第27号トップ


もくじ

巻頭言

平成25年度・通常総会報告

平成25年度 防災・福祉関係 第1回3課意見交換会開かれる

  T 災害対策に関する意見交換会

  U 同行援護・通院等介助に係る障害者福祉課意見交換会

北澤とみゑ相談役 都知事表彰受賞

区立中央図書館指定管理者による視覚障害者向けサービスを開始!

  ご挨拶  中央図書館長

福耳通信(江戸川区中央図書館より)

民謡部講師 熊田実先生のご紹介

水泳教室 新たな指導員を迎え健康づくりに一役

  江戸川視障協のプール教室に参加して

江戸川ガイドヘルプセンター便り

グルメの房総半島周遊徒歩訓練旅行

タッチミーアート交流

  タッチミーアートにまねかれて

  子供たちの声 タッチミーアートに参加して

城東ブロック親睦バス旅行

女性部便り

タワーホール船堀で「落語会・和一寄席」を開催!

夫婦で二人三脚 盲人ランナーと、共に走る妻

暮らしのア・ラ・カ・ル・ト

えどもう歌壇

ガイドヘルパー募集!

編集後記




巻頭言


「アイネット27号」の編集にあたって          井草 恵子




 早いもので、この「アイネット」も27号を数え、いよいよ、会員の皆さんのお手元に届く季節となりました。
 さて本号は「通常総会」や「徒歩訓練旅行」、「便利グッズ」や「ニュースあれこれ」、そして会員の短歌作品など、バラエティーに富んだ内容となっています。
 本誌が少しでも皆さんのお役に立つことを願いつつ、編集員一同、編集に携わっています。

 「次に、どんな記事や短歌が寄せられることやら・・・」毎度、皆さんからのウィットに富んだ記事や、自作の短歌に感心しきりの私です。
 特に短歌では、どの作品も作者の豊かな感性が溢れ、どれも力作揃いです。
 草花や風などの匂い、その土地の名産品を手に触れ舌で味わう・・・。自らの体で体験し感じたことを、わずか31文字に託す短歌ほどすばらしい「文学」は、世界に類を見ません。それだけに、作者の感性が試される作品ともいえます。

 気温が一定されない昨今、会員の皆さんも、どうか体調に気をつけるよう願いながら、巻頭言を閉じたいと思います。

       月日過ぎ眩しい青葉聳え立つ
                 遠くの君に思いをはせる




平成25年度・通常総会報告


                             小林 智恵子


 去る5月18日土曜日、午後1時20分から4時まで、NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会の平成25年度通常総会が、タワーホール船堀・4階研修室にて開催されました。春の穏やかな風の中、36名の会員と付き添いのご家族・ガイドヘルパーなど、総勢70数名の方々が集まりました。

 当日は、本会顧問の田島和明先生(都議会議員)と、須賀清次先生(区議会議員)が、ご公務の中駆けつけてくださり、大変力強く、温かいご挨拶をいただきました。

 さて、成田貴美代広報事業部長の開会の辞に続き、松本俊吾理事長の挨拶がありました。その中で、

 @ 今日の選挙で新しい役員が決まるが、区内の視覚障害者の自立や社会参加活動を遅滞なく前進させるためには、肩肘を張らずに、ずっと蓄積されたものを、次の時代を担う方に継承するということでよろしいと思う。

 A 平成16年にNPO法人として事業を展開してから、会員の皆さんの絶大なるご支援、事務職員のご協力、視覚障害者の自立や社会参加活動を支えてきて頂いているガイドヘルパーの皆さんのご活躍などが寄せ集まり、大きな力となっている。

 B 平成15年の障害者相談員の講演会で、当時の支援費制度について、ある障害者団体の事務局長が、「これからは、障害の内容を一番よく知っている障害者が、自分たちで事業者を立ち上げなければならない時代が来る」というようなことをいみじくもおっしゃっていたが、それも、私に力を与えていただいたと思う。

 C 居宅介護事業では、国が二分の一、東京都と江戸川区で各四分の一をまかなうことになっている。特に視覚障害者の介護や社会参加活動を取り巻く状況は解決しないと思う。

 D 昨年は、機器備品の保管を目的に倉庫を兼ねた事務所を設けたため、それを存続していくには、事務職員の方々のご協力を頂かなければならない。
などと話されました。

 続いて千歳雅行事務局長から、職員の池田純恵さん・大竹祐子さん・門口哲子さん・高崎志乃さんが紹介されました。司会者の小野塚耕吉副理事長によって、議長に冨澤豊、議事録署名人に松本俊吾・田名後浩子会員がそれぞれ選任され、定足数の確認が行われ、これにより総会が成立、議事が進行しました。


【第一号議案】 平成24年度事業報告並びに決算承認の件

 * 総括報告 : 松本理事長より、以下の報告がありました。

1. 事業の成果
   派遣時間実数は29500時間で、前年に比べて2000時間ぐらい多い。事務所の家賃、管理費などが加わったため、収入としては増えていない。

2. 特定非営利活動に係る事業
 @ 公的機関発行の録音物等の発受事業
 A 障害者自立支援法に基づく障害福祉サービス事業(同行援護・通院等介助)
 B 障害者自立支援法に基づく地域生活支援事業
 C ガイドヘルパーのための研修会等開催事業 : 8月と2月に開催
 D パソコン講座・研修会等開催事業

3. 本会の運営委員会が実施する諸事業及び活動
 @ 視覚障害者の防災対策、自立と社会参加及びバリアフリー化の為の諸活動
    昨年も、多田区長宛要望書に基づき、福祉部、土木部・危機管理室、広報課、文化課・スポーツ振興課・図書館・教育委員会・生活振興部地域振興課・都市開発部施設課との意見交換会が開催された。

 A 5大行事の開催
    徒歩訓練旅行(身延山・下部温泉)、納涼懇談カラオケ大会、日帰りバスハイクの実施(熱川バナナワニ園、伊東みかん狩り)、第28回文化祭(160名参加)、平成25年新年会(北澤とみゑ相談役の都知事表彰を祝う会を兼ねる、126名参加)

 B 城東ブロック行事への参加・協力(幹事区は墨田区)
    家庭生活訓練事業(テーブルマナー、リズム体操)、スティックボール大会、サウンドテーブルテニス大会(坂本さんが優勝)、交流カラオケ大会(団体優勝は江戸川区。個人では、藤原さんが優勝、田名後さんが敢闘賞、星野さんが努力賞)など。

 C 本会の組織強化に繋がる諸活動の積極的な取り組み
    クラブ活動、区民まつりのバザー事業など。

 D 区内の友好諸団体との交流 : 各ボランティア団体による支援・協力。

 E 区内の障害者団体・上部団体との連絡調整と行事に対する協力
    障害者団体連絡会(年4回)、ろう者協会・ハンディキャブ江戸川区民の会との交流、日盲連・都盲協との連絡調整と諸行事に参加、他の居宅移動支援事業所との協力関係の発展など。

 * 現在の会員数 : 正会員81名、賛助会員36名、会員総数117名
 * 小野塚副理事長より、役員の構成について、理事9名(その内常任理事6名)、補佐として、次長8名、相談役2名、監査役1名、顧問4名で運営されたことと、理事運営委員合同会議・理事会が年10回(12月と4月は相談役も出席)開催されたことが報告されました。

 * 田名後総務部長より、毎月発行されている情報連絡テープの内容の報告と、「カセットテープでお聴きの方は、徐々にCD(デイジー方式)に切り替えていくほうがいいと思われるので、希望者は事務所までお申し出ください」という呼びかけがありました。

 * 女性、熟年、文化、体育、職業、企画、広報事業、安全対策の各部長、都盲協の担当者の挨拶がありました。

 * 平成24年度決算報告
    千歳事務局長より、収支計算書、貸借対照表、財産目録、特別会計等が報告されました。その後、税理士の平野監事より、本会の財務面に関する説明と、事業内容・収支見通し、正味財産の推移等を含めた監査報告がありました。


【第二号議案】 定款変更に関する件

 松本理事長より、

 @ 法律名が「障害者自立支援法」から「障害者総合支援法」に変わったため、定款を変更する必要があること。
 A 変更手続きをしないと、ガイドヘルパーの養成研修が開けないこと。
が説明されました。

