドの古山さん:私も晴れ女なのよー。




江戸川区 スティックボール大会で3位に入賞


                              田 孝治


 本年も恒例となった、城東ブロックスティックボール大会が去る7月27日に、江東区西大島の総合区民センター・レクホールで開催されました。

8回目となった本大会は、今年も熱戦が繰り広げられました。
 江戸川区からは、監督兼選手の田以下、伊東さん・竹橋さん・北澤さん・秋田さんの5名が出場しました。

 まず、各区によるリーグ戦6試合が行われ、江戸川区は初戦江東区と対戦しましたが18対8で敗れました。
 次に負けると3位以内になれないところでしたが、次に対戦した墨田区には15対8で勝利して入賞に望みをつなぎました。

 全勝していた江東区と足立区が決勝戦にまわり、江戸川区は同じ1勝1敗になっていた荒川区と3位決定戦となりました。
 試合は白熱の展開となりました。先行で15点を取った江戸川区に追いすがる荒川区でしたが、13点にとどまり、江戸川区が勝利して3位に入賞しました。

優勝は開催区の江東区でした。
江戸川チームは各自が適材適所で力を発揮した結果だったと思います。チームワークの良さが感じられた大会でした。
11月の都盲大会でも、良い成績が取れるように頑張ります。




 カラオケ大会


                      藤原美子


 8月19日、コミュニティプラザ一之江にて70名のご参加にて、納涼懇談カラオケ大会が、にぎやかに開催されました。
 出席者の紹介のあと、会長より同行援護のさい、利用者とガイドの注意すべき点を改めて実例をもとに講演がなされました。

 次に、岡畠さんの名司会でカラオケ大会がくりひろげられ、15名の方が出場してくださり、5名の城東大会の選手が決まりました。松本清二さん、吉田聰子さん、住山浩子さん、北村昌樹さん、松本俊吾さん。

 10月5日、ティアラこうとうにて城東カラオケ大会が開かれ、江視協からも強力な選手5名が戦いにのぞみ、みごと住山浩子さん「越後獅子の唄」で3位!
そして団体優勝をはたしました。おみごと!

 なお、江視協からの応援団も38人というすばらしき仲間たちでありました。皆さま、ありがとうございます。

 10月23日、台風一過のあと、気持ちの良い青空にもめぐまれ、練馬文化センターで都盲大会が開かれました。
 一部、二部。大会は午後の部に入り、22区が戦うカラオケ大会。我が江視協代表・松本清二さん、「骨まで愛して」を見事に歌いきりました。
:カッコよかったよ〜! 力一杯、みんなで声援しました。皆様ありがとう!




 第14回城東ブロック交流サウンドテーブルテニス大会


                          体育部長 冨澤 豊


 第14回城東ブロック交流サウンドテーブルテニス大会が、平成29年9月6日水曜日の午後12時から、江東区扇橋の江東区立障害者福祉センター3階会議室を会場に、江東区支部の幹事で開催されました。

 開会式ではブロック長の山本会長の挨拶に続き、来賓として障害者福祉センターの所長さんが挨拶をされ、卓球台を新しくしたとの紹介がありました。続いて城東ブロックの各支部長の挨拶の後、田島審判長の挨拶と審判員の紹介。最後に選手宣誓を行い開会式は終了しました。

 江戸川支部からは、坂本芳雄選手、竹橋一成選手、伊東喜代子選手、冨澤の4選手が参加し、他の葛飾、江東、墨田、荒川、足立の各支部の参加者とで熱戦が展開されました。今大会は、3名と4名の6グループに分かれて1ゲーム11点2セットマッチのリーグ戦を行い、各グループ1位が決勝へ進出しました。この後各グループの勝者6名が対戦し、3名でリーグ戦を行い、優勝者を決めるという変則的な進行となりました。各支部とも選手を4名揃えることに苦戦しているようです。

 江戸川の選手は予選リーグでは竹橋選手と冨澤選手が同じグループになるなど組み合わせが不運でしたが、伊東選手が健闘し、坂本選手は準決勝で足立の山中選手に惜敗。個人では山中和子選手が江東区の2名を抑えて勝ち優勝されました。江戸川勢は残念な結果となってしまいました。