 ここで、以下のような質問がありました。

Q(植木):昨年、会長が、ガイドヘルパーと利用者の話し合いを持つとおっしゃっていて、それを楽しみにしていたのに、どうして行われなかったのか?
A(松本):新しい事務所のことなど、いろいろあって、交流会ができなかったが、今年は理事会で協議をして、事務局とも相談しながら、9月ぐらいに開催できるようにがんばりたい。


【第三号議案】 役員改選の件

 池田選挙管理委員長から、立候補者を募った結果、推薦により、松本会長が再選されたという報告がありました。
 松本理事長による就任の挨拶の後、常務理事6名、理事3名の他、監事、顧問、運営委員、相談役、連絡網の地区委員のメンバーが発表されました。

(詳細は別項に掲載)

 ここで、退任される3名の方々(柏谷・松田・伊東)の挨拶がありました。


【第四号議案】 平成25年度事業計画並びに収支予算承認の件

 松本理事長より、今年度の事業計画が発表されました。その中で、

 @ 大きな変更として、江戸川区の要請もあり、今年から、多田区長宛の要望書ではなく要請文という形にする(福祉部、土木部、危機管理室、広報課、図書館、都市開発と分けて、意見交換会を行う)。

 A ガイドヘルパーの高齢化もあり、新たなヘルパーの養成を兼ねて養成研修会を開講するためのアンケートを行うが、その回答によって、研修会をどのくらいの規模で開くか決定すること(平成26年2月に4日間行う予定)。

 B 会員の方は、多くのクラブ活動に出るなど、社会参加のための活動をして頂きたいこと。
などを話されました。

 続いて、千歳事務局長より予算案が提示され、松本理事長より、次のような内容のお話がありました。

 @ ガイドヘルパーの報酬は現状の財務状況では引き上げることは出来ないが、江戸川ガイドヘルプセンターは、他の事業所に比べて比較的高いこと。
 A 養成研修・応用編まで、すべて取っている方が、ある一定の条件をクリアすれば、事業所加算があること。
 B 平野監事が言われたように、行事などの経費の節減を考えなければならないこと。
など、補足説明がありました。

 ここで、以下のような質問がありました。

Q(柏谷):相談役を引き受けるに当たり、自分の都合で大きな行事に参加できないことがあると思うが、そのときはどうかお許しいただきたい。
A(松本):無理に行事にでてほしいといってお願いした訳ではない。30数年の役員の経験を、会の運営に反映していただきたい。

Q(柏谷):皆さんに役立つことがあれば協力したい。


【第五号議案】 その他(松本理事長より)

 @ 同行援護従業者養成研修開講について
 A 東京都盲人福祉推進政治連盟会費納入の件
    是非、皆さんに協力していただきたい。
 B 賛助会員入会について
    新しいガイドヘルパーの方にも、是非入会していただきたい。

 議事は順調に進行し、第一号議案から第五号議案まで、全て拍手をもって承認されました。
 議長退任挨拶の後、高田孝治安全対策部長による閉会の辞で総会が終了しました。

※ 社会の変化の早さに戸惑うこともありますが、どのようなことがあっても、冷静に判断して、精一杯活動していきたいと思います。




平成25年度 防災・福祉関係 第1回3課意見交換会開かれる




 東京地方が梅雨入りした翌日に、恒例になりました区内視覚障害者の防災並びに福祉施策の内、同行援護・通院等介助等、安心安全の外出を支える諸問題に係る危機管理室、広報課、障害者福祉課との3課意見交換会がグリーンパレス304号室で開かれました。本欄では、防災問題については高田安全対策部長のリポート記事を掲載しました。また視覚障害者の社会参加活動に必須の同行援護・通院等介助サービスに関して、意見交換の内容を要約して読者の皆様に報告しましょう。


T.災害対策に関する意見交換会  高田 孝治

 日時・会場 … 5月31日(木) 14:00〜15:00 グリーンパレス304号室
 区出席者  … 柿澤防災危機管理課長・森計画係長、矢作広報課長、
     福祉部岡村障害者福祉課長・鬼頭庶務係長・菊地計画係長・山本職員

 本会出席者 … 松本・田名後・成田・高田・住山・池田・岡畠・千歳(事務局)

 去る5月31日にグリーンパレスで開かれた、本年度第1回の江戸川区との意見交換会の報告です。はじめに主な意見交換の内容を列挙します。

1.発災時救援等連絡態勢の構築に向けて
 (1) 一人暮らしの視覚障害者に対する発災時連絡態勢について
  ※ 江戸川区視障協会員と江戸川ガイドヘルプセンター利用契約者(140名)の救援策
  @ 電話連絡網を活用しての本会と区福祉部との安否確認策。
  A 電子メール連絡システムの活用による福祉部と本会管理者間の連絡態勢の確立。
  B エリアメールの活用。

 (2) 一次避難所における視覚障害者避難者の確認(発災から3日後)
  ※ 防災ジャケット、各自が所持する防災手帳の活用も視野に検討。

2.福祉避難所もしくは特定二次避難所への視覚障害者避難者の移送システムの構築

3.特定二次避難所における視覚障害者避難者の支援策についての要望
 (1) 支援ボランティアの確保
  @ 避難所近隣の町会自治会に対し、支援ボランティアの登録について、江戸川区危機管理室が中心となって要請をお願いします。
  A 公益財団法人えどがわボランティアセンターを介して江戸川区福祉ボランティア協議会と支援方法について協議出来るよう図って下さい。
  ※ アイフレンズ江戸川と避難所内での支援方法について、今後、問題点を精査し当会と話し合いを行う予定です。

4.具体的事項
 (1) 「区広報」誌上に、高齢者や障害者の発災時支援策の特集記事を掲載して下さい。
 (2) 7月25日(木)の江戸川区総合防災訓練に、昨年同様、視覚障害者を参加させて下さい。(20名参加予定)
 (3) 江戸川区危機管理室と福祉部による視覚障害者を対象とする防災訓練の実施を検討して下さい。

 以上の事が主な意見交換の内容でした。本会から区側に江視協会員と江戸川ガイドヘルプセンター利用者の名簿が渡されました。これは発災時避難所において安否確認等に利用して貰う為であります。区側もこの名簿を有効的に利用する事を検討すると述べました。今回の意見交換会ではこの事が一番本会の意志が伝わったと感じた事項でした。また区側の声としては今回も発災から三日間は自治体としての支援はほとんど不可能であり、その間は一人一人が自助努力をして欲しいとの事でした。日頃からの災害に対する備えの大切さを改めて知らされました。


U 同行援護・通院等介助に係る障害者福祉課意見交換会  松本 俊吾

 日時・会場 … 5月31日(木) 15:00〜15:30 グリーンパレス304号室
 区出席者  … 岡村障害者福祉課長、関口身体障害者相談係長・鬼頭庶務係長・
         菊地計画係長・山本職員
 ※ 本会出席者は防災意見交換会と同じ。


 防災意見交換会に続き、同行援護・通院等介助関連問題について意見交換が行われました。
 本会から出された要望の主な内容は次の通りです。


1.同行援護の支給量に関する件
 ※ 個別の外出要件に相応した支給量を決定。

2.通院等介助に関する件
 ※ 1年ごとの支給量の見直しについて、介護保険下での認定による審査会での「支援区分」の認定等、慢性疾患等に罹患した際の支給量の決定について、弾力的な運用。

3.同行援護と通院等介助の線引き問題と支給量について
 @ 通院等介助の支給量での通院をしている場合に、急性の疾病に罹患した際に、同行援護の支給量での適用と線引きの考え方。
 ※ 短期間の入院について、入退院の手続きほか、諸要件について話し合いが行われました。個別のケースについて、身体障害者相談係に問い合わせ、適用の可否を確認してみてください。
 A これらの事例について、同月の同行援護支給量の増量の要請。
 ※ 後日上部団体や公的外出の多い役員3名の増量が認められました。
 また10月25日(金)に足立区・西新井文化ホールで開催されます、平成25年度第45回東京都盲人福祉大会参加者に対する9時間の支給量増量について、認めて頂くよう岡村課長に要請しました。

4.現在の居宅でのホームヘルパー資格制度(1・2級の呼称変更)の件
 ※ 介護職員の資格に関し、障害者福祉課で制度変更について、後日詳細を調べて頂くことになりました。

 以上、防災・福祉関係3課意見交換の内容を報告させて頂きました。
 なお、本年度後半に、防災問題関連意見交換会を数回開催して頂くよう要請しました。

江戸川区ホームページ http://www.city.edogawa.tokyo.jp/





 北澤とみゑ相談役 都知事表彰受賞




  北澤とみゑ相談役、都知事表彰(自立支援功労)受賞おめでとうございます!
 本欄では、平成25年1月12日、タワーホール船堀・福寿の間で行われました新年会・第2部の北澤とみゑ様の都知事表彰受賞を祝う会にて、水谷智子さんが朗読しましたご経歴を要約し、また会員の和田彰さんの祝辞を掲載させて頂きました。改めてこの度の北澤相談役の都知事賞を祝し、読者の皆様と喜びを分かちあいたいと思います。

*** ご経歴の紹介 ***
 北澤とみゑ様は1937年、長野県伊那市に生まれ、幼少期を過ごされ、上京。江戸川区一之江のご自宅にて、2005年までご主人の直恵様とともに、縫製業「きたざわ」を営んでこられました。そして主婦として3人の子育てを行いながら、障害者相談員として、都盲協並びに本会の活動に積極的に参画されてこられたのです。次にご経歴を紹介しましょう。

・1996年から2010年:東京都障害者相談員として、区内の視覚障害者の自立や社会参加のための支援と生活相談等、多方面に幅広く活躍。
・1991年3月:江戸川区盲人福祉協会婦人部長に選任され、本会のクラブ活動としての「リズム運動」を立ち上げ、現在に至っています。
・1997年4月:江戸川区盲人福祉協会副会長・都盲協代議員に選任され、上部団体の都盲協の理事・福祉部副部長として7年にわたり、都内に於ける視覚障害者の福祉増進活動に貢献。
・2003年:会名を変更しました、NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会の設立当初から副理事長の要職にあって、「江戸川ガイドヘルプセンター」の立ち上げに参画。
・2007年11月:葛飾区・シンフォニーヒルズでの、都盲協・城東ブロック創立50周年記念式典において、ブロック長表彰受賞。
・2011年5月:本会副理事長・女性部長の要職を勇退。引き続き相談役に就任され、多くのクラブ活動や行事で、会員との交流を深めておられます。
・2012年7月:タワーホール船堀で開催されました、公益社団法人東京都盲人福祉協会結成110年記念式典において、組織功労者表彰受賞。


***  祝辞  ***

                      和田 彰

 北澤さん、都知事賞おめでとうございました。障害者自立支援功労者として表彰されました。会員を代表してお祝い申し上げます。

 平成24年12月3日は、記念すべき日となりました。この日都庁の式典の会場に、松本会長をはじめ18名が参加し、北澤さんの受賞を一段と大きな拍手で盛り上げました。
 この度の表彰状には、多年福祉増進に貢献されたとありましたが、私にとっては北澤さんから民謡・カラオケを主体にリズム運動・社交ダンスと、踊る仲間としてのイメージが全てでありました。ところが、このような表彰を受けられるということは、役職を退くまで20数年の経歴を重ね、会長を支えて会の運営をリードしました。また女性部長として20年余、リズム運動の中核として活躍してきました。

 こうして見ると、「まあこんなにも良く長くやっているなあ!」という感じが改めてしました。ということは、会の主体として内助の功となり、まさしく江戸川区視障協の母として活躍された感が、大きいのであります。北澤さんが各種にわたって、やってこられたことが良くわかります。
 ここで改めてお祝い申し上げたいと思います。

 そして今後は現在役員をやっておられる皆様の中にも、この北澤さんの情熱が引き継がれ、また会の運営を盛り上げています。
 アイネット26号にもあるように、松本会長を中心として、区役所の各部担当の方と良く相談されている様子がわかりました。「本当に今の役員の方も良くやってくれているなあ」と言う感じであります。この中から第2、第3の北澤さんが出ますよう期待しています。




区立中央図書館指定管理者による視覚障害者向けサービスを開始!




 江戸川区内の区立図書館のうち中核となります中央図書館が、平成25年4月1日以降、区の職員による運営から指定管理者を置き、視覚障害者へのサービスを開始しました。その中央図書館森館長と障害者担当の木村さんから、本号に寄稿がありましたので読者の皆様にご紹介します。なお「福耳通信」は、これからも引き続き連載を予定しています。音声によるCDを始め点訳本や、拡大図書の利用をお勧めします。また対面朗読室も引き続きご利用されたらと思います。
 それでは森館長さんのごあいさつからお読み下さい。


 ご挨拶

           江戸川区立中央図書館長  森 謙次


 みなさまお元気でお過ごしのことと拝察いたします。
 私は、中央図書館長に就任いたしました株式会社図書館流通センターの森謙次と申します。誠心誠意頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 ご案内のとおり、江戸川区立図書館は段階的に進めてきた指定管理者制度を今年の4月から全館に導入いたしました。
 中央図書館(鹿骨コミュニティ図書館含む)・葛西地区図書館・篠崎地区図書館の合計8館を株式会社図書館流通センターが、小岩地区図書館の4館を株式会社ヴィアックスが運営させていただいております。

 指定管理者になって数ヶ月が経とうとしていますが、お陰さまでいずれの図書館も順調に推移しております。
 図書館の開館時間が午後8時までであったのが、午後9時30分まで延長(鹿骨コミュニティ図書館、篠崎子ども図書館は午後5時まで)になり、月2回あった休館日が1回になり、年末年始の休みが8日間あったのが、12月31日から1月2日までの3日間になり、図書館がより身近に利用しやすくなっております。

 また、さまざまな図書の展示やイベントを開催し、多くの区民の方々に図書館をご利用していただくように工夫いたしております。
 視覚障害者サービスにつきましては、区が直営で行っていたサービスを今後も継承してまいります。

 今まで江戸川区はさまざまな図書館サービスを行ってまいりました。私たちは、江戸川区が長年つちかってきた図書館サービスを継承して、さらなる発展を目指していきたいと思っております。

・いつでも、だれでも気軽に利用できるように、
・求められる情報や資料を的確に提供できるように、
・生涯学習の場として相談や疑問に応えられるように、
・自主事業等を通して、仲間と出会える場となるように、
図書館サービスの向上に努めてまいります。

 予算等の関係もございますので、みなさまのご要望を全てかなえられるものではございませんが、できることは率先して行ってまいります。
 至らぬ点があるかと思いますが、どうぞよろしくご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 みなさまのご利用を心よりお待ち申し上げております。

  江戸川区立中央図書館
  電話3656−6211


福耳通信


 初めてご挨拶申し上げます。4月より中央図書館にて障害者サービス担当となりました木村と申します。中央図書館では、引き続き高津、川原田、豊嶌の3名と、木村、松川を加えた5名で担当いたします。新体制となりましたが、皆様には今までと変わることなく図書館をご利用いただけるよう、また、今まで以上に利用しやすい図書館となるよう、努めてまいります。

 さて、あらためて視覚に障害をお持ちの方への江戸川区立図書館のさまざまなサービスについてご紹介いたします。

○さまざまな種類の資料をご用意しています。
 図書や雑誌、朗読・落語・音楽などのCDのほかに、大活字本、点訳本、DAISYやカセットテープによる録音図書をご利用いただけます。点訳本と録音図書は、江戸川区に所蔵がない場合、区外の公立図書館または点字図書館から借り受けることもできます。

○郵送サービスを行っております。
墨字資料以外の視聴覚資料、点訳本、録音図書の貸出と返却を郵送(無料)でご利用いただけます。

○対面朗読をご利用いただけます。
 音訳ボランティアさんによる本などの対面朗読サービスを行なっています。

○拡大読書機をご利用いただけます。
活字の本をお読みになる方のために、中央・小岩・東葛西の各図書館では、館内に拡大読書機をご用意しています。また、パソコン・点字プリンター等のOA機器を開放している図書館もございます。詳しくはお近くの図書館にお尋ねください。