 今回から優勝者は3年間この大会に出場できない規定に変更されています。
 皆さん、応援協力ありがとうございました。




故 高野 弘様を偲ぶ


                              松本 俊吾


 本会が昭和54年7月に発足以来、長年にわたり会員としてご協力して下さいました、小松川2丁目の高野 弘 様が去る8月24日にご逝去されました。
 享年81才でした。

 高野様は本年に入り体調思わしくなく、入院加療中でしたが、病状が急変されたとのことで、薬効甲斐なく、天国に召されました。誠に残念でなりません。

 高野様は、奥様のタカ子様と共々、鍼灸マッサージ治療院を開業され、江戸川区三療師会会員として、30数年余にわたりご活躍されておられた先輩業人でした。
 昭和56年に私が現在地の瑞江で開業して間もない頃、先輩として色々とご指導を頂きました。

 いつも江戸川区内の高齢者三療サービス制度を守り発展させることをお話しておられました。
 また三療研修会や総会などの会議を通じて、私もお付き合いを続けさせていただきました。

 今から5年前の4月、本会の「お花見の会」が小松川千本桜公園で開かれた時、ご夫婦で参加され、「近所なのできてみました。皆さんと満開の桜の下でお会いできて良かったです」と笑顔でお話になっていたことを、昨日のことのように思い出します。
 控えめなお人柄でしたが、誰にでも親しくお話して下さいました。

 このところはお仕事の方も、持病のこともあり、健康に留意されてすごされていたようです。
 これまでの本会に対しますご支援に深謝し、あらためて高野様のご冥福をお祈り申し上げ、謹んでご報告いたします。 〔合掌〕




STT全国大会&仙台への旅


                             成田 貴美代


 日盲連主催のSTT全国大会が9月17日・18日と宮城県仙台市で開催され、観光を兼ねて参加して来ました。台風の到来も予想され心配しましたが、それほどの影響はありませんでした。

 17日の大会受付が朝早いので、16日から出かけました。東京駅から仙台へは“はやぶさ”で1時間半ちょっとで着いてしまいます。本塩釜まで足を伸ばし、楽しみにしていたおいしいお寿司を頂き、少し歩いて塩釜漁港から観光船、芭蕉号に乗り、松島湾を巡りました。船があまり揺れないので、前に進んでいるのか後ろに進んでいるのか聞かないとわからない状態です。船内では島々のアナウンスも流れていました。友達と話をしたり、説明を聞いたりしてるうちに船は松島海岸に到着しました。再び仙石線に乗り、青葉通りで降りてホテルへ向いました。途中に長いアーケードの商店街があり賑やかで、時間に余裕があれば寄ってみたいところです。さすが仙台、空気も爽やかで気持ちが良いです。

 二日目、いよいよ目的の全国大会、会場は小鶴新田駅から歩いた元気フィールドの中にある宮城野体育館で行われました。男子選手39名、女子選手45名が3人ずつのリーグに分かれ戦って行きます。5セットマッチで時間制限なし、広い体育館で卓球台を4台置いてもうるささは感じませんでした。私は山形と福島の選手と対戦して、リーグを上がりました。上がったところで、東京の選手と対戦、勝たせてもらい、これでやっとベスト8に残り、今度は長野の選手と対戦でしたが、相手は若く、動きも素早くバシバシ返してくるので、速さについていけず、ここで敗退でした。また来年に向けて練習を重ね再度挑戦したいと思います。選手達は一年ぶりに顔を合わせ、試合は別にして、「久しぶりだね」「元気だった」などと声をかけあい、試合は敵同士でもそこは別で、話をして交流も楽しんでいました。

 いつまで卓球もやっていられるかわかりませんが、元気なうちは、いろいろな大会を目指し練習に頑張りたいと思いながら、大会会場を後に東京に帰りました。

松島や 島々巡る 遊覧船 昔を偲びつ 友たちは今

松島湾を1周しよう|松島島巡り観光船【公式サイト】




 全国大会に参加して


                              坂本 芳雄


 日本視覚障害者卓球連盟主催の第14回仙台大会に参加しました。
 台風18号の接近を気にしながら9月16日(土)に上野駅を出発しましたが、 仙台市内は小雨程度でした。仙台市内にお住いの方に出迎えを受け、市内観光に行きました。40年ぐらい前にも青葉城に来た事がありますが記憶はあいまいでした。