 お探しの資料はもちろん、図書館利用についてご不明な点、お気づきの点がございましたら、お気軽にご相談ください。皆様のご利用を心よりお待ちしております。
  住所 江戸川区中央3−1−3
  電話 3656−6298〔直通〕
中央図書館の担当は私たち5名(木村 高津 川原田 豊嶌 松川)です。

江戸川区立図書館ホームページ




  民謡部講師 熊田実先生のご紹介





 民謡部では十数年間ご指導を頂いておりました上野榮美先生が、病気加療のため講師を退任されました。上野先生の長年にわたるご指導に対し、改めてお礼申し上げます。
 そこで、新たに民謡部のご指導を頂くことになりました、墨田区視覚障害者福祉協会の熊田実先生より、本号にメッセージをお寄せ頂きましたので、ご紹介しましょう。


 「私は民謡の熊田です。この度は松本会長よりお話を頂きまして、昨年から若竹民謡会のお世話をさせて頂くことになりました。
 いつも皆さんは真面目で熱心にお稽古をしてくれるので、私もやりがいをもって、三味線を弾いております。

 これからも若竹という名前のように、皆さんには、品良くすくすくと伸びて上達をして頂きたいと思います。
 そしていつも楽しく唄える民謡会にしていきたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。」




 水泳教室


   新たな指導員を迎え健康づくりに一役

 一昨年まで水泳教室のご指導を頂いておりました、大橋・北條先生が勇退され、新たに結縄先生と堀川先生が、私たちの水泳教室の指導員として年間8回のプール教室を担当頂いております。
 初級コースは結縄先生、中級コースは堀川先生が担当し、菅原橋の総合体育館プールで泳法の指導を行って頂いております。平成25年度に入り、新たに成田さん、松尾さん、そして一時休んでいました橋谷さんも復活して、充実した内容でご指導を頂いております。今回、成田貴美代さんが思いを込めて記事を書いてくれましたので、読者の皆さんにご紹介しましょう。

 また、長谷川とくよさんが、昨年ご逝去された藤田さんの想い出を短歌に託してくれましたので、添え書きを加えてまとめてみました。


江戸川視障協のプール教室に参加して

                    成田 貴美代


 去年から左ひざの内側がたまに痛いなと思うようになりました。そのうちにその痛みがだんだん強くなり、正座する事も辛いくらいです。これでは大好きな卓球も出来なくなるのではと心配になり、友達に話したところ膝の痛いと言う人が多く「もう年なんだから無理をしちゃいけないという事なのよ」とも言われてしまいました。それでも痛みは我慢出来ず、整形外科で診てもらいましたが骨に異常はなく加齢のせいかもしれませんねの診断に、ああ年には勝てないとがっかりしました。プールで歩くのも、膝の痛みには効果があるとも聞いたので、盲会のプール教室に参加する事にしました。4月から始まるので、丁度良い機会です。

 Oさんに連れられHさんコンビと一緒にアメ横へ水着を買いに行きました。たくさんの種類にどれにしてよいやら、迷ってしまいます。アメ横は賑やかで、お店を見て歩くだけでも楽しい所です。さあ準備万端整いました。

 4月13日土曜日、1回目の水泳教室、午後1時までに菅原橋にある総合体育館へ集合。参加者は9人、堀川先生・結縄先生に迎えられいよいよスタートです。2レーンを借り切り上級者コースと初心者コースに分かれ、ラジオ体操で、身体をほぐしいざ水の中へドボンとはいかず手すりを使ってソロソロと入りました。

 私は少し泳げますが自己流なので、最初から教えて頂く事にしました。この際正しい泳ぎ方を身につけたいです。水の中は誠に気持ち良く晴れ晴れします。端から端まで、足を高く上げるようにして歩いたり、ビート板を使ってのバタ足の練習、先生は足首だけを動かすのではなくももからゆるやかにと教わりますが、これがなかなかうまくいきません。習うより慣れろです。また長く細い棒を後ろから首に巻いて背泳の練習もしました。ああこれもうまくいかず沈みそうになったり、足もつりそうになって、思わず立ち上がってしまいました。指までつってしまい予想していたとはいえ情けないです。後から聞いたら上級者の中でも足がつった人もいたと聞いて、同じなんだと安心したりしました。

 あっという間に1時間半が過ぎプール教室は終了となりました。先生方の指導を受けて泳げるようになれるのか楽しみです。とにかく膝が治るのが一番で、良くなればと思います。
 2回目も頑張るぞと思いながら総合体育館を後にしました。


    プールにて肌ふれあいし藤田さん 頑張り屋さん逝く薫風のなか…

                     (長谷川とくよさんの短歌)

 この短歌に詠まれています藤田菊江さんは、丁度1年前の5月7日にご逝去され、5月11日に多くの仲間の皆様が参列し、ご葬儀・告別式が行われました。
 この1ヶ月前の4月8日に菅原橋の総合体育館の前にあるファミリーレストランで、足かけ10年にわたり水泳教室のご指導を頂いた大橋先生と北條先生の謝恩の会が催されたのでした。
 藤田菊江さんは、入退院を繰り返し体調を崩していたのですが、ガイドヘルパーの酒井さんの介護を受けて、車いすで参加されたのでした。その時の藤田さんの言葉が私の脳裡を離れません。「水泳教室の仲間のみんなに会い、ご指導を頂いた北條先生、大橋先生に一言お礼を言いたいんです」
 またこの時に隣に座っていました長谷川さんは、体育館のプールの6コースの初心者の仲間として藤田さんが一番印象に残っていたのだと思います。

 水泳教室は冨澤体育部長が企画し、現在は結縄先生と堀川先生の若いお二人の指導により、新たに会員の数人が加わり、今年も前期の5回の教室が順調に行われています。
                  (SM)




江戸川ガイドヘルプセンターだより


── 平成25年 第1号 ──

事務局5人の職員の新体制で業務推進

 江戸川ガイドヘルプセンターは、昨年10月1日から、近隣のトヨダビル5Fに新たに業務センターを開設し、区内の視覚障害者の外出支援の円滑化と、備品や文書類を収納するためのトランクルーム的機能を備えた事務所を設け、同行援護・通院等介助利用者やガイドヘルパーの方へのサービス向上を図って参りました。

 この他、東京都の事業者指定を受け、平成26年2月1日(土)と2月15日(土)・16日(日)・22日(土)・23日(日)には、ガイドヘルパー養成研修を、タワーホール船堀を主会場に開講する予定です。新たなマンパワーの採用により、機能的な外出支援が可能となります。
 さらに8月20日(火)に、恒例の納涼懇談カラオケ大会を開き、本会会員の他、ガイドヘルプセンター利用者の皆様にも呼びかけ、暑気払いを兼ねて夏の一時をカラオケ三昧で楽しみたいと考えています。
 また当センターでは「アイフレンズ江戸川」との共催により、9月19日(木)にバスハイクを企画していますので、是非ご家族や友人、ガイドヘルパーさんと共に初秋の一日、野山を散策しながら秋の味覚を楽しもうではありませんか!

 本会ではタワーホール船堀3F障害者協議室内に於ける視覚障害者の情報発信拠点としての機能を生かし、自立や社会参加活動を引き続き支援し、皆様に信頼される事業所として、千歳事務局長、池田・大竹・門口・高崎の5名の職員の皆さんが、毎日電話の応対や来所するお客様の相談業務に当たっています。

 業務に関わることや本会の活動等、不明な点はご遠慮なく下記までお問い合わせ下さい。なお、当事業所では、新規の同行援護・通院等介助利用契約者を募集しております。また同時にガイドヘルパーさんの登録をお待ちしております。

新加入のガイドヘルパーさんをご紹介します。
 加藤 園子(上篠崎)
 及川 千世子(松 江)
 高吉 智子(中葛西)

 ・業務センター 03-3877-0089
 ・タワーホール船堀事務所 03-3675-5730
  e-mail:eshikyou@pure.ocn.ne.jp
  URL http://www3.ocn.ne.jp/~edo-npo/




 グルメの房総半島周遊徒歩訓練旅行


                            田名後 浩子


 今年は梅雨入りが早く、6月2・3日の恒例の一泊旅行も雨の予報でしたが、皆さん日頃の行いが良いせいか、はたまた、自称晴れ女のKさんの念力が効いたせいなのか(?)、両日とも穏やかなお天気に恵まれました。今回は、ご自身の体調不良や、ご家族のご都合などで参加できない方が多く、総勢28名と、少ない人数での旅行でした。又、南房総と近場なので、出発も例年より1時間遅く、おいしい物を食べ、ホテルでゆったりと過ごす旅行となりました。

 初めに木更津・君津を抜けて鹿野山の麓の、酒蔵のソムリエハウス小泉酒造へ。ここは数年前に日帰りバスハイクの地引網体験の折に行った所です。お酒の他に冷たいうどんも試食できるので、昼食の前なのに何杯もお代わりしていた方もいました。隣の資料室には、昔、使われた、お釜・桶・酒樽などが展示されていました。

 次はマザー牧場へ。マザー牧場は昭和54年にトラ騒動のあった神野寺の上にあり、丘の上にあります。フジサンケイグループの創設者で、東京タワーを作る際に従事した前田久吉さんが、お母さんに捧げる牧場という意味を持って作られたそうです。観光牧場として有名ですが、とても広く一日では見切れないくらいです。

 マザー牧場での昼食は、ラム肉のジンギスカン。一テーブルに数名が座り、ガイドヘルパーさんが鉄板に野菜を載せた上にラム肉を載せて焼きあがると私達の垂れの入った器にポンポンと入れてくれます。それほどラム肉は癖もなく、他のテーブルから「食べきれない」と、持って来てくださったラム肉もペロリと完食。お腹いっぱい!

 食後はそれぞれに広いマザー牧場の中を散策です。お昼を食べたばかりなのに、もう、ソフトクリームを食べている人がいますよ。私達は、展望台に向かって歩きました。途中にいろんな種類の山羊がいました。

 向こうのほうで子供たちの楽しそうな声とアナウンスの女性の声がします。行ってみると、子豚のレースでした。ゼッケンを着けた子豚を幼稚園生くらいの子供たちが追い回して子豚をゴールインさせるのですが、なかなかうまくいかず、道をそれたり、ゼッケンが外れてしまったり、穴掘りまで始めてしまった子豚もいます。外野が大騒ぎで声援を送っていました。子豚レースを後に、つつじやアジサイの花が咲く坂道を上ると、風も気持ちよく、鶯やヒバリも鳴いています。寒くもなく、暑くもなくとてもさわやかです。山の上では、ワンワンバスに乗って来ていた皆さんと合流しました。展望台から、アクアラインや富津岬など360度見渡すことができ、「地球が丸いと言うのがわかるわ」との声もありました。

 みなさんと一緒に来た道を下り、ほとんどふもとまで来た時に、Tさんの携帯電話がなりました。Iさんから「Oさんがこれからバンジージャンプをするので、写真を撮ってほしい」との電話でした。Tさんが踵を返して、すごい勢いで今下ってきた坂道を翔け上がっていきました。私達はおいしいソフトクリームを食べながらバンジージャンプの人達を待ちましたが、なかなか戻ってきません。時間になったのでバスに戻りましたが帰ってくる気配もありません。みんなが「怪我をしたのではないか? 着地に失敗したのではないか? 動けなくなったのでは?…」と、心配していると、Iさんの「遅れて申し訳ありませんでした」と、元気な声。みんなホッとしました。結局、OさんとIさんが高さ21mのバンジージャンプに挑戦したとのこと。スゴーイ! 落ちる瞬間、怖くなかったかしら? 無事で何よりでした。

 鴨川から小湊へもみじ道路を走り、次は、カステラ工房です。入り口でお茶の入った紙コップをいただいて、抹茶・ココア・蜂蜜・紅茶・黒糖・マーブル・チョコ・落花生・アーモンド等々。十種類以上のカステラを試食。食べ過ぎてどのカステラが一番おいしいのかわからなくなってしまいました。みなさんお腹一杯試食して、たくさん購入していました。

 ここから、今晩宿泊するホテル三日月はすぐです。16時半ころに着き、18時半の夕食まで思い思いに過ごしました。このホテルの部屋はベッドが2台と和室で、ゆったりとしていました。宴会もOさんの名司会で、スムーズに終わりました。夕食も魚貝類中心で食べきれないほどでした。私達は夜と朝の2回、お風呂へ。鍵のかかるガラス張りの部屋に置かれたあの有名な金銀のお風呂にも入りました。

 昨年から二日目の出発が1時間遅くなりましたので、朝食もゆっくりとでき、荷物の整理もでき余裕が持てました。朝、早起きして、近くにある誕生寺に行った方たちも多かったようですが、私はすっかり忘れてしまい、行けなかったのが残念でした。

 九十九里を通って、犬吠崎の海鮮地魚料理ウオッセで昼食。魚尽くしでとてもおいしく、ここで魚介類・野菜・ピーナツのお菓子類など買い物もしました。第1波止場、第2波止場…と巨大な漁港をあとに、最後にヒゲタ醤油の工場へ行きました。ヒゲタ醤油工場の周りのパイプや植物に、黒い煤のような物が付いているそうですが、これは、生きた酵母が付着しているからだそうです。味噌やお酒、ビール・ウイスキーを造っている所でもこの現象は見られるそうです。工場では、お醤油をもらい、スクリーンを見せていただき、いろんな種類の醤油を買いました。ここのお醤油工場で荷物がグンと重くなりました。

 酒々井のサービスエリアで最後の買い物をして、バスの中では、カラオケを楽しみ帰路につきました。ホテルを出る時に、水難に遭われた方がいましたが、今年もみな無事でケガもなく楽しい思い出をたくさん作って江戸川に帰ってきました。いつも、名ガイドの中蔦さん、安全運転の岡田さん、そして、初めて一泊旅行の添乗員を経験した土舘さん、千歳事務局長、ガイドヘルパーさん、大変お世話になりました。ありがとうございました。




タッチミーアート交流




 今年は西小岩小学校の広瀬幸枝先生のお声かけで、本会では編集委員の成田貴美代さんを窓口として、同校の5年生の生徒の皆様とのタッチミーアート交流が開かれました。
 編集委員の藤原美子さんが、自らの感想を交えてこの交流の模様をリポートしました。また、生徒の皆さんから寄せられ、カセットテープに録音された感想文を、編集委員の金子曜子さんが文字起こしをし、編集委員会で抜粋しまとめてみました。読者の皆様が、このタッチミーアートの作品を通して、視覚障害者と西小岩小学校の生徒の皆さんとの交流の様子を実感し、地域に於けるコミュニケーションのあり方について、再度認識を深めて頂ければ幸いです。

 私たちはまず体育館で生徒の皆様の素晴らしい息のあった合奏をきくことが出来ました。それでは広瀬先生の熱心なご指導のもとに、平成25年2月21日、22日の2日間にわたり開かれました、タッチミーアート交流のページをひもとくことにしましょう。
 なお参加者は、21日が岡畠信子・松田恵子・住山浩子・田名後浩子・松本俊吾、22日が才川美千代・藤原美子・橋谷道子・高田孝治・成田貴美代の計10名でした。


 タッチミーアートにまねかれて

                         藤原 美子


 2月22日、さむーい朝、西小岩小学校に着きました。
広瀬先生のご指導で、5年生のみなさんが取り組まれた“タッチミーアート”なるものをさわりにいきました。
 少年にエスコートされて体育館に。5年生のみなさんがリコーダーの合奏と合唱“ビリーブ”を披露してくれました。

 次に教室を変えて5つのグループにわかれてアートの初体験です。
 大きい画用紙に描かれているものは将来の夢、家族のこと、スポーツ選手、タレント、歌手、かわいい妹、だんらん。用いている材料がおもしろい。紙、ダンボール片、毛糸、布切れ、フエルト、ビーズ、スパンコール、楊枝、綿、プリンなどの空き箱、木片、とにかく芸術家はなんでも使います。音符を浮き上がらせたり、ユニホームを着せたり、窓にカーテンつけたり、赤ちゃんを浮き出したり、すごいのです。家族で楽しんでいるという花札には参りました。絵札の読み方まで教えてもらいました。そして気付いたことはみんなの な ま え。先生方大変ですね。だれもが読むのが大変!「るか」「はやて」?? だけどみーんなステキだよ。学校はいいね。どんなに近代化してもね、そこにはあの頃、私たちが過ぎてきた匂いがしてるもの。みなさま、先生、ありがとうございました。
またおあいできたら…。