 夜は牛タンのお店で明日の大会の英気を養いましたが、やはり仙台の牛タンはおいしかった。

 17日(日)は台風の影響もまだ少なく、早々に宮城野体育館に入りました。
 予選リーグでは秋田県と山形県の方と対戦しましたが、1勝1敗で決勝トーナメントには進めませんでした。

 篠崎のスポーツルームをイメージして館内の反響を気にしていましたが、広い体育館でその心配は全くなく、最初は主審の表言方法にとまどう事もありましたが悔いのない試合ができました。

 18日(月)は決勝トーナメントに残った人達の応援でしたが、台風の影響で鉄道も遅れ時間を気にしながらの移動でした。
 初めての遠征でしたが、試合はともかく、楽しんできました。

日本三景 松島の魅力 | http://www.matsushima-kanko.com/miryoku/




 命びろいをした


                              星野 勇


 今、B病院6A病棟にいる。入院して10日になる。
今年の寒さ、10月は記録的な冬の寒さで朝9.9度の時もあった。院内は暖房が入ってもよさそうだが、都立病院では対応できず、患者は迷惑してた。トイレに行くのが増えたり、風邪をひいてる人もいた。毎日が曇り・雨で、窓から冷たい風がそよそよと来る。そんな中で、予約日が来て検査入院となったのだ。

 循環器で心カテと不整脈の検査を受ける。まず検査着に着替えるのだが、これがワンピースみたいので寒い。予定時間より待たされ、布団にくるまっていた。夕方になって連絡が来て、車いすに乗せられ、4階検査室に着いた。ここも寒いのだ。検査ベッドに上がった。点滴は昼前から続いている。血圧計のバンド、心電計のチップ、導尿、そして鼠蹊部・前腕部の針挿入の準備が進み、今回は2ヵ所同時に始まった。最初は眠らされたか、徐々に目覚め、先生方の話が聞こえ、狭窄が1ヵ所あるのが聞こえた。気持ち悪くも、痛みもない。寒さも感じなかった。検査終わり、CCUに行くこともなく、病室に戻った。3時間余はかかったが、家内と娘が見守ってくれていた。

 夕食は看護婦さんが介助してくれて済ませたが、そのあとが大変だった。それは腰痛と腹痛が強く出て、横にも寝返りも打てず、朝まで苦しんだ。これはもともと持病があるからだ。この寒さも原因かと思った。傷は止血した。

 退院できない。朝、昼になっても知らせはない。看護師に聞いたら、先生のほうで検討中とか。夕方になり、娘、孫、家内が病院に来た。病院から電話があり家族が呼ばれたのだ。私は何かあると思い、冷静になり、先生の説明を聞いた。ようは心室細動にかかわる不整脈が出やすいとわかった。これってPPK・ピンピンコロリ。心室の動きが細かい動きの不整脈になれば、血の循環が止まるから、即死か急死になりやすいとわかった。

また動脈の狭窄は次に治療するとして、今回はこの不整脈を治療するとなり、ICD(除細動付きペースメーカー)を、取り付ける。それで家族が呼ばれたとわかり、娘が同意書を書いてくれた。治療日は3日後の10時半と決まった。いつもならとっくに退院できたのに、今回は退院がのびてしまった。私は首にタオルを巻いて、掛布団を厚くして、寒さをふせぐことにした。首を温めるのは効果ある。

 さて、いよいよこのICDを埋め込む日が二日後にやってきた。(5時11.9度 雨)今朝もいつも通り目覚めたが、熟睡はできなかった。血圧、酸素など変わりなく、朝飯もごはん、野菜、牛乳ほか全部食べ、通じもあった。9時半過ぎか、シーツ交換あった。