 子供たちの声  タッチミーアートに参加して


実際に目の不自由な方々は、私たち五年生が作った作品を、少しずつ丁寧に手触り確かめながらガイドさんと一緒に触ってくれたので、私たちは面白かった物をあらわすことが出来ました。

タッチミーアート交流会で私たちの班は才川さんという人に作品を触っていただきました。私の作品は飼っている犬と遊んでいる姿を表しました。才川さんに散歩ちゃんとしてあげてね。すごいねなどの色々な嬉しい言葉をいただきました。その他に視覚障害者の腕時計を見せていただきました。これで時間がわかるんだなあと思いました。また才川さんに会っていろんなことを教えて貰いたいです。

 私は目の見えない人がなぜスポーツが出来るだろうと疑問に思いました。話を聞いてみると卓球の場合はネットが上の方にあり玉はラケットで打ちますが転がして打つそうです。玉が来ると目が見えないため聴力が働きちゃんと打ち返すことが出来ます。ラケットのラバーはないそうです。卓球などの目が見えない人が行えるスポーツがあることを初めて知りました。

 目の不自由な人達は僕たちと違って見えないので何もかも制限されてしまうと思っていたけど、この交流を通じて目の不自由な人を支える点字があったり、ガイドヘルパーさんがいたりと目の不自由な人たちは触感や聴覚が優れていて不便ではないくらいでした。

 タッチミーアート交流会では目の不自由な人と会話などをする貴重な時間でした。僕が作った作品はサッカーをしているところです。ボールや靴や目や口や服など色々なところを工夫して、本物のボールや靴や服のようにしました。目の不自由な人が僕の作品に触る時にとても緊張しました。でも8割9割くらい分ってくれたので嬉しかったです。目の不自由な人がどんなスポーツをするのかなどわかったので良かったです。もしまたこういう機会があったらいいなあと思いました。

 バリアフリーを探して僕は夏休みの宿題で障害者用の物を調べました。ビールとジュースを見分けることの出来る点字などもありました。他にも道路に点字ブロックがありました。僕は障害者用の物がいっぱいあってびっくりした。けどまだまだ障害者の人には少なく不便だと思うので僕も障害者の人が困っていたら手をかして優しくしていきたいと思います。

 タッチミーアート交流会で伝えたいことが伝わったのでとても嬉しかったです。絵が完成するまでは、たくさん時間がかかったけどとても丁寧にできて友達にもすごいねといわれたのでよかったです。

 タッチミーアート交流会では触っただけで目の場所や口の場所がわかってすごいなあと思いました。又全員触った後には一人一人細かく言ってくれて嬉しかったし色々工夫した成果があったなあと思いました。

 目の不自由な人って多分人生が変わるほど性格が変わってしまうのかなと思っていました。でも話を伺ってそこまで性格が変わらないことがわかりました。今の時代便利なものが増えてきて自分の目や耳などを使うことが少なくなってきていますが、自分の目や耳などもうまく使って行きたいです。又このような貴重な時間があって色々なことがわかりました。楽しかったです。

 私は目の不自由な人と触れ合ったことで不自由だけど私たちが思うほど不自由じゃないことが解りました。それも支えてくれる人や機械などで目の見える私たちと変わらぬ毎日を過ごしていることを知りました。一番驚いたことはテレビが好きだということです。目が不自由なのにどうするのだと思い考えてしまいました。又機会があれば作品などを通して交流をしたいです。

 私はタッチミーアートで自分の作った作品を進んで触ってくれてわかってくれたのが嬉しかった。空き時間には不自由になってどういうように生活が変わったのか質問に答えてくださって嬉しかったです。又こういう機会があれば他のことを聞いてみたいです。

 僕がタッチミーアート交流をして感じたことは、目がみえなくなってしまうケースはいろいろあるけれど、それを受け入れて歩きだそうという前向きさにびっくりしました。もし自分がそうだったら簡単には受け入れられないと思います。僕は視覚障害者とかいうけど同じ人間なんだからそういう人達を受け入れて助けられるような大人になりたいと思います。

 私はこのような勉強をする前は困ることしかないのかなと思っていました。でも色々な話を聞いてダンスコンテストで一位になったんだよとか楽しく話をしてくれたので私は嬉しくなりました。一番困ったこと、嫌になったことがあるとおしゃっていました。子供の姿が見えなかったのが一番悲しかったとおしゃっていました。最後にみんなと握手してくれて、すごく心の優しいかただなあと思いました。目がみえなくなっても希望がもてるんだなあとあらためて思いました。




城東ブロック親睦バス旅行


               小野塚 耕吉


 幹事区葛飾支部企画によります1泊2日の親睦旅行が6月30日(日)・7月1日(月)に行われました。江戸川支部からは松本会長、北沢さん、小野塚とガイドヘルパーさん3人の6名が参加しました。

 1日目、集合場所は蔵前通り沿いの新小岩公園。家を出るときは薄日が当たっていたが船堀駅からバスに乗り換える時には突然の雨となる。新小岩駅から雨の中をかなり歩いて集合場所に到着。8時30分出発する。バスは外環状から関越道路へ、高坂サービスエリアでの休憩時には太陽が眩しかった。

 車中では支部長の挨拶や自己紹介などが行われました。この旅の参加者は41名でした。早々にカラオケが始まりましたが希望者が少ない。午前中のせいなのか幕開けは松本会長でした。今年の参加者はとても静かだ。関越トンネルの11キロを抜けるとそこは雪国の世界だ。若い頃よくスキーで通った懐かしい湯沢の町を通り過ぎて行く。

 最初の見学場所は小出インターを出て直ぐの魚沼市にある曹洞宗赤城山西福寺。この寺は室町時代後期(1534年)に開山大和尚により開かれ、曹洞宗開祖道元禅師が祀られている。見所はこの二人をおまつりするため幕末(1857年)に建てられた開山堂であります。
 堂内には幕末の名匠石川雲蝶作の大彫刻、絵画、漆喰細工が有り、いずれも時間をかけて観たい大作です。日光東照宮にも劣らないと、またの名を越後日光開山堂と呼ばれています。

 ここを出て食事処「深雪の里」へ向かう。午後1時に和食の昼食を摂る。大椀のケンチン汁が美味しかった。その後ワイナリーで赤白を6杯ほど試飲をして、紡ぎの実演が行われている「つむぎの里」に立ち寄る。小物にしてはいい値かなと思ったが塩沢紬の印鑑ケースを買いました。

 ここから引き返して宿泊地の湯沢に向かう。同行のバスガイドさんはとてもセクシーな話し方をする話し上手な方でした。そのバスガイドさんの風呂と酒に関する面白い話をご紹介しましょう。先ずは温泉には何回入りますかの質問の後、女性の場合、1回の方は小野小町の様に、2回の人は楊貴妃、3回の方はクレオパトラの様になり、4回入ると元に戻るとのこと。男は1回入ると高倉健、2回で渡辺謙の様になり、3回で志村けんに成りますとのお話でした。

 それでは性格診断です。湯船に入るときどちらの足から入りますかの話、右足から入る方は応用のきく人、左足から入る人は計画性の有る方だそうです。あなたはどちらですか。

 次はお酒占いです。日本酒の好きな方は人情に厚い人、焼酎の好きな人はいろいろなものと割って飲むという事で気遣いの人、ワインの好きな方は身だしなみに気を遣う人、全部好きな人は只の飲ん平だそうです。

 午後4時半過ぎに湯沢グランドホテルに到着する。収容人数435人の大きなホテルだ。早々の到着なので散歩に出かけましょうと窓の外を眺めると突然の雨にビックリ。それではと風呂に行く。露天風呂に入りましたが熱いくらいの掛け流しでとても温まりましたが頭は雨でびしょ濡れでした。

 宴会は18時半から、各支部ごとに分かれたテーブルに和食・鍋物が付いている。さすが米どころご飯が美味しい。酔いも回りカラオケが始まる、江戸川支部は北沢さんの「河内男節」で全員舞台に上がり踊り入りで盛り上げました。その後スナックに、始めて聴かせてもらったHヘルパーさんの歌が今も耳に残る。


 翌日は5時お目覚めで朝風呂を浴びて9時出発。天気は上々山並みが輝いている。今日のメイン坂東33番札所の第16番五徳山水澤寺に参拝。鐘楼に上がり大鐘を突く。残響が心を震わせる。回転する六角二重塔の回転棒に取り付き六道輪廻を3回巡り我が人生の穢れた心を供養してまいりました。

 伊香保温泉の食事処「時代屋」にて昼食、雉肉入りの釜飯が旨かった。いろいろなお土産屋さんに立ち寄り帰途につきました。
 お陰さまで楽しい旅が出来ました。
 有難うございました。




 女性部便り


             住山 浩子


 今年度女性部を担当する事になりました住山です。よろしくお願い致します。

1.都盲の家庭生活訓練
 (1) リズム体操 … 6月・7月
 (2) IT教室(プレクストークの使い方を指導して下さるそうです。)
  講師    … 木村さん(日盲連用具購買所職員)
  日時・場所 … 8月12日、9月9日・16日 日盲福祉センター2階研修室
 (3) 歩行訓練
  講師    … 山本さん(都盲協職員)
  日時・場所 … 10月16日 新宿御苑
 以上、今後の予定です。多数の皆様の参加をお待ちしています。

2.城東ブロック
 女性部では家庭生活訓練を都盲城東ブロックで、下記の通り行っています。
 5月・6月、指編み教室で、マフラーと帽子を作っています。
 素敵な作品を11月の文化祭に発表してくれる事を楽しみにしています。
 北沢さん、才川さん、橋谷さんが参加してくれました。
 7月、9月はリズム体操です。9月2日、16日です。

3.江戸川区視障協・リズム運動
 最後に我が江戸川のリズム運動について初参加の感想を書いておきます。
 初めに行ったストレッチ体操は、日頃あまり使わない筋肉をしっかり伸ばしいい汗をかきました。
 リズム運動も、先生方に教わりながらそれなりに踊り楽しい時間でした。
 毎月第1、第3の月曜日に、グリーンパレスで行っております。男性の方の参加もお待ちしております。

                お問い合わせ  住山 浩子(3675-6504)

都盲協各種データホルダー http://tomoukyou.com/




 タワーホール船堀で「落語会・和一寄席」を開催!




 公益社団法人東京都盲人福祉協会では、公益財団法人杉山検校遺徳顕彰会と共催して、来る9月22日(日)、江戸川区のタワーホール船堀 4F 小ホールにて、下記のとおり落語会「和一寄席」を開きます。

 この行事は、江戸元禄時代に視覚障害者の職業的自立に貢献された、鍼灸按摩の先達医聖・杉山和一検校が残された古文献や歴史的文化財を後世に伝承することを目途に、両国の江島杉山神社境内に記念館を建設するための協賛行事として行われます。

 前売り入場料は2000円、当日は2500円となります。
 初秋のひととき、江戸情緒をガイドヘルパーさんと共に楽しんで頂ければ幸いに存じます。


  日時  … 9月22日(日) 14:00〜16:30
  開場  … タワーホール船堀4F小ホール
  (受付)13:00  開演14:00〜


〈プログラム〉

  ・落語  桃太郎・・・・・春風亭一力
  ・落語  麻のれん・・・・林家たけ平
  ・落語  心 眼・・・・・入船亭扇辰
  (中入)
  ・落語  杉山検校 ・・・林家時蔵
  ・落語  影 清・・・・・古今亭菊之丞


 〈申し込み要項〉

 @ チケットは8月10日迄に、本会事務所03-3877-0089にお申し込み下さい。
 A 申し込みをされた方へのチケットは、8月20日の懇談カラオケ大会もしくは当日会場入り口で、入場料(2000円)と引き替えに担当者よりお渡し致します。




 夫婦で二人三脚 盲人ランナーと、共に走る妻 和田彰さん・紀代子さん


                (女性のひろば 2012年11月号より抜粋)


 東京スカイツリーがくっきり見える荒川の土手。自宅近くのこのコースを、和田彰さん、紀代子さんは毎日走ります。彰さんは50代から走り始めたアマチュアのマラソンランナーです。「最近は少し走力が衰えてしまってね」という彰さんですが、今年も出場大会が目白押しです。7月の長野・小布施ハーフ、8月群馬・赤城山大沼10キロ、9月福島・猪苗代フル、10月群馬・利根川サイクルロード5時間走…。「毎年参加していると主催者や参加者と仲良くなるので、その人たちとの交流も楽しくて」と口をそろえます。

 なんと彰さんは社交ダンスも踊ります。発表会用に作った真っ赤なスパンコールのついたブラウスも見せてくれました。ほかにもスキー、短歌、川柳、詩吟、民謡、合唱など、ものすご〜くアクティブです。でも彰さんが40代で視力が衰え始めたときは、こんな日がくるとは思っていませんでした。

 サラリーマンだった彰さん。伝票の文字が見えにくくなったのは40代半ばでした。網膜色素変性症との診断。根本的な治療法はないと宣告されました。徐々に見えないものが増え、会社を辞めました。48歳、子供2人を育てる働き盛りでした。「毎朝、『目が覚めれば見えてるかなー』と思いながら目を開けるんです」。病気の自分を受け入れられず、3年間家に引きこもる日々。それを見守る紀代子さんも「なぜうちの主人が? と、障害のない人に腹が立って…」。

 50歳で都立視覚障害者生活支援センターで白杖を持っての歩行訓練や点字での読み書きを習い、1987年から90年まで国立身体障害者リハビリテーションセンターの寮に入って鍼灸マッサージの訓練を受けました。そこでわずかに残る視力で白線をたどりながらグラウンドを走ったのがマラソンとの出会いでした。「初めて5キロレースに出たときはバテてどうしようもなかった」と彰さん。それでも寮生活を終えて自宅に戻ったら、走りたくてたまらなくなりました。

 最初はしぶしぶ伴走していた紀代子さん、1キロ走ってもヘトヘトでした。職場のデパートで昼休みに階段の昇り降りしたり、1人でもトレーニング。しだいに走れる距離がのびました。大きな変化は体型。洋服のサイズが13号から11、9、7とダウンしていくと、走ることが楽しくて仕方なくなりました。伴走者とランナーが輪にしたロープを持ち、伴走者がランナーの安全を確保しながら、その力を引き出すことが必要ですから、走る実力と伴走技術がなければなりません。トレーニングの成果で、4、5年後には紀代子さんの方が速くなりました。

 彰さんが走り始めたころは、まだ視力障害者が走る事はめずらしい時代。一般のマラソン大会では安全上の理由から出場を断られることもたびたびでした。84年に旗揚げされた日本盲人マラソン協会は現在では盲人会員300名、伴走者400名という全国組織にまで発展し、いまではほとんどのレースで視覚障害者が走れるようになっています。和田さん夫妻も協会に入り、仲間たちと門戸をひろげるために努力して来ました。できるだけ初めての場所でのレースを選ぶうちに全国47都道府県のレースを制覇。そして、ホノルルやゴールドコーストなど海外の有名なレースにもたびたび参加。フルマラソンだけでなく、60キロ、100キロのレースにも出場しました。盲人ランナーの草分けとして、「市民マラソン界のノーベル賞」ともいわれる「ランナーズ賞」を2004年に受賞しています。

 印象に残っているレースは? 「平成8年(1996年)の千葉・若潮マラソンです。夫婦で足して最高年齢賞をいただきました。みんながゴールで大きな拍手で迎えてくれました。感激でしたね」と彰さん。ほかにも高知の四万十60キロマラソンでは選手宣誓、沿道の声援は特別だったそうです。しまなみ海道100キロマラソンでは早朝にスタートし、瀬戸内海の6つの島を走りぬけました。夜中までスタッフが待ち受けてくれていて感動のゴールを果たしました。