 Oさんが来られて危険な不整脈の話や、ICDを午後から埋め込むと話した。Oさんも遠方に住んでる母親が高齢で遅脈など出て心配だと言ってた。
 点滴開始。娘来てくれた。下着やアルカリ電池など買ってきてくれた。昼は禁食。家内も来てくれた。

 看護師さんから14時半、4階に行きますと言われ、またワンピースを着替えさせられ、寒くなった。待つ。14時50分、車いすに乗せられ、4階に着いた。点滴は続いている。導かれ、治療台にあがって、狭いベッドに横たわる。寒い。ここは東京都の施設である。こんな珍しい10月の冬、患者や従業員がいかに暖房をほしがっているかなんて、都知事にはそんな思いやりはないようだ。どうしてかと言うと、今は外国に行ってると報道されているからだ。

 4階の部屋は手術室ではないという。そうなると、私が受けているのは治療になる。それで、血圧計、心電計、導尿など、準備が進められ、眠くなってきた。もう始まっているのかなぁ。心臓にリード線を差し込んでいるのかなぁ。やがて、はっきりしてきた。埋め込んだ胸の左上を縫っているようだ。私には画面は見えない。血圧計は締めたり緩めたり、脈の音はしっかり聞こえている。男の若い先生が縫い合わせて、そばに若い声の女医さんの威厳のある指導が軽やかで、二人のニコニコ声が印象的だった。これで私の治療は成功したと思った。そして、CCUに行くこともなく、ストレッチャーで病室に戻った。3時間半はかかったか。遅い夕食をした。腰痛、腹痛少し。その後ICDの傷は痛むが、少しずつ回復している。

 紙面の都合で、長々と書くのはやめるが、白い杖、白杖は常に身近に置いて、トイレでも、シャワーでも、車いすに乗せられても持って行く。ベッドのそばに置いておく。
 医療スタッフの皆様の対応もよく、食事の世話とか説明、薬の説明なども対応がよい。最近も医療は日々進んでいるので、我々患者も自分の病気については、勉強をして、お任せするだけでなく、学んだり聞いたりして、より良い方向に持っていくのがよいと思う。

 今日は25日水曜。ラジオを聞いてたら、9時で雨・曇りで12.3度と冬の気温となってる。あと二日で退院。先生からお酒、少しは飲んでもよいと言ってくれた…。

追伸
 26日木曜、晴れ。AM、ICDの業者が来て、機器のチェックを受け、異常なしで、MRIは受けられますと言う。
 電気毛布は暖めて、寝る時はスイッチを切るとよい。
 ICDの価格を聞いたら、普通のは60万から100万円。私に埋め込まれたのを聞いたら、高額なので書かない。しかし、3、4倍は高いようだ。




暮らしのア・ラ・カ・ル・ト




1.簡単おいしいクッキング


〔藤原美子さんのレシピ〕

◎ ひじきと豆腐のあえもの

材料(4人分) 乾燥ひじき10g 豆腐1丁 塩少々
作り方(1) ひじきはサーッと洗い水気を切る。
   (2) 豆腐はペーパーでくるみ、水気をとる。
   (3) ひじきをフタ付きの容器に平らに入れ、上に豆腐をそのままのせてフタをし、20分たったら塩を少しふりかけながら混ぜる。


〔岡畠信子さんのレシピ〕

◎ ひじきの中華サラダ

材料(4人分) 乾燥ひじき1袋 きゅうり1本 人参3分の1本
作り方(1)ひじきは水に戻し、柔らかくしてザルに上げる。
   (2)きゅうりはスライス、人参を千切りにする。
   (3)材料を混ぜて皿に盛り付ける。中華ドレッシングをかける。


◎ 白菜の卵とじ

材料(4人分) 白菜1/4 白滝1袋 ごま油(少々) 卵3個
        @ 麺つゆ・みりん・酒・だしの素(各少々)
作り方(1)白菜、白滝を適当な大きさに切る。
   (2)白滝をごま油で炒める。
   (3)@の材料を合わせて、白菜、白滝に入れて煮込む。
   (4)最後に卵を入れてとじる。