 96年には大腸がんを患いました。もう走れなくなるかもしれないと、ボストンマラソンに出場し、帰って即手術。もう1度走りたいとリハビリに励み、半年後には全日本盲人マラソン小田原大会5キロレースで奇跡的な復活を果たしました。「マラソンをしていなかったら、日本各地に行ったり、海外まで出かけたりすることなどなかったと思います。たくさんの仲間にも出会い、支えられました。盲人になったこと、マラソンをしたことが私の人生を大きく変えました。もしあのまま目が見えていたら、たいした人生じゃなかったんじゃないかなぁ。もう、かあちゃんに感謝感謝ですよ」。紀代子さんも「けんかもしたけど、いいところを認め合わないと伴走できないんです。そのうちにお互いがなくてはならない存在になりました。夫婦だから一緒に走って来たんですよね」と笑顔で語ります。

 あと何年走れるかわからないけど、健康に気をつけて走りつづけようと誓い合っています。夫婦のゴールはまだまだ先のようです。




暮らしのア・ラ・カ・ル・ト




1.簡単おいしいクッキング


◎ 鶏肉の甘酢がけ  〔岡畠信子さんのレシピ〕

材 料 鶏もも肉(300g〜400g)、玉葱半分、塩麹、片栗粉
    合わせ酢(酢・酒・醤油・砂糖・水、各大さじ4)

作り方(1) 鶏肉は塩麹大さじ1を加えて小袋に入れ、よくもんでおく。冷蔵庫に2時間から3時間入れておく。
   (2) 玉葱は適当に切り、合わせ酢はまぜておく。
   (3) 片栗粉を鶏肉に軽くまぶし、はたきながら少し多めの油で両面を焼く。
   (4) その時に玉ねぎを入れて大きくかきまぜ、合わせ酢を混ぜて、ひと煮立ちさせて出来上がり。


◎ キャベツのおひたし  〔岡畠信子さんのレシピ〕

材 料 キャベツ半分、鰹節、ポン酢

作り方 キャベツはザク切りにし、塩ゆでして固くしぼり、鰹節とポン酢で戴く。


◎ いろどりサラダ  〔岡畠信子さんのレシピ〕

材 料 きゅうり1本、枝つきトマト1袋、パプリカ黄色1個

作り方(1) きゅうりは薄切り、トマトはヘタを取り手で半分に切る。パプリカは種を取り1cm角に切っておく。
   (2) 器に盛りオリーブオイルと塩コショーで味付けをする。(好みの味にして下さい。)


◎ ピーマンの肉詰め  〔岡畠信子さんのレシピ〕

材 料 ピーマン1袋、ひき肉300g、玉葱半分、片栗粉、塩・コショー、
    とろけるチーズ

作り方(1) ピーマンは2つに切りさっと塩ゆでにする。
   (2) みそこし網に片栗粉を入れ、肉を詰める前に並べたピーマンに軽く振る。
   (3) ひき肉と玉ねぎを炒め、塩コショーしてピーマンに詰め、とろけるチーズを上にのせる。
   (4) オーブンで5分程焼き出来上がり。


2.便利グッズの紹介  **日常生活に役立ちます**

  音声電磁調理器2口タイプEIH1470VB(アイリスオーヤマ製)

   ※日常生活用具給付等事業候補品
 すべての操作に音声ガイドと操作音が付いたタッチ式のIH調理器です。
 タッチ部分の周辺に凸点や切り込みのあるシールとヒーターの中央が分かるように手前と横に目印を貼りつけて、視覚障害者の方でも楽に操作できるようにしてあります。
 加熱調理は、左ヒーターの火力は約100W相当から約1400Wのハイパワーまで6段階の切り替え、右ヒーターの火力は約100W相当から約700Wまで4段階の切り替えです。1分単位で9時間50分までのタイマー機能が搭載されています。揚げ物調理は、左ヒーターで150℃〜200℃まで10度ごとの6段階の温度調節ができます。様々な安全機能が、搭載されています。

  大きさ:(幅)56×(奥行)40×(高さ)6cm
  価 格:33,000円

  お問い合わせ:日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751


  壁掛けポケット

 大小様々な10個のポケットが付いた壁掛けタイプの収納用品です。
 明るい黄緑色の縦長の生地に、点字用紙や書類、雑誌が入る大きさのポケット、ICレコーダーや小型点字器、システム手帳が入る中くらいのポケット、タックテープやルーペ類、文房具が入る小さいポケット、鍵や携帯電話、腕時計が入るより小さいポケットが付いています。
 片付かなくて困っている方や、いつも物を探し回っている方におすすめです。

 価 格:1,490円

 大きさ:全体(幅)38×(高さ)70cm
 重 さ:306g    耐荷重:約1.5kg
 お問い合わせ:日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751


  バッグインバッグ

 大小9つのポケットが付いた小ぶりの手提げバッグで、普段使っているカバンの中に入れ、持ち物を整頓して収納します。
 点字用紙半サイズがちょうど入る大きさで、ポケットは表、裏、サイド、内側にあり点字用紙半サイズからカードサイズまでさまざまな大きさなので、小物をそれぞれに分けて収納することができます。
 また、横長の手提げバッグの形なので、お勤めの方の昼休みのお出かけ用や会食の席など中座される時などにも便利です。

 価 格:1,470円

 大きさ:(幅)22×(奥行)10×(高さ)15cm
 重 さ:75g
 色  :黒・サーモンピンク
 素 材:ナイロン100%

 お問い合わせ:日本点字図書館用具事業課 03-3209-0751

日本点字図書館販売サイト わくわく用具ショップ http://yougu.nittento.or.jp/




えどもう歌壇




〈藤原 美子〉

  光圀も巡りし庭の隅にさえ 弥生の梅のかおりぞ雅
                  (3月 水戸様のお屋敷にて)
  らっきょうとうめとしょうがとつぼにいれ 四季のめぐみに梅雨もまたよし


〈成田 貴美代〉

  ひらひらと肩に止まりし花びらを そっと手にのせ行く春惜しむ
  生徒たち澄みし歌声聞かせたる 歌うビリーブ心にとどく


〈松田 恵子〉

     こなたみてひと声高くうぐいすの
                亡父(チチ)訪(ト)いたもうや伊豆の里山


〈小林 智恵子〉

     公園で無邪気にはしゃぐ子どもたち
                祈り続ける未来の平和


〈松本 俊吾〉

  通り雨雲の合間に薄日さし 永平寺の甍目前にあり
  五月雨の緑に映えて紫陽花の 芦原の宿は薄暮が似合う


〈渡邊 登〉

  いつまでもこの現世(ウツシヨ)にふたりなら 廻れよめぐれいくつもの春
  小(チ)さき花一つ心に咲く思い バレンタインのチョコがとどきて




ガイドヘルパー募集!




 NPO法人江戸川区視覚障害者福祉協会・江戸川ガイドヘルプセンターでは、視覚障害者の外出を支援するガイドヘルパーを募集しています。

 【募集要項】

 1. 資格要件 … 介護福祉士、介護基礎研修終了資格、
         ホームヘルパー1級・2級、ガイドヘルパー資格所持者

 2. 年齢   … 70才までの男女

 3. 業務内容 … 視覚障害者の外出介護と情報提供(読み書きを含む)

 4. 就労時間 … 6:00〜22:00の間で、利用者の依頼時間3〜8時間随時

 5. 時給   … 1100円(6:00〜8:00、18:00〜22:00は1350円)

 6. 連絡先  … 江戸川区船堀4-1-1 タワーホール船堀3F 障害者協議室内
         電話(FAX) 03-3877-0089  03-3675-5730   




編集後記




 今年は梅雨に入っても空梅雨で、水不足などが深刻な問題になって来ています。後半少しでも雨が降ってくれるのを期待するよりしかたなさそうです。野菜などの値が上がらねばよいですね。

 さてアイネットの方もいよいよ第27号発行となりました。創刊号当初から一緒に編集委員としてやって来たTさんが今年から編集委員を降りられました。寂しい限りですが長い間、お疲れ様でした。そして有難うございました。

 アイネットでは、会員の皆様からの紀行文や短歌・レシピなどの投稿、お待ちしております。どうぞ声をかけて下さいませ。参考になった、この原稿が良かったと言って頂けるよう編集していきたいと思っています。ご期待頂けると幸いです。
                                 (N)


     情報誌編集委員 (50音順)
井草 恵子  金子 曜子  小林智恵子
鈴木 洋子  成田貴美代  日高真木子
       藤原 美子  松本 俊吾




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