2.便利グッズの紹介  **日常生活に役立ちます**


  キーファインダー

 リモコンのボタンを押すと対応した子機から「ピピピ」という電子音が鳴り、探し物の場所を知ることができます。鍵、財布、携帯電話など、紛失しやすいものに子機を付けておけば、リモコンのボタン一つで探し出すことができます。

 リモコンは手のひらサイズの長方形で、4個の丸いボタンが並んでいます。
4個の子機は手に納まるくらいの小さな小判形で、それぞれこけしのような形をしたタグが付いています。リモコンの4個のボタンと子機はそれぞれ違う色で区別できるようになっています。

  価 格 : 3,800円
  大きさ : リモコン (幅)4.6×(厚さ)1.3×(長さ)10.5cm
        子機   (幅)3.6×(厚さ)1.1×(長さ)5.0cm
  重 さ : リモコン約53g  子機:約10g

  問い合わせ先 : 日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751


  手にフィットするつめやすり 半月型

 半月型の湾曲が手にぴったりフィットするツメヤスリです。ヤスリ面はステンレス鋼を特殊加工した微粒状で、面のサイズは横1cm、縦は7cm。目立てが潰れにくくよく削れ、極上のなめらかな仕上がりになります。

 刃の周囲はボディに包まれ背が高くなっているので、削る際に爪が横に逃げるのを防ぎ、縦のカーブが爪に丸みを与え、削る際の安定感が抜群です。

  価 格 : 1,070円
  重 さ : 20g

  問い合わせ先 : 日本点字図書館用具事業課  03-3209-0751

                (日本点字図書館ホームページより抜粋)

日本点字図書館販売サイト わくわく用具ショップ




えどもう歌壇




〈藤原 美子〉

    早朝にがんばれの声うれしくて 流れる汗も秋風かおる
    土手かぜに彼岸花やら沈丁花 色づく銀杏に守られ走る


〈長谷川 とくよ〉

    ふじばかま水引草にほととぎす 玄関に活く秋草の花
    さ庭べの秋の王者かこまやけき 実のあまたなり紫式部
    先斗町行きしもはるか京の旅 友と歩みぬ哲学の道


〈井草 恵子〉

    富士山も恥ずかしそうに見つめてる 甲斐路を急ぐ我らを乗せて
    富士の山頬赤く染め秋の空 日差しの中で友と食べらん
    夢乗せて心ときめくモーターカー 未来に向かって出発進行


〈成田 貴美代〉

    震災の傷跡残す仙台は 皆生き生きと暮らしありたり


〈松本 俊吾〉

    奥能登の畦道下り千枚田 穂先尖りて天を仰ぎぬ
    能登弁の老婦手さばき串さしの 貝柱香ばし輪島朝市
    夏くさをざくざくと踏み桃はたけ 枝葉に重きうぶ毛柔らか


〈渡邊 登〉

    気がつけば孫社会人我卒寿 夢みるさまに歳月はゆく
    裕次郎の(俺は待ってるぜ)口ずさむ 病院帰りの妻待つ角に
    九分九厘当たりっこない宝くじ 当たる噂の列にまたもや
    世の更けに江戸川鉄橋ゆく電車 音冴えざえとなつかしきかな


〈小野塚 耕吉〉

    あけぼのに雲べにさして寒い朝 流れるニュース悪魔がいたと


〈和田 彰〉

    亡き友の受けしサボテン咲きほこり 見るたび我の胸に生きおり
    寒空に枯れすすきの根すずめらの お宿にしてか冬越ししてか
    秋田節 石投甚句晴れた声 心に浮かぶふるさとの空




編集後記




 さて、この秋もアイネット第36号を会員の皆様にお届けする季節となりました。本号では区との意見交換会や、ぶどう狩りバスハイク、そして暮らしのアラカルトや短歌など、大変、バラエティーに富んだ内容となっています。

 アイネットは会員皆様からの投稿が頼りです。会員の皆様からの旅行記や体験記、短歌などの投稿を編集委員一同、お待ち申し上げております。
 この先、季節の変わり目、どうぞ、会員の皆様も体調にご自愛ください。(I)

   情報誌編集委員 (50音順)
     井草 恵子  金子 曜子  鈴木 洋子  成田貴美代
     日高真木子  藤原 美子  松本 俊吾




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